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SW-PBM Scenario#150 Three? materials |
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トールクーベ中央公園 |
おいしい夕食をお腹におさめ、ようやく一息ついたあと。
アリエラとキュラスは夜の中央公園へとやってきた。
入口から続く道にそって、ところどころかがり火が灯されているが、星空を邪魔しない程度のものだ。
■アリエラ To:キュラス |
公園に明かりが灯っているんですね。 普通の森とかのように夜は真っ暗かと思ってました。 |
■キュラス To:アリエラ |
夜に散歩する人もたまにいるし、真っ暗だと危ないからね。 ちゃんと公園を管理してくれてる人が、定期的に見てくれてるらしいよ。 いい町だよね(笑) |
■アリエラ To:キュラス |
そうですね。 こんなことまで細かく気配りされているなんて…。 私…ますますこの町が好きになっちゃいました。 |
キュラスは微笑んで頷く。
夕立があったせいか、空はどこまでも澄み切っている。
今にも光の粒が降り出してきそうだった。
■アリエラ To:キュラス |
綺麗な星ですね…。 こんなにゆったりと星空の下を歩くなんて、初めてです。 |
■キュラス To:アリエラ |
俺の生まれた村でも、星はきれいだったけど…… でも、こういう気分で歩くのは、俺も初めてかな。 |
キュラスが持つランタンが、ふたりの足元を照らす。
片方の手は、しっかりとアリエラの手を握っている。
■キュラス To:アリエラ |
このあたりの芝生に座って待っていれば、そのうち顔を出してくれると思うよ。 暗いから、木から木へ飛び移るところが一番わかりやすいけど…… リエラなら、暗闇の中でもよく見えるんだっけ。 |
大きく枝を張る木々を見上げて、楽しげに説明するキュラス。
■アリエラ To:キュラス |
何かえさになるようなもの、持ってくればよかったですね。 それにそんなに良くは見えないんですよ。 おぼろげになにかあるのかとか、それが暖かいかどうか解るぐらいです。 ねずみくらいの大きさの何かが動いていたら、ももんがなのでしょうか? |
ももんがを探して周りをキョロキョロ見まわしている。
■キュラス To:アリエラ |
天の絹糸亭で、余り物の野菜をもらってもよかったかな。 そうだね、何か動いてたらももんがか……リスかな。 あんまりキョロキョロしてると、彼らに警戒されるよ(笑) |
■アリエラ To:キュラス |
あ。そうですね。 でも…リスもいるんですね。 今度、昼間にお弁当でも持って、ゆっくりくるのもいいかもしれませんね。 |
■キュラス To:アリエラ |
そうだね、今度来てみようか? その……リエラのつくるお弁当も食べてみたいし。 |
照れくさそうに指で頬を掻く。
■アリエラ To:キュラス |
じゃあ、キュラスさんの好きなもの作りますね。 何がいいですか? |
■キュラス To:アリエラ |
うーん……俺は、木の実とか豆を使った料理が好きかな。 田舎ではそんなものばっかり食べてたからね(笑) |
■アリエラ To:キュラス |
じゃあ、ポークビーンズとか、ナッツや胡桃のサラダとか作ってみましょうか? 豆のたくさん入ったスープとかもおいしいですけど、それはお弁当じゃないときに作りますね。 |
■キュラス To:アリエラ |
うん、ありがとう。何だか、すごく楽しみだな(笑) リエラが辛くなければ、明日来てみようか? お昼くらいから。 それとも、明後日くらいのほうがいいかな。 |
嬉しそうな笑顔を向ける。
■アリエラ To:キュラス |
う〜ん、材料を買わないといけないから…。 じゃあ、明後日にお願いします。 あの、明日、お買い物に付き合ってもらってもいいですか? この町の何処に何が売ってるのか、まだよくわからないんです。 |
今日昼前についたばっかりだしね。
とてもそうは思えないのだが…(笑)
■キュラス To:アリエラ |
うん。喜んで(笑) まだしばらく市場も賑わっていると思うし、買い物するのも楽しいと思うよ。 俺も、新しいマントを新調したいな。一枚、だめにしちゃったしね(苦笑) リエラ、見立ててもらってもいい…かな? |
ちょっと照れくさそうにしながらも、繋いでいる手を握り直す。
