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SW-PBM Scenario#163
かわいい絵筆

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小さな魂



  イーンウェン・リンゴ畑/中心部

■ウーサー To:ゾフィー
なあ、姐さん。ちょいと長口上になって済まないんだがよ、翻訳頼めるかい?

静かにうなずくゾフィー。
ウーサーは肩膝をつき、巨体を精いっばい屈めてレヴィーヤと目線を合わせた。
自分の言葉は通じない、と分かってはいるものの、精一杯の身振りを交えつつ話す。
■ウーサー To:レヴィーヤ
オレ様はウーサー・ザンバード。ウーサーでもウサでも、呼びやすいように呼んでくれ。

いま、イザナクが過ぎた悪戯をやらかしたせいで、ライチが意識不明――まあ、病気みたいになっちまってる。
しかも、このままイザナクのしたいようにさせといたら、ナギが住んでるこの街と、レヴィーヤの嬢ちゃんが描いた「家族」も危ねぇってコトになっちまう。
皆をこれ以上、酷い目に逢わせたくねえって欠片でも思ってくれたんなら、ゾフィーの姐さんの言うことをしっかり聞いて、聞かれたことに正直に答えるんだ。
いいな?

ウーサーは屈んだままで、いったんゾフィーを肩越しに振り返った。
■ウーサー To:ゾフィー
さぁて、と……何時までも此処でノタクラしてるってワケにも、いかねぇよな。
取り敢えず、坊主の方とちょいと話をしてぇんだが、良いよな?
最悪「愚図られて時間切れ」なんてことんなっても、オレ様なら小脇に抱えて持ってけるしよ?

■ナギ To:ウーサー
ライチお姉ちゃん……びょうきなんですか?

ウーサーは、ドワーフ語に翻訳しないようにゾフィーに目配せをしてから、ナギに囁きかけた。
■ウーサー To:ナギ
イザナクは、ライチの魂を抜いたんだ。
レヴィーヤの「とうさんかあさん」と、街の人間たちを喧嘩させて、どっちも滅茶苦茶にしちまおうっていう悪巧みを成功させやすくする為にな。

■ナギ To:ウーサー
……? いざなく……ってだれ…ですか? ……むちゃくちゃって……??

■レヴィーヤ To:ウーサー
(ドワーフ語)
……どうして、おにいちゃんのこと知ってるんだ。

心配そうに言うナギの隣で、レヴィーヤの表情がさっと険しくなった。
先程までの少女らしい無邪気な笑顔は消え失せ、まるで縄張りを荒らされた野性動物のように、剥き出しの警戒心を向けてくる。
■ウーサー To:レヴィーヤ
「おにいちゃん」の事を知られたら拙い、と言ったのは誰なんだい? お嬢ちゃん?

レヴィーヤの言葉を通訳してもらったウーサーは、不敵な笑みを消した真剣な面立ちで、真っ向からレヴィーヤの視線を受け止めた。
■レヴィーヤ To:ウーサー
(ドワーフ語)
教えない! レヴィーヤは何も教えない!!

眉をきつく釣り上げながら、噛み付くような表情でウーサーを睨みつける。
■ウーサー To:レヴィーヤ
だがオレ様も、直接お目にかかれたワケじゃあ無いからな。他のことはゾフィーの姐さんや、リコリスに聞くといい。オレ様が喋るより、其の方が早ぇ。

自分がやっていること、やろうとしていることのあまりの「まだるっこしさ」と「らしくなさ」に内心で肩を竦めながら、それでも表には出さないように訥々と話す。
■ウーサー To:レヴィーヤ
なんなら、あとで「海鳥と潮騒亭」に行ってみな――そんな暇は、もう無ぇかもしれねぇが。
ただ、イザナクにズタボロの血塗れにされたライチの傷を塞いだのはリコリスだし、魂を抜かれて人形みたいになっちまったライチを墓場から宿屋まで運んでったのはオレ様だ。
お嬢ちゃんが最後に何を信じても構わねぇが、事実は事実だ。こればっかりは、どうしようも無ぇ。

■レヴィーヤ To:ウーサー
(ドワーフ語)
レヴィーヤのともだちをわるくいうな!
ともだちをわるくいうやつ、レヴィーヤはゆるさない!!

