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SW-PBM Scenario#150 Three? materials |
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天の絹糸亭・源泉 |
おかみさんとラルカと共に、宿の奥へと入っていくキルリック。
がらんとした厨房を抜けて、細い廊下を歩くと、ギシギシという板がきしむ音がした。半分だけ開けられた板窓から外を見ると、雨が止んでいる。
■ラルカ To:ALL |
雨、止んだんですね。よかった。 |
■キルリック To:ALL |
そうですね、雨上がりの綺麗な夜空も見えそうですね。 |
■おかみさん To:キルリック |
うちは露天風呂だから、温泉さえ湧いていれば楽しんでもらえたんだけどねぇ。 |
■キルリック To:おかみさん |
温泉を復活させて、今回の仕事が終わった後に楽しませて頂きます。 |
■おかみさん To:キルリック |
うん、そうなるといいねぇ。 |
過剰な期待はしないようにしているのか、傷つくのが怖いのか、そう言って窓の外に視線を外した。
もうすっかり外は暗いようだ。おかみさんが小さなろうそくを持って先頭を歩く。
突き当たりの木の引き戸を開け放つと、ますます不思議なにおいが濃くなった。目の前にある部屋には床は無く、岩に囲まれた小さな池のようになっている。もちろん、そこに湧き出ているのは、熱そうな湯気をもうもうと立てる温泉だ。
■おかみさん To:キルリック |
どうだい、効きそうなにおいだろ? 今たまごを入れるから、堪能していておくれよ(笑) |
■キルリック To:おかみさん |
確かに、強烈です(苦笑) これは、効きすぎてくらくらしてしまいそうです。 |
■おかみさん To:キルリック |
ふふ、さすがの神官様も降参かい?(笑) |
にっこり笑うと、奥の棚へと向かった。たまごがいくつか並べられている。
■キルリック To:おかみさん |
いぇ、大丈夫です。 流石に、源泉で少し臭いがきついようですが、ちょっと驚いただけです。 |
■おかみさん To:キルリック>たまご |
うん、すぐに慣れるさ。 さーて、どれにしようかな…… |
たまごの選定を始めるおかみさん。
■ラルカ To:キルリック |
少ない……です。 |
ラルカがぽつりと言った。湯量は、湯気でよく見えないものの、足を入れたらすねにも届かないだろう。
■キルリック To:ラルカ |
前にも源泉に来た事があるんですね。 どれくらい減っていますか? |
■ラルカ To:キルリック |
……以前は、岩のふちまでたっぷり湧き出ていましたから…… |
ふちからの差を目測すると、20センチ以上は減っているということだろうか。
■キルリック To:ラルカ |
それだと、弱気になるのも何となく分かりますね。 源泉の湯量が減るというのは、自分ではどうしようもなく、宿をしていく上での心の支えを折られてしまう様なものですからね。 |
■ラルカ To:キルリック>ラーダ神 |
私も、そう思います。 何とかしたいです。 ラーダよ、弱き我が心に知恵をお与えください。 |
手を組み合わせて小さく祈りを捧げた。
ラルカの祈りにあわせる様にキルリックも、手を組み合わせ、目を閉じていた。
■キルリック To:ラルカ |
では、ラルカもちょっと調べてもらっても良いですか? 私も専門では無いので、特に何をと言えないのですが、違和感とか、良く分からないものとか、何でも良いので気付いた事を教えてください。 あと、先程、おかみさんとシトラにも聞いた物なのですが、こんな模様(円にTを逆さにしたような線)の入っている何かを見つけたら、それも教えて下さい。 |
■ラルカ To:キルリック |
はい、わかりました。 |
ラルカは源泉の反対側へ回り込み、しゃがみこんで岩の様子を観察し始めた。
■キルリック To:おかみさん |
この源泉の中も、調べさせてもらって大丈夫ですか? |
■おかみさん To:キルリック |
いいけど……手を入れたら火傷するよ。 あ、そこに湯をかき混ぜる板があるから、それを使ってみるかい? |
■キルリック To:おかみさん |
ありがとうございます。 源泉の中を調べる時に、遠慮なく、お借りします。 |
キルリックはさっそく源泉の周囲の調査から始めた。
辺りをざっと見回した後、源泉を囲む岩や周りの石などをひっくり返したりして調べてみるが、これといったものは見つからない。
周囲に人工的なマークがないかどうかも見てみたが、無いように思った。
■キルリック To:独り言 |
