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SW-PBM Scenario#150 Three? materials |
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市場・アクセサリー屋 |
素直に緩められたキュラスのマント。
アリエラは首にかかる襟足の水気も震える手でぎこちなくではあるが丁寧にふき取る。
その拍子に、キュラスの左耳の後ろの首筋があらわになった。
そこには、4本の平行に並んだ線──
■アリエラ To:心の声 |
(ま、まさか……) |
見た瞬間、背筋が凍りつく。
血の気が引き、嫌な汗が額に浮かびあがる。
手が震え、傷の部分にタオルが触れた。
■キュラス To:アリエラ |
痛てっ! |
びっくりしたように肩をすくめる。
■キュラス To:アリエラ |
ご、ごめん……そこ、昼間にグリにひっかかれたんだ。 触らないように頼むよ。 |
■アリエラ To:キュラス |
あ、ご、ごめんなさい。 |
慌てて傷からタオルを離す。
よくよく見ると、それは本日出来立てといった感じの新しい引っ掻き傷だった。──例のアザではない。
アリエラは深く安堵の溜息をもらした。
強張っていた体の緊張も解けると同時に、精神的な強い疲労感が襲ってくる。
が、なんとか耐え切り、キュラスの髪を拭き終え、簡単にマントの水滴を払う。
■アリエラ To:キュラス |
後ろはコレで大丈夫そうです。 あとは前の方ですね。 |
■キュラス To:アリエラ |
う、うん。…何か、照れくさいな、こんなにしてもらっ… ………。 |
キュラスが立ち上がると、アリエラは前に回り、今度は鎧についた水滴を拭いていく。
先ほどと同じ角度に、またも顔を赤らめて視線を逸らした。
■キュラス To:アリエラ |
あのさ…リエラ、人ごみの中ではちゃんとマント羽織ってね。 その… |
困ったように頭を掻く。
自分以外の男に見られるのは嫌、そう思ったのだが口には出せない(笑)
■アリエラ To:キュラス |
? あ、マントはさっき表も裏もずぶぬれになっちゃって…下手に羽織るとこの服まで濡れちゃうと思って…。 どこかで乾かせればいいんですけど…。 |
手は止めずに、困ったような顔を見せる。
キュラスも納得した表情を見せるが、困った顔のままだった(笑)
一通り拭き終わると、アリエラはキュラスの首筋の傷にやさしく手を伸ばした。
■アリエラ To:キュラス |
痛そうですね…。 私の精神力に余裕があれば癒せるのに…。 |
哀しげにつぶやく。
■キュラス To:アリエラ |
いや、大丈夫だよ。確かにちょっと痛いけど…2・3日もすれば消えるよ。 |
■アリエラ To:キュラス |
でも、せめて…化膿しないように「おまじない」だけかけさせてくださいね。 |
■キュラス To:アリエラ |
? |
アリエラは指で軽く傷に触れると、瞳を閉じて精神を集中し、精霊に語りかけた。
■アリエラ To:キュラスの体内の精霊 |
(精霊語)ヒトの身体に住まいし、共に生きたる精霊たちよ…。 どうか皆で仲良く、このヒトの健康を守って……。 |
アリエラの愛情深い語りかけは、しっかりと精霊立ちに届いたようだ。
きっと治りも早くなることだろう。
■キュラス To:アリエラ |
…ありがと。 リエラが精霊たちと仲がいいのは、きっとリエラが優しいからだよね。 |
アリエラのほどけた髪を愛しげに撫で、思わず軽く抱き寄せた。
通りを歩く買い物中のおばさんたちが、「まぁ」とか「わぁ」とか言いながらふたりを見ている(笑)
■アリエラ To:キュラス |
あ、あの……。 (ちょっと恥ずかしいかも…) |
内心はともかく、大人しくキュラスに身体を預ける。
■キュラス To:アリエラ |
