希望なき<生命>


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その奥にありしもの


 『魔法の床』を熟考の末突破し、パーティはついに遺跡の最深部へと至る。
遺跡内部

☆From:GM
 魔法の床を越えた先はずっと一本道だ。シュウとポムが罠を警戒しながら進んで……30m先の地点で、通路が金属の壁らしきもので塞がれている。

☆From:ウィードバル
 さっそくぐららんずに調べてもらおう。んで、俺とシェルナとカヴァレスはセージ技能にトライ。
 もし今までに手に入れた鍵が使えそうなら、ぐららんずに任せよう。シーフ技能が駄目なら、セージ軍団が頑張るしかないな。

☆From:シュウ To:ウィードバル
 ふにぃ? 調べるの? りょぉ〜〜かいっ♪
 ……って、どぉ〜〜見ても壁だにぃ〜〜壁かべぇ〜♪(ぺたぺた)

☆From:GM
 あ〜、調べるんならセージ技能を使うまでもなくわかるよ。金属壁の中央、ウィードの目線の高さぐらいの場所に、例の『スペア・キー』と同じ形の窪みがある。
 さらにその上にはプレートが取り付けられていて、そこには下位古代語でこう書かれている。

『危険! 魔法生物生成実験室 関係者以外立ち入り禁止』

☆From:シェルナ
 魔法生物って“あれ”のことよね?

 もちろん、その“あれ”である。

☆From:ウィードバル
 ここまで来たら、先を見てみたいな。純粋に好奇心だけどさ。行ってみようぜ。

☆From:カヴァレス
 よぉ……

☆From:シェルナ To:ウィードバル
 たしか、スペア・キー管理してるのって私でしたよね?
 リーダー、「好奇心は猫をも殺す」って言葉、知ってる?(苦笑)

 そんな言葉、私も知らんぞ(笑)。

☆From:シェルナ To:ウィードバル
 (スペアキーを手でひらひらさせて)危なそうだから、あたしが開けるね。ウィードはさがってて?

☆From:シュウ To:シェルナ
 (ぴくっと耳を動かして)好奇心……猫ころしちゃうの(^^;;;;;;)。そっそんなぁ〜〜(うるうるうる)

☆From:カヴァレス To:シェルナ
 おい、さっきの……

☆From:ウィードバル To:シェルナ
 (聞いてない)ああ、そうだな。鍵を開けてすぐに魔法生物が襲ってきたらヤバイもんな。

☆From:ポム To:シェルナ
 シェルナが開けるのか? 危険だぞ!
 ここは男の子だ、レス行ってしまえ(どん!とカヴァレスを前へ押す)

 鬼か、お前は(笑)。

☆From:シェルナ
 (カヴァレス)……男の“子”?(^^;)

☆From:カヴァレス
 人の話を……

☆From:ウィードバル To:カヴァレス
 (はたと気付いて)ん? そうか、シェルナがコピーされたら、確かに手強いかも。う〜んと、魔法はコピーできないはずだよな……と言う事は……
 (ポムに押されるカヴァレスを見ながら)カヴァレス、出番だ。がんばれよ!!!

☆From:カヴァレス
 ………………(何かを必死にこらえてる様子……頑張れ、[人格]改造中人間(^^;)
 しかたねぇ、行くぜぇ? しっかり援護してくれよぉ、頼りになる冒険者殿よぉ。

☆From:GM
 よし……カヴァレスがプレートを窪みに填め込んだ次の瞬間、光芒と共に目の前の壁がかき消えた。

魔法生物生成実験室

☆From:GM
 プレートはふわふわと宙に浮いて、填め込まれたその位置に留まっている。
 向こう側は10メートル四方の部屋になっていて、右側には扉。そして人間が二人、さらに人型の『何か』が二体いた──「いた」というのは、彼らは瞬時にして姿を変えてしまったからだが──。他には、床に人の白骨が二つほど転がっている。
 シェルナ視点で見たところ、人型のそれは文献で見知ったいわゆる「シミュラクラ」のように思われた。
 で、人間Aが流暢な下位古代語で君たちに語りかけてくるわけだ。

☆From:人間A
 戒めの扉が開かれたか……。君たちは研究所の人間かね? ……いや、蛮族か……?

☆From:ポム To:GM
 と言う事は今、人(?)が四人部屋の中にいる状態なんですね?

☆From:GM To:ポム
 その通りだが?