んん〜、何も無さそうですね。 外より、中ですかねぇ。 |
次に、かき混ぜ板で源泉の底を探ってみるが、岩に当たる感触があっただけで、特に異変はない。
■キルリック To:独り言 |
岩がある・・・事は分かりますが、それ以上は難しいですか・・・ やっぱり、入ってみるのが手っ取り早い・・・ですね。 |
続いて鎧などの装備を一式外し、部屋の入口あたりに置いてから、源泉に入り込んでみた。
■ラルカ To:キルリック |
き、キルリックさん。 ……熱いですよ。 |
ラルカがびっくりして目を丸くしている(笑)
■キルリック To:ラルカ |
はい、熱いですが、なんとか耐えられそうですので、中を直接調べてみます。 ラルカは、外をお願いします。 真似して入ってきては、駄目ですよ。(^^;b |
既に、汗だくの顔で、苦笑いを浮かべながらラルカに注意を促した。
■ラルカ To:キルリック |
子どもじゃないんですから、真似したりしません。 ……気をつけてくださいね。 |
憮然としながらも、半分心配顔。
■キルリック To:ラルカ |
(ラルカの小声は聞こえていないが・・・) 大丈夫ですよ、それぐらいの冗談を言う余裕くらいはあるって事ですから。 |
実際、かなり熱いが、まぁ何とか凌いでいる状態。
源泉に手を突っ込んで、お湯の中を調べてみる。
お風呂のように平坦に加工されているわけではないので、岩が露出していて歩きにくい。しかし、他にこれといって気づくことはなかった。
源泉の湧き出している場所も特定できない。そもそも湧いていないのだろうか?
■キルリック To:独り言 |
自然のままの源泉なんですね。 いっぱい岩があって、一個一個を特定して調べるのは難しそうですね。 それに、何処から湧き出しているんでしょう? 一応、石を一つ拝借しましょう。 |
源泉の底からコブシ大の適当な大きさの石を一つ拾い上げた。
■おかみさん To:キルリック&ラルカ |
どう、何かわかったかい? |
おかみさんが、竹籠にたまごを入れて、そばで見ていた。
同じように岩や棚を調べていたラルカは、うつむいて首を横に振った。
■キルリック To:おかみさん |
すいません、まだ、何も。 リュントやミァに見てもらっても駄目であれば、仲間に精霊使いも居ますので、連絡を取って来て貰います。 彼らは、そこに棲む精霊達と話が出来るので、新たな情報を掴んでくれると思います。 |
真っ赤になった両足を温泉の外で冷ましながら、すまなさそうにおかみさんに現状を説明している。
■おかみさん To:キルリック |
そうかい。まぁ……あんたのせいじゃないよ。ありがとうね。 今、水を持って来るからね。 |
■ラルカ To:おかみさん |
私が行きます。 |
ラルカがおかみさんを手で制して、桶を持って部屋を出て行った。
おかみさんはひとつため息をついてから、たまご入りの竹籠を源泉に沈めた。
■キルリック To:おかみさん |
私は下見みたいなものですから。 真打は他の仲間です、だからそんなに落ち込まないで下さい。 |
■おかみさん To:キルリック |
……ああ……そうだったね。 ごめんね、ため息なんかついちゃって。 何でもすぐあきらめる癖がついちゃって、いけないね。 |
ひっつめの髪を撫で付けながら、自嘲気味に微笑んだ。
■キルリック To:おかみさん |
辛いことも多いかもしれませんが、あきらめたら終わりです。 たまには息抜きしながら、もう少し、やりくりしてみましょう。 (おかみさんに片手を掲げ、静かに目を閉じ) ラーダよ、この者に希望となりうる良き答えを授けたまえ。 |
おかみさんは静かに目を閉じた。
まるで目に見えぬ内なる声に耳をすませるかのように……
しばらく沈黙が続いたあと、おかみさんは微笑んだ。
■おかみさん To:キルリック |
あんたの声は、不思議と落ち着くねぇ。 |
■キルリック To:おかみさん |
ありがとうございます。 まだまだ修行の身ですが、神官には、何よりの褒め言葉です。 私が安定と安心をあげるつもりが、逆に貰っちゃったみたいですね。 |
■おかみさん To:キルリック |
そうかい? ふふ。 |
微笑ましげに笑った。
■キルリック To:おかみさん |
ちなみに、源泉のお湯はどの辺りから湧いていたかご存知ですか? |
■おかみさん To:キルリック |
この場所の中央からだったと思うけどねぇ。 正確に、って言われると何とも言えないけど。 |
■キルリック To:おかみさん |
中央ですね。 じゃあ、今度は、その辺りを重点的に調べてみましょう。 |
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GM:ともまり |