SW-PBM #172 “死にたがり”のメアリ |
■ お土産物色 ■ | ||
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【 キャラバン 】 |
セラとコルテロに一通りの話を聞き終えた後、3人は再びキャラバンの売り物を眺めていた。
この場にいないシロノワールやクローエたちにも何か良いお土産はないかという心積もりのようだ。
■隊員 To:ALL |
おや、さっきのお嬢ちゃんたち。 どうしたんだい? まだ何か欲しいものでも? |
■カラレナ To:隊員 |
あの、さっき売っていただいた「キィモノ」なんですけど……。 もしかして、白と黒の模様のものも、あったりしませんか? そっちの色のほうが、似合いそうかな、って。 |
ちょっともじもじしながら。
頭に思い浮かべるのは、もちろん、シロ ノワール。
■隊員 To:カラレナ |
白黒模様かい? えぇと、確か……。 ああ、あったあった。これならどうかな? |
積み重ねられた様々な衣類の中から引っ張り出したのは、先ほどカラレナが購入したものと同じ作りのキィモノ。
白と黒が見事な市松模様で染め上げられている。
■カラレナ To:隊員>ALL |
わぁ、きれいですね〜。 ほら、シロちゃんにはこっちのほうが似合うと思いませんか? |
うきうきと仲間の顔を見回して。
■アイライ To:カラレナ |
あ、似合いそ〜。 それで片肌脱いで見得とか切って欲しいでありんす。 |
■カラレナ To:アイライ |
あはは、いいですね〜。 |
■隊員 To:カラレナ |
似合いそう、って事は誰かに贈り物だね。 良ければ包んであげようか? |
■カラレナ To:隊員 |
あっ、はい。ありがとうございます。 えっと……ごめんなさい。さっき買った七色のキィモノと、交換していただいてもいいでしょうか……? 仲間に贈り物なんですけど、七色だとちょっと賑やかすぎて、もしかしたら嫌がっちゃうかなぁって思ったんです。 |
そう言ってまだ袖を通していない七色キィモノを、申し訳なさそうに差し出す。
■隊員 To:カラレナ |
え、交換かい? うぅ〜ん、そうだなぁ……。 七色と市松模様の差額分の返金はできないけど、それでも良いかい? 元々少しオマケもしてあげてたし、それくらいは勘弁してくれ。 |
■カラレナ To:隊員 |
はいっ、もちろんです。 わがまま聞いてくださって、ありがとうございます。 |
深々〜とお辞儀。
■カラレナ To:マリィ |
そうだ、マリィさんは、どんな柄が好きなんですか? |
にこにこと尋ねる。
■マリィ To:カラレナ>隊員 |
そうですねえ……派手なのはわたしに似合わないし。 紬とか絣の様な普段着は置いてます? |
■隊員 To:マリィ |
ちょっと待ってくれよ……確か……。ああ、あったあった。 これならどうかな。そっちのお嬢ちゃんたちが持ってるキィモノとは少し型が違うけど。 |
取り出したのは、白地に薄桃色の矢絣模様を淡く染め抜いた一品。
カラレナたちのキィモノと違い上下別のようで、下に履く方は藍色のふんわりとしたスカートのようだ。
■隊員 To:マリィ |
確か、これは【ハキマ】とか呼んでたかな。 こいつで良ければ、100ガメルでどうだい。 |
■マリィ To:隊員 |
うーん、他の物より動き易そうですね。 分かりました。それを頂きましょう。 |
懐の財布から100ガメルを取り出して隊員に渡す。
■隊員 To:マリィ |
はーい、毎度ありー。 |
■アイライ To:ALL |
こんなん、見つけたんし。 クローエさんにどうでありんしょ。 |
山積みになっている商品の中から、アイライが得意げに持ってきたのは、檸檬色のちゃんちゃんこと頭巾。
■カラレナ To:アイライ |
何だか、とてもまぶしい色づかいですね〜。 あ、でも……? なんだかちょっと、大きいのかも? |
■セラ To:アイライ |
それ、男性物のサイズだよ〜。クローエさん、て女性じゃないの? 贈り物なら、こっちの方が喜ぶんじゃない? |
と、横から突然セラが顔を出す。
手にしていたのは同じ檸檬色の髪飾りと、キィモノと似た作りの上着のようだ。
■アイライ To:セラ |
あ、セラさん♪ わぁ、キレイ。さすが本職でありんす。 えっと、キィモノ?…と、そっちは髪飾りでありんすか? |
■セラ To:ALL |
こっちの髪飾りは【カンジシ】っていうの。 んで着物の方が【ハオリィ】。どっちも東方の伝来品。 合わせて100ガメルでどうです、お客さん? |
■隊員 To:セラ |
こら、勝手に値段を決めるな。 ったく、仕方ないな……。 |
にまっと笑って品物を薦めてくるセラの姿に、隊員が苦笑する。
■カラレナ To:セラ |
きれい……。 着心地もよさそうですね。 でも、この髪飾り、どうやって使うんですか?? |