☆From:ポム To:GM
 人間(?)A、Bはもしかして、透けていますか? 姿を変えた2体は何になったのでしょう(^^;;;;)

☆From:GM To:ポム
 いや〜、別に透けちゃいないが……そういや「何に化けたか」を決める方法を考えてなかったなあ(^^;;;)。
 よし、一人はカヴァレス。あと一人は……いちいちランダムに決めるのも面倒だし、この際だから質問してきたポムに変えてあげよう(笑)。
 古風な身なりの人間二人の横に、人型物体改めカヴァレス2とポム2が控えているぞ。

 『ぼ……墓穴ぅ〜?』とは、プレイヤー氏の言である(笑)。

☆From:ポム To:シェルナ
 あたしがいる!!!!(驚いてシェルナの服を引っ張る)

☆From:シュウ
 にゅにゅにゅぅ〜〜(@@)
 きょっ兄弟が奥にもひとり……と、カヴァまでいるぅ〜!? なして?どぉして? どないしてぇ!?!?!?

☆From:シェルナ To:ポム&シュウ
 大丈夫、落ち着いて……
 あいつは「シミュラクラ」って言って、古代王国時代につくられていたゴーレムの一種……人間に化けるの。それがポムとガヴァレスに化けてるだけ。

 シミュラクラと(パペット・)ゴーレム、いずれも魔法生物の名前である……従って、シミュラクラは『魔法生物の一種』と言う方がより正しい。
 ……まあ、比較的名の売れているゴーレムを引き合いに出す方がわかりやすいのは事実だけどね。

☆From:シュウ To:シェルナ
 にゅにゅぅ〜〜?
 しゅみららら? あいつらしゅみらららってごーれむで……ヒトに化ける……にゅにゅぅ〜??(悩みちぅ)
 ……狸の一種かぁ?(をい、どーしてそーなる)

☆From:ポム To:シェルナ
 あたしに化けた? ごーれむ?(何とか理解しようとしている)
 あれは、あたしじゃない! そう、あたしじゃないぞ!

☆From:シェルナ To:ポム
 あ、そうだ……(手早くマントを、適度な長さに切り取って、ポムの腕に巻く)

☆From:GM
 ほほう?
 では、瞬きをするぐらいの間に、向こうのポム2の腕にも同じものが巻き付いたぞ(にやっ)。正確には「腕にマントの切れ端を巻き付けたポムに化けた」だな。

☆From:ポム To:シェルナ
 シェルナこれ持ってみて(相手が化けたのを見てボウを預けてみる)。

☆From:GM To:ポム
 ……わざわざ、弱くなってやる義理はないわな(^^;)。ポム2はそのまま姿を変えずにジッと君のことを見ているぞ。

☆From:ポム
 みんな真似する訳じゃないのか……(じーっと相手を見かえす)。
 これだとどうだ?(ボウをシェルナから返してもらって、ダガーを渡してみたり、みんなの後ろで色々やって相手を観察している(笑))
 面白いぞ♪(^^)

 こらこら、シミュラクラで遊ぶな(笑)。

☆From:シュウ To:ポム
 兄弟、兄弟。奴らは、兄弟だけに化けて、あたしは化けられてないんだよね♪ だったら、ぐららんず・ツインダンスでも一発カマスか?

☆From:ポム To:シュウ
 何? 踊るのか♪ 向こうのごーれむも踊るかな?
 音楽頼むぜ兄弟♪(ポムは緊張を忘れかけている(笑))

 遊んでる連中は置いといて(笑)、相手側との対談に話を戻そう。

☆From:シュウ To:ウィードバル
 ……にぅ?
 ねぇねぇリーダー。あのヒト達何喋ってるの?? 通訳してちょぉらい☆

☆From:カヴァレス To:シュウ
 まぁ,平たく言やぁ……クク、「貴様らは浅ましいコソドロか? それとも,下世話な盗賊か? 下賎な蛮族ごときが何しに来やがった?」ってぇところだぜぇ。

 くぉらカヴァレス(人格改造開始後二日目)、事実をねじ曲げるんじゃない(^^;)。

☆From:シュウ To:カヴァレス
 ににぅ〜〜? ってコトは……こんにちは☆
(とりあえず、敵意がない事を示すためににっこりと笑ってご挨拶☆)

☆From:シュウ To:ウィードバル
 あと、なんであのヒト達の後ろに兄弟(ポム)とカヴァがいるのかも聞いてもらえるとありがたいなぁ〜〜☆

☆From:シェルナ To:ウィードバル
 交渉は任せたわ(^^;)。

 パーティの中で下位古代語を話せるのは、ソーサラー二人(カヴァレス&ウィード)だけなのである。

☆From:ウィードバル To:人間A
 任せてくれ。カヴァレス、黙っとけよ(-_-メ)。
 最初に言っておくと、俺達はあんたらと争うつもりは(今のところは)ないぜ。
 それから質問の答えだ。研究所ってのがこの遺跡の事なら、俺達は研究所の人間じゃない。それに別に何かを盗みに来た訳でもない。
 この遺跡の外から来た、冒険者だ。

☆From:人間A To:ウィードバル
 (眉を顰めて)冒険者……?

