沈黙の歌姫

羨望!憧れの魅惑的なおねぇさま

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常闇通り・盗賊ギルド

銀の網亭を後にしたジェスタは、そのまま足を常闇通りへと抜けた。
通りの名の示す通り、この界隈はオランの闇の部分。
うら若き乙女が一人で歩いていたら危なそうな通りの中、ジェスタが目指したのは一軒の古めかしい酒場。
店前にたむろす男どもに笑顔を振り撒きつつ店の中に入り、カウンターの前に立つ。
そしていかつい顔をしたバーテンダーに指で符号を作りつつ特別な名のカクテル『ミスティ』を頼む。
チップと引き換えに風を思わす蒼いカクテルを受け取り、ジェスタは奥の部屋へと通じる通路へと向かう。
その脇で、護衛と思しき男達がカードゲームに興じながら、しかし鋭い視線をジェスタへと向けるが彼女が持つカクテルを認めると、そのまま興味を失ったように再びカードに熱中する。
そして奥の部屋に入ると、眠そうな目をした女性が一人いた。
■ミスティ To:ジェスタ
あら、客ってジェスタ嬢ちゃんだったのね。
こないだは大活躍だったらしいじゃないの(笑)

■ジェスタ To:ミスティ
あ、ミスティお姉様。こんにちは☆ いつも美しいですね。(^^)
わたしも見習わなきゃ。(爆)

ジェスタは憧れのミスティに会えて、ちょっと舞い上がっているのか、声がいつもより上ずっている。(笑)
……というかミスティを見習うって本気か? ジェスタ。(笑)
■ミスティ To:ジェスタ
あはは、ありがとう。嬢ちゃんももう少ししたら絶対に奇麗になるよ(^^
あたしが保証してあげる。

さて、挨拶はこれくらいにして、今日は何を聞きにきたんだい?
このミスティが相談に乗ってあげるよ。
もちろん、頂くものは頂くけどね。


最後の方はギルドの幹部としての顔になっていた。
■ジェスタ To:ミスティ
あ、この間はご迷惑をかけました。(ぺこり)
えと、さっそくなんですけれど、「天使の歌声」って言うお店のことを知りたいの。最近の噂とかも。
あと、ユリアという名前の歌姫とその世話をしているエルドリックという男の人のことも知りたいな。
……これで足りるかな?

ミスティの前に100ガメルを出します。
■ジェスタ To:ミスティ
……あと、サービスでレックス方面での噂、なにかあるかな?(笑)
街道沿いに盗賊団が荒らしているとか……

サービスを要求するなんて、ちゃっかりしてるぞ、ジェスタ(笑)
■ミスティ To:ジェスタ
おやおや、いつの間にやら世間慣れしちゃって。
昔のジェスタ嬢ちゃんはうぶで可愛かったのに・・・・(泣)←嘘
まあ、いいわ。質問順に答えてあげる。

天使の歌声ってのはオランの中心街にある、歌姫のステージを売りにした酒場のことよ。
ま、一般人じゃおいそれと入れないほど高級なところだけどね。
ここと同じお酒でも10倍の値がつくわ。
最近の噂だけどそのユリアって歌姫がステージに上がってないので、客の入りは良くないね。
私も一度聴いたことあるけど、冗談抜きに彼女の声はオランで一番の歌声といってもいいわ。
その彼女がいたからこそ今まで客が入っていたって感じね。
で、エルドリックってのはユリアの付き人を酒場のオーナーから命じられている男だよ。
15も下の娘の世話を命じられるような、冴えなくて小心で臆病な奴だね。

最後に街道沿いの噂だけど、荒らしてる盗賊の話は聞こえてきてないね。
はい100ガメルだとこんなもんだね。


■ジェスタ To:ミスティ
ふ〜ん、なるほど。(それで急いでるのね)
ところで、お姉さま。レックスの南西にある「枯れた遺跡」って聞いたことあります?
そこのことも聞きたいの。

■ミスティ To:ジェスタ
レックスの枯れた遺跡?
それこそ山のようにあるってば(笑)
その枯れた遺跡の名前が分かっているのなら、50ガメルで教えてあげる。

■ジェスタ To:ミスティ
そういえばそうよね。(汗)

どうやら、「枯れた遺跡」という名で知られている遺跡があるものだと勘違いしていたらしい。(爆)
いや、冒険者なら「枯れた遺跡」の意味くらい覚えておこうね(笑)
ちなみに枯れた遺跡というのは冒険者に荒らされ尽くして、お宝などがまったく期待できない遺跡のことです。
■ジェスタ To:ミスティ
……えと、「歌姫の宮殿」とわたしたちの依頼人が言ってるけれど、知っていますか?

50ガメルを100ガメルの上に積みながら、ミスティを上目で見る。
■ミスティ To:ジェスタ
ああ、そんな目をしないでってば(笑)

歌姫の宮殿ね。それは確かに枯れた遺跡だわね(笑)
レックスの南西部にある遺跡で、なんていったらいいのかな、えっと・・・・そうそう音楽堂の様な感じの廃墟だね。
それで、なんで歌姫の宮殿って呼ばれているのかっていうと、今までに何人かの冒険者が遺跡の中から聞こえてくる女性の歌声を聞いたことがあるって話から来てるみたいね。


■ジェスタ To:ミスティ
その歌声の正体はやっぱり判らないのかな?
あと、その遺跡にはどんなモンスターがいるの?

■ミスティ To:ジェスタ
さあ?正体を突き止めた人間はいないみたいだからねぇ。
それに毎日毎日聞こえるわけじゃないらしいから、調べようにも調べられないのかもね。

で、ジェスタ嬢ちゃん、「枯れた遺跡」なんだから、もうモンスターなんていないと思うけどね(^^;
まあ、レックスだし、どっから何が入り込んでるか分からないから、油断はしちゃ駄目だけどさ。


■ジェスタ To:ミスティ
いつも聞こえる訳じゃないんだ。。(声を聞くには、何かが必要なのかしら?)
枯れた遺跡だから、どこからか流れてきたモンスターが住みついたってくらいなのかもね。(^^;

■ミスティ To:ジェスタ
ああ、そうだよ。いつも聞こえるわけじゃないんだ。

流れのモンスターってのも変だけど、もし枯れた遺跡にいってモンスターに出会っちゃったらそんな感じだろうね(笑)


ジェスタは「えへへ」と笑いながら、席を立つ。
■ジェスタ To:ミスティ
……これからその遺跡に行ってくるね。ミスティお姉様、今度また奢って下さいね。(笑)
それじゃ、いってきま〜す☆

■ミスティ To:ジェスタ
ああ、頑張って稼いでおいで(^^

ジェスタは憧れのミスティに別れを告げ、酒場を後にした。

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