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SW-PBM Scenario#169
帰ろう、風休みの草原へ

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潮風とともに



  港湾地区・港

明るかった太陽が、オラン西へと沈んでいく。
学院からの長い道のりをリコリスは頑張って歩き、長く伸びる人々の影といくつもすれ違いながら港へとやってきた。
■リコリス
段々暗くなってきちゃった……。
急ごっと。

大きくて重厚な倉庫がいくつも建ち並び、人々がせわしなく動くオランの港は、イーンウェンの小さな港と違って、気楽に入って行き難い雰囲気がある。
ハザード河に浮かぶ船は、ざっと左右を見回しただけで何隻もあるようだ。
■リコリス 
ついた〜っ♪
(えっとどこにいるんだろう?
誰かに聞いてみようかな? でもみんな忙しそう……)

忙しそうな人々に、声をかけるタイミングも掴めず、リコリスが右往左往していると──
■聞き慣れた声 To:リコリス
だ〜れだっ♪

いきなり、後ろからがばっと抱きしめられた。
そして少しだけ懐かしい、いつもの「親友」の潮の香り──
■リコリス To:ライチ
ライチ、お帰り〜♪

リコリスはライチの腕の中で向きを変えると、かばんをつぶさないように気をつけながらも親友にぎゅーと抱きついた。
ライチはいつもの黒ずくめ装備のまま、使い慣れた眼鏡の奥で嬉しそうな笑顔になり、優しくリコリスを抱きとめた。
■ライチ To:リコリス
ただいま、リコ♪
何だかずいぶん久しぶりって感じだね〜。
リコが元気そうで、よかった♪

ちょっと身体を離し、リコリスの顔を見つめると、頭をなでなで。
■リコリス To:ライチ
えへへ♪
ライチも元気そうでよかった〜。
会いたかったよ〜っ。

■ライチ To:リコリス
私もだよっ♪
ちょうど今朝、帰ってきて……今、報告とか終わったところなんだ。
リコ、今から時間ある?
ちょっとお茶して行こうよ〜。
アザーン諸島のおみやげもあるからさ♪

■リコリス To:ライチ
うん、もちろんっ。
リコもライチに渡したいものあるし♪
どこのお店行く?
あ、リコ、この間「御者ブラザーズの選ぶ新鋭パティスリーベスト20」っていうの教えてもらったの。
行ってみない?

■ライチ To:リコリス
パティスリーベスト20!? 面白そうだね〜。
よしっ、すぐ行こう♪
……って……リコ、案内できる?

ライチはリコリスの手をとって、軽い足取りで歩き出した。
そしてすぐに「ちゃんとたどり着けるのか」不安になり、リコリスの顔を覗き込む(笑)
■リコリス To:ライチ
うんっ、大丈夫♪
前におにいちゃんに連れて行ってもらったから。
えっと確か……この辺に白猫が――

■ライチ To:リコリス
あははっ、「オランいぬねこマップ」だね?

■リコリス To:ライチ
うんっ、この間生まれた仔も教えてもらった最新版だよ♪

にゃんこやわんこの目印を頼りに、なんとか(?)たどり着いたお店に入り、優雅なテーブル席に着くふたり。
運ばれてきたデザートと紅茶が、気分を和ませてくれる。
■リコリス To:ライチ
ライチ、お帰り♪
アザーン諸島ってどうだった?
2本しっぽなツインテールネコいた?

■ライチ To:リコリス
うん、良く知ってるね〜リコ。さっすが「賢者」だね♪
護衛は往復だったから、しばらく島に滞在してたんだけど……市場でうろちょろしてたツインテール・キャットの子猫に出会ってさ。
にぼしで釣って撫でてやろうとしたら、いきなり「キライにゃ!」って言われてね〜。

うくく、と可笑しそうに笑う。
■リコリス To:ライチ
あははっ、面白〜い♪

■ライチ To:リコリス
そうやってひとの反応を見るのが趣味なんだって。
でね、オランから来たんだよって話したら、「世界を見聞するにゃ! 船に乗せるにゃ!」とか言い出して。
もちろん、バレたら怒られちゃうから、倉庫に隠れててもらったんだけど。
……無事オランに着いて、様子を見に行ったら……見事に逃げられちゃったの。
「さらばにゃー!」とか言って。あ、全部精霊語だったんだけどね。

チョコレートケーキをぱくつきながら、楽しそうに話すライチ。
■リコリス To:ライチ
そっか〜。もう行っちゃったんだ……残念。

■ライチ To:リコリス
街で悪さしてないといいけど……面白い子だったよ〜♪
リコに見せたかったな〜。

リコのほうはどう? 冒険者家業は充実してた?

