ひとさらいの森

出発

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 家路に急ぐ人波に逆らって一行は街はずれに急ぐ。 荷馬車は町の出口近いところに預けてあるという。

■オランの街
☆From:ダッドリー
とりあえず日が暮れて道が見えなくなるまでは今日は進もうと思ってるだ。
街道があるうちは道も良いだで、星や月明かりでなんとかなるだろうが しっかりした道が切れたら夜進むのはあぶないから、そこで野宿になるが、いいかね?

■オランの街
☆From:ルタード To:ダッドリー
わしはかまいませんぞ。野宿程度のことを嫌がるようでは、 いやしくも冒険者とはいえませんからな。
それよりダッドリーどの、あなたは2日の道程をお一人で村から出ていらしたのですか?  道中危険がないともいえぬでしょうに、相当の勇気がおありなのですな。

■オランの街
☆From:ダッドリー To:ルタード
いやいや、それほどではないですだ。(にこ)
この辺は山賊もとんと出ませんでな。運んでるものも花や草で腹の足しに なりそうもないから襲ってこないのかもしれませんがの。
村を朝はやくに出てくればオランに近いとこまで来て1泊するぐらいで 着きますで、大概そんな風にして来るですだ。
火を絶やさなければ動物も寄ってきやせんですよ。
なぁに1晩くらいなら寝なくてもなんとかなるもんですからね。
まぁ普段はなるべく他に用事がある人と一緒に来るんだけんども 今回は別の用事もあったもんですからな。

■オランの街
☆From:ポム To:ダッドリー
ふみふみ。お、ダッドリー…さんは勇気があるんだな(^^)
別の用事?
それって、急いであたし達みたいな冒険者を雇う用事か〜?(^^)/
うに?それとも別れた後の用事かな?
なぁ?なぁ?(にこにこ〜と好奇心いっぱいに聞いている)

■オランの街
☆From:ダッドリー To:ポム
お前さんがたを見つけて村まで案内する用事だよ。

■オランの街
☆From:ミュン To:ダッドリー&ALL
野宿は構わないのですが、それほどゆっくりしていて大丈夫でしょうか。 いなくなってから随分時間が立っているのでしょう。急いだ方がいいのでは。 それに、そこにいるドワーフにとっては夜の闇も昼と同じくらいに見えると思い ますし、明かりが必要なら光の精霊を呼び出すこともできるので、交代で 馬車を進めることが可能だと思いますが。

 ミュンがパーティに提案する。

■オランの街
☆From:クロス To:ダッドリー&ALL
そうですね。ひょっとしたら一刻が生死を分けることがあるかも知れません。 後悔しないために、是非急ぎましょう!

 クロスが力強く賛成した。それを受けてポムがのんびり返す。

■オランの街
☆From:ポム To:みんな
急ぐのはいいと思うけどさぁ…
村に着いたらうまいごはん食べられるのかな?
ちょっと休んだり出来るのかな?
お腹空いたり、疲れてたら動くものも動かなくなつちゃうぜ

 と、シェルナの服の裾をつんつんと引いてみたりする。

■オランの街
☆From:ルタード To:みんな
そうじゃなあ、昔から「休むのも仕事のうち」というからのう。
それに、わしらはあるいは交替で休めるかも知れんが、 夜通し走らねばならん馬にとっては、少々しんどいかも知れんのう。
まあ、急ぐに越したことはなかろうから、どうしてもというなら強行軍でもよいけども……。

■オランの街
☆From:アイシャ To:ダッドリーさん
お馬さんはそれでも平気なの? 夜通し走ったりできる?

 アイシャが心配そうにダッドリーに訊ねた。

■オランの街
☆From:ダッドリー To:アイシャ
そうさなぁ・・。できるだけやってみるけんども・・・ずっと走るわけにはいかないかもしれんが 足元さえあかるければ夜通し歩く事くらいはできるかもしれんよ

■オランの街
☆From:ポム To:アイシャ
あたし達や荷物を乗せて行くんだぜ
平気じゃないと思うぞ〜!
あたしが馬だったら…(少し考える)
荷台外してとんずらするな、うん。

 と一人で答えを出して頷いている。

■オランの街
☆From:ルタード To:ポム
ポムどのが馬じゃったら……楽しいことになりそうじゃな。
ま、荷馬というより、むしろ「おてんば」といった感じかの。

■オランの街
☆From:ポム To:ルタード
そうか、あたしは「おてんば」かぁ(^^)
おてんば♪おてんば♪お………???
「おてんば」は確か「暴れ馬」って言う意味じゃなかったか?(をい)
おい!おっさん、それって誉めてないぞ〜

 ・・・・・ん?

