SW-PBM #175 伝説の… |
■ 帰還、対決 ■ | ||
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【 ポートー村 】 |
ギルダー村にて事情を話し人手を借りて、オランまですべての酒樽を運び。
さすがに量が量とあって一ヶ所の問屋では扱いきれず、十数件の店舗に分散して交渉し。
そこからポートー村まで急ぎ足。
手には30万ガメル単位の証文が10枚と少し。それを携えて、ジノと冒険者たちはついにポートー村へとたどり着いた。
■ジノ To:ALL |
着いただ。 あれが、ポートー村だよっ。 |
ジノのその声に、野良仕事をしていた女性が顔を上げる。
■おばちゃん To:ジノ |
おや、ジノじゃないか! よくまぁ無事で……。 |
■オスカール To:ジノ |
ジノさん呼ばれてるよ、村のみんなも心待ちにしてたはずだ、さあ早く今回の成果を伝えてやってくれ。 |
そういって、ジノを前に押し出した。
■ジノ To:オスカール>おばちゃん |
あ、ああ。 ……えっと、おばちゃん。シエラはどうしてるだか? |
■おばちゃん To:ジノ |
シエラちゃんかい? 毎日、あんたのことを心配してマーファ様にお祈りしてたよ。 そういえば今日は、大事なお客さんが来るからとか言って、家にいたけどねぇ。 さっきご領主様のところの馬車が通ったから、また何か難しい話かね。 |
■ジノ To:ALL |
…………っ! |
■ウルス To:ジノ、ALL |
向こうさん、焦って動いてるようですな。こちらも急ぎましょう。…シエラさんの家って、どっちです? |
■ジノ To:ALL |
シエラは村長の娘だ。 村長の家はこっちだよっ。 |
先頭に立って駆け出していく。
ほどなく、他よりも一回りほど大きな家が見えた。その軒先には見覚えのある紋章を掲げた仕立ての良い馬車が留まっている。
■マリィ To:ALL |
あら……。襲撃が失敗したので焦ってるみたいですね。 まあ、こちらには証文があるし、何とでも戦えるんでしょうけど……。 |
■クローエ To:マリィ |
そうね、マリィさん、油断は禁物だわ。 |
■ジノ To:ALL |
ど、どうするだ? 踏み込んじまっていいもんだか? |
動転しすぎて判断もままならないらしい。
■オスカール To:ジノ |
今行かなくて、いつ行くんだ! シエラちゃん連れてかれちゃうぞ、一緒に行ってやるからついて来い。 |
そう言うと、村長の家に上がりこんだ。
■マリィ To:ALL |
わたし達も行きましょう。 |
全員村長宅に入る様に促した。
■リオン To:マリィ>ALL |
そうだね。早くしないと! 取り返しのつかない事になると大変だしね。 |
■クローエ To:リオン |
まって、まって、もうそんなに年寄りを急かしちゃいやですよう? |
ばたーん!
という大きな音と共に踏み込むと、そこには今まさにシエラの手をとって口づけをせんというシーンを展開するウェスの姿が。
■シエラ To:ジノ |
……ジノ! |
■ウェス To:ALL |
おや……君たちか。無事に帰ってこれたようだね。 |
しれっとした顔でそう言ってのける。
■ウルス To:ウェス |
はいな。お陰様で…。 |
皮肉ともとれる、慇懃な調子で返す。
■リオン To:ウェス |
まぁ…何とか無事に帰ってこれたよ。 |
■オスカール To:ジノ |
よかったなジノさん、ギリギリ間に合ったみたいだ。 さあ言ってやりな、金ならここにあるってね。 |
■ジノ To:ウェス |
か、かか、金ならここにあるだよっ! ……証文だけど。 これで、税金は払えるはずだよ。確認して欲しいだ。 |
■ウェス To:ジノ |
……む……。 |
いいところを邪魔されたといった風に不機嫌な顔で、差し出された証文に目を通す。
■ウェス To:ALL |
……確かに。 しかしこれは信頼できるものだろうね? 偽造……はまぁないだろうとしても、後ろ暗い方法で作った金じゃあないだろうな。 |
■オスカール To:ウェス |
金は、あんたが笑った鍬で作ったしかないだろ。 だいたい・・・あの人里離れた山奥で何をどうすりゃ後ろ暗い方法で金が作れるんだ? |
■マリィ To:ウェス |
ラーダ神に誓って、後ろ暗い方法で入手したお金じゃありませんわ。 証文の発行元に確認して頂ければ分かるはずですよ。 何処かの何方かの様な後ろめたい事は一切ありませんわよ! |
■ウルス To:ウェス |
いかにも! 公明正大な収入であること、他ならぬチャ・ザ神がご存じです。 証人が必要ですかな? |
■オスカール To:ウェス |
もう、諦めろ。 たとえ、あんたが難癖つけて受け取らなかったとしても、あんたの御父上様に直接支払えば済むことだ。 これからのあんたの行いには、何の正当性も主張できまい。・・・詰み(チェックメイト)だよ。 |
■ウェス To:ALL |
やれやれ。仕方ない、降参だ。 しかし覚えておきたまえ。今年はしのげても、来年以降に再び税が滞るようであれば、また同じ事の繰り返しだとね。 そうならないように、頑張ってくれたまえよ。 |
言いつつ、改めて証文の額面に目を通し。
■ウェス To:ALL |
……多すぎるな。 証文一枚で30万ガメル……7枚もあれば充分か。 残りは君たちが大事に取っておきたまえ。 |
7枚の証文を受け取ると、最後に少しだけ名残惜しそうな視線をシエラに向けて、ウェスは去っていった。
■ジノ To:ALL |
……ふあぁ〜。 な、なんとかなっただか……。 |
ぺたん、と腰が抜けたようにその場に座り込む。
■リオン To:ジノ |
何とか間に合ったみたいで良かったよ。 それにあっさりと引き下がってくれたみたいだし。 |
座り込んだジノの肩を叩きながら、そう言った。
■クローエ To:ジノ |
でも、まだやることが残っているのじゃないかしら? |
和むリオンとジノに、ばあちゃんが横から口をだした。
フードで隠れてはいるが、口元が笑っているのは見える。
■ジノ To:ALL |
へっ!? え、えっ(汗) いや、オラは別にそういうつもりじゃ……。 |
いきなり焚きつけられて慌てるの図。
そんなジノの手を、シエラが取った。
■シエラ To:ジノ>ALL |
ありがとう……ジノ。 村の……そして、私のためにがんばってくれたのね。 皆さんも、ジノを助けてくださったようで。どうもありがとうございました。 |
■マリィ To:シエラ>ジノ |
いえいえ、わたし達は只の協力者。 これから村を復興するのは村の皆さんのお仕事ですわ。 でも、遠くからあなた達の成功を祈っております。 |
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GM:倉沢まこと