……。あれ? |
抱きしめる力を緩めた拍子に、キュラスがアリエラの胸元を見て、何かに気づいたような表情になる。
■キュラス To:アリエラ |
…あのペンダント、外したの? |
■アリエラ To:キュラス |
ご、ごめんなさい、実は…。 あの「S」の字の石が「鍵」だったみたいで……公園の池にあった「宝」に取り込まれてしまったんです。 まさか、そんな風になっちゃうなんて思っていなくて……。 でも、紐の方は残ったから、せめて他の石をつけてみようかと思っているんですけど…。 |
残った革紐を見せながら、アクセサリーショップを指し示す。
■キュラス To:アリエラ |
そうだったんだ。あ、あやまらなくてもいいよ。 俺も偶然拾ったものだし…… そういえば、あの鳥が宝と鍵がどうのって言ってたね。 俺には、正直、よくわからなかったけどね(苦笑) |
どこかほっとしたような表情を浮かべてから、何か思いついたようにアリエラに向きなおる。
■キュラス To:アリエラ |
せっかくだから、今の服にあった奴を贈らせてよ。 さっき、危険な目に遭わせたことのお詫びに。 それと……今日、リエラに会えたことの記念にさ。 |
■アリエラ To:キュラス |
え? で、でも…そんな…。 …あ、じゃあ、私も贈らせて貰えませんか? その、おそろいのを…。 |
真っ赤になりながら提案してみたりする。(笑)
■キュラス To:アリエラ |
いいの? …うん、でも、それもいいか。 |
まんざらでもない照れ笑いを浮かべる(笑)
キュラスは、アリエラの右肩にそっと手を回して、アクセサリーが並ぶ店の方へと促す。
布越しにキュラスの手の暖かさが伝わってくる。
アリエラは安心したように少し瞳を閉じた。
■キュラス To:アリエラ |
…肩の怪我、大丈夫? 早く治さないとね。 |
■アリエラ To:キュラス |
あ、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。 一晩休めば、自分で癒せますから…。 |
安心させるようにキュラスに微笑む。
が、疲労のためかその顔色はおせじにもいいとはいえない。
■キュラス To:アリエラ |
リエラ……顔色よくないね。 やっぱりさっき、無理したから……。 早く仲間たちのところに戻ろう。宿はとってあるの? |
心配そうにアリエラを見つめて言った。
■アリエラ To:キュラス |
えっと、宿は確か…イェズニカ薬舗に紹介してもらったところが……。 名前は…えっと………。 ……何だっけ……?(冷汗) |
頬に手を当てながら真剣に考え込んでいる。
■キュラス To:アリエラ |
わ、忘れたの?(汗) |
■アリエラ To:キュラス |
…あ、でも大丈夫ですよ。 キルリックさんたちが「天の絹糸亭」にいるはずですから、そこにいけば何とかなると思います。 |
キュラスが言った「仲間」を温泉組と勘違いしている(笑)
■キュラス To:アリエラ |
? ああ、なるほど。先に行ってるんだね。 |
リュントの名前が「キルリック」なのだと誤解した(爆
■アリエラ To:キュラス |
はい、そうなんです。 先に温泉とか、はいってるかもしれません(笑) |
少しうらやましそうだ。
まさか温泉が………な事になっているとは思いもよらないらしい(笑)
■アリエラ To:キュラス |
そういえば、キュラスさんは何所に宿を取っているのですか? |
■キュラス To:アリエラ |
俺は「まどろみ子ぎつねのしっぽ亭」ってとこだよ。 確かナッシェレもそこだって言ってたな。 安くてそこそこの宿だから、昔からよく利用してたんだ。 …「天の絹糸亭」からはちょっと遠いね。 |
ちょっぴり残念そうに。
■アリエラ To:キュラス |
…そうなんですか……。 |
しょんぼり。
■アリエラ To:キュラス |
