沈黙の歌姫

依頼!歌を忘れた歌姫

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幸せの木1F・カウンター前

先ほどまでの喧噪はどこに行ってしまったのか、1階にはもう誰も残っていなかった。
ただ、おかみさんがテーブルを片づけ、カウンターではおやじが山のような食器を洗っているだけだった。
他の冒険者達は個室に移ったか、部屋に戻ったか、それとももう冒険に出かけてしまったのだろうか?
そのせいであろうか、個室より出てきた冒険者達におやじはすぐに気が付いた。
洗い物の手を止めて彼らへと話しかけてくる。
■おやじ To:おおる
お、もうどの仕事か決まったのかい?

■ジェスタ To:おやじ
うん。まだ大丈夫かなあ?

ジェスタはエレボス手製の1枚の羊皮紙を見せる。
■おやじ To:ジェスタ
ああ、こいつか。
まだどこのパーティーにも取られてなかったな。
まあ、女性も多いことだし、お前らなら大丈夫だろう。
すまんがそっちの掲示板の奴をはがしておいてくれんか?

■ジェスタ To:おやじ
………???
女性が多いと、大丈夫なの?

良くわからない顔をしながら、ジェスタは掲示板の依頼書を剥がす。
■おやじ To:ジェスタ
ありがとう(^^

その依頼書には書いてないが護衛する人は女性らしいんだ。
さすがにうら若き女性を男ばっかのパーティーに放り込むわけにもいかんだろう?


■ジェスタ To:おやじ
ふ〜ん。なんか訳ありなのかなあ?

■ガイ To:ALL
女か!?女がレックスに何のようがあるんだ?

■エレボス To:おやじ
?! そ・そうなんですか?
エルドリックさんを護衛するとばかり思ってました。
ましてはレックスまでの護衛ですから。

■ アルフレッド To:独り言
”うら若き女性”か〜、綺麗な人だったらいいな〜。(´▽`)

良からぬ事を考えている者が一人。
む、これは天誅が必要か?(笑)
■おやじ To:エレボス
ん〜、エルドリックさんの方は依頼主、だね。
私もそれほど詳しい話まで根ほり葉ほり聞いているわけではないからなぁ。
あまり変なことを言って変な先入観を与えてもまずいだろうから、その辺は直接聞いた方がいい。

■クラウディア To:ALL
……まあ、いいんじゃないかい。
あたしらの顔ぶれで、先方が安心してくれるならさ。
どうやら、誰かが心配していたように、あたしらの手に負えないくらい難しい依頼でもなさそうだし。

■ガイ To:ALL
そうだな、女が好き好んで危険な場所へ行くとは思えんからな。

■ コリューン(独り言)
 (男でも、普通は行きたがらないと思う・・・)

遺跡萌えの人なら喜んでいくかもっ?!(ぉ
■ アルフレッド To:ALL
でもまぁ冒険者やってるなら、一度はレックスに行ってみたいしね。

■ガイ To:ALL
俺も、レックスには行ってみたいと思ってたんだ。
”魔獣”とやらも、1度見てみてぇな。

魔獣とやらにあったら無事に帰ってこれるかどうかわかりませんが?(^^;;
■おやじ To:アルフレッド
レックスは冒険者達のあこがれだからな(^^
でも道に迷って中心部の方に入り込んだら・・・・・帰って来れないかもしれんがな(笑)

親父は豪快に笑う・・・が、おかみの鋭い視線に気づいて咳払い一つして慌てて真面目な顔に戻る
■ コリューン To:アルフレッド
 私、レックス付近の遺跡なら行った事があるよ♪
 おっきな犬がいてね、面白かったにゃ〜☆

■ アルフレッド To:コリューン
遺跡に犬? 今までどうやって生きて来たんだろうね。(^^;

アルフレッドは野良犬か何かと勘違いしたらしい。
いや、そりゃまあいないとはいわないけどさぁ(^^;
■ コリューン To:アルフレッド
 それは、私にも分かんないにゃ ヽ(´ー`)ノ
 私の考えが正しければ、多分、古代の魔術師の使い魔か何かだったんだと思うけど。
 リトナル商会で飼われてるから、今度会いに行ってみると良いよ♪

■ アルフレッド To:独り言
ふ〜ん、一種の魔法生物みたいになってたのかな。でも、それから普通の犬に戻ったのか・・・。珍しい事例だな、今度その犬に会いに言ってみよう。