■荷馬車の中
☆From:ルタード To:ポム
ほえ? わしはてっきり、「おてんば」というのは 「元気のよい仔馬」のことを指す言葉じゃと思っとったんじゃが。
そうか、「暴れ馬」のことじゃったか、これは失敗失敗。
わしの頭の中にある共通語の字引には、ときどきとんでもない間違いがあるんじゃよ。
ポムどの、悪気はなかったんじゃ、許して下さらんかの?

 ・・・・どっちも違う・・・・(;;)

■荷馬車の中
☆From:ポム To:ルタード
ならいいや(^^) 生きてりゃ間違いの一つや二つあるもんな
間違いは直せばいいんだと言われた事があるぞ♪
まぁ、細かい事は気にないぜ〜(^^) (ちょっと偉そう(笑))

■荷馬車の中
☆From:アイシャ To:ルタード&ポム
くすくす(^^)

■荷馬車の中
☆From:ルタード To:ポム
ああ、よかった。
もしポムどのに許してもらえなかったら、 このあごひげ丸めてお詫びせねばならんところじゃった……って、 ポムどの、その獲物を狙うようなまなざしはなんじゃ?
……はっ、あ、あごひげうんぬんというのは、慣用句じゃよ、慣用句。 わしらドワーフの男は、誰かに許してもらって助かった、というときに、 「あごひげ丸めにゃならんところじゃった」という言い回しをするんじゃ。 単なる言い回しなんじゃってば、ホントに(必死)。

■荷馬車の中
☆From:ポム To:ルタード
なんだぁ、言い回しか〜
ちぇッ
(残念そうに隠し持っていたダガーを仕舞う(笑))
髭がない方が若いぞ、きっと(ぽつり)

■荷馬車の中
☆From:アイシャ To:ポム
くすくす
ポム、ダガ―が見えてるわよ(笑)

 ほどなく一行は荷馬車を預けているところに着いた。
 ダッドリーは少し待っててくれるようにパーティに声をかけて馬屋の奥の小屋に入っていった。
 すぐに店の人が出てきて馬屋の扉を開けて入っていきおとなしそうな馬をつれて出てきた。荷台は店の向うに停めてあるらしい。 ぐるりと店の向うへ廻って戻って来た時にはしっかり荷台をつながれた荷馬車の出来上がりだった。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:パーティ一行
それじゃ荷台の方に乗ってもらえるかね?
野宿するかどうかはおいおい決めておらに教えてくれな。
尻が痛くなって休んだ方が良い事になるかもしれねぇしな。

■荷馬車の中
☆From:ルタード To:ダッドリー
では、乗せてもらいますかな。……よっこいせ、っと。

さてと、ダッドリーどの、そろそろご依頼の詳しい事情などをお聞かせ願えますかな?  時間はたっぷりあるじゃろうから、細かいこともなるべく漏らさずお話しいただけると、 わしらとしてはありがたいですな。事と次第によっては、 多少無理してでも強行軍せねばならんということもありえるでしょうし。

 おやじではないと日夜主張するルタードだが、かなりおやじくさい仕草とセリフで荷台に乗り込む。
 ポムがててて、と馬の前に走った。アイシャもその後を追う。

■荷馬車の中
☆From:ポム To:馬&ルタード
馬だ♪よしよし(背伸びをして撫ぜている)
馬〜、短いけど楽しくやろ〜ぜ♪
よろしくな(^^)/
(挨拶の後とててと荷台に来て、ぴょんと飛び乗る)
よっこいせ?おっさんだな、やっぱ(にやりん)

