#157 衛視の心得

プロローグ

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オラン・裏町
オラン・常闇通りの夜。
辺りに饐えた匂いが充満する中で、数名の人間がとある故買屋へ向かっていた。
彼らは、オラン盗賊ギルドのメンバーである。
目的地に到着すると、裏口などのの全ての出入り口に人を配置し、リーダーらしき
女が正面から店に入って行く。
■女 To:故買屋
いよう、おやじ。
最近儲かってるそうじゃないか。

……なんであたし等がここに来たか分かるよな?
おとなしくしていれば、少しは楽に帰られると思うよ?

■故買屋 To:女
な、なんの事でしょう?
私は、何もやましい事はしておりませんぜ。
上納金もいつものようにちゃんと納めていますし。

■女 To:故買屋
しらばっくれるんじゃないよ。
密輸品の事は既にギルドで調べが付いているんだ!
さっさとトンズラしなかった自分の判断を嘆くが良いさ。

■故買屋 To:女>用心棒
ちっ……、ばれていちゃあしょうがねえ。
おい、お前等! こいつをやっちまいな!

店の奥から二人のチンピラが現れ、女に襲いかかる。
しかし、女はあっさりと避けると、逆にチンピラ二人をあっという間に倒してしまった。

その間に故買屋は裏口から逃げようとするが、そこには既に女の仲間が待ち受けていた。
あっという間に捕まる故買屋。

全員縛り上げられ、女の前に引き出される。
それを見て女は満足そうな笑みを浮かべる。
■女 To:
さあて、あたし達の仕事はここまでだ。
後の面倒な事はお役人様に任せるとしようか。

オラン・衛視隊詰め所
所変わって、こちらはオラン衛視隊詰め所。
場違いなチンピラっぽい男が女性衛視の部屋で何事か報告している。
■チンピラ To:女性衛視
……という訳で、オラン内の密輸拠点は押さえました。
どうやら、物自体はマイレイの街から流れてきている様です。

■女性衛視 To:チンピラ
マイレイか……。確かにあそこは鉱山街だ。
確かに、執政官のドーリィ男爵もあまり良い噂は聞かないな。
良かろう、後はこちらで処理する。
報告、ご苦労。

そう言うと、女性衛視はチンピラに小袋を投げ渡す。
中身を確認したチンピラは、ほくほく顔で部屋を後にする。
一人残された女性衛視−ファラハ・ソーダック−は憂い顔で呟く。
■女性衛視 To:
しかし、ギルドもいつも面倒な仕事を押しつける……。
今回も相手が相手だ。
内部に内通者がいないとも限らない。
……仕方ない、また「銀の網」亭に依頼を出すとするか。
今度は全員まともな冒険者だと助かるのだがな……。


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GM:teshima