■リコリス To:ライチ
あ、うん。あのね、「剣の館」ってとこに、学院のシュタイン教授の護衛で行ってね。
とってもかわいいドラゴンのぬいぐるみ見つけたの〜♪
これくらいの大きさでねっ、リザードマン語話すんだってっ。
リコ、いつか買うときの為に、その言葉お兄さんに教えてもらったの〜♪

タルト・タタンをフォークで突き崩しながら、楽しそうに話す。
■ライチ To:リコリス
ドラゴンのぬいぐるみ……が、しゃべるの!?
へ、へぇ〜。それって、仕掛けぬいぐるみとか? もしかして魔法のアイテム??
ねぇねぇ、それじゃあリコ、「こんにちは」ってリザードマン語で、なんていうの?

面白そうに聞いてくる。
■リコリス To:ライチ
「ギュナイドゥン」だったかな?
魔法のアイテムでね、「変転の宝珠」っていうのの中にドラゴンとか剣とか服とかになるの。
そのときはリコ、リザードマン語できなかったからなんて言ってたかわかんないけど、「ぴぎゅ? ぴゅぎゅ〜♪ 」って言っててすっごく可愛かったんだよ〜♪

■ライチ To:リコリス
あははっ、可愛いね〜♪
ドラゴンて……イーンウェンで見た海竜さまみたいな奴かな? それとも2本足で歩いたりする?
私も見てみたいな〜。
服にもなるんだ? じゃあ、いつ猫になっても安心、ってことかな?

■リコリス To:ライチ
うん、リコ変身の魔法覚えたから、いつでもネコリスになれるの♪
あ、あとね、さっき図書館で「すかいそまりす」って空飛ぶ猫調べてきたの。
今度変身するから、一緒に空飛ぼうねっ♪

■ライチ To:リコリス
すかい……そま……りす??
そ、空飛ぶ猫なんているんだ。世の中って広いね……。
楽しそうだけど……リコ、うっかり間違って落とさないでよ〜?(笑)

おどけた笑顔で、つん、とリコリスのほっぺを突っつく。
ぷにっと頬を凹ませて、されるままになるリコリス。
■リコリス To:ライチ
大丈夫だよ〜。ちゃんとさっき、皮ひも屋さんですかいそまりん専用のハーネス頼んできたから♪
明日の朝届けてくれるって。

■ライチ To:リコリス
じゅ、準備万端なんだね……(汗)

■リコリス To:ライチ
うん。だって、お土産でグラスランナー乗せて飛ぶなら、ちゃんとしてないといけないでしょ?

■ライチ To:リコリス
グラスランナーを乗せるの? ……ちゃんとハーネス、握ってくれるかな?(笑)

■リコリス To:ライチ
ハーネスとは別に、命綱なロープもあったほうがいいかなぁ?

■ライチ To:リコリス
ふふふっ、ぐるぐるまきにしないと、大人しくしててくれなさそうだよね♪

楽しそうにその風景を想像している。
■リコリス To:ライチ
あ、あとね、あとね、おねえちゃんとおとうとができたの〜♪

■ライチ To:リコリス
ええっ!? ……すごいね〜、リコ。どんどん家族が増えて、いまじゃ大家族じゃない?!
えっと、お兄さんが3人と……お姉さんがひとりと、弟がひとり。
6人きょうだいだね♪

■リコリス To:ライチ
うんっ♪
フォルお兄ちゃん、ルピおにいさん、アレおにいさんでしょ。
あとリリお姉ちゃんとユリくんとハモおにいさん。
ホントだ、6人もいる〜♪

■ライチ To:リコリス
そっか、じゃあリコも入れたら、7人きょうだいだね♪

リコリスの言い方から、「本当の」ではないことは察しているライチ。
それでも優しく微笑みながら、リコリスの嬉しそうな顔を見ている。
■ライチ To:リコリス
弟ができたんなら、リコ、今までよりもっとしっかりしなくちゃだね♪
相談に乗ってあげたり……そう、恋愛相談とかもされるかもよ?

