銀の網亭・酒場 |
■おかみ |
お待たせしました。 銀の網亭「幸せの木」只今より開店です。 |
開店して暫く経った頃、一人目が現れた。
ウェーブした金髪と湖のように透き通る碧眼の瞳、どうやって保湿してるのか是非聞きたい艶と瑞々しさを兼ね備えた唇、日焼けを知らなそうな白さと水滴を弾きそうなきめ細かさを持つ肌、最も美しいバランスとされる身長の真ん中にピタリと来ているお尻はキュッと引き締まり、それでいて平均を優に超える豊かな胸とすっきりしたお腹と足、正に人形のような身体だ。
その人形にリングメイルと神官衣を着せたような少女は、パレードの際には先頭を歩かされそうな白馬ナナイを馬小屋に繋ぎマント代わりの神官衣をなびかせ酒場の扉をくぐってきた。
■ウリディケ To:おかみ |
こんにちわ〜。 随分経ってしまいましたが、もう終わってしまったかしら? あれ? ……4番目とは。 まだ大丈夫だったみたいね。 おやじさん、りんごジュース水割りで。 あと、外のナナイには人参とジャガイモとかぼちゃをお願いします。 |
■フーテ To:ウリディケ |
若い娘さんが、ジュースをお水で薄めて・・・、ううっ、お馬さんのほうが、良い物を食べてます。 世知辛い世の中です。 今、冒険者の仲間を探しているのですが、もしよろしければ、私を仲間に入れていただけませんか? それと・・・。 おいしいですか? |
■おかみ To:フーテ |
いらっしゃい。 ちょっとしたものなら只で作ってあげるから、何か注文しない? |
■フーテ To:おかみ |
ほんとですか!! ものすごく嬉しいです、ありがとうございます。 それじゃお言葉に甘えまして。 トマトのスープと、トマトケチャップのチキンライスと、デザートにトマトを。 それとも、人参とジャガイモとかぼちゃ・・・いや、なんでも無いです。 |
おかみはフーテに一言「中々の食べっぷりね。」と告げると、厨房で15分程フライパンをガチャガチャさせた。
次に出てきたときには、「お盆に所狭しと並べられた料理」がフーテの前に並べられる。-----
■おかみ To:フーテ はい、トマトのスープ。
それと、トマトケチャップのチキンライスね。
デザートのトマトは1/8カットにしといたから、ゆっくりしてってね。
おかみの技に魅入っていたウリディケも、我に帰ってフーテの質問に答えた。
■ウリディケ To:フーテ |
あら、おいしいわよ。 こうして100%のジュースを水で割ると、マイルドになったり喉越しが良くなったりするのよ♪ それから、私で良ければ一緒に組みましょう。 |
■フーテ To:おかみ>ウリディケ |
うわー、おかみさん、ありがとうございます。 もぎゅもぎゅ、おいしです。 お嬢さん、ありがとうございます。 私の名前は、フーテ・ネクスンと言います。 どうかよろしくお願いします。 そうでしたか、私は、てっきりふところが・・・いえ、のど越しがマイルドに、なるほど、なるほど。 私も、トマトジュースを水で割ったものをおかみさんにお願いすればよかったですね。 |
■ウリディケ To:フーテ |
野菜は試した事ないけど(笑)……。 私の名前は、ウリディケ・フェーニールです。よろしくね。 ところで、これからどうします? 他の方にも声をかけますか? それとも賑やかになるのを待ちますか? |
■フーテ To:ウリディケ |
食わず嫌いはいけませんよ。 ウリディケさんですね、よろしくお願いします。 ウリディケさんが、様子を見たほうが良いとお考えでしたら待ちますし、今、いらっしゃる方々も、楽しそうな人たちのようですから、声をかけるのもやぶさかではありません。 |
それから暫くして、メイシアスが店に入ってきた。
■メイシアス To:おかみ |
こんばんわ〜 あぁ…魅力的な香りが外まで/// えと ではではトマトスープとパン2つ程お願いしま〜す。 お腹ペコペコです〜 |
ふらふら〜とゆれながら入ってきたグラランな女の子。
店内のトマト祭りにちょっとビックリしつつ、カウンターに突っ伏して食事を注文する。
■おかみ To:メイシアス |
おまたせ、トマトスープとパン2つね。 ゆっくりしてってね。 |
■メイシアス To:おかみ |
わ〜い、ありがとうございます/// はふはふ…具が小さく、トマトも完全にとけるまでじっくり煮込まれたス〜プ。しみわたります〜 あぁ…さらにパンを浸して頂くこの幸せ…にゅあ〜っ、美味です! -----運ばれてきた料理を見るとすぐに、ぴょこんっと体を起した。 それから即行で食べ始めるが…口も動くが手も動くと、落ち着きがない。 |
次にやって来たのはカラレナだ。
■カラレナ To:おやじ、おかみ |
こんばんは、おやじさん、おかみさん。 今日は何だか、ゆったりしてるんですね〜。 でも、たまにはこういうのもいいな……。 あ、エールお願いします。大ジョッキで(^^ それから、軽めのパスタをいただけますか? |
■おかみ To:カラレナ |
前回はお疲れ様。 はい、大ジョッキ。パスタはトマトソースよ。 ゆっくりしてってね。 |
■カラレナ To:おかみ |
わ〜、トマトの良い香り〜。 ありがとうございます。 |
言うが早いか、エールはすでに半分が空に……
店内を何とはなしに眺める視線は、誰かの面影を探している。