■アリエラ To:キュラス |
もちろんです。 私のマントも結構ボロボロになっちゃたから、新しくしようかな〜。 おそろいにしてもいいですか? 明日のお買い物、楽しみです。 |
■キュラス To:アリエラ |
うん、いいよ(照笑) ……今日も、本当は、もう少しお互い元気な時に来れたら良かったけどね。 けど、こんなに星がきれいな日もめったにないし…… |
アリエラの手をひいて、ゆるやかな丘になっている芝生へと促す。
■アリエラ To:キュラス |
そうですね…。 でも、連れてきてもらえて、うれしいです。 ありがとうございます。 |
うれしそうにキュラスに微笑みかける。
■キュラス To:アリエラ |
よかった。……俺も、リエラと一緒に来たかったしね。 ここからなら、星もももんがもよく見えるよ。 ……大丈夫? 少し待ってみて、逢えなかったら帰ろう。 寒くない? |
■アリエラ To:キュラス |
はい、大丈夫です。 ……でも……ちょっと寒いかな? |
シート代わりにと持ってきた毛布を地面に敷いてスカートが肌蹴ないように気をつけながら腰を下ろした。
そして少し寒そうにマントの前を重ねあわせる。
キュラスはランタンの明かりが星空を邪魔しないよう、シャッターを半分だけ閉めると、地面に置いた。
そしてアリエラの隣に腰を下ろす。
■キュラス To:アリエラ |
リエラ、おいで。 |
やや厚めのマントを片手で広げて、リエラの肩を包み込むように抱く。
■アリエラ To:キュラス |
あ、ありがとうございます。 あったかいです。 |
うれしそうにキュラスに身を寄せる。
昼間とは違い、今は二人とも鎧を着ていないので、服越しに暖かいぬくもりが伝わってくる。
■キュラス To:アリエラ |
本当は、ずっとこうしたかった……。 |
離れていた時間を埋めるかのようにしっかりと肩を抱き寄せた。
■アリエラ To:キュラス |
……キュラスさん……。私も…です。 |
恥ずかしさに真っ赤になりながらも、うれしそうに身体をすり寄せる。
静まり返った公園に、木の葉が擦れる音だけが響いている。
ランタンから漏れるあたたかい光が、ちらちらとふたりの影を揺らす。
■アリエラ To:キュラス |
そういえば…キュラスさんが天の絹糸亭に来てくれたとき、私とっても嬉しかったんですよ。 それまで感じてた不安が、一気に吹き飛んじゃうぐらい…。 だって…明日になるまで会えないと思ってたし。 それに…待ち合わせの場所とか、時間とか決めてないと思ったら…明日会えるかどうかも不安になっちゃって…。 変ですよね私…キュラスさんはちゃんとすぐに逢いに来てくれたのに…。 |
申し訳なさそうに俯く。
■キュラス To:アリエラ |
いや……俺も自分の宿を教えただけで、すぐ逢えるなんて思ってたからね(苦笑) こっちこそ、ごめん。 別れてからすぐに後悔したから、図書館での調査もそこそこにして追いかけたんだ。 役に立ったみたいで、良かったよ。 |
■アリエラ To:キュラス |
いいえ、いいんです。 おかげで助かりました。でも…せっかく来てくれたのに、すぐに入れ違いに調査に出かけなくちゃならなくて…。 戻ってきたら、あんな事になってて、怪我まで…。 ごめんなさい。 私、すっごく後悔してるんですよ…。 こんなことなら、ずっといっしょにいればよかったって…。 でも、私はパーティで受けた依頼を果たさないといけなかったし…。 |
■キュラス To:アリエラ |
リエラ、それは当然だよ。俺は逆に、パーティとしてのつとめをしっかり果たしたリエラは偉いと思うよ。 ……俺も一緒に居たかったけど、勝手に首をつっこむわけにはいかなかったしね。 どんな形であれ、君を助けられたのは良かったと思ってる。 だから、もう気にしなくていいよ。 |
アリエラの肩をそっと撫でる。
■アリエラ To:キュラス |
ありがとうございます。 一緒にはいれなかったけど、でも、キュラスさんが待っていてくれたから、 あのあと頑張れたんだと思います。 でも…肝心の戦闘の時には……そこに拡散していた眠り薬のせいで寝ちゃって役には立てなかったんですけどね…。 |
■キュラス To:アリエラ |
眠り薬!? ……大丈夫だったの? |
■アリエラ To:キュラス |
あ、はい…。 私はちょっと寝ちゃっただけでしたから…。 なんかとっても幸せな夢を見ていて…気がついたらみんな血だらけで…。 慌てて倒れたまま回復魔法をかけようとしたら…、リュントさんが相手を倒してくれたんですよ。 みんなが無事でよかったです。 |
