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SW-PBM Scenario#158
銀のしおり

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絵本が閉じるとき

〜 2 〜


  ローダリオンの塔・最上階

その横で、ユズリハが満足そうな笑みを浮かべていた。
■ユズリハ To:ALL
ほ〜っほっほっほ。「転移の腕輪」は便利じゃのぅ。
とりあえず皆、おぬしらに会いたいと言うのでな。
あちこち忙しく飛び回って、かき集めてきたんじゃ〜。

で、わらわのひぃひぃひぃ……ばあちゃんも連れてきたぞよ。

ユズリハが床に立てかける形で支えているのは、「深緑の魔女」の心を宿している絵画。
■ヒノキ To:アストーカシャ
そういや、私は初対面だな。
コイツがアストーカシャか。……性格の良く分かる描かれ方だなぁ。

■リュント To:ヒノキ
だろう?
この辺の口元なんか思いっきり歪んでそうで

■絵画のアストーカシャ To:リュント&ヒノキ
(未知なる言語=下位古代語)
何か言うたか、そこな二人っ。

じろりと横目で見つつ。
■リュント To:アストーカシャ
うんにゃ。
な〜んもいっとらんよ(笑)

日和見爺状態(笑)
■絵画のアストーカシャ To:ALL
(下位古代語)
ふんっ。……なんじゃ。リュネットもミァもおらんではないか。
礼を言うためにやってきたと言うのに、どうなっとるんじゃ?

たちまちむくれた表情になるアストーカシャ。
彼女は変装中のふたりにしか会っていないのだ。
■ミァ To:アストーカシャ、ユズリハ
ΣΣ あ、あ、あすとーーーーーっち!?(○△○)
まさかアストーっちまで会えるとは思ってなかったのでスーーゥ。
ユズリハばーちゃんすごいのでスヨー!★゜.:*:.ヽ(>▽<)ノ。.:*:.゜★

でもってほりほら、ミーでスヨーミー。忘れちゃったでスカー?

絵画の前でひょこひょこ左右に動きながらあぴぃるしてみる。
■絵画アストーカシャ To:ミァ
(下位古代語)
むっ? ……その動き……その喋り方…声……。
……な、なんじゃ。わらわはとっくに気付いておったぞ!
お、おぬしがお色直ししたミァじゃということくらいっ。

たちまち顔が真っ赤になる。もちろん、ピンク色の顔料がもりもりと動いているだけなのだが。
■ミァ To:アストーっち
にしし。アストーっち、かわいーのでスー。

■絵画アストーカシャ To:ミァ&ALL
(下位古代語)
……か、かわ……
ご、ごほん。ともかく、そこなユズリハに聞いたんじゃ。アバランのこともガルツァークのことも全部。
約束……守ってくれたんじゃな。

■ミァ To:アストーっち
だって約束ってゆーのは守るものでショー(・▽<)-☆

いろいろ大変だったことを感じさせない口調で、けろりと言う。
■絵画アストーカシャ To:ミァ
(下位古代語)
うん……ありが……

リュント、その場で黙って変装中
■絵画アストーカシャ To:リュント→リュネット
(下位古代語)
……………な、なに……?

■リュネット To:アストーカシャ
わたくしが見えなくって?
ちゃんといるわよ?

■絵画アストーカシャ To:リュネット
(下位古代語)
…………(長い長い間)……
ば、化けていたと言うのか!? このむさいおっさんが!?
よ、よくもわらわを騙しおったな!! ゆるさんっ、そこになおれ!!
らいとにんぐ・ばいんどの刑じゃーーーっ!!!!

恥ずかしさで顔を真っ赤にしながら叫ぶ。
しかし身体は動かないため、魔法は使えなさそうだ(笑)
■リュント To:アストーカシャ
誰がむさいおっさんだ!
俺の変装は誰にも見抜けないから恥ずかしがる事はない。
仕方が無い事なんだよ。

■ユズリハ To:リュント
わらわにはバレバレじゃったがのぅ。

ぼそりと口を挟む(笑)
■リュント To:ユズリハ
ばあさんだけ別格なんだよ。
一般人には見抜けないんだって(苦笑)

■ユズリハ To:リュント
はて、わらわもかよわ〜〜〜い一般ばーさんのはずなんじゃがのぅ。
ちーとばかし魔法が得意☆なだけであって。

■リュント To:ユズリハ
その割りに魔法の呪文を忘れかけていたくせに………

■ヒノキ To:リュント
とりあえず、声色を変えろ。
気色悪いから。

■リュント To:ヒノキ
気持ち悪いって言うな(笑)!
今更声を変えてもバレバレだろう?

■ヒノキ To:リュント
バレてるかどうかが問題なんじゃねぇ!
聞いてる方が精神的なダメージを食らうからどうにかしろって言ってんの!

ある意味シェイドより効果が高いかもしれない。
■アール  To:アストーカシャ
まあまあ。
魔法であれ化粧であれ、結果として騙される方が悪いのは仕方ありません。
お目当てのアバランも無事ということで、良かったとしてください。

とりあえずなだめる。
■絵画のアストーカシャ To:アール
(下位古代語)
そのアバランだって、がるふぇすとかゆー奴が操っていたと言うではないかっ。
……もう、いいっ。は……初恋は破れるものだって、本にも書いてあったんじゃ。
もう、いいんじゃ〜。

水色の顔料がもりもりと目元にたまっていく。
その横で、アバランが困ったように頭を掻いていた。
■リュント To:アストーカシャ
外見では騙したけど、約束は破らなかっただろ?
それで矛を収めてくれねえか?

