時忘れの店にはなにがある?
時忘れの店 |
銀の網亭をてくてく歩くこと1時間。シーアンとアイシャは不思議なもの満載で有名な店、時忘れの店の前へとたどりついた。
扉は閉められてはいたが、戸の隙間から香の匂いが立ちこめてくる。
2人はそっ‥‥と‥‥店の扉を開けた。
■道具屋のおやじ To:シーアン&アイシャ |
おう、いらっしゃい。今日はなんの用だい? |
■シーアン To:道具屋のおやじ |
久しぶり、おやじさん。 今日はおやじさんにちょっと聞きたいことがあって来たんだ。 |
■道具屋のおやじ To:シーアン |
ん?なんだ?俺で判ることならいいがな。 |
シーアンの後ろからひょこっとアイシャが顔を出し、
■アイシャ To:道具屋のおやじ |
こんにちは〜(にこっ) |
■道具屋のおやじ To:シーアン |
ん?お嬢ちゃん。こないだ買ったエプロンはどうだったい? ちゃんとプレゼントできたかい? |
■アイシャ To:道具屋のおやじ |
えっ?うん。こ、この前はありがとうなの〜。 (ひゃ〜、おじさんってば本人がいるんだよ〜。あせっ) |
シーアンの後ろで口に手をあて、しぃぃぃ〜〜〜のポーズ。
当のシーアンはエプロンと聞いて、ぴくっとする(笑)。
その贈られ主が居るのを知ってか知らずか。
おやじはにこにこと話しかけている。
■シーアン |
(そうか、あのエプロンここで買ったのか・・・。 本当になんでも置いてあるんだな(^^;) |
シーアン。照れているのか、ちょいと無口。
■アイシャ To:道具屋のおやじ |
あ、アイシャ教えて欲しい事があるの〜。
あのね、どこかにブルートパーズでできた狼の像っていうのがあるんだって〜。 おじさん、何か聞いた事ないかなぁ? |
■道具屋のおやじ To:アイシャ |
ん?ブルートパーズでできた狼の像だって‥‥‥? ん〜〜〜‥‥ブルートパーズ、ブルートパーズ‥‥‥。 その宝石ならばエストン山脈のほうで、少々採れると聞いたことがあるが、その像についてはな‥‥ それってどのぐらいの大きさなんだ? |
顎に手をよせ、考えるぽぉずで悩むおやじ。
■シーアン To:道具屋のおやじ |
さぁなぁ? 俺達も名前しか知らないんだ。 でも、ブルートパーズって宝石だろ?まさか等身大とかじゃないと思うぜ。 |
■道具屋のおやじ To:シーアン |
そうだな。いくら狼とはいえ‥‥等身大はないだろう(笑)。 |
■シーアン To:道具屋のおやじ |
宝石に細工とかしてる連中って知らないかい? ここには珍しいものが多いけど、そういう細工物って流通経路みたいなのが決まってんのか?やっぱドワーフの村とか、そーゆーとこか? |
■道具屋のおやじ To:シーアン |
宝石の細工師達か。 ここからしばらく行ったところに「エステル商会」ってのがあって‥‥そこでたしか宝飾とかの細工物を取り扱っているんじゃないかな? 流通は‥‥う〜ん‥‥ ここにくる宝石は、宝飾も多少はあるが‥‥たいていが冒険者が持ち込んだものだからな。 流通については‥‥すまん。わからん。 |
おやじは、ぽりぽりと頭を掻いています。
■シーアン To:道具屋のおやじ |
「エステル商会」? おやじさん、ちょっと御苦労だけど、これに地図描いてくんねーか? |
■道具屋のおやじ To:シーアン |
ん?かまわんぞ。 ただし、俺の字が読めるかだな(笑) |
そういうと店のおやじはシーアンが差し出した羊皮紙に地図を書き始めます。
ちょっとばかり‥‥塩をふられたナメクジのような字ですが‥‥一応場所は確認できました。
■シーアン To:道具屋のおやじ |
で、さぁ、その「エステル商会」ってのはどんな感じの店なんだ? 俺みたいなヤツが入っても平気なとこかい(笑)? |
■道具屋のおやじ To:シーアン |
