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SW-PBM Scenario#150 Three? materials |
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五大神の礼拝所・ラーダの礼拝堂 |
夕食をすませた後、キルリックとラルカは、天の絹糸亭を出た。
ラーダの礼拝堂の近くにあるという寮まで、ラルカを送るためだ。おかみさんから借りたランタンを持ち、温泉街を歩く。秋を告げる夜風が、さわさわと街路樹を揺らしている。
■キルリック To:ラルカ |
もうすっかり、いつもと同じと言う感じでしょうか? これから過ごしやすい、良い季節になりますね。 |
■ラルカ To:キルリック |
はい。温泉にぴったりの季節に、温泉の復活が間に合って良かったです。 ……本当に、キルリックさんたちのおかげです。 |
心から嬉しそうに言った。
■キルリック To:ラルカ |
ラルカの助けも大きかったんですよ。 あなたの助けが無ければ、最後の試しでどうなっていた事か・・・ この町を救ったと胸を張って下さい(笑) |
■ラルカ To:キルリック |
そんな、胸を張るほどのことはしていません。 ……でも、お役に立てて良かったです。 |
ほっとしたような表情で言った。
そんなラルカに、キルリックは優しい微笑みで笑いかけている。
やがて、星空に浮かび上がる五大神の礼拝所が見えてきた。
通路に沿って等間隔に灯されたかがり火が、広場全体をぼんやりと照らしている。
ラーダを含め、それぞれの礼拝堂の入口にはランプが灯されているが、人気はなさそうだった。
■ラルカ To:キルリック |
ここまで来ればすぐですから、大丈夫です。 ありがとうございました。 |
ラーダの礼拝堂の前で足を止めると、ぺこりと頭を下げた。
■キルリック To:ラルカ |
そうはいきません。 こんな時間に帰ったら叱られてしまうんじゃないですか? せめて、事情くらいは私に説明させて下さい。 |
■ラルカ To:キルリック |
……でも、寮のみんなに見られたら、明日には変な噂でもちきりになっちゃいますよ。 |
嬉しさ半分、恥ずかしさ半分。
■キルリック To:ラルカ |
大丈夫です。 噂を立てる人には私が一人ずつ説明して回りますから。 |
正に、噂の火に油を注ぐ行為。
■ラルカ To:キルリック |
な、なんて言って説明するつもりなんですか…… |
困惑の表情で(笑)
■ラルカ To:キルリック |
じゃあ、寮長さんに、一緒に説明していただいても良いですか? お時間取らせて、すみません。 |
もう一度小さく頭を下げた。
■キルリック To:ラルカ |
いいえ、お安い御用です。 私達の・・・いいえ、この町の為に力を貸して頂いたのですから。 今回の事は、少しずつ町の皆さんにも伝わっていく事実ですが、先に寮長さんに理解して頂きましょう(笑) |
■ラルカ To:キルリック |
はい。ありがとうございます。 …… でも、寮長さんはかなり、手強いので。 質問攻めになったらすみません。 |
早くも質問の内容を想像しているのか、何やらげんなりした表情に(笑)
■キルリック To:ラルカ |
ラルカにそこまで言わせるとは。 どんな質問でも、誠心誠意、心して回答いたします。 |
こちらは、任せて下さいと、説明する気満々(笑)
■ラルカ To:キルリック |
……朝までがんばらなくて良いですからね。 |
あり得そうだと思ったらしい(笑)
■キルリック To:ラルカ |
分かって頂くまで御説明するつもりだったんですが・・・ 朝までがんばってしまったら、明日に響きますしね(苦笑) しかし、寮長さんもなかなかの強者なんですね(笑) |
■ラルカ To:キルリック |
はい。みんなの肝っ玉母さんのような方で。 規則に厳しいんです。 |
ちょっと笑いながら。
■キルリック To:ラルカ |
寮長さんとしては適任ですね。(笑) (自分の格好をざっと見た後) 私、悪い人に見えちゃいますかね?(苦笑) |
苦笑いしながら、『どうでしょうか?』と問いかける。
ラルカはじ〜っとキルリックを見つめた後、
■ラルカ To:キルリック |
ん〜。 これっぽっちも見えませんから、大丈夫ですよ。 私も、ちゃんと説明しますから。 |
『任せてください』と自分の胸に手を置いた。
