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SW-PBM Scenario#158
銀のしおり

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気配の消えた先

★西の館MAP(別枠表示)


  西の館・1階廊下

リュント、ジン、ヒノキ、そしてノールの4人は、リナリアの使い魔ミュゥルを連れた状態で、1階廊下の扉(I)の前まで来ていた。
ここは先ほどリュントとミァが探索した際に、カボチャとパフィオが入って行ったと思われる扉だ。
■ノール To:ALL
リビングの隣ってこの扉? なんかリビングのごーじゃすな扉と比べるとすっげー簡素だなっ!

装飾の無い木製の扉は閉じられている。
ざっと見回して廊下に怪しい気配はない。足元でミュゥルが皆を心配げに見上げている。
■ヒノキ To:ALL
そっちは任せた。
私はこっちを見てみるよ。

一番最後に廊下に滑り込み、後ろ手に【A】の扉を閉めた。
そしてそのまま【J】の扉の方に足を進める。
こちらの扉も簡素な木製のものだ。白く塗られており、やや清潔感のある仕上がりになっている。
扉の前に立った瞬間、ふと、バラに似た良い香りがヒノキの鼻腔をくすぐった。
ヒノキはドアの向こうへと神経を集中させ、聞き耳を立てる。
ぽた、ぽた……という、水滴が床に落ちるような音が不定期に聞こえてきた。
それ以外に聞こえて来る音は無い。
続いて扉の罠を警戒する。扉と壁との隙間にバラの葉が挟み込まれているのを見つけた。
もしこれに気付かず扉を開け締めしていたら、「扉を開けた」痕跡を残してしまうことになっていただろう。
香ってくる優しい香りは、間違いなくバラのものだ。扉越しにまで香ってくるところを考えると、生花ではなく香油なのだろうか?
■リュント To:ヒノキ
すでに2手に分かれているから、これ以上分けるのは止めて一緒に行動しようぜ。

足音を消していつの間にかそばへ寄っていたリュントが、素早くヒノキと同じ行動をなぞる。結果はヒノキが察知したことと同じだった。
■ヒノキ To:リュント
って、なんでこっち来んだよ。別に中に入るとまでは言ってねぇーだろ。
念のために先にチェックをしとくだけだ。
だからそっち(I)の扉は任せるって言ったんじゃねぇか。

■リュント To:ヒノキ
チェックするだけで作動する罠だってあんだろう?
別行動は俺と一緒じゃない時だけにするように!

■ヒノキ To:リュント
一緒じゃなければ、それを別行動と呼ぶと思うんだけど……?

■リュント To:ヒノキ
言い方が違ったな。
単独行動だ。

■リュント To:ALL
水の滴る音………
何か思いつきそうな事はあるか?

■ノール To:りゅんと
肉を焼いた時の油がしたたる音っ!(びしっ)

■ヒノキ To:ノール
水の滴る音って言ってんだよ。

■リュント To:ノール
それは焼けるジュワーって音しか思いつかないぞ(笑)

■ジン To:ALL>リュント
侵入者の存在を知る為の罠にバラの香油か。秘密主義の淑女が他にいるとも思えん。
リュント、アバランはバラの香油を愛用するような奴なのか?

■リュント To:ジン
俺が知っていたアバランは香油自体を嫌っていたような気がするけどな〜
人が変わっちまったから、使っているかも知れないな(笑)

■ノール To:リュント
おいらが知ってる限りだと、香油なんて持ってなかったぞっ?
男がバラの香りつけるなんて気持ち悪いよなっ!
おいらはいつでも草原と日なたの匂いが好きだし〜♪

緊迫感皆無。
■リュント To:ノール
俺は森林の香りが好きだな〜
草原の草の香りも捨てがたいけど(笑)

同じく絶無(笑)
■ノール To:リュント
おいらたち草とか虫とかとこみゅにけーしょんがとれるから、草原で寝転んでると楽しいんだぞ〜♪
「はらへった」とか「のどかわいた」とか聞こえてくるんだ〜♪

そろそろ誰か止めないと(笑)
■ヒノキ To:リュント&ノール
いい加減にしろ、そこの脱線転覆コンビ。
誰もンな事は聞いてねぇだろが。

思わずダガーを投げつけそうな勢いで。
■リュント To:ヒノキ
こういう雰囲気も和ませていかないと、神経が磨り減っちまうだろ?

