太陽丘・ラーダ神殿 |
仲間達と別れたエレボスは一人その足をラーダ神殿へと向けた。
銀の網亭から川を挟んで反対岸にある神殿へはドワーフの足でなくても時間がかかるだろう。
彼が神殿へと着いたのは、そろそろ夕暮れにさしかかろうかという時刻であった。
神殿へとエレボスが入ると、一人の神官が声をかけてきた。
■ 神官 To:エレボス |
おや?エレボスさんじゃないですか? こんな時間にどうしたんです? |
■ エレボス To:神官 |
ラーダ様にお祈りをと思いまして…… そうだ、司祭様はいますか? |
■ 神官 To:エレボス |
それは良い心がけですね(^^
司祭とはアーサー司祭ですか? |
■ エレボス To:神官 |
そうですか、お祈りが終った後にでも |
■ 神官 To:エレボス |
では、私は失礼しますね。 汝にラーダの御慈悲のあらんことを・・・・ |
神官はそう言うとその場から立ち去っていきました。
一方のエレボスは神殿内の聖堂にて、彼の信ずる神に熱心に祈りを捧げた後、司祭達に与えられる個室の方へと足を向けた。
ラーダ神殿内・司祭の部屋 |
アーサー司祭の部屋へとたどり着いたエレボスは、扉の前で身だしなみを整えてから扉越しに中へと声をかける。
■ エレボス To:アーサー |
すみません、エレボスですが |
■ アーサー To:エレボス |
・・・・・・・・・入りなさい。 |
ややあって中から静かな口調で返事が返ってくる。
■ エレボス To:アーサー |
失礼します。 |
エレボスは扉の前で深々と一礼をしてから部屋に入っていきます。
司祭は窓際の椅子に座り、何やら読書をしていたようです。
エレボスが部屋に入ってくると、静かにその本を閉じ、机の上に置きそして視線を彼の方に向けます。
■ エレボス To:アーサー |
お忙しい中申し訳御座いません。司祭様のお知恵をお借りしたくて尋ねたのですが、多少のお時間宜しいでしょうか? |
■ アーサー To:エレボス |
ええ、かまいませんよ。 |
■ エレボス To:アーサー |
えぇ〜、っと……本日仕事を頂き明日からレックスに行く事になりました。それでこれなんですか…… |
いつのまにメモったのか地図を取り出して見せます。
というかほんとに何時の間にめもった?!(w
■ エレボス To:アーサー |
私の仲間もそれぞれ調べていると思いますが こちらの地図に合致する地形、また噂などがありましたら…… |
■ アーサー To:エレボス |
レックスですか・・・・。 それは危険な場所に行くのですね。 |
といってアーサーは地図を受け取り、眺めはじめる。
■ アーサー To:エレボス |
残念ですが、私の記憶にはこの場所の知識はないですね。 |
■ エレボス To:アーサー |
そうですか…… |
アーサーは地図をエレボスに返すと改まって、彼の顔を見ます。
■ アーサー To:エレボス |
レックスは未だ自らの死を認めぬ亡者の巣と聞きます。 彼らを神の御許へと送り届けるのもまた神の僕たる者の務め。 神の奇跡を信じ、亡者どもを怖れず、仕事を無事成し遂げるのですよ。 汝にラーダの御慈悲のあらんことを・・・・ |
■ エレボス To:アーサー |
出来る限り努力したいと思います。 お忙しい中ありがとうございます。 それとこちらを役立てて下さい。 |
エレボスは寄付の為に100ガメル入った袋をアーサーの机の上へと置きます。
■ アーサー To:エレボス |
汝の気持ち、ありがたく頂戴します。 ですが・・・神殿の為に危険な仕事を続けてまで、寄付をしなくてもいいのですよ。 |
■ エレボス To:アーサー |
いえ私が必要し願う事は人を救う知識と技術、そして妹の幸せだけです。 しかし今までラーダ様のお力で色々と助けて頂きました、 この様な形でしかお礼が出来ない自分が不甲斐ないと思うほどです…… |
そういってエレボスは軽く祈りを捧げた。
■ アーサー To:エレボス |
あまり自分を卑下するものではありませんよ。 |
アーサーは微笑んでそういいます。
■ エレボス To:アーサー |
本日は突然の訪問にお相手していただき本当にありがとうございました。 |
■ アーサー To:エレボス |
また、いつでもおいでなさい。 |
入ってきた時と同じように深々と一礼をしてから部屋に退室して行きます。
神殿近くの住宅街 |
神殿を後にしたエレボスは、そのまま神殿近くの妹の家へと足を向けた。
そろそろ夕飯時だからだろうか、家の中から美味しそうな匂いが漂ってきていた。
おそらく鶏肉のスープと、魚の香味焼きだろうか?