…その宿って、空き室ありそうですか? …その、だって、その、まだキュラスさんと一緒にいたいし……。 |
恥ずかしそうに俯いたまま、キュラスのマントを握り締める。
■キュラス To:アリエラ |
……どうだろ、俺はずっとそこに泊まってるけど、いつも満室に近いよ。 一部屋くらいなら空いてたかもしれないけど、この時間じゃもう埋まってるかもね……。 |
マントを掴むリエラの手をそっと握った。
■アリエラ To:キュラス |
そうなんですか……、残念。 ……別の宿だと…やっぱり無理よね……。 …チャイロンが来ると逃げちゃいそうだし……。 ……一人で行くしかないか…… |
ポツリと不穏なことを呟く。ひそかに夜中、ももんがを見に行くときに誘おうと思っていたらしい(笑)
キュラスは、小声は良く聞き取れなかったようだ(笑)
■キュラス To:アリエラ |
……俺も残念だけど、この町からいなくなるわけじゃないし。ね。 さ、選ぼうよ。 |
小さなテントのテーブルの上には、ペンダントトップだけでもかなりの種類のデザインのものが並べられている。
素材も、木彫りのものや小さな宝石、銀細工のものまで、さまざまだ。
■ぼうずの店員 To:アリエラ&キュラス |
おっ! いらっしゃい。こりゃまた可愛い彼女を連れているねぇお兄さん。 しかも、そのワンピースは、うちの兄貴んとこのだ! こりゃあ、うちでもサービスしないわけにはいかないなぁ。 さ、好きなだけ合わせてみてくれ。 |
テーブルの上の棚に置かれた小さな鏡を示す。
■アリエラ To:ぼうずの店員 |
ありがとうございます。 |
テーブルに近づき、まずは例の石を探す。
しかし、心当たりのある刻印を持つ石は無いようだった。
そしてその後に、自分とキュラス、おそろいでつけてもおかしくなさそうなデザインのものを目で探した。
■アリエラ To:キュラス |
あ、これなんかどうですか? |
アリエラが目をつけたのは、紅水晶の原石を丈夫そうな針金でくくりつけたものだった。
■キュラス To:アリエラ |
うん、いいんじゃない? リエラに似合うよ。 残ってる革紐につける? それともふたつとも丈夫な鎖につけてもらおうか? |
■ぼうずの店員 To:アリエラ&キュラス |
鎖につけるかい? まぁ革紐でもいいけど、そっちはサービスにしとくよ! ひとつ80ガメルだ! |
■アリエラ To:キュラス |
じゃあ、革紐につけます。 大事な思い出の品ですから。 |
残っている革紐をいとおしそうに見つめる。
■キュラス To:アリエラ>店員 |
…うん、わかった(照笑) じゃあ、ひとつはこの革紐につけて。 もう一つはこれと似たような革紐につけてくれ。 |
■ぼうずの店員 To:アリエラ&キュラス |
毎度!! ありがとうよ! |
会計をすませ、ペンダントを受け取るふたり。
キュラスはひとつをアリエラの首にそっとかけてあげた。
■キュラス To:アリエラ |
…もし離れることがあっても、これでいつでも思い出せるね。 |
その言葉をきいたとたん、アリエラはショックを受けたかのように大きく目を見開いた。
そしていきなりぽろぽろと泣き出してしまった。
■キュラス To:アリエラ |
……り、リエラ。 |
■アリエラ To:キュラス |
……もし、もしもの話でも……離れるなんてこと……そんな哀しいこと……考えたくありません……。 …だって…こうして…ちょっと考えただけで……もう、こんなに胸が苦しいのに……。 |
キュラスのマントに顔をうずめながら、イヤイヤするように頭を振る。
■キュラス To:アリエラ |
ご、ごめん……泣かせるつもりは無かったのに……。 宿が離れて、一晩会えなくても……っていう意味だったんだよ。 |
キュラスはちらと店員の方を見た。
今受け取った銀貨を仕舞うためだろうか、後ろを向いて棚と向き合っている。
