森の中の静寂
〜 2 〜
■ジン To:アバラン
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我々の本来の目的を話す前に、確認したいことがある。
ここはアレクラストのどこなのだ?
そして今は何年の何月何日なのだ?
俺は君の名をオランで聞いた。
しかし、君ほどの腕を持った精霊使いとしては聞いた事が無い。
今いるこの世界は、我々たちが知っている世界とは違うのではないかと思っているのさ。
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■アバラン To:ジン>リュント
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その答えは……恐らく俺様だけが知ってるね。
でも、教えてあげないんだよ〜ん。
ついでに教えておくと、俺様が屈辱を味あわせたいのはクソ婆ぁだけじゃない。
お前の……!
……
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アバランの視線が一瞬だけリュントを凝視したが、すぐにジンや仲間たちのほうへ泳いでいく。
■アバラン To:ALL
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……お前たちの屈辱にまみれた顔も見ていたいからさ。……たっぷりとな。
あと、お前たちの目的も俺様すでに知ってるし〜。
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■リュント To:ALL
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大体、こう言う事を言う奴に限って知らないってのが相場なんだけどな(笑)
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視線は気付かない振り
■アール To:アバラン
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俺たちの何が目的か知っている…と?。
じゃあ、話が早い。
俺とここにいるアリスをその娘、リナリアと少しだけでも話をさせてくれないか?
さっきの様子を見て判るとおり、俺たちはその娘も探してたんだ。
「お優しい」アバラン様ならそれぐらいの融通は利いてくれるんだろ?
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■アバラン To:アール&アリス
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別にいいよ〜? でもその場から一歩でも動いたら……わかるよね〜?
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アバランはリナリアの頭をゆっくりと撫で続けている……まるでペットをなだめているかのような仕草で。
■リナリア=リシィア To:アール&アリス
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……。
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■アール To:リナリア
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なあ、アリスのこと忘れちまったのか?
ハンナは?俺のことは?
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当然アールと面識があるわけはナイのだが(笑)
■リナリア=リシィア To:アール
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……「ありす」……誰……?
ハンナは……わたしのいもうと……。
……あなた……誰……。
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まるで音が出ない壊れた笛のような声で、うつろに言葉を返す。
瑠璃色の瞳は、アールを見ているというより……音がしたほうをただ見つめている、そんな雰囲気だった。
■アリス To:ジン&ALL
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ありがとうジンさん。でも、いいや。
だって、あれは……お姉ちゃんじゃないから。
どんな事情があったとしても、たとえ私の事を忘れちゃうような事になっても……お姉ちゃんが、こんな酷いことに手を貸すなんて、絶対に無いんだからっ!
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■リュント To:アリス
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まだ手を貸しているとは限らないから、簡単に結論付けるのは止めておいた方がいいんじゃねえか?
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■ミァ To:アリス
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んにんに、だいたい初っ端からがへんちくりんな世界ですしネー。
だからだいじょーぶですヨー、だいじょーぶ(・▽<)
アリスっちのあねさんは、今頃どっかで平和に料理作ってまスヨー。
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■アール To:アバラン
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彼女が俺のことも覚えていないなんてね…。
まさか、「ニセモノ」とかじゃあないよな?
記憶が…なのか、本人が…なのかは判らないが。
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ウソを並べた上で、あえてアバランを睨みつける。
■アバラン To:アール
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そんな怖い顔で睨まれてもね〜? 彼女は今俺を選んでいるんだし、仕方なくない?
しつこい男は嫌われるよ〜?
まぁ女はこいつ一人だけじゃないしね、自由になったと思えばいいんじゃない〜?
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依然として睨みつけているが心中では冷静だったり。
(さすがにボロを出すようなコトはないか…彼女の不自然さは気になるが…)
■ミァ To:アバラン
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選んでる? あんたさんが勝手に連れてきてるんじゃなくー?
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■アバラン To:ミァ
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そうだよ? いわゆる「知った仲」ってやつ?
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■ジン To:アバラン
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それで、我々を連れて行くのか?いかないのか?
我々の屈辱にまみれた顔を見たいんなら、同行させればいつでもその顔を見れるぜ。
裏切りを心配しているわけじゃないんだろ?
いつでも我々を皆殺しにできるんだから。
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■アバラン To:ジン
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どうやらと〜っても「連れて行って欲しい」みたいだね?
皆殺しになるとわかっていて、意気揚々と自分を売り込む馬鹿はいないじゃ〜ん?
策略ならもっと上手におやりよ? わかりやすいエルフ君。
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■ジン To:アバラン
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おかしいな。かなりわかりやすく「連れて行って欲しい」と言っているんだが・・・
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■アバラン To:ジン
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笑えるくらいわかりやすいよ〜? 共通語上手なんだね〜?
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■ヒノキ To:ジン>アバラン
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私はついて行く気はねぇぞ。
たとえどれだけの実力があろうが、コイツは人間としての器が小せぇ。
そんな奴に手を貸す気も、ましてや殺されるために一緒にいる気もねぇ。
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■リュント To:アバラン
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連れて行きたくてもお前の判断じゃ連れて行けないんだろう?
