SW-PBM Scenario #157

#157 衛視の心得

前のページへ シナリオトップページへ 次のページへ


アダマス商会前
夜が明けて、カラレナとカロンは昨日の約束の通り、アダマス商会前に行った。
少し遅れて、一人の青年が事務所から出てきた。
カラレナとカロンは気付くが、昨夜「穴掘り達の憩い」亭で飲んでいたダウンズ・ドマリその人である。
■ダウンズ To:ALL
えーっと、君たちが今日から新しく働いてくれる事務員かな?
俺は、ダウンズ・ドマリ。
契約が終わるまで、俺の下で帳簿付けを手伝って貰う事になるから、どうぞ宜しく。

■カラレナ(変装中) To:ダウンズ
はい! カリノナって言います。どうぞよろしくお願いいたします!

昨日と同じテンションを保ちつつ、元気良くご挨拶。
■ダウンズ To:カリノナ(変装中)>カロン
はい、宜しく。
そっちの人の名前は何かな?

■カロン To:ダウンズ
おはようございます。俺はカロン・ラウリといいます。
今日からよろしくお願いします。

■ダウンズ To:ALL
それじゃ、早速事務所に行こうか。
何せオランから監査官が来たとやらで、書類の準備が要るらしくてね。
早速即戦力として役に立つよう、期待しているよ。

■カリノナ(変装中) To:ダウンズ
はい! まかせてください!

■カロン To:ダウンズ
そういえば、昨日事務員の人も監査官が来たとか言ってたけど。
よくあるんですか?

■ダウンズ To:カロン
いや、年に一回あるか無いか位だね。
丁度そろそろ前の監査から一年になるし、時期的にはそろそろだと思っていた所だよ。

■カロン To:ダウンズ
へえ、商会とかだと1年ごとに監査なんてあるんですね。

■ダウンズ To:ALL
それじゃあ、事務所に案内するよ。
ついてきなさい。

そう言うと、ダウンズは歩き始めた。
■カリノナ(変装中) To:こころのなか
(カロンさんの顔は覚えていないみたい……よかった)

そっとカロンに目配せすると、ダウンズについて歩き出す。
カロンも目配せに軽く頷きつつあとへと続く。
アダマス商会・事務所
少し歩くと、アダマス商会の本店事務所に到着した。
ダウンズは周りの従業員に挨拶しながら、自分の机に向かう。
その向かいに二つばかり空いた机が用意されていた。
ダウンズの机には、羊皮紙の束が積み上がっている。
■カリノナ(変装中) To:こころのなか
(う、う〜ん、人がいるとやりにくいなぁ……)

■ダウンズ To:ALL
そこの机が君たちの席だ。
取り敢えず、まずは簡単にやり方を教えるから、椅子を持ってきて俺の横に来てくれ。
その後は、それぞれ書類を処理して貰うから宜しく。

■カリノナ(変装中) To:ダウンズ
はいっ、よろしくお願いします。

いそいそと椅子を持って隣に座る。
■カロン To:ダウンズ
すごい羊皮紙の山ですね。ちゃっちゃっと進めないと(汗

椅子を移動させながら机の上を確認して言う。
■ダウンズ To:ALL
取り敢えずやって貰うのは、ここに積み上がった支払い書類の帳簿へのまとめだ。
これを……こうして、この帳簿の「借方」の覧に転記していってくれ。
で、1ページの最後にはそのページの合計を記載する。

カリノナさんは、鉱夫への支払い分を処理してくれ。
ここからここまでの書類になる。
(と、書類の山からかなりの量を抜き取る)
カロン君はこちらの対外支払いの分を同じように纏めてくれ。
(と、再び書類の山からかなりの量を抜き取る)
あと、今日一日で出来る仕事量とは思わないんで……そうだな、明日一杯迄に仕上げてくれれば良いよ。

■カロン To:ダウンズ
了解です、あと注意点とかなければ作業のほう開始してもいいですかね?

■ダウンズ To:ALL
ああ、頼む。
俺はこっちの山を片づけるわ。
もし分からないことがあったら、すぐに言ってくれ。
悩まれて時間が過ぎるのが勿体ないからな。

■カリノナ(変装中) To:ダウンズ
はい、わかりました。
それじゃ、早速始めますね!