キュラスは身を屈め、泣いているリエラの肩に手を置き、まぶたにそっとキスをした。
■キュラス To:アリエラ |
……大丈夫だよ、黙ってどこかに行ったりしないから……。リエラさえ良ければ、俺はずっとそばにいるよ。 |
■アリエラ To:キュラス |
っっひく。 ……。 |
キスに驚き、ひとまず涙は止まった(笑)
■アリエラ To:キュラス |
……キュラスさん……。 ……本当に……ずっとそばにいてくれるの? なら、宿が別でも、頑張ってガマンします……。 …困らせてしまってごめんなさい。 |
涙に濡れた瞳で、キュラスを見上げた。
■キュラス To:アリエラ |
うん。俺は、約束は守るよ。 大丈夫、すぐに会えるから……。 |
落ち着くまで、リエラの背中を優しく撫でた。
素肌に触れて一瞬動きが硬直するが、そのまま優しく撫でる。
■アリエラ To:キュラス |
……はい……。 ……あっ、あの、…その……。 ちょっとくすぐったいです……。 |
くすぐったそうに身をよじっていたアリエラだったが、しばらくすると、おとなしくキュラスに寄り添い、そっと瞳を閉じる。
背に伝わる、キュラスの温かい手の感触になだめられるかのように心が落ち着いていく。
と同時に、強い疲労感を感じ、黙り込んでしまった。
キュラスは黙り込んだアリエラを気遣うように、顔を覗き込む。
そんなキュラスの気配を感じてか、顔を上げて微笑んだ。
■アリエラ To:キュラス |
…あ、そういえば…。 ここに来た目的、果たしちゃわないと……。 |
しばらくキュラスと抱き合ってったアリエラだったが、名残惜しそうにキュラスから離れ、今一度店に向かう。
■アリエラ To:ぼうずの店員 |
そういえば、文字のようなものがかかれたこのくらいの石、見たことありませんか? |
指で大きさを示しながら尋ねる。
■ぼうずの店員 To:アリエラ |
ん〜? さぁ、知らないなぁ。文字と言われても、俺は共通語と東方語しかわかんないぜ? |
首を傾げながら。
■アリエラ To:ぼうずの店員 |
えっと、こんな感じの模様なんですけど…。 |
机の上のあいたスペースに指で「T」の模様をかく。
■ぼうずの店員 To:アリエラ |
さぁ…。見たこと無いなぁ。何かそのマークに意味があるのかい? |
■アリエラ To:ぼうずの店員 |
そうですか…。 そんな感じの模様のアクセサリーをつけているヒトを見かけので、この土地ならではのものかと思ったんですけど…違うんですね。 あ、すみません、変なこと聞いちゃって。 ありがとうございました。 |
■ぼうずの店員 To:アリエラ&キュラス |
いやいや。また来てくれよ! ふたりでな! |
店員は笑顔でふたりを送り出した。
■アリエラ To:キュラス |
じゃあ、そろそろ行きましょうか? |
■キュラス To:アリエラ |
うん、みんな心配してるだろうからね(苦笑) |
■アリエラ To:キュラス |
……やっぱり、怒られちゃいますよね……。 |
申し訳なさそうに呟く。
■キュラス To:アリエラ |
そうかな? みんな良い奴だったし、怒ったりしないよ、きっと。 ……からかわれることはあるかもしれないけど(苦笑) |
誰の顔が思い浮かんだのか(笑)
■アリエラ To:キュラス |
…そうだといいんですけど…。 |
なぜか不安そうだ。今日はじめてみてしまったミリィの黒いオーラを思い出すと、安心できないらしい(笑)
■アリエラ To:ちゃいろん |
チャイロン、行くよ〜。 |
その辺にいるはずのチャイロンに声をかける。
地面でうろうろしていたチャイロンは、無邪気な表情(?)でアリエラの足元についていった。
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GM:ともまり |