■ナギ To:レヴィーヤ
(ドワーフ語)
あ、あのね、レヴィーヤちゃん。お兄ちゃんたち、ぼくのおとうさんの船で、いっしょに……。

■レヴィーヤ To:ナギ
(ドワーフ語)
知らない!

レヴィーヤはぷいっとそっぽを向くと、だんっと足で地面を踏みならした。
そして、怒りを小さな身体に火照らせたまま立ち尽くす。
■ウーサー To:レヴィーヤ>ナギ
悪い事をしてるってんならよ。他の連中にハブられちまう前に、叱ってやるのが友達じゃあねぇのかい、お嬢ちゃん?

さて。済まねぇが坊主、オレ様とちょいとハナシをさせてくれ。
なぁに、安心しろ。さっきお嬢ちゃんから耳打ちされたコトを話しやがれ、なんてことじゃあ無え。

■レヴィーヤ To:ウーサー
(ドワーフ語)
わるいことなんてしてない……
うそつき……。

■ナギ To:ウーサー
……う、うん……。

困惑の表情を浮かべ、レヴィーヤの背中を見つめながらも、小さく頷いた。
■リコリス To:レヴィーヤ
昔ね、ライさん…ライチさんのことを助けてくれたのが黒いカエルのおにいさんだったんだって。
リコにも…パパやママの愛を受けられたはずだって言ってくれたの……リコ、パパもママも知らないから……。

静かに、泣きそうな表情で話すリコリス。
その理由は親を知らないからなのか、それとも――。
■レヴィーヤ To:リコリス
(ドワーフ語)
……たすけたのに、ちまみれ?
わかんない。レヴィーヤはわかんない!

■リコリス To:レヴィーヤ
……そっか。レヴィーヤちゃんにとっては、カエルのお兄さんはいい人なんだよね?
絵が上手になるように応援してくれて、とうさんかあさんに逢える方法を教えてくれた……。
ちがう?

■レヴィーヤ To:リコリス
(ドワーフ語)
だめ……
それ、いっちゃだめ! まほうがとけちゃう……きえちゃう!

青と緑に輝く髪を振り乱しながら、勢い良く首をぶんぶんと振ると、リコリスの言葉を遮るように叫んだ。
■リコリス To:レヴィーヤ
大丈夫だよ。それは「知らない人に教えちゃいけない」ってことでしょ?
リコはその約束をした黒カエルのお兄さんに聞いたんだもん。
言っても魔法は解けないよ。

■レヴィーヤ To:リコリス
(ドワーフ語)
……そんなのうそ……うそだぁ……だって、ひみつ、なのに……。
おにいちゃんと、レヴィーヤの……。

混乱しているのか、何らかの感情が渦巻き始めているのか。
レヴィーヤは力なく首を左右に振り続けながら、かすれた声で言った。
■ゾフィー To:ウーサー
ウーサーさん、ちょっとお待ちいただけません?

ナギにまわした腕を放しながら、ゾフィーも視線を胸元のレヴィーヤにむけた。
■ゾフィー To:レヴィーヤ
(ドワーフ語)
ゴルボロッソさんが、おしえてくれましたの。
レヴィーヤさん、ゴルボロッソさんと話をしたことはありますか?

■レヴィーヤ To:ゾフィー
(ドワーフ語)
……ゴルボロッソ?
ない……だって、死んじゃってるって。
うんとむかしの、どわーふだからって。

■ゾフィー To:レヴィーヤ
(ドワーフ語)
そう、むかしのどわーふね。
あっちの大きなおにいさんは、そのゴルボロッソさんに会うことができたのよ。
そうですわよね、ウーサーさん。
その時の話をきいてみたい?怒らないで、さいごまできけますか?