■ヒノキ To:リュント
限度があるっての。
それとも磨り減りすぎて神経が無くなってんのか?

■リュント To:ヒノキ
馴れ合っているのは否定出来ないな。
何事もメリハリを付けりゃいいんだよ。

■ジン To:ALL
鍵はないが、こっちの扉(J)の方が警戒度が高いかもしれん。
そっちの扉(I)はどうだ。まだパフィオは中にいるのか?
さっきのカボチャが返り血を浴びてたのが少々気になってな・・・

■ノール To:ジン
え? パフィオの血かもしれないってこと!?
でも手が無いのに血を浴びてるって変だな???

■ジン To:ノール
ふむ、確かに。・・・てことは血じゃないのかもな。

■ヒノキ To:ALL>ノール
返り血を浴びるのに手の有る無しは関係ないだろ〜。
魔法でもぶつけてやりゃ、相手が怪我するくらいは当たり前だろ。
てゆーか、口を動かしてるヒマがあんならとっととそっちの扉も調べろ。

■リュント To:ヒノキ&ジン
まずはここから潰そうぜ。
そんなに慌ててパーティーを分けないでも大丈夫だよ。
ここが終わったら、俺が調べるか?

■ジン To:リュント、ALL
杞憂ならいい。探索はリュント達に任せるよ。

■ノール To:リュント
そんなら、おいらが開けてみよっか?
おいらなら何が飛んできても避けられるし、何でも抵抗できちゃうしっ!(びしっ)

もちろん失敗した時の心配などしていない。
■リュント To:ノール
お前に避けられて、俺が引っ掛かる訳ねえだろ!
そんなに簡単には手柄はやらん!

おもむろに扉Jを開け中を覗き込む
■ヒノキ To:リュント
あ。

止める間もなく扉を開け放たれて呆然。
■ジン To:リュント、ノール
おい、バラの葉の仕掛けはダミーかもしれん。扉は慎重に開け・・・

■ノール To:リュント
いっせーの、とつげーき! ってわわっ!?

扉を開けて今にも突貫しようとしていたノールは、急に開いた扉の勢いのまま中になだれ込んだ。
そのままバランスを崩してべちっと床に倒れ込む。
■ジン To:ALL
まあ・・・いいか(--;
じゃあ、早速周囲の罠警戒を頼む。
罠が無いようなら、俺も捜索を手伝おう。

■ヒノキ To:ALL>バカ2人
ちっとも良かねぇっ!
ナンかあったらどーする気だったんだよオイっ!
な・ん・の・た・め・の隠密行動か分かってんのかお前ら!?
ベテランを自慢したいなら私に説教されてるのを少しは恥に思えっ!

小声で、しかしこの上ないドスを聞かせながら。
バカ2人(もちろんリュント&ノールの事)の耳をみょいんと引っ張り上げる。
■ノール To:ヒノキ
っいでででででっ!!?

ノールの身体が半分浮き上がるほどの引っ張り具合からすると、相当本気のお怒りモードのようだ。
■ノール To:ヒノキ
やめてーっ! おいらのきゅーとなとんがり耳が、ジーちゃんみたいに伸びちゃうよぅ!

半分浮き上がった足をじたばた(笑)
■ヒノキ To:ノール
それで粗忽モンのぐららんを卒業できるんなら、目一杯協力して伸ばしてやるぞ?

ぎゅうぅぅ。
という擬音が聞こえそうなほど捻り上げる。
■リュント To:ヒノキ
俺の耳が大きくなっちまうだろ!

背格好から上ではなく、手前に引っ張られている


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GM:ともまり