■キュラス To:アリエラ |
そうだったのか……。 無事で良かったけど……本当に危なかったんだね。 幸せな夢を見せる眠り薬だなんて、怖いな。 |
夢の内容を知る由もなく(笑)アリエラが無事だったことに改めて安堵のため息を漏らす。
■アリエラ To:キュラス |
幸せな夢って、起きたくなくなっちゃいますからね…。 私もミリィのせい…じゃなくて、おかげで起きれたようなものなんです。 ミリィが居てくれてよかったです。 そういえば、キュラスさんもナッシェレさんと仲がいいんですよね。 キュラスさんにとって、ナッシェレさんってどんな人なんですか? |
ナッシェレさんとミリィがいい仲(笑)になっても気にはなるらしい。
■キュラス To:アリエラ |
仲がいい…っていうのかな(苦笑) どんな人? 仲間だけど……。 |
きょとんとしてそう言ってから、何かに気付いたような表情をする。
■キュラス To:アリエラ |
そうだな、3年前に初めてこの町に来た時に、最初にパーティに誘ってくれた人で…… お互い駆け出しではあったけど、田舎者の俺に、冒険者のなんたるかをいろいろ教えてくれた人かな。 リエラもきっとそうだと思うけど、故郷から離れた冒険者にとっては、パーティの仲間は家族だからね。 まぁ、俺にとっては姉貴みたいなもんかな。 ……本当にあんな姉貴がいたら、嫌だけどね(笑) |
■アリエラ To:キュラス |
そうなんですか…。 私にも…わかります。 |
ほっとしたように小さく息を吐いた。
■アリエラ To:キュラス |
私にとっても、今のパーティは家族みたいなものですから。 田舎の村から出てきて、初めて入った銀の網亭という冒険者の店でオルフェさんに声をかけてもらって…。 ミリィや、アリエちゃん、キルリックさん、ミァちゃんとパーティを組んで…。 アリエちゃんは途中から銀細工職人の修行に出ちゃったから、代わりに他の人が入って、そしてリュントさんも一緒になって…。 冒険者になったときから、ずっと一緒にいる家族みたいなものですね…。 |
なつかしそうに目を細める。
■キュラス To:アリエラ |
うん。……俺も、いろんな人とパーティを組んだけど、みんな、忘れられない大事な家族だよ。 それに、冒険者なんてしていると、思い出も個性的なものばかりだしね。 |
■アリエラ To:キュラス |
個性的な思い出ばかり…そうですね。 懐かしいなぁ…。 なんか昔のこと、思い出しちゃいました。 アリエちゃんと名前が似てたから、キルリックさんに間違われちゃって、それからリエラっていう愛称になったこととか。 野営のとき、ちょっと料理をしているときにミァちゃんが「塩どばー。胡椒がばー」って入れちゃって。 そしたらミリィが甘くしないとって「砂糖ずざー!」って入れちゃったこととか。 |
楽しそうに思い出を語る。
■キュラス To:アリエラ |
し、塩どばー……砂糖ずさー…… それは、その日の食卓は戦争だったろうね。 |
想像して戦慄を覚えている。
■アリエラ To:キュラス |
食卓よりも調理が戦争でしたけど…。 忘れられない食事にはなりました。 |
あの時の濃すぎる味を思い出して、少し身震いする。
■アリエラ To:キュラス |
それから…。 オルフェさんが行く先々で女の人を「なんぱ」していたこととか。 でもオルフェさん、締めるときにはキッチリ締める頼れるリーダーなんですよ。 |
誤解が無いように付け加え(笑)
■キュラス To:アリエラ |
……くれぐれも、変な噂の歌だけは勘弁して欲しいよ(苦笑) |
■アリエラ To:キュラス |
オルフェさんの歌…上手なだけあって、説得力ありますしね…。 でも、本当にオルフェさんの歌と演奏は素敵なんですよ。 私も少しは楽器できるから、あのテクニックと声量はすごいな〜って聞くたびに思うんです。 |
■キュラス To:アリエラ |
そんなに褒めると、なんだか妬けるな(苦笑) |
「なんぱ」な話と相まって不安になったらしい(笑)
■キュラス To:アリエラ |
でも、一度聞いてみたいな。 リエラの演奏もね。 |
■アリエラ To:キュラス |
私の演奏もですか? そういえば、私、今回の事件、子供たちが歌い継げるようなわらべ歌にしようとおもって、初めて自分で曲を作ったんです…。 変なところもあるかもしれないけど…聞いてもらえますか? |