■ アルフレッド To:コリューン
ありがとう、一度会いに行ってみるよ。

アルフレッドとコリューンの会話が聞こえたのか、横からクラウディアが顔を出す。
■クラウディア To:コリューン
へぇ、コリューン嬢は、墜ちた都市に行ったことがあるんだね。今度是非是非、その話は聞かせてもらうよ(^^)

■ コリューン To:クラウディア
 正確には、レックスの側の遺跡なんだけどね(^^;;
 でも、すっごく面白かったから、今度お話するにゃん =^o^=♪

■おやじ To:ALL
まあ、レックスと言っても周辺部の方らしいからさしたる危険もないだろう。

■エレボス To:おやじ
おやじさん、そういう脅かしは止めて下さいよ。

■おやじ To:エレボス
わはは、すまんすまん。
でも”レックスの亡霊ごとき私が浄化してあげます!”ぐらいの勇ましさは欲しいな。

■エレボス To:おやじ
私にはそんな大それた事はできないですよ。
ましては戦闘とかは大嫌いなのに……(苦笑)

■ガイ To:エレボス
おやじの言うとおりだぜ、エレボス。
そんなんで、よく今まで生きてこられたなぁ。
ドワーフ族は、もっと豪快な奴だと思ってたんだが・・・。この俺が、いっちょ鍛えなおしてやるか!

■クラウディア To:ガイ
まあまあ、あんたみたいな豪快な人間もいれば、ボスみたいな繊細なドワーフもいるってことだよ。
たぶん世の中には、シリアスなグラスランナーや、気短なエルフっていうのもいるんじゃないのかねぇ。

■ガイ To:クラウディア
それもそうだな・・・人間にもいろんな奴がいるからな。

意外と素直なガイ(笑)
■ガイ To:クラウディア
・・・しかし、シリアスなグランランナーか〜・・・
いったいどんなんだ???想像出来ん!

シリアスなグラスランナーならエデ○嬢がそれにちかいかな?
ちなみに魔法の使えるグラスランナーなら、ほら↓そこに(笑)
■ コリューン To:エレボス
 大丈夫だよ、親分☆
 私、レクイエムが歌えるからサ♪

コリューン、何か勘違いしているぞ。
■おやじ To:エレボス&コリューン
コリューンがレクイエムを歌ってくれるか。
それならエレボスも安心だな(笑)

■エレボス To:おやじ&コリューン
そうですね、いざとなったらコリューンの後に隠れさせてもらいますよ(苦笑)
まぁ〜、そのような冗談は置いておいて、もし出てきたらコリューンにも頑張って貰いますけどね。(笑)

■ コリューン To:エレボス
 任せてちょ(^-^)v
 逃げ足には自信があるんだ〜☆

コリューン、やっぱり何か違うぞ・・・・
■クラウディア To:おやじ
おやじさん?
レックスの話はいろいろ聞くけど、亡霊って、有名な話なのかね?
これから行くところだし、そんな話があるなら聞いておきたいねぇ。

■おやじ To:クラウディア
まあ、有名だろうな。
あれだけの都市が墜ちたんだ。死んだ人間の数だって並じゃなかっただろう。
今回の依頼で行くような周辺部では滅多に見ることはないだろうが、中心部に行くに従ってアンデットやらゴーレムやらおかしな動植物だっているって話だ。
真面目な話、本当に中心部には足を踏み入れてはいかんぞ。

親父も最後の方はかなり真剣です。
というか、エレボスをいぢめてるだけか?(笑)
案の定エレボスは冷や汗をかきながら震える声で親父へと口を開きます。
■エレボス To:おやじ
だ・大丈夫だと思いますよ……
わ・わたしたちも、そ・そんな無謀な事はしませんから……

■ガイ To:ALL
ゴーレムか・・・そいつも、1度見てみてぇな。

■ コリューン To:ガイ
 ・・・レースのフリフリ☆ワンピ着て、恥じらうゴーレムなら見た事あるよ・・・

どうやらコリューンでも思い出したくないものもあるらしい。
いや、たしかに思い出したくないだろうね(^^;
■ガイ To:コリューン
・・・・フリフリ☆ワンピ??・・・
いったい、どんなゴーレムなんだ??

