お買い得商品あります
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■道具屋 『時忘れの店』 |
ここは銀の網亭の冒険者御用達の道具屋『時忘れの店』。
■ノエル To:おやじ |
こんにちわ〜 |
■道具屋のおやじ To:ALL |
おう、いらっしゃい。 |
店に入ってすぐ目の前の棚には食器が並んでいる。
色、柄は各種取りそろえてあり、中には可愛くデフォルメされたカエル柄ヘビ柄なめくじ柄などのファンシー食器(?)もあったりする。少し離れた所に他の品とは品質が違うことが一目で判るちょっと高級な食器が置いてあるのが目についた。『お買い得品』という札がついている。
■シェル To:おやじさん |
こんにちは〜。 え〜と、食器は…(¨ )( ¨) |
■道具屋のおやじ To:シェル |
はははっ。キョロキョロしなくても、ほら。 食器の棚はお前さんの真ん前だよ。 |
おやじにそう云われて、シェルは目の前にあることに気が付いた(笑)
■シェル To:ALL |
わぁ〜、食器いろいろあるね〜(^^) どれにしようかな〜 |
ヘビ柄などの食器に気がついて
■シェル |
……こんな柄まである…… |
朝食のときの会話を思い出したらしい(笑)
■おやじ To:シェル |
そういうキャラクターモノはどっちかというと女の子向けなんだがな。 お前さんそういうの好きなのかい? |
■シェル To:おやじ |
ち、違うよ! え〜と、なんかいいのないかな〜(¨ )( ¨) …あ、これいいな♪ |
そう言って、木彫りの食器を手に取った。
■おやじ To:シェル |
そいつは12ガメルじゃな。 ところで長旅かい? 毛布はちゃんと持っとるかね? 今の季節は毛布がないと夜つらいぞい。 あとは調理器具なんかは要らんかね? 旅の間ずっと保存食をそのままかじるばかりじゃ味気なかろう? |
商魂たくましく色々売りつけようとするおやじ。
■シェル To:おやじ |
わぁ〜、すごい。 どうしてわかったの〜? 片道1週間くらいの旅なんだ。 ボクは毛布とか調理器具も買うけど、仲間からも買い物頼まれてるから、他にもいろいろ買わなきゃなんないの。 |
レンシオ、ミルマ、ダーナの注文を思い出しつつ
■シェル |
え〜と、食器がいるのはミルマさんとダーナさんか…。 ミルマさんはマント赤いのがいいって言ってたし、赤いのにしよっと。 え〜と、赤い食器…(¨ )( ¨) |
シェルはミルマの好みに合いそうな(とシェルが感じた)赤くて可愛い食器を見つけた。
■シェル To:おやじ |
おやじさ〜ん、これも買いたいんだけど。 それから、え〜と「アーリタ村」ってとこの食器ってある? |
■おやじ To:シェル |
はいよ、そっちも12ガメルだな。 「アーリタ村」産の食器かい? つい最近安く仕入れたのがあるぞい。 ほら、そこでお嬢ちゃんが見てる食器がそうじゃよ。 おかげさんでよく売れての。もう、それが最後の1セットじゃが…… |
■シェル |
お嬢ちゃん? あ、ノエルさんが見てるのがそうなんだ。 |
ノエルはというと、お買い得商品と札がついている食器を眺めている。
■ノエル To:おやじ |
ホントに物もしっかりしているし、丈夫そうだし、何より塗りがきれいだし、掘り出し物よね〜 これ、いくらぐらいするんですか? |
■おやじ To:ノエル |
そいつは、奉仕価格24ガメルじゃ(^^)。 その品でこの価格ならお買い得だと思うが、どうだね? |
■ノエル To:おやじ |
え?お買い得でも普通の食器よりずっと高いの?? 私には無理ねぇ… (しゅん) |
そこへシェルがタタタっと寄ってきて横からひょこっと顔を出した。
■シェル To:ノエル |
ノエルさん、その食器気に入ったの? ボク、ダーナさんにそれと同じ、「アーリタ村」ってとこの食器頼まれたんだけど… それ、ダーナさん用に買っちゃダメ?(^^;;) |
■ノエル To:シェル |
アーリタ産…ホントだ。 ものもいいけど値段も高いわよ。ダーナさんそれでもいいのかな? |
■シェル To:ノエル、おやじ |
「アーリタ村のいいのを買って来てくれ」って言われたんだ。 いいのを買ってこいって言うんだから、値段が高くなってもいいんじゃないかな。 じゃ、おやじさん、これも下さいな。 |