■レヴィーヤ To:ゾフィー
(ドワーフ語)
えっ?……

うそ……うそ、だって、死んじゃってるから、会えないもん。
……うそだ……。

一瞬、息を飲んでゾフィーを見つめるが、再び警戒を強めるかのようにまなじりに力を込める。しかしその声は悲しそうで、小さくか細かった。
■ウーサー To:レヴィーヤ
死んだひとの中にはな、心残りが強くて、死にきれなくて、幽霊になっちまう奴がいる――ゴルボロッソみたいにな。
だから、オレ様とリュナは、死んじまったゴルボロッソに幽霊に会えちまったんだ。

だが……お嬢ちゃん、「うそつき」の言葉じゃあ、信じられないだろ?
リコリスも、同じモノを見聞きしてる。そっちから聞くといいぜ。

■レヴィーヤ To:ウーサー
(ドワーフ語)
リュナ……リュナも会った?……

「うそつき」の所でつい、自嘲気味な哂いが出たものの。
肩を竦めてそれを誤魔化し、レヴィーヤからナギに目を向けた。
■ウーサー To:ゾフィー
……どうやら、オレ様は首突っ込まなくて良さそうだな。
じゃあ坊主、ちょっとこっち来な。

■ナギ To:ウーサー
う、うん……。

ナギは後ろ髪をひかれるような表情で、ウーサーに着いて行く。
その後姿を見送ってから、リコリスは静かに口を開いた。
■リコリス To:レヴィーヤ
じゃあ、リコがゴル……ゴルボロッソさんの話を伝えるね。
その前に、レヴィーヤちゃんは「イーエンの虹」ってお話知ってる?

■レヴィーヤ To:リコリス
(ドワーフ語)
……?
知らない……いーえんってなに? にじ……ってなに?

■リコリス To;レヴィーヤ
むかし、むかしのお話だよ。
今、話してあげるね。

リコリスは「イーエンの虹」の物語を、話して聞かせた。
話が続く中、ゆっくりと腰をかがめたゾフィーは、レヴィーヤの肩に軽く手をかけて自分の膝の上に座らせる。
一緒に物語に聞き入り、触れた身体から伝わってくる心の動きに合わせてあいづちをうちながら、再び、そうっと抱きしめた。
■レヴィーヤ To:リコリス&ゾフィー
(ドワーフ語)
……どわーふの、えかきさん。
やさしいえかきさん……。
まほうの……えふで。

レヴィーヤは知らず知らずのうちか、ゾフィーの胸元に身体を預けきっていた。
そこには、ささくれたような緊張感は存在しない。
自分のなかで物語をゆっくりと溶け合わせるために、言葉をつぶやく。
■リコリス To:レヴィーヤ
このお話は本当にあったことなんだって。
「イーエン」っていうのが、今はイーンウェンって呼ばれている町なの。
「にじ」っていうのは、そらにかかる七色の橋のようなもの。
雨が上がってお日様が出てきたときに、たまにしか見れない綺麗な橋だよ。

■ゾフィー To:レヴィーヤ
(ドワーフ語)
「にじ」ね、わたくしも子どものときみたわ。
あれはほんとうにきれい、7つの色がべつべつなのに、つながっているのね。

■レヴィーヤ To:リコリス&ゾフィー
(ドワーフ語)
七色の……はし?
雨がやんだら……

レヴィーヤはふと空を見上げた。
雨粒は落ちてこないが、今にも泣き出しそうな薄暗い鈍色。
■リコリス To:レヴィーヤ
お話に出てきたドワーフの画家さんの名前はね、ゴギ―ゴーギッシュさん。
ゴルボロッソさんのご先祖様なの。
そして、絵筆の名前は「はぷるまふる」
絵筆は今も、この町の何処かにいるんだって。

■レヴィーヤ To:リコリス
(ドワーフ語)
はぷるまふる。
かわいい……名前。

お話を聞いているうちに、その物語に引き込まれたのか、それともリコリスの優しい話し方に落ち着きを取り戻したのか――レヴィーヤの表情はいつのまにか柔らかくなっていた。
■ゾフィー To:レヴィーヤ
(ドワーフ語)
「ごせんぞさま」ってわかる?
おじいさんのおじいさんのそのまたおじいさんのような、むかしのひと、だけどかぞくよ。