持ってきた袋の中からごそごそとリュートを取り出す。
■キュラス To:アリエラ |
曲を作ったの? すごいな。 ぜひ聴かせてよ。 |
期待のまなざしでリエラを見てる。
■アリエラ To:キュラス |
…ヘタでも笑わないでくださいね。 |
キュラスは微笑んで、促す。
リュートを手に持ち、小さくポロンポロンと音を出して、音程を合わせる。
そして夜の静寂さに遠慮するかのように、かすかな調べを奏で始め、それに合わせる様に小さな声で囁くように歌い始めた。
■アリエラ To:キュラス |
むかーし昔のお約束 精霊達とのお約束 トールクーベは精霊の 住みよき地でありました そこに人間現れて 共に住みたい、いいました そして歌を捧げます 精霊達の大好きな歌 精霊達はこの場所を 人のために整えて そして約束交わします 語り継ぎ、歌い継ぐこと 語り継げよ、この街の 始まりーと誓約を 歌い継げよ、あの歌を 精霊達〜の大好きな歌 あの歌があるかぎり トールクーベは永遠に 精霊達の加護の元 トールクーベは永遠に あの歌が途切れたら、4つの宝を探しましょう トールクーベのあちこちに 隠れてる鍵も忘れずに 地の宝は温泉の 源泉の底に隠れてる 火の宝は灯台の 火壷の中に眠ってる 水の宝は公園の 池の底に沈んでる 風の宝は大きな木 その根元に埋まってる 最後の試練は英雄の その力を試される 宝と鍵を集めたら それでお薬作りましょう カエルになった歌い手は この薬で元通り あの歌を歌いましょう 精霊達の大好きな歌 あの歌があるかぎり トールクーベは永遠に |
かすかな余韻を残して演奏を終えると、不安そうにキュラスの反応をうかがう。
■キュラス To:アリエラ |
……すごく素敵な歌だね。 |
夜の静寂を破らないよう控えめに拍手を贈ると、もういちど曲の余韻に触れるかのように目を閉じた。
■アリエラ To:キュラス |
えへ。 キュラスさんにそういってもらえるとうれしいです。 |
リュートを抱え直しながら、はにかむような笑顔を向ける。
■キュラス To:アリエラ |
やさしくて、あったかくて。リエラにしか書けない曲だね。 嬉しいな、いちばん最初にこの曲を聴くことができて。 |
■アリエラ To:キュラス |
一番大切なキュラスさんに、一番に聞いて欲しかったんです。 私、この歌をこの町の子供たちに聞いて欲しいと思って作ったんです。 マリつきとかしながら口ずさむような、そして子供たちの間で歌い継がれるような…。 風織り…風の守護者と約束したんです。 昔の約束を忘れないこと、そして歌が途切れないようにすることを…。 オルフェさんが歌を作ってくれるって言ってたけど…私も何かしたくて…。 オルフェさんは、きっと大勢の人が感動するような歌を作って広めてくれると思うけど…。 いろいろな形で伝え残していけば……遠い未来、何かが途絶えてしまっても、他の形で伝わってくれると思うから。 |
■キュラス To:アリエラ |
命が滅んでも、歌は消えないからね。 親から子に、子どもから子どもに、となりの人に、受け継がれていくものだし。 人はいろんなかたちで想いを残せる……歌だけじゃなくて、絵でも、言葉でも。 リエラの曲も、君の想いと一緒に、きっと子どもたちが伝えて行くよ。 |
■アリエラ To:キュラス |
そうなってくれるといいですね。 それで…キルリックさんは頼れるお兄さんで、ミァちゃんは本当は私よりずっと年上かもしれないけど、元気な妹みたいで。 ミリィは…妹みたいだと思ってたんだけど…今日一日でお姉さんっぽくみえるようになって。 でも一番の親友で…。 女の子同士で無いと話せない相談とか色々乗ってもらっていたりしたんですよ。 |
当然内容は男の子には相談しないもの(笑)
■キュラス To:アリエラ |
そうか……。 |
内容を聞くのはさすがに怖いらしい(笑)
■アリエラ To:キュラス |
それからリュントさんは……。 ……… …………… な、なんでもないです。 |
リュント、と思った瞬間に脳裏に浮かんだのは、もちろん「ふんどしリュント」(笑)
あまりにインパクトが強すぎて、他の思い出が浮かんでこないらしい。慌てたように首をブンブン振って、脳裏に浮かびかけた映像を追い出す。
■キュラス To:アリエラ |
ど、どうしたの? まさかあいつに変なことでもされたんじゃ…… |
変な方向に誤解(笑)
■アリエラ To:キュラス |
え? あ、ち、違いますよ。 何もされてません。 |