高くてもあっさり買うシェル。その辺はいーかげんらしい(笑)
そのころルーイは、店内にある珍しい品をキョロキョロと見回っていた。
■ルーイ |
へええ、これ何だろ?(つんつん) |
■ノエル To:ルーイ |
お店の中の物さわって歩いちゃダメよ。割れやすい物も結構あるから。 そうだ。あっちのおにぃちゃん手伝ってあげてくれないかな? いろいろと頼まれているみたいだし、ルーイ君と二人で選んだらいいのがいっぱい見つかると思うの。 |
■ルーイ To:ノエル |
(つんつんしてた手を慌てて引っ込め)あ、ごめんなさい。 うん、じゃ行ってくる〜。 |
そういうと、すたたたたっとシェルの方へ駆けていくルーイ。
■ルーイ |
あっ!!(ドタッ) |
その途中、通路側に少しはみ出るように置いてあった狸の置物に足をぶつけて転んでしまう。
狸の置物はルーイとぶつかってぐらりと大きく揺れた。
■シェル To:ルーイ、ノエル |
あ、まずい! ノエルさん、これお願い! |
シェルはダーナの食器をノエルに押しつけると、素早く狸を支える。 どうやら置物は無事守られた。
■おやじ To:ルーイ |
おっとと、坊や大丈夫かい? 気をつけてくれよ |
■ルーイ |
う〜〜〜〜〜(;_;) |
向こう脛をぶつけてしまったらしい。 足を押さえながらも、歯を食いしばって涙を堪えている。
■シェル To:ルーイ |
ルーイ君、大丈夫? |
しゃがんでルーイの足をさすってあげる優しいシェル。
ルーイはそんなシェルに向かってコクコクとうなずいてみせる。『大丈夫だ』といいたいけど、実はまだ口も利けないぐらい痛いらしい。
■シェル To:ルーイ、ノエル |
大丈夫…じゃないっぽいね(^^;;) ノエルさん、どうにかならない? |
■ノエル To:シェル、ルーイ |
どうにもならない(^^; ルーイ君も、あれだけ気をつけてねって言ったそばからこれだもの(^^; ま、子供は擦り傷の一つぐらい作って歩いてる方が元気でいいのよ。 |
■おやじ To:ルーイ |
坊主、大丈夫か? すまんかったな邪魔になるとこに置いといて。 |
ルーイ達のそばまでやって来たおやじは『どっこらしょ』と置物を持ちあげ店の隅の方へ移動させた。
ルーイはやっと痛みがおさまったらしく『痛かった〜(;_;)』とかいいながらも、なんとか立ち上がった。
■おやじ To:シェル |
ところでどうだい? これも何かの縁ってことでこの置物買っていかんかね? 部屋のインテリアには最適じゃぞ、お値段はたったの200ガメルだ。 |
おやじは置物の頭をポンボンと叩きながら、そういった。
■シェル To:おやじ |
………。 おやじさん、ボクらをからかってるの? ボクらがこれから旅に出るって知ってるのに、なんで部屋のインテリア薦めるかなあ?(--;;) |
シェルは、この人は何をいってるんだと言いたげに首を傾げる。
■おやじ To:シェル |
(シェルの剣幕にちょっと驚いて) いや旅に出る前に部屋においていけばいいんだし、別にからかってるつもりはないが……。そうかね、いらんかね……。 |
■おやじ(独り言) |
う〜ん、なかなか売れんのう。いいかげんこいつも倉庫に移したほうがよいかのう……。 |
しかし、この置物が、その日のうちにとある冒険者に『〇〇〇〇〇参上』などと落書きされ、その責任を取るために買い取られることになるとは、神ならぬ身のおやじには知るよしもないことであった……。
■シェル |
さてと、あとは毛布と調理器具だっけ。 調理器具はともかく、毛布はかさばるんだよな。 |
シェルはルーイの足の痛みが治まるのを待って、ルーイに声をかける。
■シェル To:ルーイ |
ルーイ君、ボクはこれから毛布とか調理器具とか買わなきゃなんないんだけど、 ちょっと手伝ってくれる? 毛布の柄とかはルーイ君が選んでいいからさ。 |
■ルーイ To:シェル |
は〜い(;_;)(←まだ涙にじませてる) |
ルーイがシェルと一緒に去ったあと、ノエルはラウルに話しかけた
■ノエル To:ラウル |
なにか気に入ったの見つかりました? やっぱり私も食器買わなくちゃダメですよね。なにかヘビ料理するみたいだし(--; ラウルさんも作るんでしょう? |
■ラウル To:ノエル |
ああ。鍋から直に喰う、ってのもなんだしな(苦笑) っと、これにするか… |