■ コリューン To:ガイ
 そのゴーレムは女の子だったの・・・気持ちだけ・・・・

コリューンはひたすら遠くを見つめている。
■ガイ To:コリューン
・・・女の子?・・・気持ちだけ??・・・・
ますますわからん・・・しかし、おもしろそうだ。
今度、詳しく教えてくれ。

いや、きっとあまり詳しく聞かないほうが・・・・
コリューンも忘れたがってるみたいだし(笑)
■おやじ To:エレボス&ALL
ああ、そうした方がいいぞ(笑)

では依頼人を呼んできてもらうから、しばらく待っていてくれ。


■ガイ To:おやじ
ああ、わかったぜ。

 親父はそう冒険者達に言うと奥の方へと入っていった。

 しばらくすると中年の男性と若い女性が銀の網亭に姿を見せる。
男性は親父と二言三言話した後、冒険者の方へと近づいてきた。
男の方は歳は30代後半といったところであろうか、背はそれほど高くなくすこし太り気味。
額の方もかなり広がっているようであった。
女性の方は20歳前後であろうか、肩にかかるくらいの黒髪と、ブラウンの瞳の印象が強い。
身長は160cmほどでグラマーというよりはスレンダーな感じを受ける。
だが美人であることには変わりはない。

■エルドリック To:ALL
君たちが依頼を受けてくれる冒険者の方々かね?
私がエルドリック、そして彼女が君たちに墜ちた都市までの護衛をお願いするユリアだ。

女性は口を開きかけ、そして一瞬の間をおいて冒険者達へと頭を下げた。
■ガイ To:エルドリック&ユリア
俺はここのパーティーのリーダー、ガイだ、よろしくなっ!

■ コリューン To:エルドリック&ユリア
 私はコリューンって言うんだよ♪ ヨロシク〜☆

■ジェスタ To:エルドリック&ユリア
わたしはジェスタ。よろしくね。

■クラウディア To:エルドリック&ユリア
初めまして、あたしはクラウディア。
女3人寄ればなんとやら…とはいうけれど、あたしら3人が付いているから、ユリアさんも心おきなく旅ができると思うよ。

■エレボス To:エルドリック&ユリア
はじめまして、私はラーダ神に仕えているエレボスと言う者です。

■ アルフレッド To:エルドリック&ユリア
はじめまして、アルフレッドと申します、見ての通り賢者の学院にて魔術を学ぶ者です。
魔術師としての腕はまだ未熟ですが、お役に立てれば幸いです。

畏まって挨拶をしているが、視線はユリアさんに固定されたまま。(笑)
目の色変わったらしい(笑)
だがユリアは冒険者達に会釈を繰り返すだけで、口を開こうとしなかった。
エルドリックはちらりとそんなユリアを見た後で口を開く。
■エルドリック To:ALL
気を悪くしないでほしい。
彼女は今言葉を失ってしまっているのだ。

エルドリックの言葉にユリアはすこし沈痛な面持ちになる。
■ガイ To:エルドリック&ユリア
言葉をか!?・・・・そいつは、悪かったな・・。
で・・なんで喋れなくなっちまったんだい?

■エルドリック To:ALL
いや、それが医者に診てもらってもよくわからないのだ。
喉に病気や怪我をしているわけでもない・・・・。
ただその医者はもしかしたら心の病かもしれないとも言っていた。
このまま彼女の声が戻らないと・・・・・非常にまずいんだ・・・・。

エルドリックの声が心なしか弱々しいです。
■ガイ To:ひとり言
心の病か・・・。
(いったい、どんな病気なんだ?)

■クラウディア To:ユリア&エルドリック
言葉を……それはなんと言ったらいいか……。
よっぽどのことがあったんだろうね…。
(心の病?言葉を失うほどの経験って……いったいなにがあったんだろう?)

■ アルフレッド To:エルドリック&ユリア
それは大変ですね、私達も出来るだけの事はさせて頂きますよ。

■エルドリック To:クラウディア&アルフレッド
ありがとう、そういってもらえると心強い。

■ アルフレッド To:ALL
それと、立ち話もなんですから、架けませんか?

言って、テーブルに付く様に皆に促す。
■ガイ To:アルフレッド&ALL
ああ、そうだな・・・みんな、テーブルに行こうぜ。

■エレボス To:ALL
すみません、私はチョット……

一人離れ、カウンターの方でおやじと一言二言話はじめた
お茶を頼みに行ったのか、それとも難しい話から逃げたのか?
■エルドリック To:ALL > ユリア
ああ、そうさせてもらうよ。
さあ、君も座りたまえ。

冒険者達と二人は銀の網亭のテーブル席の一つに落ち着きます。

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