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SW-PBM Scenario#150 Three? materials |
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温泉街の診療所 |
雨音から逃げるようにして診療所の軒先へ入った。
木造の一階建て、古ぼけた匂いのする小さな建物だ。
ドアは半分開いている。
■ミァ To:中のひと |
ほいほいお邪魔するでスヨー。 駄目って言っても入りますヨー。 |
人の気配はするものの、返事はないのだった。取り込み中?
■オルフェ To:ミァ |
ミァ、診療所の中では静かにするものだよ。 |
■ミァ To:オルフェ |
ふっ。ここは診療所のドアの外だから、まだ無罪でスヨー(=▽=) |
人はそれを屁理屈と言う。
ミァに向かって、キルリックのチョップが放たれた!
■ミァ To:キルリック |
ΣΣ キーちゃん最近、手が出るの早ーーーーっ!!? |
ボ カ ッ。
いい音が鳴った。
■キルリック To:ミァ |
時と場合によりけりです。 オルフェの言うとおりです。 静かにするのが嫌なら、雨の中、診療所の門番でもしていますか? |
■ミァ To:キルリック |
そりはいやでスーーー!Σ( ̄□ ̄; え、えーとえーと、ほら! 雨ザーザーですし、さっさと入りまショーっ!! |
ミァは小走りに診療所へと逃げ込んだ。
入ると、中は待合室と診察室が布で仕切られているだけの簡単なつくりだった。
半分開けられた布の隙間から、話し合うふたりの人物が見えた。
■つるつる頭の先生 To:おかみさん |
うむうむ、もし見かけたら、すぐに連絡するからの。 この雨じゃ、あんたも無理するでないよ。 |
■おかみさん To:つるつる頭の先生 |
とてもじっとしてられないよ。 ありがとうね、先生。いつも面倒かけるね。 |
つるつる頭の医者らしき老人と、黒髪をひっつめにした、良く通る声の女性だ。
女性はずぶぬれの背中をこちらに向けていた。
■おかみさん To:つるつる頭の先生 |
とにかく、もう少し探してみるよ。それじゃ。 ……!!! |
振り返り、一行を──おんぶされたシトラを見て絶句。
■ミァ To:おかみさん |
やっほー(・▽・) |
とりあえず能天気に挨拶してみたり。
■おかみさん To:ALL |
シ、シトラ!? シトラじゃないか!! あ、あんたたちは……? |
夢中で駆け寄ってきて、ラルカと視線を合わせてから、どうみても普通の町民に見えない面々を見て、硬直。
意志の強そうな顔立ちだが、野性的なシトラとはあまり似ていない。
肌の色は白く、年の頃は30を超えたくらいだろうか。
雨に濡れた黒髪が、美しい額にはりついていた。
ラルカはどこから説明したら良いものか、困った表情を浮かべていた(笑)
■キルリック To:おかみさん&ALL |
とりあえず、容態を見て頂けますか? 説明は、その後にいくらでもしますので。 |
診察台にシトラを寝かす。
■おかみさん To:ALL |
ああ……また熱を出しちまったんだね。 何だかよくわからないけど、面倒をかけちまったようだねぇ。 どこへ行っていたのやら、本当に……。 この子は……。 |
何となく察した様子で、安心したようにため息をつくと、寝かされたシトラの頬を両手で包む。
■つるつる頭の先生 To:おかみさん |
やはり斑点熱の発作かの。 だいぶ、お外で遊んでしまったんじゃなあ。 |
先生はシトラの手を見て、熱を測ると、タオルを準備しはじめた。
■ミァ To:つるつる先生 |
手馴れてまスネー(じぃ) シトラっちーは発作で熱出してここに来ること多いんでスカー? てゆーと、ちょっち休めばまたすぐ元気さんに戻るでスー? |
■つるつる先生 To:ミァ |
そうじゃな〜、シトラちゃんは病気だけれども、お外で遊ぶのが大好きな子じゃから。 ついついおかあさんの目を盗んで、あちこち歩き回っては、ここに担ぎ込まれるんじゃなぁ。 うむ、休めば元通りじゃ。うむ……。 |
最後は言葉を濁す先生。ちらりとおかみさんのほうを見た。
■キルリック To:つるつる先生 |
先生、正直なところ病状はどうなんでしょう? 一応、特効薬もあり、治る病気だとお伺いしているのですが。 はっきり言って頂ければ、力を貸せる事もあると思います。 |
■つるつる先生 To:キルリック |
うむ……。確かに特効薬はあるんじゃがの。 |
困ったように、つるつる頭を手で撫でる。
■おかみさん To:キルリック&ALL |