■キルリック To:ラルカ |
はい、全幅の信頼をおいて、お任せします。 ・・・あれ?、私が遅くなった理由を説明しに行くはずだったのに、いつの間にか立場が逆転していますね(苦笑) |
■ラルカ To:キルリック |
……そうですね。 じゃあ、ふたりがかりで、寮長さんを攻略しましょう。 ふたりでお話しすれば、きっと大丈夫です。 |
質より量作戦に移行した(笑)
■キルリック To:ラルカ |
はい、息つく暇も与えない波状攻撃と参りましょう(笑) |
ラルカは微笑んで頷いてから、ふと思いついたように。
■ラルカ To:キルリック |
……あの。その前に、少し礼拝堂に寄っても良いですか? 今日一日の感謝の祈りを捧げたいので。 |
■キルリック To:ラルカ |
はい、構いませんよ。 私も報告がまだでしたから(微笑) |
■ラルカ To:キルリック |
ありがとうございます。 |
■キルリック To:ラルカ |
いいえ問題ありません、参りましょう。 |
微笑んで頷くラルカ。
ふたりは肩を並べて礼拝堂の中に入った。
しんと静まり返った神聖な空間に、足音だけが響く。
壁にかけられたろうそくが、石造りの古い壁と床を照らしている。
■キルリック To:ラルカ |
流石に誰も居ませんね。 でも、この神聖な空気、やっぱり良いですね。 |
■ラルカ To:キルリック |
はい。心が洗われるようです。 |
背筋を伸ばして、礼拝堂の祭壇を見ている。
■キルリック To:ラーダ神 |
偉大なる知識の神、ラーダよ。 無事に暗号の謎を解き、その暗号を多くの人に伝える事になった事をここに感謝致します。 荒ぶる者達と、我々が何時までも平和に過ごしていける様に、そのお力をお貸し下さい。 |
■ラルカ To:ラーダ神 |
ラーダよ、弱き我が心に知恵を与えたもうその御心、この地を護るために戦いし者たちを護りしその御手に感謝いたします。 そして、忘れ得ぬ素腹らしい一日をくださったことを── |
そこから先は無言で、何かを一心に祈り続けていた。
■ラルカ To:キルリック |
お待たせしました。 |
顔を上げて、組み合わせていた手をほどく。
■キルリック To:ラルカ |
いいえ、神への祈りです。 好きなだけ時間をかけてください(微笑) |
■ラルカ To:キルリック |
はい。 |
微笑みを返した後、ふいに何かを思い出したように目をそらした。
■キルリック To:ラルカ |
? |
■ラルカ To:キルリック |
……あの、約束の…… その、返事を。 |
俯いて、つま先で床を軽くつっつきながら言う。
■キルリック To:ラルカ |
は、はい。 お願いします。 |
ちょっと緊張気味に。
■ラルカ To:キルリック |
明後日は、お休みなので……。 一日、空いています。 よろしくお願いします。 |
赤い顔を隠すように頭を下げた。
■キルリック To:ラルカ |
明後日ですね。 明後日なら、事後処理も終わっていると思いますのでゆっくり出来そうですね。 では、明後日の為にも、明日も付き合って頂けますか? まだまだ、スムーズに事を運ぶ為にはこの町に精通した道案内が必要ですから。 |
■ラルカ To:キルリック |
は、はい。 明日も、お昼まではおつとめなので、その後なら大丈夫です。 ──でも、それほどこの町に詳しい訳ではないんですよ。 |
意外な申し出に、やや驚きつつ。
■キルリック To:ラルカ |
私よりは詳しいですし、回る所は今日と同じところを中心にですから。 今日はラルカに甘えてしまったので、道にちょっと自信が無いんです(苦笑) |
■ラルカ To:キルリック |
──もしかして、新しい町を歩くのは苦手ですか? |
暗に方向オンチですかと問うている(笑)
■キルリック To:ラルカ |
お恥ずかしい話ですが、苦手ですね・・・ よく反対方向に歩き出して止められます(苦笑) |
真正面から、そうですと、肯定(笑)
■ラルカ To:キルリック |
…… では、心配なので、ご一緒させてください。 |
本当に心配そうに(笑)
■キルリック To:ラルカ |
はい、ありがとうございます。 |
とても嬉しそうに返答。
■ラルカ To:キルリック |
いえいえ、私もお役に立てて光栄です。 今日と同じところなら、ココナベーカリーと、公園ですね。 シトラちゃんも一緒ですよね? |
昼間のほのぼのルートを思い出したのか、目元に笑みが浮かんでいた。