否定しつつもなぜか目をそらす。
■キュラス To:アリエラ |
リエラ…… |
真剣な表情でアリエラの顔を覗き込む(笑)
■アリエラ To:キュラス |
あ、そ、その……。 「宝」を探して混浴の温泉にはいったときに……。 リュントさんが…その…すごい格好をしていて…。 |
いいにくそうに言いよどむ。
とてもふんどし姿をしていたとは言えない(笑)
■キュラス To:アリエラ |
…………すごい格好……?(汗) |
■アリエラ To:キュラス |
あ、でもリュントさんは悪くないんですよ…。 調査のためには動き易い格好のほうがいいから、というのはその通りなんですから…。 ただ、その…私が男の人の肌を見るの慣れてなくて……。 ち、ちょっと悪夢に見そうですけど……、でも大丈夫ですよ。 |
心配かけまいと、無理に作った笑顔を浮かべる。
■キュラス To:アリエラ |
そ、そうか…… まぁ、怖かったのなら、早く忘れた方がいいよ…… |
とりあえず何事も無かったと知って一安心(笑)
■アリエラ To:キュラス |
はい、もう思い出したくもないです……。 ………。 あ、あの………。 その………。 忘れるために、今夜はずっとキュラスさんの傍にいてもいいですか? |
しばらくいいにくそうにもじもじしていたが、意を決したように頼みこむ。
■キュラス To:アリエラ |
……う、うん、いいよ。 ……。 |
困惑した様子で、目が泳いでる(笑)
■アリエラ To:キュラス |
あ、あの…ご、ごめんなさい。 キュラスさんのこと、困らせるつもりじゃ……。 |
キュラスの反応を見て、悪いことを言ってしまったのかと後悔している。
■キュラス To:アリエラ |
あ、違うんだよ。 その……ちょっと怖くなったんだ。 こんなに……今日一日で幸せなことばかり起こるから。 |
照れた表情でそう言ってから、アリエラを安心させるように微笑む。
■アリエラ To:キュラス |
……キュラスさんもですか? 私もです…。 今日はいろんな事があって。 何より、キュラスさんと出会って、こうして恋をして…。 夢なんじゃないかって…。 一度眠って起きたら、全部夢だったなんて事にならないか、怖くて……。 |
■キュラス To:アリエラ |
……じゃあ、俺の部屋においで。 リエラが怖くないように、朝までそばにいるよ。 …… いや……違うか。一緒にいてほしいのは、俺の方かな(苦笑) |
■アリエラ To:キュラス |
うれしい。 ありがとうございます。 |
嬉しさの余り、アリエラはキュラスの首に手を回して、抱きついた。
キュラスはアリエラの細い背中をそっと抱きとめる。
■アリエラ To:キュラス |
私…今回の仕事、無事に終わったから、パーティ抜けることにしたんです。 今のままキュラスさんと別々のパーティだと、いつも一緒にいれないし…。 あ、パーティの皆さんには、もう伝えてあるんですよ。 |
恥ずかしそうな笑顔をキュラスに向ける。
■キュラス To:アリエラ |
そうか……リエラはパーティの人たちから、すごく大事にされていたみたいだから、なんだか申し訳ない気もするけど…… 一緒にいれるのは嬉しいよ。 |
遠慮がちな言い方だったが、表情はとても嬉しそうだった。
■アリエラ To:キュラス |
…私もみんなには悪いかなと思ったんですけど…。 でも、パーティよりも大切な人ができちゃったから…。 |
恥ずかしそうにキュラスを見つめる。
■キュラス To:アリエラ |
リエラ……。 |
■アリエラ To:キュラス |
実は…今回のお仕事、ここの領主様にも関係があることだったんです。 それで領主さまに嘆願書を提出することになって…。 個人的なお願いをしてもいいってセルフィドさんから言われて……。 その……この街に定住できるようにお家が欲しいって書いてみたんです…。 もし、この先、旅に出ることがあっても…この街に帰ってくる家があったらいいな〜って思って。 |
少し遠くを眺めるかのように、木々の間に視線を向けた。
■アリエラ To:キュラス |
…本当は、キュラスさんに先に相談してから嘆願したかったんですけど…その時間が無くて…。 勝手なことしちゃってごめんなさい…。 |
気を悪くしないか不安そうにキュラスの顔色を伺う。
■キュラス To:アリエラ |
帰ってくる家、か…… |
目の前の木々を見つめている。
その横顔は、別のことを考えているようでもある。
■キュラス To:アリエラ |
