夢で逢えたら
七風亭を出た一行は、それぞれ夜までの時間を有意義に使うことにした。
少しでも情報を得るため、ヒノキ以外のメンバーは学院へと向かう。
ちなみに、ノールもちゃっかり(ミァに)ついてきていた。
■リュント To:ノール
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お前が学院に付いて来て意味があるのか?
まさかミァのお供になんて魂胆じゃないよな?
こんな切羽詰っている状況なのに??
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■ノール To:リュント
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Σ ……!! ま、まさかぁ〜!! ひどい誤解だぜししょー!
おいらこれでも、本気のホンキで闘うつもりなんだからなっ!
おいらとミァっちの明るい未来のかぞくけいかくのためにっっっ!
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などと言いつつ、初めてやってきた賢者の学院に興味津々。
■リュント To:ノール
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何がかぞくけいかくだ!
なんかの宣伝文句じゃあるまいし(笑)
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■ノール To:リュント
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おいらたちぐららん一族にだって、かぞくけいかくはあるんだぞっ!
何年こそだてして、そのあと何年旅に出て、ある日ぶらりと帰ってくるっていう!
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ざっくりとしたスケジューリング。
■リュント To:ノール
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それはお前が考えた事じゃなくて、種族全体を通しての生き方なんじゃないのか?
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重めのため息
■ミァ To:ノール
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それにノールんは子育てってガラでもないですよネー。(さらっと)
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■ノール To:リュント&ミァ
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そんなことないぞっ! おいらこれでも、子ども受けはいいんだからっ!(びしっ)
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同レベルという意味で。
■アール To:ノール
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ノールは静かにする鍛錬もした方がいいな。
ここなら音も響くし、練習するにはいいかもね。
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両手で自分の口を押さえてみる。……とても辛そうだ。
まだ日が高いせいか、図書館にはたくさんの学生たちの姿があった。
熱心に写本している者、机に突っ伏して睡魔に負けている者などさまざまだ。
一行は見上げるほど高い本棚がずらりと並んだ図書館の中を、情報を求めて彷徨い始めた。
勝手知ったる様子のジンとアールは、いち早くそれらしき記述が期待できそうな文献を見つけ、腰を据えて吟味し始める。
が、見つけたのは「ローダリオンの樹」に関するわずかな記述のみだった。
■アール To:ジン
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…元々が伝説のような話だと、具体的な文献も少ないねぇ。
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何冊か見たところで、どれも似たような記述ばかり…少々うんざり気味w
■ジン To:アール
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まあ、アストーカシャによって封印されて久しい地の情報だからな。
そう簡単には出てこないか。
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■リュント To:ALL
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俺はここに来て意味があったのかな〜?
参考になりそうな文献が全く見つけられないんだけど………
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一方リュントも似たような項目で文献を漁ってみるが、確かな記述は得られず。
ミァは夢の中で手に入れたアイテムについて調べてみたが……最後には集中力が完全に途切れ、うっかり一足先に夢の中へ飛び込んでしまいそうになっていた。
■ミァ
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ふぁ、ふ〜〜〜〜〜にゅ、むにゃ・・・・・・美味しい指輪の食べ方・・・・
・・・・・・・・・・・ぐぅ。(=x=).。o○
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■ジン To:リュント
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リュントも幹部になればデスクワーク主体になるんだろ。
今のうちにこうゆうことに慣れとかないとな。
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■リュント To:ジン
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俺の場合はデスクワークと言うよりも、諜報活動の元締めとかが似合うような気がするんだけどな(笑)
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■アール To:リュント
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元締めといっても肝心の知識がないんじゃ下のモノに示しがつかないヨ。
隠れた努力で色々調べたり…幹部って肩書きだけじゃないんだから。
そんなんじゃ間違いなく他の幹部に出し抜かれるからね。
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楽天的すぎるのでちょっと釘をさすw
■リュント To:アール
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知識は後から努力でいくらでも蓄えられるだろう(笑)
でも胆力と決断力は生まれついたもんだからな。
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■ノール To:ALL
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図書館って、た……たいくつ……ふわぁぁぁぁあ〜。
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文献を開いてもいないのに撃沈しそうになっている者がもう一名。
閉館時間まで粘った一行は、わずかな収穫を手に、図書館をあとにしたのだった。
■リュント To:ノール
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やっぱりお前が付いてきても意味が無かったじゃねえか!?
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■ノール To:リュント
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Σ そ、そんなことないぜししょー!?
これもオトコっぷりを上げるための、社会勉強しゃかいべんきょうっ!
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■リュント To:ノール
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社会勉強と社会見学は違うからな。
お前は調べもせず見ていただけだろう!?
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■ノール To:リュント
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Σ おいら、頑張って無言のしゅぎょーに耐えていたのに!?(ずがーん)
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■リュント To:ノール
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黙っている事は修行とは言わない!
第一する事があって図書館に来ているのに修行なんてやってんじゃない!!
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■ミァ To:リュント&ノール
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まぁ役立ってなさはどっちもどっちでスーーゥ(=▽=)ノ
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おまえもな。
■リュント To:ミァ
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こいつと一緒にすんなよ!?
俺だって最低限の知識はあるんだからな!
下位古代語の読み書きだって出来るんだぞ!