■荷馬車の中
☆From:アイシャ To:ダッドリー&馬
(馬をなでなでしながら)
これから少し急いでもらうことになるの。
ごめんね。ちょっと頑張ってね。

(ダッドリーさんに)
よろしくおねがいします(ぺこっ)

 全員が乗り込むとゆっくりと荷馬車が進み出した。
 ダッドリーは前を向いて馬を進めている。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:ルタード
細かい事といってもわしはあんまり知らねぇのですよ。
いなくなったのは村長の孫で、ちょこまか元気な男の子だよ。
何日前だか、夜、帰ってこねぇってんで村人総出で近くさ探したけんども 一向みつからねぇでよ、なんでも最後に見たのが森近くの丘って話しで これは森んなか迷いこんじまったか、って事になったみてぇでさ、 森の奥は俺ら達じゃあぶねぇってんで村長があんたらみてぇな 冒険者をやとうべって言い出して、急遽おらが街さ出る事になったんです。
来るまでの間に森の浅いところは探すって言ってたから、もしかしたらもうみつ かってるかもしんねぇなぁ。

■荷馬車の中
☆From:ルタード To:ダッドリー
ふぅむ、その子のためにはすでに見つかっていることを祈るだけですな。
とはいえ、もしそうならば、 今度はわしらのほうがおまんま食い上げになりかねんわけですけども(苦笑)。
で、男の子が姿を消してしもうてからは、どのくらい経っているのですかの?

 ひぃふぅ・・・と指を折って数える。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:ルタード
おらが村出てきたのが一昨日の朝だべ、いなくなったのはその前の前の晩だから 今日でかれこれ4日間経っちまってるねぇ。
おら達が着く頃には6日位経っちまうだろうから、どうだろうねぇ・・・。
村長さんには気の毒だけんども、森で迷子になって1週間無事ってのは 難しいのと違うかね。木の実や食べれる草がねぇこともねぇけど それより森の奥にはおっかねぇもんがいるって聞いたことがあるしなぁ

■荷馬車の中
☆From:ルタード To:ダッドリー
それは……、いまさらわしらが強行軍をしても、さしたる意味はないかも知れませんな。
もしダメならばとっくにダメじゃろうし、まだ無事でいるのなら、その強運で、 わしらが遅くなる1日分くらいはなんとか生き延びてくれると思いますでのう。
ブラキ神さまのご加護があるとよいのじゃが……。

■荷馬車の中
☆From:クロス To:みんな
(ちょっと気落ちした様子で座り込む)
そっか……そうですね。
祈りますか……
(もっともクロスは神を尊敬などしてはいなかったけれども)

■荷馬車の中
☆From:ミュン To:ダッドリー
6日ですか。。。絶望的な日数ですね。。。

 静かに話を聞いていたミュンが無表情につぶやく。
 アイシャはミュンの言葉を聞いて切なそうな顔をしたが、悪い考えを振り落とすように、ぷるぷると頭を振って顔を上げた。

■銀の網亭
☆From:アイシャ To:ミュン
・・・・・。
でも・・・でも、まだわからないわ。

アイシャがそうは口では言いながらも、厳しい状況なのはわかっているのでシュンとしている。

■荷馬車の中
☆From:ポム To:アイシャ
うににに〜。男の子は待ってるさ♪
元気出せアイシャ(^^)
悪い事考えてると悪い事が起こっちゃうぜ♪
あたし達は何とかしに行くんだ、何かあっても頑張っちゃおう♪
そ・れ・に・だな〜
行ってみなけりゃ分からない〜♪もう見付かっているかもしんないぞ♪
(立て膝になっていい子いい子をしてみる)
おっまじない♪(うぃんく)

 暗い空気を吹き飛ばすように元気にポムが言う。

■荷馬車の中
☆From:アイシャ To:ポム
ありがとう。
そうよね、村の人も探してるんですものね。ごめんね。
アイシャ元気出すわっ。ポム、大好きよ(にっこり)

 ポムもにっこり笑い返した。その後ろでクロスが2人のやりとりを、そっと微笑みを浮かべながら聞いてる。
 しかしすぐに自分の顔を誰かにみられてないか確かめるようにそっと辺りを見廻した。