そして家の庭の辺りでシンルーとオーシスが遊んでいた。
エレボスに初めに気がついたのは娘のシンルーであった。
■ シンルー To:オーシス |
あっ!! お父さん、エレボスおじさんが来たよ。 |
■ オーシス To:エレボス |
ん? ああ、ほんとだ。 こんにちわ、義兄さん。エリィの料理の匂いに惹かれてきたんですか?(笑) |
■ エレボス To:オーシス |
こんにちわ 神殿まで匂いかしたからついついな(笑) |
■ オーシス To:エレボス |
神殿からですか? 兄さんの鼻は特別ですからねぇ。 |
そういってオーシスは笑みを浮かべる。
■ エレボス To:シンルー |
シンルー良い子にしていたか? お父さんとお母さんを困らせていないか? |
普段じゃ人には見せない顔をしながらシンルーに話し掛ける
■ シンルー To:エレボス |
いい子にしてたよ〜(^^) |
シンルーはもちろんといわんばかりに誇らしげな笑みをエレボスへと見せる。
■ オーシス To:エレボス |
立ち話も何ですから家の中へ入りましょう。 エリィもエミリヤもびっくりするかもしれませんが(笑) |
■ エレボス To:オーシス |
そうだね、久々にエリィに会いたいしな。 |
■ オーシス To:エレボス |
ええ、よろこびますよ、きっと。 |
■ エレボス To:シンルー |
先に家に戻ってくれるかな? ちょっとお父さんとお話しがあるんだ。 それとおじさんが来ている事をお母さんとエミリヤには内緒だよ びっくりさせたいからね(笑) |
■ シンルー To:エレボス |
は〜い(^^) |
そういってシンルーはエレボスに手を振ると、家の中に入っていった。
シンルーが家に入るのを見届けてからオーシスにまた冒険に出る事、今回はレックスに赴く事を伝え最後に毎度の台詞を口にする。
■ エレボス To:オーシス |
この事は毎度の事ながらエリィは内緒だぞ。 |
■ オーシス To:エレボス |
分かりました・・・しかしレックスですか・・・・。 気をつけて行ってきてくださいね。 |
■ エレボス To:オーシス |
心強い仲間がいるから大丈夫さ そろそろ、家に行こうか早くエミリヤにも会いたいしな(笑) |
■ オーシス To:エレボス |
ええ、そうしましょう。 エミリヤもまた大きくなったんですよ(^^ |
親ばかまるだしだな、オーシス(^^;
エレボスとオーシスも家の中に入り、居間の方に向かう。
居間に近づくにつれて、料理の良い匂いと、エリィと子供たちの話し声が聞こえてきた。
■ エリィ To:オーシス&エレボス |
丁度良かった。今エミリヤに呼んできてもらおうと思ってた・・とこ 兄さん? |
■ エミリヤ To:エレボス |
あ、エレボス叔父さん! |
エリィとそしてエレミヤは突然の来訪者に目を丸くした。
■ エレボス To:シンルー |
今のお母さんの顔を見たか? 可笑しかったな(笑) |
■ シンルー To:エレボス |
うん(^^) |
悪戯に成功したエレボスは、シンルーに対してウインクしてみせる。
■ エレボス To:エリィ |
いきなりで悪いな神殿に行ったついでにな |
■ エリィ To:エレボス |
そうだったの(^^ |
■ エレボス To:エミリヤ |
エミリア大きくなったなぁ〜元気にしていたか? |
■ エミリヤ To:エレボス |
元気だよ(^^ それにエミリヤ、もうお母さんのお手伝いしてるんだよ! |
■ エレボス To:エミリヤ |
偉いじゃないか 今度来るときはエミリヤが作ったご飯が食べられるかな(笑) |
■ エリィ To:エレボス |
そうなの、エミリヤ、結構上手なのよ。
さ、兄さんも座って。 |
■ エレボス To:エリィ |
今日はお腹一杯食べて帰るかな お前のは母さんの味とそっくりだからいくらでも食べられるぞ(^^ |
■ エリィ To:エレボス |
ええ、久しぶりだしたくさん食べていってね |
こうして団欒がはじまった。
エリィとエミリヤが作った山盛りの夕食はあっという間に5人のお腹に収まってしまった。
■ エレボス To:エリィ |
ふぅ〜、やっぱりお前の料理が1番美味しいわ |
■ エリィ To:エレボス |
あら、お世辞を言ってももう何もでませんよ?(^^ |
エレボスは楽しい時間を過ごしていた。
というか・・・・・・他のみんなは情報集めに足を棒にしてるというのにねぇ(^^;
■ エレボス To:エリィ |
そろそろ宿の方に戻るわ |
■ エリィ To:エレボス |
気をつけて、帰ってね |
■ シンルー、エミリヤ To:エレボス |
エレボスおじちゃん、またね(^^/ |
エレボスは妹一家に見送られながら、銀の網亭への帰路を急ぐ。
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