リエラ、俺も考えていたことがあるんだ。 聞いてくれるかな。 |
■アリエラ To:キュラス |
はい。 なんですか? |
■キュラス To:アリエラ |
昼間に少し話したけど、俺は今後、パダに行くかオランに行くかで迷ってたんだ。もちろん、冒険者として仕事を探すためだけどね。 ……でも、君に出会ってから、少し考えが変わったんだよ。 旅に出たいのは変わってないけど、君を連れて行きたい。 |
アリエラの目を見つめる。
■アリエラ To:キュラス |
…え?そ、それって…。 |
ドキドキとしながらキュラスの目を見つめ返した。
■キュラス To:アリエラ |
君の生まれた故郷が見たいんだ。 ……それで、もし嫌じゃなければ、俺の故郷にも一緒に来て欲しい。 両親や、妹や弟たちに、俺の好きな人を見て欲しいしね。 |
■アリエラ To:キュラス |
キュラスさん……。 うれしいです…、ずっと一緒にいられるんですね。 |
■キュラス To:アリエラ |
……これからはずっとそばにいて…… 君を護らせてくれ。 |
アリエラの手を握って、まっすぐ目を見つめて告げた。
■アリエラ To:キュラス |
……はい。 ……よろしくお願いします……。 |
喜びに満ちた目でキュラスを見つめ返す。
その瞳には嬉し涙があふれていた。
■キュラス To:アリエラ |
リエラ……愛してる…… |
キュラスはアリエラの肩を抱いたまま、片手で頬を撫でる。
愛おしげに潤んだ瞳を見つめながら、そっと顔を近づけ、唇を重ね合わせた。
■アリエラ To:キュラス |
……キュラスさん……。 |
アリエラはうっとりと瞳を閉じて、キュラスの背に手を回した。
■アリエラ To:キュラス |
キュラスさん…愛してます…。 |
■キュラス To:アリエラ |
こんなに人を好きになるなんて、思わなかった……。 君と一緒にいると本当に心が落ち着くし、幸せな気持ちになるよ。 |
アリエラの背中をしっかりと抱きとめ、やさしく髪を撫でながらささやいた。
■アリエラ To:キュラス |
……私もです…。 キュラスさんと一緒だと、とても幸せで…。 安心できて、とっても落ち着くんです……。 で、でも今は……ドキドキが止まらなくて…。 こんな幸せなドキドキがあるなんて……今まで知りませんでした…。 |
■キュラス To:アリエラ |
リエラ……俺も、ドキドキしてるよ。 |
アリエラの瞳を見つめ、もう一度、しっかりとキスをした。
■アリエラ To:キュラス |
……キュラスさん……。 |
長い長いキスの後、アリエラは幸せそうにキュラスの胸にもたれかかった。
星明かりの下、身を寄せ合うふたり。
小さな誓いを祝福するかのように、星が瞬いていた。
■アリエラ To:キュラス |
あ、でも私の故郷って遠いですよ。 オランに出てくるときは勢いもあって何とかなりましたけど…。 里に帰るのはもう諦めかけていたんです。 でも、キュラスさんと一緒なら…たどり着けそうな気がします。 |
ちなみにアリエラの故郷はオーファンの端っこあたりの田舎の村。
■キュラス To:アリエラ |
そんなに遠いの? どの辺? |
■アリエラ To:キュラス |
あの、北西の方にあるオーファンって国の端っこ辺りなんです。 |
■キュラス To:アリエラ |
……それは、思ってた以上に遠いなぁ(苦笑) それなら、乗り合い馬車にでも乗ってのんびり行こう。 ……領主様に頼んで、何とかならないかな?(笑) |
■アリエラ To:キュラス |
…そうですね、聞いてみましょうか。 長旅って、今までなら大変そうってまず思ってたのに…。 キュラスさんと一緒なら、とっても楽しみです。 あ、オランも通りますよね。 お世話になった「銀の網亭」のおやじさんやおかみさんのところにも寄ってもいいですか? |
うきうきと嬉しそうだ。
■キュラス To:アリエラ |
うん、もちろん。 俺も見てみたいし。リエラが最初に戸を叩いた冒険者の店をね。 きっと賑やかな店なんだろうね(笑) |
■アリエラ To:キュラス |
ええ、とっても。 おやじさんもおかみさんもとてもいい人たちで…。 食事もおいしいし、たくさんの冒険者でにぎわっているんですよ。 このあいだはおやじさんが用事で少しだけ留守になっていて、リュントさんが代わりに色々してくれたんですよ。 |
■キュラス To:アリエラ |
そうなんだ。あいつ、そういうこともできるんだね。 |
ちょっとだけ感心?