良く知ってるねぇ。 恥ずかしい話だけど、けっこう高価な薬だから、めったに買えないんだよ。 服用し続けないと意味がないんだけどね。 それに、シトラはおとなしく寝ててくれないし、ね。 |
■ミァ To:おかみさん |
ふみふみ。 いわゆる、「おとなのじじょー」ってやつなんでスネー。 |
■おかみさん To:ミァ |
ふふ、そういうことさね。 |
シトラと似たようなおおきさのミァにちょっとにっこり。
■おかみさん To:ALL |
──ところで、シトラを助けてくれたんだよね? お名前を伺っても? |
■オルフェ To:おかみさん |
私はオルフェ、見ての通りの吟遊詩人さ。 お礼なら、この二人に言うといいよ。 |
キルリックとラルカを手で指し示す。
■キルリック To:おかみさん |
助けたと言うか、癒されていたと言うか(苦笑) 私、キルリックと申します。 今回、仕事の都合で、こちらの町に寄らせてもらっています。 |
■ミァ To:おかみさん |
ミーはミァというんでスヨー。 助けたってゆーか、キーちゃんがパパンだったとゆーか、 むしろシトラっちーにメロメロきゅーんなパパがんばっちゃうぞ劇場が展開されてたとゆーか…(=w=) |
■おかみさん To:ミァ |
め、めろめろきゅーん?? |
■キルリック To:おかみさん |
ミァの言う事は、あまり気にしないで下さい、いつもこんな感じなので(苦笑) そもそもは、ラーダの神殿でラルカと話している時に、シトラと会いまして、多分、天の絹糸亭の子だから、と言う事でそちらまでお伺いしようとしていた所でした。 先程、急に体調を崩した様だったので、こちらにお邪魔した、と言う所です。 |
■おかみさん To:キルリック&ALL |
そうだったのかい。 …今朝からこの子の姿が見えなくて、宿を閉めてずっと探していたんだ。 まさか、礼拝所の方まで行っていたなんて……お祈りに出かけたあたしに、知らない間について来ちまってたのかねぇ。 やれやれ……そんな距離を歩いたら、熱を出して当たり前だよ。 |
先生から濡らしたタオルを受け取ると、シトラのおでこにそっと乗せた。
■おかみさん To:キルリック&ALL |
本当にありがとう。 この雨の中、シトラひとりだったらどうなっていたか。 本当にありがとうね。 |
深々と頭を下げるおかみさん。
■キルリック To:おかみさん |
頭を上げてください。 そもそも、連れ回してしまったのは私の責任ですから(苦笑) |
■おかみさん To:ALL |
でも、シトラは楽しかっただろうよ。 うちは温泉たまごしか自慢できない、古いボロ宿だけれど、何かお礼をしなくちゃあね。 |
皆の顔を見回して微笑んだ。
■ミァ |
お礼!!(☆▽☆) |
きゅぴーーーーーん!!
ミァの目が獲物を狙う目になった!
■ミァ To:おかみさん |
いえいえそんな温泉たまごをお礼にしてくれるだなんて、ミーは大歓迎でスヨー!(いそいそ) |
■キルリック To:ミァ |
ミァ、程々にしておきなさいよ、程々に。 |
■おかみさん To:ミァ |
はっはっは、素直で面白い子だねぇ。 いいとも、好きなだけ、温泉たまごをごちそうしてあげるよ。 そうか……、あんたたちがうちの温泉たまごを食べてくれる最後にお客さんになるっていうのも、何かの縁かもしれないねぇ。 |
■ラルカ To:おかみさん |
……? |
■キルリック To:おかみさん |
今、【最後のお客さん】と聞こえたのですが、何かあったのですか? |
■おかみさん To:キルリック&ALL |
ああ…。 そのことは、常連さんのラルカちゃんにも言わなくちゃならなかったんだ。 シトラが、ちゃんと眠ったら話すよ。 |
■シトラ |
う〜。 ぱぱ〜…。 |
シトラが赤い顔で、ちいさくつぶやく。
■ミァ To:おかみさん>シトラ>キルリック |
んーにー?(・x・) まぁ、そゆんなら眠るまで待つですかネー。 ね〜〜むれ〜〜〜、ねぇ〜〜〜〜むれぇ〜〜〜〜♪ ほら、キーちゃんパパんもさんはいっ! |
■キルリック To:ミァ&シトラ |
(超音痴で)ねむ〜れぇ、ねむ・・・・ 私が歌ったら起きますし、それにそんな暗示で眠らせたら、雑念で悪い夢を見そうですよ(苦笑) 安心して、ゆっくりお休みなさい。 |
シトラの頭に手を触れ、優しく語りかけた。
苦しそうだった呼吸が、しだいに落ち着いていく。
■ミァ To:キルリック |
ぶぅぶぅー。 あ、でも子守唄ならラルカっちの方がたのしそーかも?(’▽’) しっかし、パパんの威力は凄いでスネー。 シトラっち、だいぶ楽そうなのでスヨー。 |
■ラルカ To:ミァ |
ん〜、歌うのは嫌いじゃないですけど。 でも、もう大丈夫そうですね。 |
超音痴?でも効いたのか、手のひらのぬくもりか?
