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SW-PBM Scenario#150 Three? materials |
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砂時計 |
ウラヴィーを連れたリュントとナッシェレは、ふたたび砂時計の建物へと向かった。
あたりはだいぶ薄暗くなっていたが、賑やかさを取り戻した市場にはそこかしこに明かりが灯っているので、歩くのに不自由はない。
地面のあちこちにできた、水たまりにさえ気をつけていれば。
砂時計の建物の、半ば崩れかけた屋根の部分に、フランメグルが翼をたたんで留まっていた。
炎を脱いでいるため、もはや普通の禿鷲にしか見えない。
■フランメグル To:ブラウニー |
(精霊語) そうだ。そのときアーヴィーと初めて心を通わせたのだ。 |
■ブラウニー To:フランメグル |
(精霊語) そうなんだ〜 その日のご主人さま、と〜ってもごきげんだったんだよ! |
フランメグルの視線の先には、建物の入口にちょこんと座るブラウニーの姿。
どうやら昔話に花を咲かせているらしい。
■リュント To:フランメグル |
(精霊語) お前もここに来ていたのか〜 さっきはお前のお陰でみんなが死にそうな目に合ったんだぞ? |
攻撃的な口調ではなく、諭すように優しく(笑)
■フランメグル To:リュント |
(精霊語) 先ほどの話を聞き、興味がわいたのだ。 選ばれし者ならばあの程度の炎では死なないはずではなかったか? |
くわッとくちばしを開いてお出迎え(笑)
■リュント To:フランメグル |
(精霊語) 確かにあの程度の炎じゃ俺らは死なないんだけどな。 建物自体が崩れかけたんだよ。 そりゃ崩れたくらいじゃ死なないけど、生き埋めになっちまうだろ? それで死にそうな目にあったって言ったんだよ。 怖い思いをしたってのが正しい表現かな? |
精霊もどき相手にこまごまと。
■フランメグル To:リュント |
(精霊語) お前は難しい言葉を話すな。死にそうな目か。 小さき者への配慮は難しい。そして、翼を持たぬ者への配慮もな。 |
穏やかに目を細めてリュントを見つめた。
■リュント To:フランメグル |
(精霊語) そうそう。 何事にも配慮が必要なのだよ。 |
■ウラヴィー To:ALL |
あ、あの子がせ、セイレイなんですか? うれしそうな感じ…なのかな…?? |
こわごわと皆に隠れるようにして、ブラウニーを見つめている。
■リュント To:ウラヴィー |
(共通語) そうそう。あの小人みたいのがブラウニーと呼ばれる精霊で、主に古い屋敷や建物に発生するんだよ。 話し掛けるのなら通訳してやるぞ? |
■ウラヴィー To:リュント |
わ、わかりました。お願いします。 |
こわごわとブラウニーに近づくウラヴィー。
■ウラヴィー To:ブラウニー |
(同時通訳) あ、あの〜、こんばんは。 |
■ブラウニー To:ウラヴィー |
(精霊語) !!! ご、ご主人様…… その声! そのすがた! ぼくの、ぼくのご主人様〜!! |
がばっと立ち上がり、ウラヴィーに駆け寄ってきて、彼の周りをぐるぐる回りながら飛び跳ねた。
■ウラヴィー To:ブラウニー |
え、え〜と……(困) |
■リュント To:ウラヴィー |
(共通語) なんか喜んでいるみたいだぞ? |
■ウラヴィー To:リュント |
そ、そうなんですか。 (同時通訳) ええと、よかったね。 |
■ブラウニー To:ウラヴィー |
(精霊語) うん! ぼく、うれしい〜! ずっと、ずっと待ってたんだから! |
■リュント To:ブラウニー |
(精霊語) 約束通り、お前のご主人を連れてきただろ? 今後はどうしてもらいたいんだ? やっぱここで一緒に生活か? |
■ブラウニー To:リュント&ウラヴィー |
(精霊語) うん! 前みたいに、ここに住んで! ぼくとご主人様のおうち、ここ! 砂時計回すの、ご主人様のお仕事だよ! |