ちょっぴりからかうような口調になって、首を傾げながら紅茶を口に運ぶ。
■リコリス To:ライチ
え〜っ、そんなこと言われてもリコ自信ないなぁ〜。
ねぇ、ライチ。リコねわかんないの。
1対1のカップルはともかく……その…この間友達になった子がね。
シグ先輩の「愛人」になりたいって……本気か冗談かわからないけど……。
応援してあげていいと思う?
いやその……普通の子だったら応援してもいいのかもしれないけどその……。

リコリスは言葉に詰まっている。
■ライチ To:リコリス
あ、愛人?
…………。
……。
さすがシグナス、「テンハンド」の名は伊達じゃない……か。

ああえっと、リコ、あのね。普通の子でもそうそう簡単に応援して良い事じゃないとは思うけど……文化とか慣習とか家族の事情とかあるし。
……? どうしたの?

■リコリス To:ライチ
実はね…その子っていうのが……。

リコリスは不安そうに周りを見回した。
■リコリス To:ライチ
(エルフ語)
ラーダ様に誰にも言わないって誓ったことは言えないんだけど……。
この間の依頼でね―――

リコリスはこの間あったことをライチに話した。
■ライチ To:リコリス
…………。

■リコリス To:ライチ
――ってことがあったの。
あのお家的にはどうかわかんないけど……でもだからといって他にしっかりと手を差し伸べてくれる男性、いないみたいなんだよね〜。
リコはお友達にはなれるけど、一生添い遂げる相手にはなれないし。
って暗くなっちゃってごめんね。
そうだライチ、パオルゥって知ってる?
リコ明日からパオルゥ草原までの護衛にいくの。

リコリスは気持ちを切り替えるように明るい声を出した。
■ライチ To:リコリス
リコ……大丈夫? 無理してない?
リコは、一途だから……誰かを助けようとする気持ちをとめられないのかもしれないけど……あまり抱え込み過ぎてもいけないよ。
約束したよね? 辛いことは、私と半分こしようって。

ライチは心配そうに、リコリスの顔を覗き込む。
■リコリス To:ライチ
ありがとう、ライチ。でも大丈夫だよ。
一人で抱え込まないで、おにいちゃんたちに支えてもらったし。
それになによりライチにこれを返さなきゃって想いがずっとリコを支えてくれたから。
ちゃんと返せるよ♪

リコリスは腰につけてたライチの黒ダガーをはずすと、すっとライチに差し出した。
■ライチ To:リコリス
そっか……うん。わかったよ、リコ♪
じゃあ、私もこれを返すね。
私も……大丈夫だからさ。

ライチは黒ダガーを受け取ると、そっと胸ポケットからリコリスの白いハンカチを取り出し、差し出した。
■リコリス To:ライチ
ありがとう♪

リコリスはライチからハンカチを受け取るとギューと握り締めた。
そして再びライチに差し出す。
■リコリス To:ライチ
ライチ、また次の船旅から帰るまで持っててくれる?
大丈夫って信じてるけど、もうおまじないのようなものだと思ってるの。

■ライチ To:リコリス
リコ……。
うん、わかったよ。
じゃあ、リコもこのダガー、もう一度持っていて。
次の冒険から帰ってくるまで……私からのおまじないね。

ハンカチをそっと受け取ると、黒ダガーを逆に持ち替え、リコリスへと差し出した。
■リコリス To:ライチ
ありがとう。
必ず返すからね。

リコリスはライチの黒ダガーを大切そうにぎゅーと抱きしめた。
■ライチ To:リコリス
あ、それから──これは、おみやげ♪

純白のハンカチを、そっと胸ポケットに戻したあと。
続いて差し出されたのは、かわいらしい猫の留め具が付いた革製の……首輪だった。
■リコリス To:ライチ
うわぁ〜、かわいい〜♪