でも、そのあとでおやじさんにパーティ単位で色々おごってもらったのはナイショだ(笑)
■キュラス To:アリエラ |
ゆっくり旅したいから、もどってくるのはだいたい3カ月後くらいになるかな。 ……家は、それから建ててもらってもいいんじゃないかな? でも、そのへんはリエラの好きにしていいよ。 |
■アリエラ To:キュラス |
えっと、どうしましょう…。 私そういうこと、慣れてなくて…、よくわからないんです。 家って建てるのにどのくらいの時間がかかるんでしょう? 旅に出る前にお願いして言ったら、帰ってきたことには建ってるんでしょうか? あ、でも、築数十年とかの古いお家もいいですよね…。 精霊が住みやすそうな…。 |
■キュラス To:アリエラ |
たぶん、数ヶ月で建つんだろうけど、自分たちの家が建つところを見守るっていうのも面白そうじゃない? |
■アリエラ To:キュラス |
あ、それもそうですね。 私、家が建つところ、ゆっくり見たこと無いから見てみたいです。 |
■キュラス To:アリエラ |
うん。 でも、古い家というのもいいね。 ……昼間に会ったみたいな、暴れん坊だと困るけど(笑) |
落とし穴落下の瞬間を思い出して、苦笑を浮かべる。
■アリエラ To:キュラス |
そういえば、落とし穴に落ちたとき、怪我とか大丈夫でしたか? あのあと、とても大変だったからなにも出来なくて…気になっていたんです。 |
■キュラス To:アリエラ |
ああ、大丈夫だよ。 閉じ込められて、あちこちからモノが飛んで来た時にはさすがにヤバいって思ったけどね(苦笑) ストロガノフが怪我したらまずいから、とにかく捕まえなきゃって走り回ってたけど、逃げ足が早くて全然だめだったよ(苦笑) |
■アリエラ To:キュラス |
そうだったんですか…。 でもキュラスさんに怪我がなくて良かったです…。 ストロガノフ、本当にすばしっこかったですもんね。 でも、ご主人のウラヴィーさんを助けに塔に向かって駆け出すなんて…。 忠犬になりそうですね。 いいなぁ……ペット……。 家が出来て、落ち着いたら、なにか飼ってもいいですか? |
■キュラス To:アリエラ |
いいね。俺も飼いたいなぁ。かわいいやつ。 どんなのがいいかな? |
顔をほころばせて、星空を見上げる。
■キュラス To:アリエラ |
鳥……はフランメグルを思い出しちゃいそうだな(笑) 犬か猫…… 旅に連れて行けるくらい丈夫な子なら、連れて行ってもいいかもしれないな。 あっ、馬車をやめて、普通の乗用馬にするというのもいいね。 馬もかわいいよ。馬車より小回りが利くし…… |
とても楽しそうに語っている。
■アリエラ To:キュラス |
馬もかわいいですよね。 大切にすると、とても懐いてくれるし。 でも、どうせなら、猫とかフェレットとか小さくてあったかいのがいいかな〜。 一緒にベットで寝れるような。 いつもミリィと、ミリィのフェレットと一緒に寝てたんですけど、とってもあったかくて気持ちいいんですよ。 |
■キュラス To:アリエラ |
ああ、あいつ、可愛かったね(笑) ふわふわだと離れられなくなるよね。グリもあったかかったな。 |
感触を思い出した様子で、笑みを浮かべる。
■キュラス To:アリエラ |
家のことは、また今度、ゆっくり考えようか。 ……それより先に、誓いの儀式……かな。 俺、田舎の結婚式しか見たことがないんだけどね(苦笑) 旅立つ前に、みんなへの報告も兼ねて……ね。 俺、先走り過ぎかな?(苦笑) |
ちょっと照れたように頭を掻く。
■アリエラ To:キュラス |
え、そ、そんなことないですよ。 とってもうれしいです。 結婚式かぁ……私も出席したことがあるのは…田舎の姉とか妹の結婚式だけだったから…。 でも、司祭様にお願いして式を執り行ってもらうのは、田舎でも都会でもいっしょですよね? あの…塔でお世話になったマーファ司祭のアーシリーさんにお願いするのはどうでしょうか? |