■ウラヴィー To:ブラウニー |
(同時通訳) え、そ、それは無理なんですが…… この建物はもう、崩れちゃってますし…… |
素で答えるウラヴィー。
ブラウニーは見る見るうちに泣き顔になった。
■ブラウニー To:ウラヴィー |
(精霊語) やだ〜っ! ここじゃなきゃやだ!!! |
とたんに建物がぐらぐらと揺れ出す。
バキッ! と音がして、壁の一部にひびが入った。
フランメグルがバランスを取ろうと、屋根の上で翼を慌ただしく羽ばたかせた。
■ナッシェレ To:ALL |
あらら。何だか短気ないきものばっかりね〜。 |
肩をすくめてナッシェレが言う。
■リュント To:ナッシェレ |
ま〜子供みたいなもんだからな(苦笑)。 |
■ナッシェレ To:リュント |
焼き鳥と比べて、小さいし。 可愛いわね♪ |
可愛いもの好きにはたまらないらしい(笑)
■リュント To:ナッシェレ |
もしかしてナッシェレは可愛いけりゃなんでも好きか? |
■ナッシェレ To:リュント |
ええ♪(きっぱり) リュントさんは好きじゃないの? |
■リュント To:ナッシェレ |
俺は可愛いより綺麗が好きなんだ(きっぱり)! その辺は好みが合わないんだな〜 さっきの奴(キュラス)とは奴が可愛いからパーティーを組んだのか? |
■ナッシェレ To:リュント |
違うわよ(きっぱり) あいつが仕事にあぶれて困ってるのを見つけて、私が誘ってあげたの♪ グリの世話もしてくれるし、良い奴よ♪ |
胸元にすっぽりおさまっているグリの頭をなでなで。
■リュント To:ナッシェレ |
な〜〜んだ。 奴は一人だったのか。 ところでいつから仲間なんだ? |
■ナッシェレ To:リュント |
3年前くらいかしら? 懐かしいわね〜♪ その頃はまだお互い駆け出しだったから、それこそ迷子捜しとか、子どものお守りとか、何でもやったのよ♪ |
懐かしさに目を細める(笑)
■リュント To:ナッシェレ |
そんなに前から組んでいたんだな(笑) それならパーティー内の癖や、仕草も全て分かっているんだよな? |
■ナッシェレ To:リュント |
まぁ、だいたいはね♪ どうしてそんなこと聞くの? |
■リュント To:ナッシェレ |
うちのメンバーの一人に教えてやる為さ(笑) それ以外有ると思うかい? どうやらその一人は惚れちゃったみたいだからな… |
■ナッシェレ To:リュント |
リエラちゃんね〜。素直で可愛いわよねぇ♪ 正直心配してたから、姉貴分としてはホッとしたわ〜。なんてね。 |
■リュント To:ナッシェレ |
パーティーで唯一の良心なのに(笑) |
■ナッシェレ To:リュント |
そうみたいね♪ |
即座に納得(笑)
■ナッシェレ To:リュント |
ちなみにあいつ(キュラス)の癖は頭や頬を掻く事よ。 困るとすぐ顔と仕草に出るのよね〜♪ |
楽しそうに言う。どうやらいつもからかって楽しんでいるらしい(笑)
■リュント To:ナッシェレ |
それを教えてやれば、リエラも接しやすくなるかな。 つ〜か、今更教えなくても今頃二人で仲良くなってたりして! |
■ナッシェレ To:リュント |
そうよ〜。恋人になるのなんてあっという間なんだから〜♪ あぁ、ミリィちゃんには振られちゃったし、さみしいわぁ。 |
グリをぎぅぅと抱きしめる。
胸元から「に゛〜」という苦しげな声が聞こえた(笑)
■リュント To:ナッシェレ |
ナッシェレは可愛らしい女の子が好きなのか? 女なのに?? |
ミリィが男の子とは未だ気付かず(笑)
■ナッシェレ To:リュント |
あら、男とか女とか関係ないわ♪(きっぱり) 可愛いものは可愛いのよ、それだけで充分じゃない♪ |
にこにこと。
■ナッシェレ To:リュント |
本気の恋は別だけど、それはしないことにしてるのよ♪ |
■リュント To:ナッシェレ |
そうなのか? 出会いが無いのはお互い大変だな(苦笑) |
ちょっと勘違い?