■荷馬車の中
☆From:ミュン To:ダッドリー
次はその森について教えていただけないでしょうか。大きさとかその森にいる 動植物とか。また妖精や妖魔等が住んでいるかどうかも知りたいのですが。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:ミュン
森はえらく深くて、奥に行くと狼やら出るって話しだよ。
妖魔も出るって話だけんど、最近ではあんまり話しは聞かねぇな。
ずーっと昔はもうちっと森んなか入ってくこともあったけんども、 20年くれぇ前に妖魔が村人を襲った事があって、それ以来あんまし森には 入んねぇようにみんななっただよ。

■荷馬車の中
☆From:ミュン To:ダッドリー&ALL
20年前ですか。少し前の出来事ですね。どんなことがあったのか 詳しいことを教えていただけないでしょうか?

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:ミュン
おらもまだ子供だったからよくは覚えてねぇけんど、森ん中にきのこ採りに行ったもんが襲われて 森があぶねぇってことになったらしいんだけど、そのうちだんだん村近くまで寄ってくるように なって冒険者を雇ったって話しだったよ

 馬車は門を抜け、郊外をひた走る。
 あまり飛ばしても後が続かないから程々のスピードだが、のんびり旅行気分とはいかない感じだ。

■荷馬車の中
☆From:ミュン To:ダッドリー
そうだ、村長というのはどのような方ですか?銀の網亭のおやじさんとお知り合いの ようですが。。。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:ミュン
村長が冒険者だった頃の知り合いっつー話だがね。一緒に仕事した事は無いけんど、酒場でよく会う顔で 情報を交換したりはしてた仲だったと言ってただよ。
例の20年前の事件ん時に村に戻ってきて、それ以来村に落ち着く事になったらしいよ。

 時折、がくんと車輪が轍にはまり大きな揺れがパーティを襲う。

■荷馬車の中
☆From:ポム To:ダッドリー
あたしも質問(^^)/
いなくなったのって、その男の子一人だけなのか?
それとすご〜く気になるんだけど、その男の子の名前って何だ?
何時も遊んでる友達とか、いっぱいいるのか?
あたしも仲良くなれるかな(^^)
秘密の場所とか教えてもらえたりして(わくわく)
そんでもって村の名物料理とかご馳走になったりしてだな♪
!(^^;(ハッと話が外れている事に気が付く)
えっと…最近村に来た人とかいる?

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:ポム
そうだ。コットンっつー名前だ。
一番遊んでるって言ったら隣ん家のチェルシーじゃねぇかな。ああ、あとは姉ちゃんが遊んでやってるな。
同い年くらいの子供は家の手伝いがあるで、そうそういつも遊んではられねぇんじゃねぇかな。
うちとこの村は大したもんはねぇけんども、食い物はんまいよ。村長とこは豚も沢山飼ってるから きっとごちそうしてくれると思うよ。

■荷馬車の中
☆From:ポム To:ダッドリー
コットンって言うんだな(^^)
で、チェルシーとお友達っ♪
それでもって……… 食い物がんまい!(きら〜ん☆)
ごちそう〜(きらきら〜(笑))
ふみふみ、村長さんはいい人だ〜(^▽^)
はっ!口から涙が…(慌てて拭いている(^^;;)

■荷馬車の中
☆From:アイシャ To:ポム
くすくす。

 ダッドリーのお腹がぐぅきゅるるるるぅ〜と切ない声を上げた。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:ポム
おや、失礼。すっかり急いで夕飯を食べてねぇもんで・・・。
最近村に来た人ねぇ・・・。行商もんが出入りする以外でよそ者はあんまり来てねえと思うよ。
・・・あ、でもボブが見たことねぇ女が居たってこないだ言ってたような・・・。ま、たぶん新しく 行商に来た奴の事言ってるんだと思うがね。

■荷馬車の中
☆From:ルタード To:ダッドリー
それは、コットン坊やがいなくなる前のことですかな? それとも後のこと?
前の出来事なら、一応調べてみんとならんでしょうのう。

■荷馬車の中
☆From:ミュン To:ダッドリー
そうですね。まだ子供が森に入ったという確証も無い様ですし。
その行商に来た方についても教えていただけますか?