■ライチ To:リコリス
ほら、首輪が無いと、のらねこだって思われちゃうし。
それに、普段はブレスレットとしても使えるよ♪

■リコリス To:ライチ
ありがと〜♪
とってもうれしいっ。

リコリスは大切そうに受け取ると、さっそく腕に付けてみた。
そして、そっと、留め具のネコをなぜる。
留め具の部分は銀製で、軽く押すと繋げられるような工夫がなされている。
猫手の状態でも、自力で首に取り付けられそうだ。
■リコリス To:ライチ
ありがと、ライチ♪
リコ、いっぱいネコになるね。

■ライチ To:リコリス
あははっ、いっぱいなってもいいけど……馬車や人ごみには、気をつけてね?
リコ、興味のあることに集中すると、まわりが見えなくなっちゃうんだから。

リコリスの嬉しそうな顔に、ライチも思わず笑顔になりつつ、冗談めかして言う。
■リコリス To:ライチ
あ、リコもライチに渡したいものがあったの。
はい、プレゼント♪

リコリスは猫が連なった腕輪を差し出した。
■リコリス To:ライチ
この間お店で見かけてね、ライチこの位ならネコ付けてくれるかな〜って。

■ライチ To:リコリス
こ、このくらいなら、って……たくさん連なってるね?(汗)
……でも、うん、いいかも。

思わず笑みをこぼしながら、さっそく細い手首につけてみた。
そして、その可愛らしいデザインに照れたように苦笑して、リコリスを見る。
■ライチ To:リコリス
えーと……へ、変じゃない? かな? (///

■リコリス To:ライチ
とっても似合ってるよ♪
次はネックレスかなぁ。レヴィちゃんにも、見てもらいたいね。

■ライチ To:リコリス
あは……ありがと♪
そうだね〜、また海竜祭の時期が来たら、レヴィーヤ……帰ってくるかもしれないもんね。

手首を揺らし、連なる猫たちをいろんな角度から眺めながら、思いを馳せるような口調で言った。
■リコリス To:ライチ
ライチ海竜祭のときはイーンウェンに帰るの?
また武道会でるの?

■ライチ To:リコリス
うん、帰るつもり。
武道会は……どうかなぁ、その場のノリで決めようかな?

■リコリス To:ライチ
またレヴィちゃんと出れるといいね〜♪

■ライチ To:リコリス
あはは、うん、そうだね♪

で、パオルゥ草原だっけ……確か、「風休みの草原」って言われているところだよね。
「1000年賢者の木」があるとこだ。

■リコリス To:ライチ
「1000年賢者の木」?
なあにそれ?

■ライチ To:リコリス
ん、私も一応エルフのせいかな……なんとなく森や樹の香りが恋しくなるときがあって、よく図書館でそういう本を読むんだけど。
「月の姫が零せし涙、失はれし思い出繋ぎ留める也」……だったかな?
なんだか変わった文体で、すっごく読みにくかったんだけど。
忘れかけていたり、忘れてしまった大切な思い出を、思い出させてくれる木なんだって。
でもね、むかしむかしに、悪い草に根元を乗っ取られて、力を無くしちゃったんだって。
その悪い草っていうのは、真っ赤な袋を持った植物らしいよ。

あ、ホントか嘘かはわかんないよ? 何しろ変な本だったから。

そう言って紅茶をひと口。
■リコリス To:ライチ
……力無くしちゃったんだ……かわいそう……。
って、ん? 真っ赤な袋持った植物?
さっきなんか聞いたような……?
あ、思い出した。
真っ赤かどうかわかんないけど大きな袋でパオルゥ食べちゃう怖い草があるから、それを刈り取るってお仕事うけてるよ。
リコでも刈り取れそうなちっちゃいのと、グラスランナーも食べちゃうおっきいのがいるんだって。
何か関係あるのかなぁ?