そして、カロンがやって来た。
■カロン To:おやじ |
こんばんは〜。 今回は人がパラパラ集まってるところかな。 まずは注文でもしておくか。 おやじさん〜、おすすめのフルーツジュースとパンをお願いできるかな? |
■おかみ To:カロン |
みんな、慣れてきてるからかしら? はい、パターロール、焼きたてよ。 すももとイチジクのミックスジュース作ってみたけど、口に合うかしら? ゆっくりしてってね、あの人、しばらく厨房から出られそうに無いから。 |
■カロン To:おかみ |
へぇ、すももとイチジクかなかなか美味いよ。 なんだか今日はトマト料理が多そうだし忙しいのかね(笑 追加で注文いいかな?鶏もものトマト煮できたら頼みたいんだけど。 |
■おかみ To:カロン |
わかったわ。少し待っていてね。 |
おかみはカロンの注文を聞くと、厨房へ戻っていった。
時を同じくして、今日何度目か、入口の扉が開く。
そこでひとたび立ち止まった人影は、室内の喧噪を見回すや、右眉を大きく跳ね上げ額にしわをよせた。
年を感じさせる銀髪といい、上質の絹で仕立てられていると思われる紫の長衣といい、冒険者を志す者には見えない。
ただ、背におった長い剣のみが、一般人ではないことを示していた。
だが、その剣も違和感の対象のひとつかもしれない、彼女はドワーフだったのだから。
その女性はつかつかとカウンターに歩み寄ると、おもむろに中にいる人物に話しかける。
■ゾフィー To:カウンターの中の人 |
ちょっと、そこのひと。この店に出入りしているドワーフは、何人くらいいるのかしら? |
■カラレナ To: |
あ、あれ? まさか…… 違うよね、何だか色合いが明らかに違うし…… |
とか言いながら、気になる人影の方へそろそろと向かう……
■おやじ To:ゾフィー |
うーん。前は何人か居たけど、今はちょっと居ないなあ。 まあ、ここに来たって事はあんたも冒険者なんだろう? 取り敢えず座ってくれ。 注文を聞こうか。 |
■ゾフィー To:おやじ |
いない、ですって? そんなはずは……まさかあの娘、謀ったとでも。 店に入って立ったままというのは、確かにマナーにそぐいませんね。 その点に関しては、失礼を詫びましょう。 とはいえ、この手の店には慣れていないので……あなたはわたくしを見て、どんな飲み物を薦めます? |
半分以上空の大ジョッキと、できたてのトマトソースパスタを持ったハーフエルフが、おそるおそる近づいてくる
■カラレナ To:ゾフィー |
……あ、あの…… ………… …… !! ご、ごめんなさい、人違いでした。 わ、私、カラレナって言います、すみません。 |
ゾフィーの顔を見るなり凍り付いて、いきなりぺこぺこと頭を下げ始める
■カラレナ To:ゾフィー |
あの、もし良かったら、お詫びに最初の一杯を奢らせてください〜。 熟練の冒険者のかたですよね? |
ゾフィーの風貌からそう思ったようだ・笑
■ゾフィー To:カラレナ |
!! |
ドワーフの女性は、声をかけられるまで、まったく気がつかなかったように見えた。
鋼を思わせる灰色の瞳の一瞥を相手に飛ばしながら、背の剣に手を伸ばし……相手が少女だと気づいてその手を止める。
だが、油断はしていないようだ。
カラレナは きょとんとしている……
■ゾフィー To:カラレナ |
冒険者?わたくしが???……馬鹿馬鹿しい。 それに、あなたに詫びられる理由も驕られる理由もありません。 で、なにかご用? |
■カラレナ To:ゾフィー |
え? 冒険者じゃないんですか? ご、ごめんなさい、失礼しました。(ぺこぺこ) 銀の網亭に来るのは、仕事を求めて集う冒険者がほとんどだから…… それに、立派な剣も持っていらっしゃるからてっきり…… ええとあの、アビィさ……前にパーティを組んでいたドワーフの方と間違えちゃって。 ごめんなさい。 私、今新しい冒険者の仲間を捜しているので……これで失礼しますね。 |
もう一度深々と頭を下げると、きびすを返そうとする……
■ゾフィー To:カラレナ |
お待ちなさい! 今、誰と間違えたといいました? |
■カラレナ To:ゾフィー |
え? アビィさん、ですけど…… ま、まさか……お知り合い、ですか? |
■ゾフィー To:カラレナ |
ええ、まあ……。 |
カラレナの表情をみて、苦い笑いが初老のドワーフ女性の顔に浮かぶ。
■ゾフィー To:カラレナ |
とりあえず、この場所は冒険者としてふるまうべきところでしたね。 わたくしはゾフィー。 あなた、カラレナさん?そう言っていましたね、ここの作法を教えて頂戴。 |
■カラレナ To:ゾフィー |
わぁ……わぁ……すごい偶然……(感動している) さ、作法ですか? え〜っと、とりあえずカウンターが混んで来たので、あっちでお話ししましょう! |
生き生きとした表情でそう言うと、2番テーブルを指さしてぱたぱたと走って行った。
■ゾフィー To:カラレナ |
ちょっと、お待ちなさい! 相手の身長差に気を配ることの出来ないようでは…… ……、まあ、素早いこと。 さて、ダーナ、はたしてあなたの目論見どおりいくのか、とくと拝見いたしましょう。 |
悠然と長衣を翻すとゾフィーはカラレナの後を追い2番テーブルに向かった。