ラウルはそう言って、木彫りの簡素な食器を手に取った。
■ノエル To:ラウル |
やっぱり……ねぇ(^^; あぁ、それさっきシェルさんが選んでいたのと一緒。 私もそれにしようかな。 |
■ラウル To:ノエル |
…ん? 料理作るのはレンシオじゃなかったか? まあ、オレが作るのでもいいけどな。味は保証できねぇけど(笑) さ、ってと… |
ラウルは、ルーイがシェルと手伝ってるのを確認してから、少し声をひそめてノエルに話しかける。
■ラウル To:ノエル |
ええと、今朝、お前さんがあの子を荷物の確認に連れてったとき、聞いたんだけど… 目的地への途中の村で、なんかよくわからんけど怪しいことが起こってるらしい。 情報自体は、ミルマが盗賊ギルドから仕入れてきたモンらしいから信用できるんだろ。 そんで、できれば迂回したいってことでリーダー達は地図を探しに行ったってわけなんだ。 |
■ノエル To:ラウル |
そのよくわからないけど怪しいってのが気になるわね。 なるほど。危険に自ら首つっこむ必要ないし、それで地図をね。 いいルートが見つかるといいけど……ルーイ君が寝ている間にでも話し合ってみなくちゃならないでしょうね。 |
■ラウル To:ノエル |
ただなぁ、彼の親御さんが先に向かってるって話だろ? オレ達が迂回できても、親御さんたちがトラブルに巻き込まれてる、ってこともありえるからなあ。 まぁ、そこいら辺も、全員で話し合うときにでも相談すりゃいいけどな。 |
そんな話をしていると、毛布を選び終えたルーイ達が戻って来た。
■シェル To:ALL |
おまたせ〜。 やっと買い物終わったよ。 |
シェルは両手で毛布を抱えている。
■シェル To:ALL |
あ〜も〜、毛布ってかさばってしょーがないや。 これで買い物終わったよね? はやいことダーナさん達と合流しようよ。 |
■ルーイ To:ノエル |
ねぇねぇ、おねーちゃん。おねーちゃんも毛布いるんでしょ? この毛布なんかどう? |
そういってルーイが見せてくれた毛布は可愛いひよこ柄の毛布だった。
ちなみに、ミルマの毛布は赤い花柄の毛布。
ダーナとレンシオの毛布は、お揃いの柄を選んだらしい……。
■ノエル To:ルーイ |
……かわいいわね。ありがとう。 |
ノエルの笑顔はちょっと引きつり気味である。
でも、冒険が終わったら子供に譲ればいいかなぁと、素直に受け取った。
買い物の代金を支払い、店を出ようとした一行をおやじが呼び止めた。
■おやじ To:ALL |
沢山買ってくれたからね、これはサービスじゃよ。 料理をするんなら調味料がいるじゃろ。基本調味料セットじゃ。 それからワインをサービスしてあげよう。 水袋は持っとるかね? |
■ノエル To:おやじ |
ごめんなさい。せっかくのサービスなのに悪いですけど、ワインは遠慮しておきます。お酒とか、あまり得意じゃなくて。 |
■おやじ To:ノエル |
おやそうだったんかい。残念じゃの |
買い物組の紅一点からサービスを断られてなんとなく寂しそうなおやじ。
■ラウル To:おやじ |
それじゃあ、ノエルの分もオレが貰っても、いいかな? |
■おやじ To:ラウル |
ん、まあいいか、3人分サービスすると云うてしもうたしの。 |
■シェル to:おやじ |
ワインくれるの? ありがと〜(^^) あ、でも、そしたら飲み水が持てないな。 おやじさん、飲み水用の水袋を1つ買いたいんだけど。 |
■おやじ To:シェル |
水袋なら20ガメルだよ、はい確かに。 |
皆がワインのサービスを受けている間、ルーイは暇なので店内をぶらついていた。
そんなルーイの目が、とある商品の前で止まった。
ルーイは店を出ようとしている一行に『ちょっと待ってて』と声を掛けると、商品を掴んでおやじの元へ行く。
■ルーイ To:おやじ(小声) |
あの……これ、いくらですか? |
■おやじ To:ルーイ(つられて小声) |
これなら10ガメルじゃが……。 |
■ルーイ To:おやじ(小声) |
10ガメルですね。はいこれ。 |
■おやじ To:ルーイ(小声) |
はいよ、たしかに。 |
そしてルーイは買った商品を背負い袋に入れると戻って来た。
■ルーイ To:ALL |
みんなお待たせ〜(^^) さっ銀の網亭に戻ろっ。 |
こうして、今度こそ一行は銀の網亭へと戻った。