シトラはおだやかな表情だった。
■キルリック To:ラルカ&ALL |
ちょっと残念ですね、ラルカの歌を聴く折角の機会を逃してしまいました。 先程は、神殿で聴いたのですが、とても良い歌声でした。 |
■ラルカ To:キルリック |
…人前で歌うつもりはなかったんですけど。 ありがとうございます。 |
腑に落ちない表情(笑)
■ミァ To:ラルカ |
ほえー。ラルカっちうまいでスカー? なら後から聞かせてなのでスヨー♪(わっくわく) |
■オルフェ To:ラルカ |
それなら私も是非拝聴させてもらいたいな。 |
■ラルカ To:ミァ&オルフェ |
…………わかりました。 でも、1回だけですよ。 |
恥ずかしそうに神官服の裾を指で弄びながら。
■ミァ To:ラルカ |
やたっ。わーーーいなのでスヨー♪ |
■キルリック To:ラルカ |
(笑顔と共に、シトラを起こさない様に、静かに拍手を送る。) |
■ラルカ To:ALL |
……後でですよ。今は嫌ですよ。 |
困ったようにあさってのほうを向いた。
■キルリック To:ラルカ |
残念。 では、楽しみに、『後で』を待ちましょう。 |
ラルカは横を向いたまま頷いた。ちょっと耳が赤いような。
■キルリック To:おかみさん&先生 |
シトラのこの病気は、遺伝性だと聞いているのですが、シトラのお父さんのことをお伺いしてもよろしいですか? |
■おかみさん To:キルリック |
ん? ああ、かまわないけど…… あの人は、冒険者だったのさ。 西から来て、一人旅をしているとかで……、あの頃はあたしも若かったからさ、うちに泊まりにきたあの人に、つい熱を上げちまって。 その頃、シトラを授かったんだよ。 |
寝息を立て始めたシトラの髪を撫でる。
■ミァ To:おかみさん |
ほっほう! 若かりし頃のらぶろまーーんす!ってやつでスネー(^▽^) |
■おかみさん To:ミァ |
あはは、ろまんすなんてきれいなもんじゃなかったけどねぇ。 |
まんざらでもない照れ笑い。
■おかみさん To:ALL |
でもね、あの人はその時すでに、……お金を稼ぐためかな、無理をして冒険を続けてたせいか、風邪をこじらせて斑点熱にかかっちまってたんだ。 これは、あたしの責任でもあるんだけど……あの人はちゃんと医者に行かずに、ただの風邪だから、ただの熱だからってんで、また無理してね。 気付いた時には取り返しがつかなくなってた。 1年前に……。 |
■キルリック To:おかみさん |
シトラが良く懐いてくれたのは、冒険者の雰囲気とか、この肌の色とかが懐かしかったんですね。 私が優しくする事で、逆に、辛い思いをさせてしまっているのかも知れませんね(苦笑) |
■おかみさん To:キルリック&ALL |
なついてたのかい。なるほどねぇ。 確かに、あんたの雰囲気は懐かしいよ。 あの人も、いろんな仲間を連れていたっけ。 |
懐かしむように優しく目を細めて、ミァとオルフェを見つめた。
■オルフェ To:おかみさん |
ああ、この3人だと妙な組み合わせに見えるだろうけど、あと3人他に仲間がいるんだよ。 調査のために別行動をしているんだけどね。 |
■おかみさん To:オルフェ |
そうか、ずいぶん賑やかなんだ。 ふふっ、そう言うのも懐かしいね。 |
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GM:ともまり |