泣いて謝って、「あなた達を連れて行くことは出来ないんです〜」
「ごめんなさ〜〜い!」って言えば見逃してやるぞ?(大笑)
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再戦を希望している訳ではありませんm(__)m
アバランはこめかみに青筋を浮き上がらせながら、無言で銀の魔剣を大上段に構えようとするが、すんでの所でそれを止める。
■アバラン To:リュント&ALL
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……ふ。言ったろ? 放置プレイだって。
俺様の奴隷にもなれない、歯牙にもかけてもらえない自分の無力さを思い知るといいよ?
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■ジン To:アバラン>リュント
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おいおい、図星かよ・・・リュント、何か知ってるのか?
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■リュント To:ジン
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むか〜し、俺がオランで徒党を組んでいたい時代にも、こんな風に自分の判断で物事を進められない奴がいたような気がすっけど、誰だろう?
影が薄かったから、ぜ〜〜〜んぜん覚えてないや(笑)
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■アバラン To:リュント
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俺様の近くにも居たな? むか〜し、何をするにも子供じみていて、どこへでも一人で突っ込んでいっちまうような脳味噌が筋肉でできている奴。誰だっけ?
見てると頭が悪くなりそうだったから、ぜ〜〜〜んぜん覚えてねぇ(笑)
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■リュント To:アバラン
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でも、そいつはいざとなると、意外と頼りになったりしてな。
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一瞬固まった後吐き捨てるように言う。
■リュント To:アバラン
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それもよく言われるな〜(笑)
馬鹿なんだよ。
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自分で決め付ける。
■ジン To:アバラン
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我々の目的を知っていると言ったな。
それがハッタリじゃなければ言い当ててもらおうか。
言い当てられなければ、そのばーさんは渡さん。
ささやかではあるが、俺の全魔力を持ってそれに抵抗しよう。
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■リュント To:ジン
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どうせ、わかりっこないんだから、そんな無駄な事止めておけよ(微笑)
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■ジン To:リュント
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まあ、一応、そいつを確かめんとな。
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■アバラン To:リュント&ジン
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ははは。そうやって何とかしようと足掻いている姿、愉快だね〜?
でもそろそろどうでもいい会話に飽きてきたから、もう帰っちゃうよ〜ん。
あ、抵抗したいならすれば? 降伏放棄ってことだよね?
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■ジン To:アバラン
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違うな。俺が勝手に暴走するんだよ(微笑)
では質問を変えよう。
俺が次にどんな魔法を使うか当ててみろよ。
君もさっきの戦いでわかっただろ?
俺はお前より早く術を撃てる。
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■アバラン To:ジン
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で? そのゲームに参加して、俺様に何かメリットがあるのか〜い?
お前ってばさっきから、連れてけ、教えろ、当ててみろ。要求ばっかりだね〜?
負けたくせに?
もう一度敗北感を味合わないと、自分の置かれている立場がわからないのかな?
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ジンの足元に落ちているメイジスタッフを、顎で指し示している。
しかし、当のジンはメイジスタッフに一瞥もくれず、にっこり笑って答える。
■ジン To:アバラン
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君は優しい子だな。正直者は早死にするから気を付けた方がいいぞ。
ただ、もう一度自分の置かれている立場考え直した方がいいな、君は。
まあいい。今の答えで俺の知りたいことはわかった。
もう君に用はない。
さっさと消えてもらって結構だよ。
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■アバラン To:ジン
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ささやかなプライドを守るための強がり、ご苦労様〜。
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■ジン To:アバラン
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おいおい、本当にわからないのか?
・・・ったく、面倒くせえな。
君も子供のころ、英雄伝説の1つや2つ聞いたことがあるだろ?
勇者の元からお姫様を奪う悪党。
そして最後には悪党を倒してハッピーエンドだ。
しかし俺はいつも思うんだが、なんで最初に悪党は勇者を殺さないんだろうな・・・(ブツブツ)
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■ユズリハ To:ジン
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なんと、わらわが三国一のせくしぃ美女でしかも姫とな。
おぬし、なかなか本質を見抜く眼力を持っていると見たぞえ。
(エルフ語)
後からこやつを追えるのはおそらくおぬしだけ、だが、無茶はせんようにな。おぬしの命はひとつだけじゃ……。
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にんまりと笑みをこぼしながらおどけてみせる。
一瞬だけその視線が足元のメイジスタッフを示した……ように見えた。
■ヒノキ To:ジン>アバラン
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最初に殺しちまっちゃあ、物語にならないからだろ?
語り手の都合って奴だよ。
……目の前の悪党の物語を作る語り手は、どこに居るんだか知らねぇけどな。
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■アバラン To:ジン&ヒノキ
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さてね? 少なくとも君たちは「端役」だから、居ても居なくても関係ないよ〜ん。
……ああ、でも……「悲劇の主人公」にはなり得るかもね?