■キルリック To:ラルカ |
はい(微笑) 水の守護者、セーピアから薬草が届いていれば、湖にお礼を言いに行くので、その場合はシトラも一緒ですね。 あと、おじいさんにも、もう一度会いたいですし。 |
キルリックもつられて、微笑返し。
■ラルカ To:キルリック |
キルリックさんがそう願えば、明日もそうなるような気がします。 何となく、ですけど。 |
■キルリック To:ラルカ |
はい、それでは、しっかりとお願いをして、良い結果を導く事にします(微笑) |
■ラルカ To:キルリック |
はい。 私も、眠る前にお願いのお祈りをしますね。 |
そう言って微笑ましげに笑った。
そんなラルカの微笑みに併せるように、キルリックも暖かい微笑を返した。
■キルリック To:ラルカ |
ラルカ、改めてお願いがあります。 これから、ずっと一緒に歩いて頂けませんか? |
■ラルカ To:キルリック |
…… |
驚いてキルリックを見つめる。
■キルリック To:ラルカ |
やっぱり、こんなに急では、駄目でしょうか(苦笑) 本来であればもっと時間をかけてあなたの事を知るべきでしょう。 しかし、荒ぶる者との戦いの中で夢を見ました、そして、死を覚悟した瞬間もありました。 自分が手に入れたい未来をためらう余裕など、人には存在しないと強く感じてしまったのです。 |
ラルカはそれを聞くと、再び俯いてしまった。
長い長い沈黙が流れる。
そして、再び顔を上げると、長いまつげにいっぱい涙がたまっていた。
■ラルカ To:キルリック |
……私、ずっと怖かったんです。 あなたを待つのが……眠ろうとして目を閉じても、キルリックさんの顔ばかり浮かんできて── |
気丈だったラルカの声が震えていた。
■ラルカ To:キルリック |
それに、あなたは冒険者だから…… いつかこの町を出て行くだろうと…… でも、私は……あなたをずっと想っていてもいいんですか……? |
キルリックは、無言で一歩踏み出しラルカを抱きしめる。
そして、長い沈黙・・・
■ラルカ To:キルリック |
…… |
驚いて身を固くしていたが、やがて目を閉じてキルリックに身を委ねた。
ラルカの固さがとれると共に、更に強く抱きしめる。
■キルリック To:ラルカ |
私もあなたを想い続けます。 しかし、それは遠くでではなく、すぐ近くでです。 ラルカの言うとおり、私は旅を止めないかもしれませんし、この町への定住を決めるかもしれません。 でも、私はあなたを必ず連れて行きます。 これからの旅は、ラルカが居てこそ意味を成すのですから。 |
■ラルカ To:キルリック |
…… |
まばたきした拍子に、涙がこぼれ落ちた。
■キルリック To:ラルカ |
・・・ 結構勝手な男なんですよ。 嫌に・・・なりましたか? |
不安気に、そして、意を決した様に。
ラルカは首を横に振った。
■ラルカ To:キルリック |
そんなあなただから、私も好きになったのです。 私をそばに置いてください……。 |
■キルリック To:ラルカ |
はい、私のそばに居てください。 そして、私と共に多くを見て、多くの人に会いましょう。 『汝清めたる場所に、知識の泉湧く』、あなたの受けた啓示はきっと多くの人を幸せにします。 |
■ラルカ To:キルリック |
……。 はい……。 あなたに逢えて、本当に幸せです。 |
感激のあまり止まらなくなった涙を恥じるように、両手で顔を覆った。
■キルリック To:ラルカ |
今のあなたは、今までよりも更に愛しく、そして素敵です。 だから、顔を隠さずに私にその姿を見せて下さい、そして、今の私を見て下さい。 ゆっくりと、更なる一歩を踏み出す為に。 |
ひとしきり強く抱きしめた後に、お互いに顔が見える辺りまで腕の力を緩める。
■キルリック To:ラルカ |
あなたと一緒に居たいと言った男の顔が見えますか?(微笑) |
■ラルカ To:キルリック |
……。 はい……。 |
手をキルリックの胸に置き、涙に濡れた瞳でキルリックをまっすぐ見つめた。
■キルリック To:ラルカ |
良い顔をしています、やっぱりあなたは素敵な女性ですよ。 では、ラーダ神の前で、改めて。 私は、命を懸けて一生涯、あなたを守ります。 あなたは、一生涯、私の傍らで素敵な笑顔と知恵をたくさん、たくさん出して頂けますか? |
真剣な表情で再び、ラルカに問う
■ラルカ To:キルリック |