 そうそう、それ!といった感じでクロスも一緒にダッドリーの方を向く。
 彼も行商の女性が気になったようだ。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:ミュン
いや、おらは見てねぇからなんとも言えねぇが、いつも来る行商もん達が、 たまに新しい仲間連れてくる事があるんだ。
ボブが言ってるみたことねぇやつってきっとそうだと思うんだよ。

■荷馬車の中
☆From:ルタード To:ダッドリー
なるほど。そういうことがあるのですか。
ま、いずれにせよ、詳しい話はボブどのとやらに尋ねるべきかも知れませんな。

 ポムもダッドリーの言葉に大きく反応した。しかし反応した場所は2人とは大きく違うところだった(笑)

■荷馬車の中
☆From:ポム To:ダッドリー
夕飯食べてないだって!
そいつは大変だ!何か食べた方がいいぞ〜
なんなら、あたしが代わろうか?(^^)

■荷馬車の中
☆From:アイシャ To:ポム&ダッドリー
ポムったら、もうお腹すいちゃったの?(笑)
(そう言いながら銀の網亭での食事を思い出しうっとりしてます(笑))
さっきのご飯、とってもおいしかったわねぇ。

ダッドリーさん、保存食でよければアイシャのをわけてあげましょうか?
アイシャは足りてるから大丈夫よ(^^)

そうだ、ボブってだあれ?

■荷馬車の中
☆From:ポム To:アイシャ 
うん、とっても美味かった(^^)
で、なんであたしのお腹がすいてる事になるんだろ?
お腹は、いっぱいだよアイシャ???
(馬車の御者を代わろうとしていたので話が見えないらしい(^^;)

■荷馬車の中
☆From:アイシャ To:ポム
えっ?・・・・・・ぽっ。
アイシャ、間違えちゃった。
ダッドリーさんの替わりに食べてあげるって言ったのかと思ったの。

 アイシャの顔が熟れた林檎の様に真っ赤になった。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:アイシャ&ポム
ありがとうよ、お嬢さんがた。
保存食ならおらも持ってきてるから大丈夫だよ。
あとで誰かに代わってもらってちゃんと食べるから、そこのちっこい人も安心しておくれな。
ボブかい?ボブはおらの幼なじみで、ごつい顔した男だよ。

 一時間位すると太陽はすっかり沈んで、代わりに月が登ってきた。
 馬をすすめるペースは先程より落ちていますが、ぽくぽくと街道を村へと進んでいる。

■荷馬車の中
☆From:ポム 
うに〜!尻がいた〜い(;;)
こんな、がったんがったんしてるのに座っていてからか〜
みんなよく平気だな(^^;

 そういえば小さな身体が馬車の揺れに合わせて跳ねている。他の人より余計に尻がぶつかっていたらしい。

■荷馬車の中
☆From:ルタード To:ポム
ポムどの、大丈夫か? ときどき姿勢を変えると、少しは楽になると思うぞ。
まあわしは、背丈は低いし目方や装備も重いから、安定のいいことこの上ないがの、 ホッホッホッ。

■荷馬車の中
☆From:ポム To:ルタード 
姿勢を変えるって…
どんなのがいいんだ?
ルタードみたいになれないしなぁ〜
(と安定のよさげなルタードの肩とかをぺちぺち触ってみる)

■荷馬車の中
☆From:アイシャ To:ポム
ポム、大丈夫?毛布貨してあげようか?
下に敷けばちょっとは楽かもしれないわ。

■荷馬車の中
☆From:ポム To:アイシャ 
ありがとうアイシャ(^^)
毛布はあたしも持っているから大丈夫さ
アイシャもしいた方がいいかも知れないぞ

■荷馬車の中
☆From:ミュン  
さすがは、酒樽・・・

 ぼそっとミュンがつぶやく。

■荷馬車の中
☆From:ルタード To:ミュン
聞こえとるぞ、ミュンどの(笑)。
まあ、このところは酒ではのうて、もっぱら「香草茶樽」になっとるがの。
そうそう、樽だけに横にするとどこに転がっていくか分からんから、 みなさん、気をつけて下されよ、フフフ♪

■荷馬車の中
☆From:ポム  
ふ〜ん♪
(ポムは興味深げに、ルタードを見た)
それは…面白そうだ♪(にや〜ん)

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:一行
ちっと暗くなってきちまったね。
あ、そうだ。村長に紹介する時の為に聞いておこうと思ってたんだけんど、あんたたちんなかで おえらいさんは誰ですかいね?

