オラン・パーマー邸 |
翌朝、紹介状を持ち、使用人の服装に着替えた冒険者達はパーマー邸の門を叩いた。
すぐに使用人部屋に通され、パーマー家の執事が迎えた。
■執事 To:ALL |
……お話はフレイザー家から伺っております。 侯爵様のご紹介であれば、無碍に断る訳にも参りますまい。 皆さんのこれからの働きに期待させて頂きますよ。 さて……、何か質問はありますか? |
■ウーサー To:執事 |
いえ、私からは特に。名高きパーマー家で働かせていただける以上、恥ずかしくない働きをさせていただく所存です。 ところで、調理場や食料庫での実務的なことについては、執事様にご相談させていただけばよろしいので? |
■執事 To:ウーサー |
君は調理人かね? ならば、後で料理長に聞くと良い。 厨房の事は料理長に任せているのでね。 |
■アリス To:執事 |
ご期待に添えるよう、精一杯お勤めさせて頂きます。 お屋敷に特有のしきたりや注意点などございましたら、ご教示頂けますか? |
■執事 To:アリス&ALL |
特には無いが、二階のレオノフ様の部屋には許可無く立ち入らない様に。 場所は……まあ目立つから分かるだろうが。二階の東側の部屋だ。 これだけは特に注意してくれ給え。 後の細かい事はメイド長が説明してくれる。 その前に、名前を聞いて置かなくてはな。 済まないが、各自名乗ってくれるかな? |
■アンリエッタ(アリス) To:執事 |
これは申し遅れました。 アンリエッタです。宜しくお願い致します。 |
アリスは特に変装らしい変装はしていなかったが、メイド服を着てかっちりと頭の後ろで髪をまとめており、一見真面目なメイドに見えた。
言葉遣いも変えているため、普段が普段なだけに知り合いにとってはギャップが凄いかも知れない。
■モロゾフ(ウーサー) To:執事 |
私はモロゾフ、パティシェです。宜しくお願いいたします。 |
アリスの演技に内心で舌を巻きながら、やはりこちらも普段とのギャップが激しい(とはいえ、実家では嫌というほど仕込まれた)丁寧かつ生真面目さで頭を下げる。
こちらは普段の装備はもちろん置いてきて、今は清潔なコックコート姿だ。
■プラム(メイシアス) To:執事 |
私はプラムです。よろしくお願いします。 |
髪を梳かし、丁寧にまとめてはあるが、2人程の変化は見られない。
■執事 To:ALL |
では、料理長とメイド長に会わせよう。 こちらに来給え。 |
執事は立ち上がって部屋の扉を開けた。
そして、付いてくる様にと目線で告げた。
■モロゾフ(ウーサー) To:内心>執事 |
(コック長とメイド長、は普通、屋敷を離れないはずだ……それに執事もな。てことは、これで3人……いや、「レオノフ様」も含めりゃあ4人は確定か) はい。 |
執事は使用人達の休憩所とおぼしき場所まで全員を案内すると、
そこにいたメイドに、使用人を全員集める様に言った。
程なくしてコック長と料理人が一人、メイド長とメイドが4人集合した。
■執事 To:ALL |
皆、今日から新しくこの家で働いて貰う事になった四人だ。 色々家の仕事を教えてやってくれ。 では、後は任せた。 モロゾフ君、君はコック長に話を聞き給え。 他のメンバーはメイド長に説明して貰う。 では後は任せた。 昼から来客の予定があるので、その準備をしなければならんからな。 |
執事は部屋を出て行った。
■プラム(メイシアス) To:ALL |
今日からこちらでお世話になります、プラムと申します。 そしてこちらが、アンリエッタ、クロウ、モロゾフです。どうぞよろしくお願いします。 早速ですが、仕事の指示と館の案内等をお願いいたします。 |
丁寧に頭を下げ、指示を仰ぐ。
■アンリエッタ(アリス) To:メイド長&コック長 |
今日からお世話になります。宜しくお願い致します。 |
■メイド長 To:ALL |
はい、こちらこそ宜しく。 この後、お屋敷を簡単に案内しますね。 |
■コック長 To:モロゾフ(ウーサー) |
おう、宜しく頼まあ。 さっそく、お前さんの腕を見せて貰いたい。 昼に来客があるんでな。その準備を手伝ってくれ。 |
■モロゾフ(ウーサー) To:コック長 |
わかりました。来客は、何名様ほどでしょう? どちらの地方の方々か、聞いておられますか? |
■コック長 To:モロゾフ(ウーサー) |
三人で、オランの人間だよ。 商談だから、ちょっとした茶菓子だけで良いから。 |
■メイド長 To:ALL |
それじゃ、皆さん部屋に案内しますので、私物を片付けてまたこちらに集合してください。 モロゾフさんだけは早速で悪いですが、厨房でコック長のお手伝いをお願いします。 はい、それでは行動開始! |