……はい。 一生涯、あなたのそばで…… 私とあなたの……智の泉がいつまでも湧き続けるように…… あなたのそばで、笑顔で居させてください……。 |
涙声の誓いが静かな礼拝堂に響く。
そしてラルカは、精一杯の微笑みをキルリックに向けた。
■キルリック To:ラルカ |
はい。 あなたの笑顔を絶やさせない事を、今、ラーダ神の前で誓います。 |
ラーダ神の前で、はっきりと誓いを言い切った。
ふたつの誓いはラーダ神に届いたのだろうか。
ろうそくの炎が風もない礼拝堂でやさしく揺れた。
ラルカの瞳に炎が映っている。その瞳でキルリックを見つめている。
再び、ラルカを優しく抱き寄せると、唇を重ねた。
■ラルカ To:キルリック |
…… |
目を閉じて、わずかに身をすくめながらそれを受け入れた。
唇を離した後、そのまましばらく、ぎゅっと抱きしめる。
やがてラルカの肩から力が抜けていった。手をキルリックの背中にまわして、そっと抱きしめ返す。
ラルカの手が背中に回ってきた瞬間、キルリックに残っていた緊張感と固さが、取れた。
■キルリック To:ラルカ |
今、ラルカをこうして抱きしめられている事は、何事にも代えがたい幸福です。 私は今、この状況を手放したくない程に、満たされています。 |
■ラルカ To:キルリック |
私も…です。 キルリックさんの腕の中が、私にとって、いちばん安心できる場所です。…… |
ラルカを再び、強く、そして、優しく抱き締める。
■キルリック To:ラルカ |
いつまでも際限なくこうして居たい気もしますが・・・・でも・・・ |
次の瞬間、ラルカの体を持ち上げて、高い高いの状態で、勢い良く1回転。
■ラルカ To:キルリック |
わ、…… |
驚いて、目を丸くしながら落ちまいとキルリックの首にしがみつく。
■ラルカ To:キルリック |
……び、びっくりさせないでください。 |
耳まで真っ赤にして言った。
■キルリック To:ラルカ |
すいません。 急にラルカの驚いた顔が見たくなりましてつい・・・でも、驚いた様子は、可愛かったですよ。 それに、おかげ様でラルカから私に、抱きついて来て頂けると言う副次効果を得る事が出来ました(微笑) |
■ラルカ To:キルリック |
もう…… |
照れた顔を隠すように、キルリックの胸に顔を埋めた。
■ラルカ To:キルリック |
……離れがたくなっちゃいますね。 |
再びラルカを抱きしめる。
■キルリック To:ラルカ |
はい、非常に名残惜しく、一晩中でも一緒に居たい気持ちですが、明日以降、ラルカに会えなくなっては本末転倒です。 きっちりと、事の顛末を寮長さんにご報告すると致しましょう(微笑) |
■ラルカ To:キルリック |
はい。 明日のために、ちゃんと眠ります。 ……眠れなくなりそうですけど。 |
最後は冗談っぽく微笑みを浮かべて言った。
■キルリック To:ラルカ |
それは、困りましたね(微笑) 明日も、明後日も、いっぱい連れ回させて頂くつもりなのですが。 でも、もし眠れなかったら一緒に公園でお昼寝するのも悪くないかもしれませんね。 |
一緒に居られれば、それで良い。
キルリックの答えは、そんな感じ。
■ラルカ To:キルリック |
それも良いですね。 シトラちゃんも一緒に、並んで。 |
嬉しそうに頬を染めた。
■キルリック To:ラルカ |
きっと、とても気持ちよく、ゆったり、のんびりと出来ると思いますよ。 |
キルリックも嬉しそうにラルカに微笑みかけた。
■ラルカ To:キルリック |
はい。 ……本当に、明日が待ち遠しいです。 |
■キルリック To:ラルカ |
では、参りましょう。 |
微笑みと共に、ラルカに片手を差し伸べる。
■ラルカ To:キルリック |
はい。 |
キルリックの手の中に、自分の手のひらを滑り込ませる。
体温を確かめるかのようにしっかりと握った後、肩を並べて歩き出した。
■キルリック To:ラルカ |
手をつないで歩くのも、良いものですね。 とりあえず、作戦会議です。まず、第一声は・・・・・・・ |
星空の下の作戦会議。
ふたりのラーダ神官が、作戦通りに寮長さんに説明した結果、正解に辿り着くまでどのくらいの時間を要したのか……それはふたりと、寮長さんと、見守っていたラーダ神だけが知っている……。
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GM:ともまり |