■絵画のアストーカシャ To:リュント&ALL
(下位古代語)
……ん。そうじゃな。
おぬしとミァに言われたこと、今ならわかる……。
もう誰も、何も縛ったりしないんじゃ。
この森を自然なまま残しても、おぬしたちのような勇敢で自由な者達がいる“時代”なら、きっと大丈夫……。

しんしんと降りしきる雪は、いつしか冒険者たちの足跡がうっすらと残るほどに冷たい石床に積もっていた。
スノードラゴンが、まるで守護神のように優しい瞳で一同を見守っている。
そして、前夜と同じように空が、森が、ゆるやかに歪み始めた──かと思ったそのとき、足元の塔がビリビリと音を立て、小刻みに震え出した。
■シェルダート To:ALL
(リザードマン語)
ここはもう危険だ、背に乗りなさい、異なる世界から来た者達。
お前たちの帰るべき“国”まで送って行こう。

シェルダートはそう言うと、白い翼をそっと広げ、身をかがめて冒険者たちに背に乗るように促した。
■ノール To:ALL
Σ ドラゴンの背にのって愛の逃避行!?(ずがーん)
ひゃっほーい! おいら一番乗り〜!!

真っ先に背によじ登ろうと駆け出す。
■アール  To:シェルダート
(下位古代語)
「こっち(下位古代語)」じゃないとわからないんだが…
乗れということでいいのかな?

■シェルダート To:アール
(下位古代語)
そうだ、早くしないと塔が崩れる、乗ったらしっかりウロコに掴まるのだ。

■リュント To:アール
(共通語)
その言葉でもわからねえよ(笑)
こっちの言葉にしてくれ(笑)

■ユズリハ To:リュント
(下位古代語)
下位古代語くらい話せるようになっておけ。
それでは密偵もままならんぞ、リュント・セルース。

ニヤリと笑みを浮かべながら。
■リュント To:ユズリハ
(共通語)
嫌がらせで俺の分からない言語を使っていやがるな?
今に見ていろよ。
俺はこれから勉学に励むんだからな!

■ユズリハ To:リュント
ほっほっほ、その意気じゃ。
いや〜、若いってええのぅ☆ いや、さほど若くもないかのぅ。

もはや面白がっているのを隠そうともせずに。
■リュント To:ユズリハ
俺をからかっていやがるのか!?
今に見て居ろよ。
弁論で打ち負かしてやるぐらい博識になってやるからな!!

■ミァ To:リュント
ふっ、何十年先の話ですかネー(・▽・)

■アール To:ミァ>リュント
まったくだ(笑)
もっとも、最低限以上のことは必要ないよ。
そのときのために、ジンさんや俺は知識を磨いているんだからな。

■リュント To:ミァ&アール
俺の執念を甘く見るなよ………
いつか知らぬこと無きリュントと呼ばれるようになってやるからな………

■ユズリハ To:ALL
よーするに塔が崩れるから背に乗れっちゅうことじゃ〜。ほれほれ、早うせい。
もたもたしとると地上へ死のダイブ☆じゃぞ!

楽しそうに皆を促した。
■ヒノキ To:シェルダート
背中に乗れってのか?
振り落とされやしねぇだろうな……。

■シェルダート To:ヒノキ
(下位古代語)
不安そうな顔をするな、人間の乙女よ。
お前とわが娘だけは命がけでも守るつもりだ。

親ばかモード。
■リュント To:ALL
俺はドラゴンライダーになりたい訳じゃないんだぞ!

とは言うもののしっかりとシェルダートの背中に飛び乗る
■ミァ To:シェルダート
こんな体験めったに出来ないのでスヨー!(>▽<)
ありがとーなのでスー♪

うきうきと背中に乗る。
■ジン To:ALL
夢の中とはいえ、竜に乗るなど贅沢な話じゃないか。
遠慮なく乗らせてもらおう。

■アール To:ALL
崩壊する塔に巻き込まれながらより、空の散歩の方が目覚めがよさそうだし、みんなでお邪魔するとしようか。

みんなと言いつつ、リナリアに手を差し伸べる(笑)
■リナリア To:アール
……はい。

ちょっと恥ずかしそうに赤くなりながらその手を取るリナリア。
それを横目で見ながらアバランがさっさとドラゴンの背に飛び乗っていた。
■シェルダート To:ALL
(下位古代語)
では、ゆこうか。
復活したこの世界を、空から見届けよう。

シェルダートは一声鳴くと、バサッと白い翼を羽ばたかせた。
白い雪が風に煽られて輝きながら飛び散って行く。
次の瞬間、ふわりと空に浮く感覚。急激な高低差に思わず目を閉じ、再びまぶたを開けると、眼下にはみるみる小さくなってゆく森と塔が見えた。
そして、いつしか降り続ける白い雪と森は優しい霧に包まれるようにして視界から薄れていく。
冒険者たちは、この世界から「夢魔」の気配が完全にほどけていくのを感じながら、再び目を閉じる……
朝のオランへ、銀の網亭に帰るために。


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銀のしおり

GM:ともまり