■ナッシェレ To:リュント |
そうね〜♪ |
流した(笑)
■ナッシェレ To:リュント |
私たちは、いい友達になれそうね♪ |
■リュント To:ナッシェレ |
気が合いすぎて怖いくらいだな(笑) |
■リュント To:ウラヴィー |
この時計台の管理者は、やっぱ、領主か? それなら領主にこの建物の再建と管理を志願してみたらどうだ? |
言うのは簡単。
■ウラヴィー To:リュント |
はぁ、でも……。 今、領主様はなんだか執務に身が入ってらっしゃらないみたいで。 志願してみても受け入れてくれるかどうか……。 |
弱気な表情で。
■リュント To:ウラヴィー |
その原因は分かっているのか? 分かるなら取り除いてやれば、また執務に身を入れて考え直すかも知れないだろう? この時計台だって歴史的建造物となれば観光名所にだって出来る訳だし。 |
■ウラヴィー To:リュント |
そ、そんな…領主様なんて遠目から見たことがあるだけで、お話ししたこともないですよ。 僕みたいな下っ端が、直接面会なんて無理ですし…。 原因なんて…。 |
■リュント To:ウラヴィー |
お前さんが下っ端でもお前さんの親父は下っ端か? 領主と話す程度の力は無いのか?? |
■ウラヴィー To:リュント |
僕の父さん、小隊をまかされているだけですから…………。 |
たいした地位は無いらしい。
■リュント To:ウラヴィー |
な・なんだと! 顔はいかついのに、見掛け倒しか!? もっと衛視隊の中でも顔が利くのかと思ってたんだぞ!! |
■ウラヴィー To:リュント |
ううっ、ご、ごめんなさい。 まだ働き盛りの頃は、見張りの塔の責任者だったんですが。 今はのんびりと、その、新人の育成にあたってるんです……。 |
まるで自分が怒られたかのようにびくびく(笑)
■リュント To:ウラヴィー |
なんで老いてもいないのに、ご隠居みたいな生活しているんだよ!? 親父さんはまだまだ体は丈夫なんだろう? 現役で働ける体力があるんだろう?? |
■ウラヴィー To:リュント |
でも、新人を育成できるベテランが少ないんですよぅ… ある意味現場で指揮を執るよりも重要な役割なんです……。 |
衛視ズが頼りないのはこのせいらしい。
■リュント To:ウラヴィー |
それでさっきの混乱振りか… でもベテランが教育係しかしていないで、現場が混乱しているようじゃ本末転倒の気がするのは俺だけか? お前がもっとしっかりしろ!! |
責任転嫁?八つ当たり?
■ウラヴィー To:リュント |
はぅぅっ、すいませんっっ! |
頭をかかえてびくつくウラヴィー(笑)
■リュント To:ウラヴィー |
ま〜、いいさ。 今更言っても仕方が無い事だしな。 |
瞬間湯沸かし器
■ブラウニー To:ウラヴィー |
(精霊語) (ひっく、ひっく) ご主人様、昔のことぜんぶ、忘れちゃったの? |
ブラウニーは小さな肩を落として泣き続けている。
■リュント To:ブラウニー |
(精霊語) ご主人様は昔の事を忘れちまっているんだよ。 昔の事を思い出すのでち〜っとばっかしお前に協力して欲しいんだが出来るか? |
■ブラウニー To:リュント |
(精霊語) ? なーに? ご主人様のためなら、ぼく、何でもする! |
ぱっと顔を上げるブラウニー。
■リュント To:ブラウニー |
(精霊語) 俺がやれって言った日の昼間に、ここで砂時計をいつもと違う感じに動かすんだ。 それをたまたまやってきた俺がお前を説得すると称して、元の状態に戻す。 そっからは俺の舌先三寸さ。 領主に奇怪な事が起きるから弔う為に、館を元通りにしてくれだの、 管理する人間としてお前のご主人を使ってくれだの色々とな。 どうだ!? |
浅はかな考え(笑)
■ブラウニー To:リュント |
