SW-PBM #172
“死にたがり”のメアリ

■ マイカの助力 ■
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【 賢者の学院 】

悪魔ルービッドと戦う事になった時のために何らかの対抗手段は持てないかと、再度学院へと調べ物に訪れたのはアイライとクローエ。
そびえ立つ入口と戦うの構えを見上げながら、さてどこに向かったものかと思案する。
■アイライ To:クローエ
んー。
まずは前にクローエさんが言ってた付与魔術士さんのとこに行ってみるでありんす〜。
そこから、悪魔関連に詳しい人を紹介してもらってもいいし。

■クローエ To:アイライ
ええ、そうしましょう。
たしかマイカさんと言ったはず。グラスランナーなのよ。
でもその前に、ひとこと司書さんにご挨拶していったほうがいいわね。
ふふふ。

個性的な司書嬢の全力疾走を思い出して、軽く笑いがこみ上げてきたようだ。
でも確か、前回すんなり研究室に入れてもらえたのも、その司書嬢の一筆があったからだ。
■カラレナ To:クローエ
司書さんに、ですか……?

付与魔術師と司書さんが結びつかず、小首をかしげる。
■アイライ To:クローエ
ほうほう。なんだか楽しそうでありんすな。

クローエの楽しそうな表情につられて、アイライも顔がほころぶ。
■クローエ To:アイライ
前に来たときはお昼時でね、食事も早々に受付に駆けつけてくれたのだけれど、
「ところで素朴な疑問なのですが、図書館で走ってよいものでしょうか…。」って、シロノワールさんにツッこまれてたのを思い出したの。
慌てっぷりがかわいらしかったわねえ。悪いことしちゃったわ。ふふふふ。

■カラレナ To:クローエ
う〜ん、さすがシロちゃんです〜。

妙なところに感心。
■フィアルラ To:クローエ
あら、クローエさん……でしたよね。
また何か調べ物ですか?

クローエがアイライとそんな事を話し込んでいると、後ろから声を掛けられた。
振り返ってみれば、そこには胸に白猫を抱いた司書のフィアルラが立っている。
その隣には長い白衣を引き摺ったグラスランナーの姿もあった。
■マイカ To:クローエ
よう、また会ったな。隣のは仕事仲間か?

そう言うマイカの口元には、何故か爪楊枝が一本。
……食事帰りらしい。
■クローエ To:フィアルラ、マイカ
あら、こんにちは。
ちょうどフィアルラさんにお願いして、今日はマイカさんを尋ねようと思っていたところなのよ。

アイライとカラレナを手で示して。
■クローエ To:マイカ
ええ、ご明察。

■カラレナ To:マイカ、フィアルラ
初めまして〜、カラレナと言います。
一応、学院で学んでいる者です。

深々〜とお辞儀。
■アイライ To:マイカ、フィアルラ
はじめまして。アイライと申しんす。
はいな。クローエさんと一緒にお仕事させてもらってるでありんすよ。
…くんくん。お二人から良い匂いがするでありんす〜。じゅる。

挨拶もそこそこに、二人と一匹からほのかに漂う食事の匂いが気になるアイライ。
■クローエ To:アイライ、ALL
…あらほんと。おいしそうなにお(ぐぅ)……ぃ……ぁぅ。

■カラレナ To:クローエ>ALL
あ、あぅ、こほんこほんっ。

なぜか赤くなって何かをごまかそうとするカラレナ。
■フィアルラ To:ALL
あはは、マイカ先生に無理矢理誘われまして……。
でも、お留守の間に行き違いにならなくて良かったです。

■アイライ To:マイカ、フィアルラ
次はわっちも誘ってくりゃんせ。(きらきら)
あ、いや…それはともかく。
お力を借りたくて来たでありんす。
ルービッドという悪魔から女の子を助けたいのでありんす。
それで、悪魔の生態とか弱点とかについて色々教えて欲しくて……詳しそうな人を紹介してもらうだけでもいいでありんす。よろしくお願いいたしやんす。(ぺこり)

■マイカ To:アイライ
ああ、それならちょうど良かった。
お前たちの助けになりそうな道具を用意してみたから、後で受け取るといい。
詳しくは研究室で話してやる。

■クローエ To:マイカ、アイライ
道具? 悪魔払いの…?
なんでしょう、思わぬ収穫かしら。あらあら、幸運ねえ♪

■アイライ To:マイカ、フィアルラ>クローエ
それと、見て欲しいものがあって…。
クローエさん、アレ、お願いするでありんす。

そう言って、クローエの裾をちょんちょんと引っ張る。
■クローエ To:アイライ、ALL
そうでした。

クローエは、懐の中から端切れに包んで大事に仕舞ってあったペンダントを取り出した。
■マイカ To:クローエ
ん? ……ペンダントか。
これがどうかしたのか?