 進行方向に丸い月が昇ってきている。

■荷馬車の中
☆From:ルタード To:ダッドリー
よい月ですのう、ダッドリーどの。
それはさておき、ポムどのたちも難儀な様子じゃし、 やはり夜通し馬を進めるのはやめたほうがよさそうですな。
そろそろ、野宿に向いていそうな場所を探しながら進むことにしましょうぞ。

おえらいさん? そうじゃな、ダッドリーどのは誰がかしらじゃと思いますかの?

■荷馬車の中
☆From:アイシャ To:ダッドリー
うーん。アイシャはえらくないから違うわ。
えっと、えらいのは・・・・・あ、わかったー♪
えらいのは、1人でお仕事のためにオランまで来たダッドリーさん(^^)

あ、あれ?
それじゃダッドリーさんは、ダッドリーさんを村長さんに紹介するの?
えっとぉ・・・あれぇ?

 アイシャは1人で混乱している(笑)

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:ルタード
うう〜ん・・・。さっぱり見当つかないなぁ・・・。
一番落ち着いてるあんたじゃないのかなぁ

■荷馬車の中
☆From:ルタード To:ダッドリー
わしらドワーフは、放っておいても落ち着いてみえるらしいですからなあ。 決して落ち着いた性格の者ばかりではないんですがの。
むしろ、すぐに頭に血が上って、後先考えずに動いてしまうような者たちも、 特にわしみたいな若い衆のうちには、結構おるんですぞ。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:ルタード
若い衆・・・

 そんな風に話しているうちにすっかり陽が落ちて、馬の足もかなりゆっくりになってきた。
 まだ街道はしばらく続くようだが、ルタードの提案もあったので、野宿できる場所を探しながら歩くうち、 道から少し外れたところにちょうど馬車を停めておけそうな平らな場所が見えてきた。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:一行
馬停めるにはあの辺がいいと思うんだけど、どうかね?
それとも街道があるうちはもう少し進むかね?
月明かりだけでは心もとないからその場合には何か明かりを灯した方が良いと思うがね

 ふとポムが横をみると、クロスが青い顔をしてうつむいている。

■荷馬車の中
☆From:クロス To:ポム
うぅ……ぼ、僕はちょっと、平気じゃないみたい…
ち、ちょっと気持ち悪く……うぷ。

■荷馬車の中
☆From:ポム To:クロス 
大丈夫かクロス?
顔が青いぞ!
変なもんでも食べたのか?(をい)
(痛いお尻を擦りつつ側へ移動(笑))

■荷馬車の中
☆From:ミュン To:クロス 
本当に体調が悪そうですね。少し休みましょうか?

■荷馬車の中
☆From:クロス To:ポム 
ま、まだ、なんとか…
いえ…そういうんじゃなくて……こ、この揺れが……ちょっと……う……
だ、ダッドリーさ…う、馬…とめ……うぷ!

■荷馬車の中
☆From:アイシャ To:ダッドリー 
きゃー、たいへんっ。
ダッドリーさん、馬車をとめてー。
クロスが酔っちゃったみたいなのー。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:クロス 
そりゃぁ大変だ。

 切迫した様子をみて慌てて馬を止めた。
 クロスが車酔いしたようなので、今日はこの場で野宿して休む事になったようだ。
 馬を木に繋いで、野宿の準備を始める。荷台から大きな石を2つ下ろしてきて下草の少ない場所に置いて焚き火の台にした。 その廻りに薪を組む。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:ALL 
薪は今日一晩大丈夫なくらい持ってきてるんで、集めに行かなくてもいいだよ。
んでも、火の見張りは交代でしてもらえるかね?

