銀の網へ、さぁ急げ
オランの街 銀の網へ向かう途中 |
細工師ギルドでの聞きこみを終え、とことこと銀の網亭へ向かっている途中‥‥‥急にクロスの身体が重くなった!!
■クロス |
わっ、ととと…? |
なんだ!?と思い自分の身体を見るクロス。
すると、クロスの服に「ひししししっ」としがみつく影が‥‥‥
■??? To:クロス |
えぇ〜〜ん。えぇ〜〜〜〜ん。 帰れないよぉぉぉ〜〜〜〜(TT) |
その影。どうやら子供‥‥それもドワーフの子供らしい。
クロスの服にしがみつきながら、わんわんと泣いている‥‥
■クロス To:ドワーフの子供・ポム |
え? えええ? ちょ、ちょっとこれ… |
■ポム To:クロス |
もてるなクロス(笑) |
にやにやりん♪なポム。
ゆっくりと状況把握を始めているようだ。
■クロス To:ポム |
ぽ、ポム〜… |
と情けない声のクロス。
■ドワーフの子供 To:クロス |
えぇ〜〜ん。えぇ〜〜〜ん。 お父さんのところに帰れないよぅ。 かえりたいよぅ。お腹へったようぅぅぅ〜〜〜〜〜〜(TT) |
ドワーフの子供は、わんわんと泣いている‥‥‥あ、鼻水も‥‥
クロスの服、ぴぃぃぃぃ〜〜〜んちっ!!
クロス、慌てて子供の肩に手をまわしてひっぺがししゃがんでその子の顔を覗き込む。
とりあえず何か拭くものは‥‥と、と、と、子供の鼻を拭いてやった。
■クロス To:ドワーフの子供 |
お、お父さんとはぐれちゃったのかい?(^^; もう一度落ち着いて……えーと、ゆっくり話してごらん? |
一度言った言葉を、易しめに言い直すクロス。
‥‥子供の相手の経験はあまりないらしい。
■ドワーフの子供 To:クロス |
ぐすっ‥‥ぐすっ‥‥ お父さんの所に戻れなくなっちゃったんだよぅ。 一人でできるもん、って、お使いがんばったのはいいんだけど、でも、でも、帰り道がわからなくなっちゃったんだよぉぉぉ〜〜〜(TT) お゛どう゛さ゛ぁぁぁ〜〜〜〜ん(TT)お゛な゛がべっだよ゛ぉぉぉ〜〜(TT) |
クロスがちゃんと返事してくれた事に安心したのか、もうひと泣き。
少しは落ち着いてきたらしぃ‥‥?
■ポム To:ドワーフの子供 |
うにに〜、お腹へるのは悲しいな… これやるからとりあえず元気出せ(^^) |
■クロス To:ポム |
いいのポム? |
■ポム To:クロス |
うに(^^; い、いいぜ! |
ちょいと、えっへん。胸を張る。
そう。内心ちょっと食べたいと思っていても、我慢の子。
差し出されたカップケーキに、アイオンは「かぷぷっ☆」とかぶりつきながら、
■ドワーフの子供 To:ポム |
はひはほぅ〜〜〜〜〜(TT)/ |
よっぽどお腹が減っていたのであろう。
涙も拭くのを忘れて、一心不乱に食べている。
■クロス |
すごい勢いだ… |
子供といえどドワーフはドワーフ。
必要カロリーが人間と違うのであろう。‥‥‥きっと。
究極な空腹もすこし収まり、涙もすこぉ〜し流量へった♪
■ドワーフの子供 To:クロス |
ひくっ‥‥ひくっ‥‥‥ おにぃちゃん、おねがいだよぉ。ボク、お父さんのところに帰りたいよぅ。 連れていって欲しいよぅ‥‥‥(TT) |
■クロス To:ドワーフの子供・ポム |
ええ? …う〜ん…まあ、このままほっぽりだしていくわけにも行かないよね、ポム(^^; |
泣いているドワーフの子供の頭をやさしくなでながら、
■ポム To:ドワーフの子供 |
なぁ(^^) 探しモノには順序があるんだぜ♪ だからまずはボクの事を聞かせて欲しいな あたしはポムって言う名前だけど、ボク名前はなんて言うんだ? この町に住んでいるのかな? いろいろ思い出してみようぜ♪ |
■アイオン To:ポム |
ぐす‥‥‥ぐすすっ‥‥‥ えと‥‥‥お父さんのところに連れて行ってくれるの? ボクの名前はアイオンっていうの。 そうか、キミはポムっていうんだね。よろしく |
涙でべたべた、かつ、ちょいとカップケーキの屑付きの手を、自分の服でごしごし拭いてから差し出す。
■ポム To:アイオン |
よろしくな♪アイオン(^^) |
差し出された手を、ぎゅむっ☆と握手。
■クロス |
(なんだか傍目には同年代の友達同士みたいだね…(^^;) |
身長も手伝ってか、同年代の友達のようにも見える。
ただし、横幅にだいぶ差があるお友達だが(笑)。
■アイオン To:ポム |
ボク、この町に住んでいるんじゃないの‥‥お父さんの用事で、オランまで来て‥‥そして迷子になっちゃったの‥‥‥(TT) ふえぇ〜〜〜ん‥‥‥ |
安心したせいか、ちょいとまた涙君登場。
■アイオン To:ポム |
ねぇねぇ、キミのお父さん「ぎんのあみてい」って場所知っているかなぁ? ボクのお父さん、そこでボクの事待っているんだ。 |
■クロス To:アイオン |
今、銀の網亭って… |
「キミのお父さん」‥‥‥?