■クローエ To:マイカ
単刀直入に言うと、これに魔法的な仕掛けが無いか、見てみて欲しいの。
一応、わしらの仲間がひっくりかえしとっくりかえし調べても、魔法は感じられなかったのだけれど、どうも確信が持てなくてね?
専門家のマイカさんに見てもらえたら、結果に納得できるという話になって。

神妙に、マイカの前に差し出される
■クローエ To:マイカ
ちょっと特殊なつくりになっているのが分かるかしら。
ひとつの石を二つに分けて一組のペンダントに作られているらしいのだけど、これ、今の話にあった、悪魔に魅入られた女の子と、ちょっと関係のある別の女の子の持ち物なのよ。
考えすぎなのかもしれないけれど、持ち主の女の子を悪魔から守ったようにも思えるの。

■マイカ To:クローエ
ウチの専門は付与魔術であって、仕掛けの有無を見るのに詳しいわけじゃないんだが……。
ま、とりあえず見てみるか。
マナさんマナさん、こいつの魔力を教えておくれ。

怪しげなコマンドワードと共に、マイカの手首に嵌められていたブレスレットの一部が光を帯びる。
どうやらブレスレットの石それぞれがコモン・ルーンになっているようだ。
■マイカ To:クローエ
……ん〜。
魔力は感じられないな。ひょっとしたら魔力を隠されてるのかも知れんが、そうなると魔力を隠しているだけの理由がある事になる。
言っちゃ悪いが、そこまでの代物には見えないんだがな。

宝石としてならばそれなりの価値はありそうだけど、と付け加えて。
■アイライ To:マイカ
うーん。
ひょっとして、セラさんのお婆さんがフランネル家とルービッドの関係を知っていて、それで嫁ぐ娘のためにペンダントに何らかの仕掛けをほどこした…とか。
それで、そのことを悪魔には知られたくなかった…そういうのって、魔力を隠す理由になりやせん?
それで、二つ合わせると、隠されてる魔力が発動する、とか考えられませんか?

■マイカ To:アイライ
その理屈だと、このペンダントの持ち主までが仕掛けを知らない理由はないぞ?
第一、悪魔絡みと知っていたなら仕掛け云々の以前に大事な娘を嫁がせたりしないと思うが。
まあ、仮にそういった仕掛けがあったとして、だ。
二つ合わせないと効果を発揮しないものだというなら、片方だけ持ってこられても何も分からん。

■アイライ To:マイカ
で、ありんすよねぇ。
うー。何か隠されてそうな気はするのだけど…。
あ、逆にこのペンダントに、「魂の共有」の効果を封じるような魔術を付与する、なんて、できやしませんか?

■マイカ To:アイライ
無茶言うな。
なにしろ、今まで殆ど研究されてこなかった呪いだ。その対抗策も手探り状態で調べてる段階だからな。
ティティの奴が張り切って色々調べてはいるみたいだが、方法が見つかるまでどれだけ掛かるかは見当が付かん。

■アイライ To:マイカ>フィアルラ
うーん、あんまり時間は無いんでありんす。
でも、そのティティさんなら、何か分かりんすかねぇ。
…フィアルラさんは、いっぱい本読んで物知りそうなのです。何か思いつくこと、無いでありんすか?

■フィアルラ To:アイライ
うーん、私は自分の趣味の本ばかり読んでいたので……。
ちょっとそういう方面は苦手です。すみません。

■クローエ To:マイカ
ティティさん、あの後調べてくださってたの?
それはありがたい事です…

■マイカ To:クローエ
なんか『呪いに苦しむ人を救う事こそ我が使命〜♪』とか言って、やたら張り切ってたからな。
今日明日にすぐ、ってわけにはいかんだろうが、いつか呪いを解くことはできるかもな。

■カラレナ To:マイカ&ALL
それは、頼もしいですね〜。
普通の生活に戻してあげられるのが、一番ですし……。

■クローエ To:カラレナ、ALL
本当に。本人たちには何も落ち度があるわけじゃないのだものね。

■アイライ To:マイカ
ねえねえ。さっき言ってた道具って、どんなんでありんすか?
見せてほしいでありんす〜。

■マイカ To:アイライ
だから研究室に行ってからだと言ってるだろうが。
ま、簡単に説明すれば、運が悪くなるというその呪いを相殺するための道具だな。
悪魔祓いそのものにどうにかなるわけじゃないが、何かの助けにはなるだろ。

■アイライ To:マイカ
おお。それは大助かりでありんす。
伊達に白衣を引き摺ってないでありんすなぁ。
研究所って、ここから近いんしか?

■マイカ To:アイライ
学院内に一室を貰ってるんだよ。
ここでいつまでも立ち話でもないだろう、案内してやるから付いて来い。

■アイライ To:マイカ>フィアルラ
は〜い。
フィアルラさんとにゃんこさんも一緒に行きますか?

■クローエ To:フィアルラ
それとも、もう受付再開のお時間かしら?

■フィアルラ To:アイライ&クローエ
そうですね、あまり席を空けているわけにもいきまんので。
すみませんけれど、私はこれで。

■カラレナ To:フィアルラ
お仕事、頑張ってくださいね〜。

ぺこりと一礼して、一足先に学院内に姿を消す。
■マイカ To:ALL
さて、ウチらも行くか。
こっちだ、付いて来い。

■クローエ To:マイカ
はい。それじゃあ早速お願いしますね。


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GM:倉沢まこと