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ほんとに最低限(笑)
一方ヒノキは必要な装備を買いそろえるために、ひとりオランの市街地へ来ていた。
バッグの中の毛玉は、人ごみに興奮している様子でずっとかぶせの隙間から顔を出してはきょときょとしていた。
すれ違う人々が珍しげに毛玉を見ては振り返っている。
■ヒノキ To:毛玉
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こら、そんなに首伸ばして落ちるなよ?
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ぽん、と軽くその頭に手を乗せる。
手のひらの中でもぞもぞと頭を動かしている(笑)
渡されたお買い物リストを広げて目を通す。
■ヒノキ
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ん、と……。
みゃーがお菓子……まぁ話に出した「ラーだんご」でいいか。
ジンがモール……モールぅ!?
……引きずって持って帰っても……いいよな。
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ヒノキの筋力15。指定のモールの必要筋力24。担ぎ上げる根性Priceless。
当然ながら、ヒノキにそんな根性の持ち合わせはない。
■ヒノキ
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あとは……アールがマントね。
色指定までしてやがる……面倒くせぇな。
ご指定は青色か。……もし無かったら代わりに唐草模様でも選んでやるか。
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風呂敷きかよ。
果たして何色のマントがアールに渡ったのか。それは本人のみぞ知る。
銀の網亭で再集合した一行は、夕方に申請していた貸し出しアイテムを使いとしてやってきた七風から受け取り、夕食をとりながら夜がふけて行くのを待っていた。
■おかみ To:ALL
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ごめんね、また相部屋になっちゃって。
なんだか妙に混んでいてね(^^;
それと、アール、ハンナちゃんが……。
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■ハンナ To:アール
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あ……あの、アールおにいちゃん。
わたしもいっしょの部屋で寝てもいい?
……嫌な夢見たら、怖いから……。
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おかみに連れられて部屋を訪ねてきたハンナが、不安そうに皆にお辞儀をしたあと、アールを懇願するような瞳で見上げていた。
アールは仕方ないなぁという溜息をついて、肩に手を置く。
■アール To:ハンナ
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ここにいるお姉ちゃんたちの横で寝させてもらうといい。
部屋はいっしょだし、みんな君のお姉ちゃんともトモダチだからね。
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ハンナにわからないように女性陣にうなづくように合図w
■ハンナ To:アール>ヒノキ&アリス&ミァ
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うん……ありがとう。
あの……えと、おねえちゃんたち、ベッドのはしっこ、貸してください。
わたし、寝相があんまり良くないから……。
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恥ずかしそうに持ってきた枕を両手で抱きかかえながら、もう一度お辞儀をした。
■ヒノキ To:アール
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なんだアール、一緒のベッドで寝てやるんじゃないの?
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と言いつつも、さっさとベッドを空けてスペースを確保する。
■アール To:ヒノキ
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いじわるするなよ。(苦笑)
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■ヒノキ To:ハンナ
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さ、ここに入んな。
そっちの兄ちゃんは意地悪だから、一緒に寝てくれないらしいからな。
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アールの返しはさっくり無視。
■ハンナ To:ヒノキ>アール
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ありがとう、ヒノキおねえちゃん。
アールおにいちゃん、また明日ね。うなされてたら、起こしてあげるね。
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嬉しそうにヒノキのそばに体を滑り込ませると、照れ隠しにそう言って布団の中に顔を埋めた。
そして、深夜……。いよいよ就寝の時だ。
■リュント To:ALL
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ここで寝てもみんな揃って帰ってくるんだからな。
最後まで絶対に諦めるんじゃないぞ。
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■ジン To:ALL
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じゃあ、夢の中で会おう。
今度は相手がアバランじゃないからな。
殺す気で全力で行こうぜ。
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■アール To:ジン
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ジンさん、殺すとは穏やかじゃないなぁ(^^;)
そんなんじゃ、いい夢みれないよ。
ま、俺としては時間の許す限り苦しんでもらう方がいいな。
例の「傀儡針」をプレゼントしてやるとか…ね。
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■ノール To:アール
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あっはっは、アール兄ちゃんってばえげつないな〜♪
あっ、おいらの呪歌でへとへとになるまで踊らせるって手もあるぞっ!
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そんな軽口を叩きながらも、カーテン越しのミァが気になるらしく、そわそわしている(笑)
■リュント To:ALL
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ま〜そう肩肘張らないで気楽にってのも有りじゃねえか?
気負わないようにしようぜ。
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■アール To:リュント>ALL
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そうだな「リュント丸」っていう泥舟だからな〜。
安心して最後まで乗っていくとするよ。
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泥舟扱い(笑)
■リュント To:アール
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泥で作って船って浮かぶのか?
浮かばねえんじゃねえの?
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けなされているとは全く気付かず。
■ヒノキ To:ALL
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お前ら、ここにハンナもいるんだからよ……。
あんまり不穏な発言をしてんじゃねぇっての。
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当のハンナは、いつの間にか眠っていた。
人のぬくもりに安心したのだろうか……。
■ミァ To:ALL
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にしし、命拾いしましたネーみんな。
そんじゃま、寝起きの笑顔ハンナっちを見るためにもちゃっちゃかりーと一仕事してきまショー!
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