どうやら、アイオンはポムとクロスの事を親子だと思っているらしい。
■ポム To:アイオン |
あたしのお父さんだって?(大笑) |
■クロス To:ポム・アイオン |
ポムのおとうさん……おとうさん…って、僕が!? えええっ? |
よほど思いがけない発言だったのか、ポムはけらけらと笑っている。
その姿を、アイオンはきょとん?と見ている。
そして、その隣で苦笑するクロス。
■クロス To:アイオン |
あ、あのね、ホントはね、ポムは僕よりお姉さんなんだ(笑) |
そう。あくまでも自分は年下なのだ、と。
■アイオン To:クロス |
‥‥?ポムのほうがお姉さんなの? |
まじまじと、クロスとポムを見比べて。
■アイオン To:クロス |
だいぶ小さいお姉さんなんだねぇ‥‥ |
ポム、さらに笑いに拍車がかかる。
■ポム |
……(笑) |
時間はちょっと遡る。
ちょうどクロスが子供の存在に気が付き、己の服を死守すべく行動にいたった丁度そのころ‥‥遠くの方で、2つの影が。
学院より銀の網へと向かっていたバジルとカヴァレスが、ちょうど通りの向こうよりその一部始終を見始めたころであった。
カヴァレスは、何の気なさそうに。
バジルは、ちょっとわくわくしながら、クロスとポムに近づいた。
■クロス To:バジル・カヴァレス |
あ、バジル、カヴァレス! |
■バジル To:ポム&クロス |
やぁ!ポム、クロス。 なんだかとりこんでるみたいだけど、どしたの? もしかしてその子、クロスの隠し子!? |
■カヴァレス |
クク,面倒見の良い事ったぜぇ。 |
あくまで距離をおきつつ様子を伺うカヴァレス。
それはそれで賢明な判断である。
君が出てきたら、再び子供が泣き出すぞ、きっと。
バジルは子供の頭をなでながら、思いきり楽しそうな目でクロスに問い掛けた。
アイオンとはいうと‥‥急に人が増えたのか、びくくっ!となっている。
■クロス To:バジル |
かっ、かくし…… |
あまりのタイムリーさに、思わず絶句。
■ポム To:バジル |
ぷぷっ…バジル(^^)/ |
笑い醒めやらぬうちにバジルがきたので、お腹抱えたまんまのご挨拶。
■バジル To:クロス&子供 |
(笑いを噛み殺すのに苦労しながら)嘘だよ、冗談だってば。そんなショックな顔しないでよ。 迷子だなんて方向音痴くんだね。僕の妹もそりゃぁ方向音痴で大変だったんだよ。 |
■クロス |
凄いタイミングの冗談だったよ…バジル… |
おもわず、くら〜〜く独り言しばし。
顔に青い縦線が入ったとか、入らないとか‥‥‥
バジルに話しかけられたアイオン。
ぴたっと涙は止まり、じぃぃぃ〜〜〜‥‥とバジルの顔を見ています。
■アイオン To:バジル |
あのぉ‥‥‥もしかして、もしかしてエルフ?? |
■バジル To:アイオン |
ん?そうだよ。もしかして見たこと無い? |
おそるおそる、バジルの耳に手を伸ばしますが‥‥‥‥‥‥届かない(TT)
バジルはアイオンの手が届くようにかがむと、耳をぴくぴく動かして見せた。
■アイオン To:バジル |
うわ‥‥わわわ。 本当に耳が尖ってる‥‥‥‥ ‥‥じゃない。ええと、んんと。 |
どうやら新たなる興味がやってきたので、涙君は一時退散したらしい。
■アイオン To:バジル |
ええとね、んと、ボクアイオンっていうんだ。 それでね、ボク、お父さんとこに帰る途中で、帰り道わからなくなっちゃって‥‥‥ (しゅん)。 ねぇねぇ、「ぎんのあみてい」って知ってる? ボクのお父さん、そこでボクの事待っているんだ‥‥ |
■バジル To:クロス&アイオン |
もちろん知ってるよ。今からそこへ帰るところさ。 |
ちょっとびくびく、ちょっとこわごわ。
そんな感じでバジルに話しかけている。
■クロス To:バジル・アイオン |
そうそう、さっきはお父さんの事で話がそれちゃって。…さっきも銀の網亭って言ってたよね? |
少し回復したクロス。
道ばたでいつまでも漫才をやっているワケにもいかないので、すこぉし真面目に言う。
■アイオン To:クロス |
うん。「ぎんのあみてい」にボクのお父さんがいるんだよぅ。 お願いだよぅ。連れていってほしぃよう‥‥ |
あまりにもいろんなコトが一度におこって、ちょっと我を忘れていたのだが、自分が 「迷子」である現実を思い出したアイオン。
冒険者達にお願いをする。
■バジル To:クロス&アイオン |
そこにお父さんがいるんだね。それなら話は早いじゃない。 一緒にお父さんの所まで行こう。 さ、ポムもそろそろ笑いやんで先を急ごうよ。きっとシーアンとアイシャとアイオンくんのお父さんが首を長くして待ってるに違いないよ。 |
■ポム To:バジル&みんな |
そうだな♪お腹も空いたし帰ろうぜ♪(^^)/ |
と、くぅ〜〜と可愛らしい音が。
誰の音かは、黙っておこう。
■カヴァレス To:クロス |
そういう事った。 とっとと行くぜぇ?「お父さん」よぉ。クックック・・・ |
と、フードの中でにや‥‥と笑う。
これも、彼なりのコミュニケーションなのであろう‥‥‥
こうして、迷子を連れた一行は銀の網亭へと向かうのであった。