嬉しそうに頬を染めながらキュラスを見つめる。
■キュラス To:アリエラ |
ああ、あの人か。 そうだね、話だけでもしてみようか。 |
■アリエラ To:キュラス |
あ、でもアーシリーさん、いつまでトールクーベにいるかわかりませんよね…。 でも、それは…この街に残らない仲間も一緒だし…。 式、いつにしましょうか? 早い方がいいかもしれませんね。 |
■キュラス To:アリエラ |
そうだなぁ、準備は……ほら、花嫁さんの方がいろいろあるしさ。 明日、みんなと相談して決めようか? アーシリーさんのところにも行ってみないとね。 マーファの礼拝所に行けば逢えるかもしれないな。 |
■アリエラ To:キュラス |
そうですね。 あ、でもアーシリーさんは、確か、「まどろみ子ぎつねのしっぽ亭」に泊まってるみたいですよ。 ミリィが、そこまで送っていったって言ってましたから…。 それで最後の一部屋が埋まったって……。 |
■キュラス To:アリエラ |
あ、そうだったんだ。 それなら、明日の朝にでも会って、頼んでみよう。 急すぎて驚かれないといいけどね(苦笑) |
■アリエラ To:キュラス |
そうですね。 キュラスさんと同じ宿だから、朝、会えそうですしね。 あ、でも…二人で同じ部屋に泊まったら、怒られちゃうでしょうか? |
■キュラス To:アリエラ |
何とか頼んでみるよ。 宿が見つからなくて困ってるって言えば、追い返したりしないだろうし。 |
■アリエラ To:キュラス |
はい、おねがいします。 |
■キュラス To:アリエラ |
それから、明日の買い物のついでに、指輪とかも見てみようか? 下見がてら、ね。 |
■アリエラ To:キュラス |
いいんですか? うれしい〜。 明日はやることがいっぱいになっちゃいましたね。 アーシリーさんにお願いに行って、パーティのみんなにも相談して。 お買い物も…。 全部キュラスさんと一緒だから、うれしいです。 |
■キュラス To:アリエラ |
うん。でも、焦らず行こう。 これから、ずっと一緒なんだから。 |
■アリエラ To:キュラス |
そうですね。 |
微笑を交し合う二人──。
そのとき、目の前にある木の枝がカサッと揺れた。
目ざとくキュラスがそれに気付いて、口に人さし指を当てる。
■キュラス To:アリエラ |
……しっ。ほら、あそこ。 来てくれたよ。 |
■アリエラ To:キュラス |
あ、ほんと…。 小さい〜。大きな黒い目が可愛いですね〜。 |
キュラスが笑顔で視線で示した先には、木にしがみつくももんがの姿が。
さっと体を大きく広げて、暗闇を滑降して隣の木に移って行った。
■アリエラ To:キュラス |
飛んだっ。 |
子供のように目をキラキラと輝かせて、嬉しそうにももんがを目で追う。
■キュラス To:アリエラ |
逢えたなぁ。 今日だけで、幸運を使い切ってないといいな(笑) |
冗談めかしてそう言うと、アリエラの手を取って立ち上がる。
■キュラス To:アリエラ |
冷えてきたし、そろそろ行こうか。 |
■アリエラ To:キュラス |
はい。 |
そして二人は仲良く、「まどろみ子ぎつねのしっぽ亭」に向かい──。
恋人達の甘く熱い夜は更けていったのでした(笑)
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SW-PBM Scenario#150 Three? materials |
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GM:ともまり |