浮遊船ノーヴァテリウス上空 |
上空には、“ちょっとだけ”欠けた月が辺りを照らし、見下ろすと、あの船を中心に周辺が雲に包まれているように見えた。
船の方から飛来し、月明りに照らされた3体の“悪魔の石像”ガーゴイルが、『魔法の絨毯』に乗り込んだ一行に襲いかかる!。
しかし、レイスが下位古代語で思考すると、絨毯は速度を落すことなくガーゴイルの背後に回り込み……実際にはガーゴイルも振り向いた為、背後を取る事はできなかったが……、それでもかなり有利な位置から攻撃する事ができた。
■ジン To:ALL>ガーゴイル |
空中戦は不利になる可能性が高い。 全力でいく。一気に片付けるぞ! 『これでもくらえっ!』 |
ガーゴイル達はそれぞれアール、リフィル、ミルフィーユに襲いかかってきたが、ジンの3本出現した魔法の矢によって、かなりの深手を負わせることができた。
■リフィル To:ジン |
流石だな、暫く逢わなければ、その分強くなってる まぁ、一気に片づけるのは、賛成だが、ジン、お前は最初から飛ばし過ぎるなよ |
矢継ぎ早に、アールに襲いかかろうとしていたガーゴイルに、ゼファルディートがショート・ボウで矢を打ち込みアールもハルバードの槍先で迎え撃ったが、ガーゴイルの石の身体に阻まれ、思うように傷を負わせられない。
■ゼファルディート To:独白 |
くそっ! やっぱり非力な僕の力じゃ、たいしたダメージが与えられない! けっこう、改心の一発だったのに。 |
■リフィル To:>ガーゴイル |
雑魚には勿体ないが、練習がてら的に成って貰うぜ! |
同時に、リフィルも構えていたクレインクィン・クロスボウを自らに襲いかかってきた相手に叩き込む! リフィルの放った弩の矢の一撃は、見事にガーゴイルの一匹を撃墜した。
また、自力で飛行するミルフィーユにもカーゴイルが襲いかかってきたが、
■ミルフィーユ To:ガーゴイル |
コルネリア流剣技・基本形、『一閃の突き!』。 |
巨大な魔法のレイピアである“グランド・レイピア”の一撃はガーゴイルの胸部を完全に貫き、既に魔法の矢で傷ついていたガーゴイルに止めを刺す。
■キューレ To:ミルフィーユ |
あの技は……くもふね村の戦い方に似てる! っていうか、化物を一撃なんて……。 |
■リフィル To:キューレ |
ぼさっと、するな! お前の村の事だろ。どの辺が手薄か指示を出せ |
■キューレ To:リフィル |
はっ! びっくりし過ぎて、意識が飛んでたよ。……ってアールさん危ない! |
残った一匹は何とかアールに接近し、牙と爪で攻め立てた。
牙こそ避したものの、爪で引っかかれてしまう。
レイスも絨毯を操作して支援に入るも、回避しきれない。
■レイス To:ALL |
くっ!すまん!! |
■アール To:レイス |
たいした傷じゃない!そのまま操作に集中してて。 |
結局これが、ガーゴイルの最後の抵抗となった。
アールに2撃目を与えようとした隙をミルフィーユとレイスに付け込まれ、為す術も無く撃墜された。
■ミルフィーユ To:ALL |
他には飛んでいないようです。 では、この隙にノーヴァテリウスに侵入しましょう。 中で体勢を整える余裕があれば良いのですが、それほど甘くないでしょう。 何れにせよ、次のガーゴイルが出てくる前に侵入しなければ危険です。 |
■アール To:ミルフィ−ユ |
あなたの知ってる情報ではどうだ? 魔法装置から離れれば、それだけ安全に進入できると思うのだが…。 |
■ミルフィーユ To:アール、ALL |
船の上にある建物の正面の入り口は、カストゥールの魔導師達が使用していた玄関です。 入ってすぐ階段があり、2階は艦橋(ブリッジ)になっています。……操舵輪などは全くない只の部屋ですが。 奥の塔は、正に「浮遊船の心臓部」とも言える魔法装置そのものです。1階まで吹き抜けになっています。 左側面の入口は、いわゆる船であれば「本来の出入口」とも言うべき構造物で、地上に投錨したとき、荷物を人力で運び込んだりする入口です。 入れば左側が正面玄関のあるホールの部屋の入口になり、右側が奥から小部屋の扉、塔入口、小部屋の扉と3枚並んでいて、正面(右側面寄り)には降りる階段もあり、船底の倉庫に続いています。 |
■キューレ To:ミルフィーユ |
すごい!、とっても詳しいね、その通りだよ。 あと、村の左側の2階のところに開いてる穴は、ぼくが突き飛ばされた時にできたやつだよ。 あそこに「おじいさん」の部屋があるけど、艦橋(ブリッジ)って言うんだね。 鎧の化物は筒の部屋…塔って言うんだね…にあったんだ。 それと、ホールって言うの? あそこには村で飼ってるグリフォンも居るよ。 |
などと相談しているうちに、絨毯は船を一周旋回する。
気の所為だろうか?、右側面の塔3階(?)部分の窓に、一匹のグリフォンがとまってるように見えた。
キューレに聞いても、村で飼っている個体とは異なる、全く別の個体のようだとの返答があった。