ん〜〜〜〜‥‥‥(と、シーアンとアイシャの格好を見ます) 鎧は‥‥脱いでいったほうがいいな。 別に紳士淑女の社交場ってとこじゃないが、その格好はちょっと目立つだろう。 なに、若いカップルも行くところだから、格好さえ普通ならば入れる店だよ。 こじんまりとしているが、いい雰囲気の店だよ(^^)。 |
■アイシャ To:シーアン |
そこに行けば何かわかるかもしれないねぇ。 |
■シーアン To:アイシャ |
さっそく、行ってみようぜ(^^)。 おやじさんの地図を見る限り、昨日クロスから教わった店より、銀の網亭に近いみたいだからさ。 宿寄って鎧脱いでから、そっち先にあたろう。さっさと行動すれば、その後でクロスの言ってた方にも行けると思うぜ。 |
■アイシャ To:シーアン |
うん♪ |
■アイシャ To:道具屋のおやじ |
あ、そうだ。 ねぇねぇ、おじさん。ここにはいろんな人が来るよねぇ? こんな人が来た事はないですか〜? (そう言ってルツァーの外見の特徴や服装の事をおやじに話します。) この辺では見ない感じだから、どこの出身の人なのかなぁと思って…。 |
■道具屋のおやじ To:アイシャ |
ん?また珍しい格好のやつだな‥‥‥(記憶を探っている) ん‥‥‥すまん。どこの人かはさっぱりだ。 しかし、俺の店にも来た事がない地方のやつがいるとはな‥‥大陸はまだまだ広いなぁ。 |
■シーアン To:道具屋のおやじ |
ありがとな、おやじさん。 おかげで色々わかったぜ。 |
■アイシャ To:道具屋のおやじ |
ありがと〜。 |
■道具屋のおやじ To:アイシャ&シーアン |
いやいや、どういたしまして(^^)。 |
シーアンは店内を見まわした。
店内には小鳥と赤い実が浮き彫りになっている銀製の腕輪、木の葉をかたどった銀製のブローチ、かわいらしいクマのぬいぐるみ、木彫りのカラス、小さなハーモニカ、可愛らしい柄のハンカチ、ビーズでできたブレスレット、あとお料理のレシピ本が数冊置いてあった。
その中から、ビーズのブレスレットを手に取る。
それと・・・料理のレシピ本の中でも、1冊の本にも目が止まる‥‥お菓子の本。
シーアンはこの2つをおやじの所に持って行き、
■シーアン To:道具屋のおやじ |
この2つをくれ、いくらだ? |
■道具屋のおやじ To:シーアン |
ん?本とブレスレットだな。 ふたつで12ガメルだよ。まいど♪ |
■シーアン To:アイシャ |
ほい、アイシャにプレゼント。 (と言って、ビーズのブレスレットを渡します) それと、これは”エプロン”のお礼な(^^)。 (お菓子の本を手渡します) |
■アイシャ To:シーアン |
えっ?アイシャにくれるの?ほんとに? わ〜い♪シーアン、ありがと〜(にこっ) これっ、これもくれたのに〜。 (くるっとシーアンに背を向けて、自分の頭の髪留めを指します。) |
アイシャは、さっそくブレスレットを身につけようとしますが、なかなかキチンと金具を留める事が出来ません…。)
■シーアン To:アイシャ |
そんなに喜ばれると、なんか照れくさいな(^^; ん?どした?ああ、回転して上手く留めれないのか、見せてみな。 |
■アイシャ To:シーアン |
ん。留まらないの〜。 |
アイシャは手を差し出します。
■道具屋のおやじ |
(はてさて、彼氏さんがつけてやるのかな?) |
おやじはニコニコとふたりを見ています♪
シーアンはアイシャの手を取り、ブレスレットを留めてあげた。
店のおやじもまじまじとは見ないにしても‥‥横目で「ほのぼのしてるなぁ‥‥」と見ているらしい。
■アイシャ To:シーアン |
えへへ、ありがと〜♪ |
■シーアン To:道具屋のおやじ |
じゃ、また来るぜ! |
■道具屋のおやじ To:シーアン |
あぁ、また来てくれ(^^)。 |
シーアンとアイシャは時忘れのおやじさんの言葉を聞き、宝石店行く前に銀の網亭で着換えることにしたそうです。