SW-PBM Scenario #157

#157 衛視の心得

前のページへ シナリオトップページへ 次のページへ


「穴掘り達の憩い」亭・酒場
カラレナは変装をやり直して、チェイス商会に向かった。
求人情報はあったが、鉱夫の募集だけだった。
事務員の態度は丁寧で、鉱山の仕事が繁忙であることを告げられた。
鉱夫の待遇は他の商会と変わらず、二勤シフトで7時間拘束の6時間労働であった。
事務員はカラレナを見て申し訳なさそうに、「あなたに適してる求人は今のところありませんね」と答えてくれた。
「別の商会を訪ねられるか、時期を改められた方が宜しいです」との事務員の言葉聞いて、カラレナは窓口を後にした。

一方カロンはぐるりと街の中を廻ってみた。
各商会のエリアでは、商会の小僧らしき人間が走り回っていた。
どうやら鉱山が忙しいというのは本当らしい。
また、鉱山の入り口は暇そうに兵士が立っているのが見られた。
どうやら今の時間帯は人の出入りは少ないみたいだ。

昼間の住宅街には、洗濯物を干す奥さんや道端で遊ぶ子供達が居た。
人の動きは少ない。
住宅街の境目に、野菜や果物を売る露天等が見つかった。
まだこの時間帯は食事の支度には早いようで、売り子も暇そうにしていた。
他に目に付いたのは、マイレイ名物の菓子を売る屋台だ。

ぶらぶらと1時間ほど散策したため、カロンはマイレイの大体の道を覚えることが出来た。
ウリディケとフーテは宿に近いアダマス商会の製鉄場らしき場所を観察しに行った。
製鉄場では、数十名のドワーフと人間が汗だくで作業していた。
先程から何度も聞いたように鉱山がフル操業状態の為、製鉄所もフル稼働中だった。
ひっきりなしに運び込まれる鉄鉱石とそれを炉にくべ、溶けた鉄を鋳型に流し込んでいる事が遠目にも分かった。
なお、警備についてだが製品である鉄や鉄鉱石を出荷まで保管している所以外は手薄なようである。
やはり一番警備が堅いのは、鉱山への入り口であることが分かった。
街の様子は、特に変わったところは見られず、好景気に湧いている事が感じられたくらいだ。
15時頃、それぞれの用事を済ませた冒険者達は一旦「穴掘り達の憩い」亭に戻ってきた。
留守を頼んでいたエルステッドに状況を聞くと、ファラハから「宿に到着した」との連絡があったとの事である。
もちろん、預かってきた物もバーレインの宿にちゃんと持ってきて居るとのことだ。
酒場の客は、他には居ない。
給仕娘も暇そうにしている。
■カラレナ To:ひとりごと>給仕娘
明日までのんびりしてようかな〜。
あっ、さっき食べそびれたマイレイ名物のお菓子をいただけますか?
紅茶も一緒にお願いします〜。

■給仕娘 To:カラレナ
はーい。
少々お待ち下さいね。

給仕娘は厨房に入り、しばらくがさがさ準備をしてから、盆に紅茶のポットとカップ、そして名物の菓子が3つ入った皿を持ってきた。
■給仕娘 To:カラレナ
どうぞー。
お茶はセルフサービスでお願いします。

■カラレナ To:給仕娘
ありがとうございます〜。
あ、いい香り〜。嬉しいな。
この名物お菓子ってなんていう名前なんですか? あと、どこで買えるんでしょうか?
お土産に買って行きたいなーなんて思って(^^

すっかりくつろいでいる(笑)
■給仕娘 To:カラレナ
名前は特に付いていないんですよねー。
強いて言うなら「マイレイ饅頭」?
それを買いたいなら、町中の露天とかでも売ってますよ。
でも、日持ちがしないのでお土産には余り向かないですー。
作ったその日のうちに食べきらないと痛んじゃいますから。

■カラレナ To:給仕娘
そうなんですね〜。
ちゃんとかわいい名前を付けて売れば、ファンも増えるかもしれないのに〜。
お土産にできないのは残念ですけど、やっぱり作り立てが美味しいですもんね。

■カロン To:給仕娘>ALL
そういえば、散歩してた時に露店で買った饅頭があるけどこれのことかな?
よかったらみんなもどお?