■荷馬車の中
☆From:アイシャ To:ダッドリー 
はーい。

 点火用のもぐさに火をつけると、炎の赤い舌が薪に伸びて、ほどなくパチパチと心地よい音が響き始めた。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:ALL 
あんたらはもう食事は済ませてきたんだったかな?ちとおらは失礼して食事にさせてもらうだよ。
もう腹さぺっこぺこでなぁ

 鍋に水筒から水を満たし、石の上に置いた。ぐらぐら煮立って来た頃にパラパラと葉っぱを投げ入れる。
 どこかで嗅いだ匂いが鍋から立ち上る。ルタードとアイシャはその香りに嗅ぎ覚えがあった。

■荷馬車の中
☆From:ダッドリー To:ALL 
おらんとこの村で作ってる茶だけんども、みなさんもよかったらいかがかね?

■野営地
☆From:ルタード To:ダッドリー&クロス
おや、これは近頃わしが愛飲している香草茶の香りのようじゃ。そうか、 ダッドリーどのの村で作られとったんですな。
ではお言葉に甘えて、1杯いただきましょう。
クロスどのもどうじゃ? 気分がすっきりすると思うぞ。

■野営地
☆From:クロス To:ダッドリー&ルタード
そ、そうですか……それじゃ一杯…あ、どうもです。
(ずず……)
はぁ……

 爽やかな香りにこみあげていたものが落ち着いて、ほっとした顔になる。

■野営地
☆From:ミュン To:ダッドリー
僕はいいです。

■野営地
☆From:ポム To:ダッドリー
は〜い(^^)/
あたしは欲しいぞ♪

 ポムが嬉しそうにコップを差し出す。

■野営地
☆From:アイシャ To:ダッドリー
わぁ、ありがと〜(にっこり)
(一口飲む)
はぁ、おいしい。なんだかほっとする〜(^^)

■野営地
☆From:ポム To:ダッドリー
ふ〜、ご馳走様〜美味しかった(^^)
お礼に歌なんか披露しちゃうぜ♪

 コップを置くとバックパックからタンバリンを取り出し、シャラーン…と軽やかな音を立てて高く掲げる。
 すぅっと息を吸い込む音につられるように、みんなの目がポムに吸い付けられた。
 アップテンポな歌声にタンバリンの音を重ね、その小さな身体から出ているとは思えない迫力ある歌唱と、 リズミカルな楽器の音が一同を圧倒する。

 ポムはシャンシャンと暫くゴキゲンに歌った後、叩くリズムが変わった。
 すっと立ち上がると、軽やかにステップを踏む。焚き火のあかりが下から照らし、彼女の身体をひとまわりもふたまわりも大きく映し出している。
 ダッドリーがしきりに感心したようにうなずいている。

■野営地
☆From:ルタード To:クロス
観ているこちらの心までウキウキしてくるような、すてきな歌と踊りじゃのう。
一日の疲れが癒されて、なんだか元気が出てくるような感じじゃわ。
どうじゃクロスどの、少しは楽になったかの?

■野営地
☆From:クロス To:ルタード・ダッドリー
ありがと、ルタード……これ、良いですよ。何だかスッキリしちゃいました!
(ルタードを見てにこっと笑うクロス)
ダッドリーさんにお礼言わなきゃ。助かりましたよ。

 アイシャはポムの歌声にすっかり心を奪われて、惚けたようにポムの動きを見つめている。
 ポムはリズムを教えるように何度か同じフレーズを繰り返し、仲間の方へ視線を向けた。

■野営地
☆From:ポム To:みんな
ルタード、ミュン歌おうぜ〜♪
クロス、歌えるか?

■野営地
☆From:クロス To:ポム
もう大丈夫。僕も一緒に歌うよ!
これでも以前は旅の楽団にいたんだよ♪

■野営地
☆From:ミュン To:ポム&ALL
ぼ、僕は・・・、
あ、そうだ。ちょ、ちょっと、風の精霊が騒ぐので様子を見てきますね(^^;

 ミュンが慌てたように、焚き火を離れようとする。

■野営地
☆From:ルタード To:みんな
わし? いや、ポムどののすてきな歌のあとでは、わしの歌など披露に耐えぬ、 ただのお耳汚しじゃからのう。
それより、みんなで一緒に歌うことにせんか? そのほうがきっと楽しいじゃろうし。
ほれ、ミュンどのも用事はちょっとだけあとまわしにしてじゃね。

■野営地
☆From:ポム To:ミュン
そうそう、風の精霊もあたしの歌に合わせて、 踊ってるだけかもしんないぜ♪
歌おーぜ!ミュン♪
(軽快に踊りの手を引く)

 ポムが軽快に踊りの手を引く。ミュンはため息をついて浮かせた腰を落とした。

■野営地
☆From:ルタード To:みんな
準備はよろしいかな?