☆From:ウィードバル To:人間A
 魔法王国の人間ではないから、あんたらから見れば蛮族なのかもな。

☆From:人間A To:ウィードバル
 ……(何か考え込んでいる)

☆From:ウィードバル To:人間A
 さぁ答えたぞ。今度はこっちの質問にも答えてくれ。
 あんたらは何者だ。どうしてこの場所にいるんだ?

☆From:人間A To:ウィードバル
 ……今一つ状況が呑み込めんが、それは後で聞こう。
 我々は、この施設で創造された魔法生物だ。シミュラクラ……クリエイターはそう呼んでいた。もっとも、本来のシミュラクラはそこにいるような下等な存在らしい。ロクに自我も持たない下等な連中……。

 と、カヴァ2&ポム2を指さす人間A。

☆From:人間A To:ウィードバル
 クリエイターは、魔法生物に自我を持たせようと研究を続けた。その結果生み出されたのが『私』と『彼女』……らしい(横に並んだ人間Bを目で示す)。もっとも、自我を与えたことで自分たちが殺されるとは思ってもみなかっただろうがな……。
 冒険者とやら。私は徒にかりそめの魂を生み出したクリエイターを、ひいては王国を憎んでいる。だが、君たちは彼らと関係がないようだ。だから、その『キー』を遺してこのまま黙って立ち去れば、危害は加えない。約束しよう。
 キーを我々が持てば、もはや外部から干渉を受けることはなくなる。我々は、誰にも干渉されたくないだけなのだ。おとなしくここから立ち去ってほしい。

 その言葉をウィードが仲間に翻訳する。

☆From:ポム
 下等な連中だと!(ポム2の事を言われて一瞬ムッとする)

☆From:ウィードバル
 ということは、あの浮いているキーを取れば、扉を閉ざす事もできるんだな。それで、この部屋にキーがある状態で扉を閉ざしたいって訳だな。

☆From:人間A To:ウィードバル
 その通りだ。

☆From:ウィードバル To:人間A
 それで、自我をもったあんたらは一体何をしたいんだ?
 立ち去るかどうかは、あんたらの目的を聞いてからだ。本当に「干渉されたくない」だけなのか?
 (それとも……「干渉されたくないモノ」がここにあるのかもな……)

☆From:人間A To:ウィードバル
 ……そこまで答える義務はないな。

☆From:ウィードバル To:人間A
 俺達は別に悪党じゃないぜ。
 何か理由があるのなら、聞かせて欲しいな。いい方法が見つかるかもしれないぜ。
 俺の名は「ウィード」だ。あんたら、名前はあるのかい?

☆From:人間A To:ウィードバル
 私はシミュラクラ……名などあるはずがない。だが、それが不便だというのなら……グランディと名乗っておこう。(足元に転がっている白骨の一つを指さして)このクリエイターの名前だ。ついでに『彼女』はシェリーだ。

☆From:ウィードバル To:人間A
 ではグランディ、もう一つ聞きたい事がある。
 その扉の向こうには何があるんだ?

☆From:人間A To:ウィードバル
 (伏し目がちに)……我々の『故郷』だよ。我々シミュラクラを含めた魔法生物生成の実験施設だ。……これ以上は、この件に触れないでもらえるかな……。

☆From:ウィードバル To:人間A
 魔法生物生成の実験施設ぅ!!!

 なぜ今さら驚く。入り口にちゃんとそう書いてあっただろうが(笑)。

☆From:ポム
 びくっ!!!(いきなり叫ばれたので驚いた)

☆From:ウィードバル To:人間A
 学院がこれを知ったら……

☆From:ウィードバル To:GM
 見た目でわかる範囲で2人を観察してみます。

☆From:GM To:ウィードバル
 二人とも見た目は人間だ。まあ本人がシミュラクラだと言っているんだから、実際そうなんだろうが(笑)。
 服装だが、地面に転がっている白骨が身につけたそれと同じようだな。恐らくこの白骨さんが彼ら二人のオリジナルなんだろう。
 あと、これはウィードならわかってもいいだろう。白骨の方には、額のところに水晶がついている(←古代カストゥール人の証みたいなもんである。本当はもっと深い意味があるけど)。然るに、グランディとシェリーにはついてない。
 最後に、伝わっていないと困るから言っておくが、少なくとも今のところ、彼らの言動からは敵意は感じられないぞ。

 シミュラクラたちの真意は? そもそもこのまま話が推移して、彼らはバイナルから報酬をもらうことができるのか?(笑)
 次回、クライマックス……

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