先ほど散策していた時に買った饅頭を出して皆にすすめだす。
■給仕娘 To:カロン
そうそう、それですよー。
お邪魔じゃなければご相伴させてもらいますー。

■カラレナ To:カロン
あぅ……私、これ以上食べたら太っちゃうから、がまん……

■フーテ To:ALL
そうそう、それですよー。
お邪魔じゃなければご相伴させてもらいますー。

邪魔する気満々。
■カラレナ To:フーテ
もぅ、また、デリカシーのないことしてっ。

■カロン To:ALL
同感。

カラレナの言葉に、うんうんと頷く。
■フーテ To:ウリディケ
ねー、ウリディケさん。

■ウリディケ To:フーテ
……えーっと、この場合「もぅ、また、デリカシーのないことしてっ。」って言った方が良かったかしら?
まあ、冗談はこの辺にして、

セルフサービスのお茶を、店に準備された急須だけで普通の熱湯を適温のお湯に変え、マイカップを背負い袋から取り出して“ただの茶っ葉”を練ったりかきまぜたりして点てると、なぜか鮮やかな黄緑色の飲み物に変化する。
普通に出されたお茶と同じ茶っ葉のはずなのに、明らかに香りもずっと甘くまろやかで香る強さも3倍増ぐらいになっている。
点てたお茶を全員に振るまい、ウリディケは、それを4口分だけ呑むと、小声でゾフィーとメイシアスの動向と行き先を、ラーダ神官らしい精密さで3人に細かく伝えた。
■ウリディケ To:ALL>フーテ
と言う訳よ。
フーテさんと町の中を歩いてみたけど、あからさまな事柄は無かったわ。
フーテさん、これからどうするつもり?
私は、“いざとなったら”神官の身分は偽らずに、町中で布教して回る振りして噂集めでもしますが。
もちろん、フーテさんの予定があれば、それに合わせるわよ。

■フーテ To:ウリディケ
いいなぁ、ウリディケさん、おいしいですか?
私、そろそろ、お茶が怖いなぁ。
今日、回れなかった製鉄所も見ておきたいですね。
それと、もしお付き合いいただけるなら、深夜のお散歩などいかがですか?

■ウリディケ To:フーテ
はい、どうぞ。有り合わせにしては上手く行ったわ。

ええ、お付き合いするわ。夜目は利かないから、あまり期待しないでね。

カラレナは給仕娘に人数分の飲み物を注文し、彼女が厨房に引っ込むのを確認してから、自分の情報を語り始めた。
幸い給仕娘はこちらに注意を向けること無く、注文の準備に手こずってくれているようだ。
■カラレナ To:ALL
ということなので……陽気な街娘カリノナに出会っても、カロンさん以外は他人のフリか、初対面を装ってくださいね〜。
寮の門限は厳しいみたいですけど、休憩時間は自由が利くみたいなので、何かあったらここに戻ってきて、エルステッドさんに伝言を残しておきますね。

■ウリディケ To:カラレナ
ええ、分かったわ。
取り敢えず、伝言の拠点が出来て安心したわ。

■カロン To:ALL
基本的にはそれでいいんじゃない?
門限後に関しては寮に言ってからじゃないと分からないしね。
部屋の位置さえ分かれば風の声で連絡は取れそうだけど。あと……。

続けて散策した時の街と鉱山の入り口の様子を伝える。
■カラレナ To:カロン&ALL
風の声……風が通ればいいんですけど……。
あ……そっか。室内のお仕事になりましたし、あとでシルフを封印しなおしておこうかな。

冒険者達の相談が丁度終わった頃、注文された品を持った給仕娘が戻ってきた。
■給仕娘 To:ALL
お待たせしました。
そういえば、こちらのお二人(カラレナ&カロン)は今夜の宿を取られてますけど、
残りのお二方はどうされます?
今のところはまだ部屋は空いていますけど、泊まられるなら早めに決められた方が良いですよー?

■ウリディケ To:給仕娘、フーテ
では、私達の部屋もお願いします。

■フーテ To:給仕娘
どうも、ご厄介になります。

■フーテ To:ウリディケ
念のため、預けた武器の場所をこっそりチェックしてみてください。
適当に理由をつけて返してもらうつもりですが、いざとなったら盗み出しますから。

■ウリディケ To:フーテ
フーテさんの荷物が、どうなったか確認すればいいのね。
やってみるわ。


前のページへ シナリオトップページへ 次のページへ


GM:teshima