差し出された書類を受け取り、言われた通りの作業を開始する。
しばし作業に没頭する一同。
カラレナとカロンは自分に割り振られた書類を、仕事を片づけつつチェックしてみたが、特に不審に思う点は無かった。
■カリノナ(変装中) To:こころのなか
(……う〜ん……私、見逃してるのかなぁ……
それとも、鉱夫への支払いの記録だからかな?)

ちらりとカロンの方を見て、「そちらはどうですか?」と目線で問いかける。
■カロン
(……やっぱり重要な書類は少人数で一括管理してるってとこなのかな?)

カラレナの視線に「とカロンの方も特に不審な点は見当たらないのか「特にはなし。」と目線で答える。
■カリノナ(変装中) To:こころのなか
(そう簡単に、臨時雇いに見られるようなことは無い、かぁ……)
……。

カラレナは作業に没頭している振りをしながら、そっと聞き耳を立ててみた。
作業指示を出す声、商談をする声など、様々な声が聞こえて来たが、その中に特に気になるような物は無かった。
その後、ふと思いついたように顔を上げる。
■カリノナ(変装中) To:ダウンズ
あの、こちらには専用のお食事処があると聞いたんですけど、それって鉱夫さんたち限定なんでしょうか?
とっても美味しいって聞いたので、ちょっと楽しみにしてたんです〜。

■ダウンズ To:カリノナ(変装中)
ん? ああ、食堂の事か。
お金さえ払えば誰でも食べられるよ。
ただ、鉱夫用がメインなんで量がものすごく多いから、その辺だけは注意した方が良いかもね。
注文するときに、「小盛りで」って言えば大丈夫だから。

■カリノナ(変装中) To:ダウンズ>カロン
わかりました! ありがとうございます。
ダウンズさんもそちらで召し上がるんですか?
よろしければ、お仕事のこともいろいろ教えていただきたいですし、ご一緒したいです!

カロンさんもいかがですか?

■カロン To:カリノナ
うん、俺も仕事が一区切りついたらいくつもりだよ。

カリカリと書類を片付けつつカリノナの誘いを受けるカロン。
■ダウンズ To:カリノナ(変装中)
分かった。じゃあ案内させて貰うよ。

■カリノナ(変装中) To:ダウンズ
あ、それから、えっとえっと。お手洗いに行って来ても良いですか?

■ダウンズ To:カリノナ(変装中)>ALL
どうぞ。
場所が分からなかったら、掃除のおばちゃんにでも聞いてみて。

ああ、それと二人とも、適当に途中で休憩を挟んでも良いから。
結果さえ出せば、時間の使い方には細かい事は言わないよ。

■カリノナ(変装中) To:ダウンズ
はい! それじゃちょっと失礼します。

カラレナは席を立って、きょろきょろしながら部屋を出ていった。

途中、掃除のおばちゃんに商会本部の構造を聞いたりしながらうろうろしたところ、大体の構造を理解することが出来た。
商会の中で目立った部屋は、「会長室」くらいだった。
しかし、部屋の主は不在な様で、部屋からは何の話し声も聞こえて来ない。
どうやら部屋の主は不在な様だ。
後、廊下で話している様な人の話も、特に気になる内容は無かった。

カラレナが戻ってくるとすぐに昼になった。
約束通り、ダウンズとカラレナは先に食事に出かけた。
ダウンズが見えなくなってから、カロンは処理の終わった書類を戻す振りをして机の書類を覗いてみた。
周りに不審がられない様に最新の注意を払って調べて見たが、特に気になる様な書類は見受けられなかった。
そこまで確認して、カロンも食堂へと向かう。

食堂は活気に満ちていて、沢山の鉱夫が食事を取っている。
噂に違わず、味も量も値段以上の物で十分満足できる物であった。
ダウンズと話ながら昼食の時間は過ぎて行き、彼とそれなりに打ち解け、夜に「穴掘り達の憩い」亭で食事をする約束を取り付ける事が出来た。

前のページへ シナリオトップページへ 次のページへ


GM:teshima