首をかしげて、不安そうに考え込む。
■ライチ To:リコリス
草刈り……っていうか、モンスターの討伐依頼か。ある意味冒険者らしいね〜。
ん〜、関係あるかはわからないけど、袋を持つ植物は草原には珍しいから、もしかしたら似たような植物なのかもね。
その草を退治することで、木も力を取り戻してくれるといいんだけど。
何にしても、気をつけてね、リコ。

■リコリス To:ライチ
うん、気をつける。
危なそうなら「すかいそまりん」になるよ。空飛べるし。
あ、それで、その変な本ってなんていう本だったの?
他にどんなこと書いてあったか覚えてる?

■ライチ To:リコリス
ん〜、タイトルは、涙がなんとか……仲良くとか……そんな感じだったかな?
他には、えっと……文章はあんまり覚えてないんだけど、表紙にパオルゥと、同じくらいの背の高さの植物が描かれてたっけ。
でね、パオルゥがその植物をもしゃもしゃって食べてる、かわいい絵だったよ。

■リコリス To:ライチ
かわいい〜♪
その絵見てみたいっ。
今度図書館で探してみるね。

■リコリス To:ライチ
ところでライチ、今日はこの後予定ある?
もしよかったらリコん家泊まりにこない?
せっかく会えたのにリコ、明日出発しちゃうし、それに……今はちょっと傍にいて欲しいんだ。

■ライチ To:リコリス
この後は、護衛仲間と打ち上げあるから……そのあとなら空いてるよ♪
夕飯後くらいになっちゃうけど、いい?
私も、リコともっと話したいし。一緒にお風呂も入ろうね♪

頬杖をついたまま手を伸ばし、リコリスを安心させるかのように、頭をそっと撫でた。
■リコリス To:ライチ
うんっ、楽しみ〜♪
あのね――

■パオ To:りこりす
〜〜きゅ、きゅっ。

急にパオがそわそわ、もぞもぞとかばんの中で動き出す。
■ライチ To:リコリス
え? な、何??

■リコリス To:ライチ
あ、ごめんちょっと待ってて。

リコリスは慌ててパオを店の外に連れ出すとかばんから出して路地裏に下ろした。
■パオ
きゅ〜

ころころりん、とかわいらしいのが転がり落ちた。
パオの表情が、焦りから平和なものへと変化していく。
■パオ To:りこりす
くるる〜♪

■リコリス To:パオ
いいのでたね〜♪
さ、じゃあまたここ入る?

パオの前にパティかばんを広げる。
パオは嬉しそうにもぞもぞとかばんの中におさまった。
■ライチ To:リコリス
どうしたのリコ、パティが「おいた」しそうになったの??

紅茶の最後のひとくちを口に運びながら、戻ってきたリコリスに声をかける。
■リコリス To:ライチ
ううん、パティじゃなくて、パオの方なの。
あのね、依頼人さんのところの人のパオルゥ、今預かってるんだよ♪
パオ好みのお土産、一緒に探したから。

■パオ To:ライチ
くるる〜

ふたの隙間からにょっと鼻先を出して、愛想を振りまく。
■ライチ To:リコリス
わぁっ、可愛いね〜♪
リコ、もうずいぶん懐かれてるんじゃない?
……っと……

手を伸ばそうとして、窓の外がかなり暗くなってきたことに気付く。
■ライチ To:リコリス
あ〜、そろそろ打ち上げに行く時間だ。ごめん〜。
リコも早めに帰ったほうがいいんじゃない?
大通りまで送って行くよ。

■リコリス To:ライチ
あ、ホントだ。
リコもそろそろ銀網亭いかなきゃ。
その前にパオも返さないといけないし……。
うん、ライチ、一緒にそこまで行こっ♪
リコのほうが早く終わりそうだから、終わったら迎えに行くね。
「七つのさざなみ亭」でいいの?

■ライチ To:リコリス
うん、そうだよ〜。じゃあ、待ってるね♪
あ、今日は私がおごってあげる、報酬出たばっかりだからさ〜♪

■リコリス To:ライチ
ありがと、ライチ大好きっ♪

そしてふたりは、おいしいデザートの余韻にひたりつつ、それぞれの目的地へ向かって歩き出した。


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GM:ともまり