(精霊語) ん〜? えっと、えっと、やれって言われたらちがう感じに動かして、 せっとくが始まったらもとの状態にもどせばいいの?? |
小首をかしげながら。
とりあえず「舌先三寸」の意味はわかっていないらしい(笑)
■リュント To:ブラウニー |
(精霊語) あんまり難しい事を言っても無駄だな(苦笑) よし、俺がもう一度ここへ姿を現したら、時計をいつもと反対方向へ動かしてくれ。 しばらくして、俺が両手を挙げたら、元通りの動きにしてくれ。 これなら分かりやすいか? |
■ブラウニー To:リュント |
(精霊語) うん、わかった! そうすればご主人様、ここに住んでくれるんだね! |
ぴょんぴょん跳びはねて嬉しそう(笑)
■リュント To:ブラウニー |
(精霊語) そう出来るよう、俺も頑張るよ。 |
どうやらまとまる方向で(笑)
■ブラウニー To:リュント |
(精霊語) わぁ〜い! ありがと! あ! そうだ、ご主人様のおたから、返して! ちかしつに、しまっておかなきゃ! |
■リュント To:ブラウニー |
(精霊語) 待て待て! ご主人様をちゃんと連れて来てやるから俺に預からしてくれと言っただろう! しかもこれを守っていないといけないのは、このフランメグルにお前のご主人様が頼まれた使命なんだぞ? フランメグルからも、ご主人様からも俺が一時的に預かって良いと許してもらっているんだが? お前もそれでしばらくの間、納得してくれないか?? |
■ブラウニー To:リュント>フランメグル |
(精霊語) ん〜? そうなの? トリさん? |
■フランメグル To:ブラウニー |
(精霊語) トリさんではない、フランメグルだ。 …そうだ、宝はそもそも我のもの。 アーヴィーの役目は、それを守ることであった。 |
■ブラウニー To:フランメグル>リュント&ウラヴィー |
(精霊語) そうなんだ〜。 ご主人様がいいって言うなら、ぼく、ぜんぜんいいよ! |
にっこりとリュントとウラヴィーに笑いかける。
■リュント To:ALL |
(精霊語) んじゃ話はまとまったな! しばらく宝を借りるけど、必ず返しに来るからそれまで待っていてくれよ。 ちなみにこれをここで合体させてみても良いか? |
おもむろに荷物の中から宝筒を。
鎧の中からは「W」の石を取り出す。
リュントの手の中の石は、今にも宝筒の中に飛び込んでいきそうだ。
■フランメグル To:リュント |
(精霊語) 構わぬ。 むしろ「鍵」が |
興味深げにリュントの手元に注目している。
■リュント To:フランメグル |
(精霊語) 何があっても俺を責めてくれるなよ。 |
とフランメグルへ念押しして、二つを引き合わせる。
■フランメグル To:リュント |
(精霊語) ふっ。 |
謎の笑み(笑)
リュントの手を放れた「W」の石は、ヒュッと宝筒の中へと吸い込まれた。
円柱形の透明な筒の中で、それはくるくると回っている。
セーピアのくれた宝玉と、まったく同じ状態であった。
■ナッシェレ To:リュント |
ふ〜ん、不思議なものね〜。 |
興味深げにじっと見つめている。
■リュント To:フランメグル |
(精霊語) やっぱ、予想通りだったな。 これを元に戻す方法は知っているか? そのうち勝手に戻るとか?? |
■フランメグル To:リュント |
(精霊語) 知らぬ。「その時」が終われば戻るかも知れぬし、戻らぬかもしれぬ。 |
知らなくても偉そうなフランメグル。
■リュント To:フランメグル |
(精霊語) 結局な〜〜んにも知らないんだな(笑) |
フランメグルは誇らしげに夜空を見上げ、応えなかった(笑)
■リュント To:独り言 |
きーちゃんからくれぐれも取れなくなるような状況にはしないようにって念押しされていたのに… |
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GM:ともまり |