■セラ To:カラレナ |
いろんな使い方があるけど、基本的なのは後ろで髪をまとめるのに挿して留める方法かな。 あたしは見ての通りだから使わないけど、……こんな感じで。 |
ショートカットの後ろ髪を、手の仕草だけでそれらしくやってみせる。
見ているだけだとイメージが掴みづらいが、実際に使ってみれば簡単そうだ。
■カラレナ To:セラ |
なるほど、です〜。 いいなぁ、キィモノに似合いそう……。 それじゃあ……えっと、カンジシを2本と、ハオリィをひとつください(^^ |
欲しくなってしまったらしい。
■セラ To:カラレナ |
はいはーい。 それじゃカンジシは2本で、ハオリィと……130ガメルにしよっか。 |
セラを見る隊員の顔がなんとも言えない渋い顔になる。
かなりお値打ちの価格にしてくれているようだ。
■アイライ To:セラ |
えっとぉ…。 カンジシ、もう一本おまけしてもらえないでありんしか? |
隊員の渋面に気づいてはいたが、図々しくさらにおねだりしてみる。
■隊員 To:アイライ |
はっはっは。面白い事を言うじゃないか。はっはっは。 ……タダにはできないぞ。 |
隊員の、乾いた笑い声の向こうで。
隠し切れない怒気が立ち上るのを感じる。
■セラ To:アイライ |
……だ、そうです。 悪いけどこっちも商売だからね〜。 これ以上は、1本50ガメルの適正価格でお願いします。 |
■アイライ To:セラ |
は〜い。 じゃあ、また今度にするでありんす。 無理言って、ごめんなさい。 |
50が適正価格と聞き、既に十分に値引きされていることに気づく。おとなしく引き下がることにした。
■セラ To:アイライ |
まあまあ、あたしの依頼を無事こなしたら、その報酬で買ってよ。ね? |
■アイライ To:セラ |
おお。その手がありんしたか。 じゃあ、がんばってご家族を探さないと、でありんすな。 |
■カラレナ To:アイライ、マリィ |
そうですね、がんばりましょう(^^ あ……そうだ、せっかくなので、みんなで着替えて行きませんか? アイちゃんも、濡れたままだと、風邪ひいちゃいますし……。 |
■アイライ To:カラレナ? |
へくちっ。 |
タイミングよく、くしゃみでお返事。
■セラ To:ALL |
良かったら、着付けるの手伝おうか? 慣れてない服装だし、その方が良いでしょ。 |
■マリィ To:セラ>ALL |
それは助かります。 わたしのはまだしも、他の皆さんのは着るのが難しそうですからね。 さ、着替えましょうか。 |
■カラレナ To:マリィ&ALL |
はい(^^ セラさん、よろしくお願いします。 |
深々〜とお辞儀。
■セラ To:ALL |
よしよし、任しといて。 ……せっかくだから、あたしも着替えようかな〜。 それでみんなで、どっか美味しいお店にでも食べに行かない? |
■カラレナ To:セラ |
わぁ、いいですね〜。 あ、でもセラさん、お仕事は大丈夫なんですか? 途中で抜けちゃって……。 |
■セラ To:カラレナ |
うん、あたしの仕事は終わってるから。 ここも今日はそろそろ店じまいだし。夜は自由時間っ! |
■カラレナ To:セラ&ALL |
よかった〜。 それじゃあ、どこへ行きましょうか? |
■アイライ To:セラ、ALL |
あ、そういえばこの近くにイーストエンドのお菓子を売っているお店があったはず……。 えっとね、ダイフクって言って、モチモチしてて美味しいでありんすよ。 でも、美味しいというなら、銀の網亭の食事も捨てがたいのでありんす。うーん、でもここからだとちょっと遠いでありんすかねぇ。 |
喋りながら、自然と顔がにやける。既に頭の中は食べ物でいっぱい。
■カラレナ To:セラ&ALL |
ダイフク……そういえば、母が買ってきてくれた東からのおみやげに、そんな感じのがありました。 白くて、まるくって、かわいいんですよね。 |
カラレナも味を思い出したのか、ほわんとした表情になる。
■セラ To:アイライ>ALL |
あ、ダイフク! 知ってるよ。 確か、苺とかバナナとか入れたりするんだよね? さすがに生ものだから、あたしたちは仕入れなかったけど……美味しいって評判は聞いてる。 それじゃ、お土産にダイフク買って、銀の網亭でみんなでご飯食べよっか。 お近づきになった記念に、ダイフクはあたしが奢っちゃおう! |
■カラレナ To:セラ |
そんな……。いいんですか? 嬉しいです〜。 苺とバナナ……美味しそうですね〜。 あ、銀の網亭の「グリーンティ」も渋みがあってとっても美味しいので、きっとダイフクにも合いますよ(^^ |
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GM:倉沢まこと