■レヴィーヤ To:ゾフィー
(ドワーフ語)
かぞく……。
レヴィーヤ知ってる、おはかにいるひとたち。
うんでくれたひとたち。

■リコリス To:レヴィーヤ
ゴル―えっと、ゴルボロッソさんはね、絵筆を元通りに戻したかったんだけど、まだ絵筆に認めてもらえるぐらい上手に絵がかけなかったんだって。
それで、「静謐」っていう柳の下にカエルが3匹並んだ絵にとりついたお化けになっちゃったの。
そして、ウーさんと、リュナ…さんに、本当は昔何があったのか教えてくれたの。

■ゾフィー To:レヴィーヤ
(ドワーフ語)
レヴィーヤさんは、「せいひつ」のえをみたことがあるでしょう?
あのえをみて、どうおもいましたか?

■レヴィーヤ To:ゾフィー>リコリス
(ドワーフ語)
「せいひつ」……見たことない……。
でも、ゴルボロッソの絵、見た。レヴィーヤはだいすき。だいすき。
……いっぱい、まね、した……。

そう言うと、リコリスの語る「ほんとうのはなし」に耳をすませた。
無意識にゾフィーの衣の裾を、精一杯の力で握りしめながら。
■リコリス To:レヴィーヤ
町を襲ったって言われた化け物はね、実はやさしい生き物だったの。
でも、自分の子供を攫われて、殺されて町に襲い掛かってきたんだって。
本当に、子供を殺したのは目つきの悪い男な悪魔だったのに、騙されて人が殺したって思っちゃったの。
絵筆、「ぱふるまふる」は折れちゃうのがわかっていたんだけど、かわいそうなパパママを鎮めるために虹を描いたんだって。

そこまで伝えると、ゾフィーは腕のなかの小さなからだをぎゅっと抱きしめた。
■レヴィーヤ To:ゾフィー
(ドワーフ語)
……いや……

裾を握る手に力がこもった。振り絞るような怯えた声が聞こえる。
片腕で少女をしっかりと抱えたゾフィーはもう一方の手を伸ばし、裾を掴んでいた少女の手を自分の大きな手のひらで包みこんだ。
同時に菫色を放つ視線をリコリスに投げかけた彼女は、青い瞳を見据え励ますかのように、はっきりと微笑みかけた。
■リコリス To:レヴィーヤ
悪魔はね、また同じ事をしようとしてるんだって。
海の生き物を怒らせて、この町を津波で襲おうとしているって。
もしそんなことになったら……この町も、この町に住む人も…もちろんナギくんも、ここの赤ちゃんフクロウもみんな…海に飲み込まれてなくなっちゃう……。

■レヴィーヤ To:ALL
(ドワーフ語)
…やだ、やだよ……いやだ……。
そんなのやだっ!

ゾフィーの胸に顔を埋めたまま、ありったけの声で叫んだ。
ウズマキの枝がさわさわと揺れて、緑色の葉っぱが地面に舞い落ちてくる。
■レヴィーヤ To:ALL
(ドワーフ語)
とうさんかあさん、迎えにきたら、みんな死んじゃうのか?
レヴィーヤが呼んだから?
……レヴィーヤが、とうさんかあさんの絵、かいたから?