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ヒノキの言に気を取られ、ユズリハがジンに言った言葉を聞いていなかったようだ。
アバランはジンの挑発をさっくり無視すると、近づいてきたユズリハに激しい悪意に満ちた視線を投げかけ――その瞬間だけまるで別人かと思われるほど狂気じみていた――改めて右手をかざし直し、 低い声で詠唱を始める。
■アバラン To:ユズリハ>フェンリル
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せめてこれ以上、鮮度が落ちないようにしてやろう……。
(精霊語)フェンリル、クソ婆ぁを氷の棺に閉じ込めろ!
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静かに目を閉じていたユズリハは、足元から襲ってくる冷気に身を包まれながら少しも眉をひそめることはなかった。
まるで生き物のように氷の塊がせり上がり、無抵抗な老婆の体を冷たくも美しい永遠の監獄の中へと閉じ込めていく。
■アバラン To:リナリア
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リナリア、ダガー貸せ。
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アバランはリナリアの左手からひったくるようにしてダガーを奪うと、透き通った氷の表面に刃を当て――「J.K」と刻印した。
そしてひとつ息を吸うと、そのイニシャルに打ち消し線を入れるかのように真一文字に傷をつける。
■アバラン To:ALL
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もってあと2日……いや、1日かな?
お前たちは何も気にしなくていい……この世界のどこかで永遠に平和に暮らすといい。
あとは時間が解決してくれるだろう……俺様の望み通りに……ゆっくりとな。
というわけで、じゃあね〜!!
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アバランが陽気に手を振る。それが合図だったかのようにリナリアは両手を左右に伸ばし、彼の肩と氷の棺に触れた。
ふたりと氷の棺の足元から、高速で回転する光の輪が現れ、一瞬にして空へ向かって飛び去っていった。
光の輪が消えた場所には、綿毛のような雪が舞い落ちるだけで――誰の姿もなかった。
■ヒノキ To:ALL
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……やれやれ。
とりあえず休憩だ、休憩。休まないと頭も回らねぇ。
奴らの事もそうだけど、それ以前に私らが置かれてるこの状況からして分からない事ばかりだからな。
落ち着いて、一つ一つ出来ることから考えていこうぜ。
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そう言うと、服が濡れるのも構わずにべたっと雪の上に腰を下ろす。
圧倒的な力の差を持つ敵の前に立っていた時の緊張が抜けてしまったようだ。
■リュント To:ヒノキ&ALL
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突然、ここの世界に来て、訳も分からず村へ来て、着いて見たらいきなり戦闘だもんな(笑)
今後、いつ落ち着けるか分からないから今のうちに休んでおけよ(笑)
冒険では常に緊張を保っていないといけないからな。
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なぜか急に先輩風
■アール To:リュント
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リュントが黙ってくれないと、落ち着く時間なんかいつまでも来ないと思うよ。
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■リュント To:アール
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俺と一緒だと、いつもロデオしているみたいだろ?(笑)
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■アール To:リュント
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あんたはとんでもない「アバレ馬」ってとこだな。
「じゃじゃ馬」の方はまだまだ可愛げがあるってもんだが。
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空々しく返す。
ちなみに気づいても気づかれなくても、もう一方はヒノキの比喩だが。(笑)
言い返すのもしんどいらしぃ。
■ミァ To:ALL
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そりに腹が減っては戦は出来ぬっていいますしネー。
ミーもとりあえず、ご飯食べつつ、何がどーなってるか状況を整理することに賛成でスヨー。
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■アリス To:ALL
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そうだね〜。
だけど、まずは怪我してる子を助けてあげないと。
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目の前に落ちていた銀のダガーを拾い上げて鞘に収めると、ピクシー達の側に近寄っていく。
まだ表情が硬いものの、なんとか気持ちを切り替えることには成功しているようだ。
アリスの唱えた神聖魔法が、倒れていた赤毛ピクシーと、ひどい怪我を負っていた栗毛ピクシーを優しく包み込んだ。
■赤毛ピクシー
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(フェアリー語)
蜘蛛いやー!! ってあ……あれ?
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■栗毛ピクシー To:アリス
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(フェアリー語)
あ……ありがとう……。
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■ミァ To:リュント&アール
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あとリューちゃん、アールっち。
【アバラン】と【ハンナ】――親しそうだったり、いきなり名前が出てきたり。
2人とも、なんか隠してまスネー?
せーぜー後からキリキリ吐くといいのでスヨー。
ミーのぐららんアイは誤魔化せないのでスー(☆x☆)きゅぴーん
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■アール To:ミァ>ALL
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俺の方は別に必要ないから話してなかっただけだが?
ま、お茶しながらでも「必要なこと」はゆっくり話すよ。
あと、逆に聞きたいこともあるしな。
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と、言いつつアリスの方を見やる。
(姉さん…ねぇ)
■リュント To:ミァ
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俺は隠しちゃいないよ。
俺もあとで話さないといけない事があるみたいだな。
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