 ルタードがみんなの顔をぐるりと見廻した。

■野営地
☆From:クロス To:ルタード
オッケー♪

■野営地
☆From:ルタード To:みんな
それでは、せぇ、のぉ、でぇ、はいっ!

!☆@¥%★#♂&◎※〒∂∽〜〜♪

……おや、みなさん、ご一緒に歌うんですぞ?

ミュンどの、顔色がすぐれぬようじゃが? もしや、いまごろ車酔いかの?

■野営地
☆From:アイシャ 
キィィーーーーーーン(@@)

■野営地
☆From:ミュン 
・・・・・・

 無言のまま微笑みを頬にはりつけているミュン。

■野営地
☆From:クロス To:…
る、ルタード…

■野営地
☆From:ポム To:ルタード
(ポンポンと困った顔のポムがルタードの肩を叩く)
ルタード、それ違う…
ルタードのとっても大きい声は、合唱に合わせられない
みんなの声を大事にして、声を調整して歌うのが合唱なんだぜ
ルタードは小声で歌うのが、みんなのためかもしんないぞ(^^;

■野営地
☆From:ルタード To:ポム
そ、そうか。ついつい思いっ切りの声で歌ってしもうた。
ブラキ神さま曰く、「一所懸命の気概、すべからく成果に通ず」、 すなわち「何でも精一杯やればいい結果につながる」というのが、 どうしても頭にあるものでの。
そうじゃな、合唱なんじゃから、みなさんと調和せねばならんのは当然じゃな。
それでは、小声で。
$§☆℃▲∀〜♪ ♭≫∬∵£★¢♀◇√〜♪

■野営地
☆From:ポム To:みんな 
みんな〜、楽しく歌うぞ♪
(再び軽快に、大きい音で、タンバリンを叩きだす)
(心の声:さずがドワーフ、小声になっても凄い威力だぜ(^^;;
頑張れあたし、負けるなあたし!この合唱を成功させるには、 あたしが頑張るしかないんだ〜!!!!)

■野営地
☆From:ミュン  
そ、そうですね。 (心の声:まだ声を出しているほうがいいかも。)

■野営地
☆From:アイシャ To:ポム 
(ルタードの声の余韻で、ちょっとくらくらしながら(笑))
アイシャはしばらくみんなの歌を聴かせてもらうー。
なんか歌うのに混ざっちゃったらもったいないような気がして・・・。
だから、ここで見てるわ。アイシャとっても楽しくて嬉しいの(*^^*)

 そういうとアイシャはにこにこ皆の様子を見守っている。

 ルタード、ポム、クロス、ミュンの合唱が始まった。
 小声でも十分破壊力をもった歌声が一同を襲う(笑)。負けずに音程をとることが出来たのはバード技能を持つ2人だった。

■野営地
☆From:ミュン  
♪♪♪・・・・$§☆℃▲∀〜♪
(だ、だめだ、ひきずられる。これがドワーフの唱・・・・・)

 不本意にもミュンは自分の音程が歪むのを自力で回復できない。
 楽しい合唱であったが、なぜか体力を使い果たしたようにルタードをのぞく3人は歌いおわった後、脱力してしまった。

■野営地
☆From:ポム To:みんな 
なんか一生懸命歌ったぞ
まっ、よく出来たじゃないか。うん (みんなの顔を見回して、にんまり)
ほんと、みんなで歌うのって楽しいな(^^)

 見廻した先でミュンと目が合い、思わず詰め寄る。

■野営地
☆From:ポム To:ミュン
知ってたな〜
ミュン♪

 顔色の悪いミュンにニッコリ引きつった笑いを投げかけるポム。

■野営地
☆From:ミュン 
う。

 冷や汗がミュンの額を伝う。

 楽しい夕食を終えて、一行は夜営の準備に取り掛かった。

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