おにいちゃん、絵を見せたら、いっぱいほめてくれた……。
じょうずだねって……いっぱい、いっぱい、ほめてくれた。

そのときふいに、冒険者たちのほほに、ぽつりと雨粒が落ちてくる感触。
母フクロウが小さく鳴いた。
■レヴィーヤ To:ALL
(ドワーフ語)
もっと……もっとじょうずになったら、とうさんかあさんと会えるって。
レヴィーヤはたくさんれんしゅうして、たくさん……うみのともだち、かいて、あ……会いたかったから、あいたくて……
……っひ……ひっく。

空の色がさっと暗さを増して、雨粒がリンゴの葉をぱらぱらと打つ音が聞こえてきた。
夕方の冷たさを含んだ風がウズマキの枝をやさしく揺らした。
■レヴィーヤ To:ALL
(ドワーフ語)
レヴィーヤは、み……みんなすき……
ミガクとうさんも、ライチも……リュナもロシュも、ナギも……
お……おにいちゃんも……みんな、みんな……。

とうとうレヴィーヤは、わぁっと声を上げて泣き出した。
小さな背中が折れそうなくらいに声を張り上げて、すべての感情を出し切るかのように。
握った手を離すことなく、もう一方の手を背中にあて、さするように動かしながら黙って涙を受け止めていたゾフィーは、少女の声が小さくなってきた頃を見計らい、そっとその顔を覗き込んだ。
■ゾフィー To:レヴィーヤ
(ドワーフ語)
レヴィーヤ、よくはなしてくれました。
あなたがいっしょうけんめいだったことは、みんなわかっているわ。
だから、みんなレヴィーヤのともだちになってくれたのでしょう。
ミガクさんも、ライチさんも……まずレヴィーヤさんのことを考えていたわ。
リュナさんもロシュさんも、このまちをまもるためにいっしょうけんめいうごいてくれています。
もちろんわたしたち…リコリス、シグナス、イェンス、ウーサー、そしてゾフィーも、みんなあなたのともだち。
だから、レヴィーヤ、あなたも、もうちょっとがんばってくれますか。

■レヴィーヤ To:ゾフィー
(ドワーフ語)
……(っひく)……うん……。
がんばる……レヴィーヤ、ひとりだけうれしいのいや……。
みんないっしょのうれしいがいい……。

目からあふれ出す涙の雫を拭おうともせず、くしゃくしゃの表情で、何度も頷きながらそう言った。
■ゾフィー To:レヴィーヤ
(ドワーフ語)
「おにいちゃん」がいっていた、「とうさんかあさん」に会える方法、これからなにをすることになっているのか教えてほしいの。
いっしょに大会に出るやくそくをしたのよね。
どこがまちがっているのか、これからどうすればいいのか、みんなで考えましょう。
「みんなが死んじゃう」ことにならないようにするために。

■レヴィーヤ To:ゾフィー
(ドワーフ語)
うんっ……。レヴィーヤ、教える、かんがえる……。

■リコリス To:レヴィーヤ
それにね、「とうさんかあさん」が会いにきてもそれだけならきっと誰も死なないよ。
だって、「本当はやさしい」って知ってるんだもん。やさしい「とうさんかあさん」に会えたってことだよ。
「とうさんかあさん」が怒るようなことが起きなければ、大丈夫だよ。

リコリスはレヴィーヤを安心させるように、にっこりと笑った。
■レヴィーヤ To:リコリス
(ドワーフ語)
うん! レヴィーヤのとうさんかあさん、ひどいことしない……。

ようやくレヴィーヤの顔に笑みが浮かんだ。
すると、ぱらぱら……という葉を打つ音が消え、あたりは再び静寂に包まれる。
相変わらず薄暗いままだったが、降り始めていた雨がぴたりと止んだのだった。
■ゾフィー To:つぶやき
「みんないっしょのうれしい」ですか……まったく。

再び取り出したハンカチでレヴィーヤの鼻をかませながら、その音に紛れるように小さくつぶやくゾフィー。
少女が自分の足でしっかりと立てることを確認したあと、顔を上げ、間合いをおいた男性陣をぐるりと見渡す。
話が落ち着いたようだと見極めたゾフィーは、咳払いの音とともに呼び掛けた。
■ゾフィー To:男性陣(ナギ含む)
さてさて、ジェントルメン。
殿方の時間は終わりましたかしら。
こちらにお戻りいただいて、紳士としての役目をはたしていただけません?



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SW-PBM Scenario#163
かわいい絵筆

GM:ともまり