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SW-PBM Scenario#150
Three? materials

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地下室から出てきたモノ


 砂時計

不機嫌ブラウニー、お仕置きはまだまだ続くのか?
■ミリスレスカ To:子どものような声
(同時通訳中)ええっと……どこからどこまでが、君のおうちなの?
ボクたちが中のひとたちを、連れ帰りに入っちゃダメ?

■子どものような声 To:ALL
(精霊語)
だーめ!
ここに入っていいの、ご主人様だけっ!
この、ご主人様のおうちっ!
ぼく、ご主人様が帰って来るまで待ってるの!

砂時計がくるんと一回転した。中の砂がさらさらと流れ落ちる。
■ナッシェレ To:ALL
主人ねぇ……。昔ここに住んでた人がいたってことかしらね?
家人を失うと、ブラウニーはたいてい消えるか狂うかするんだけど。

博識なナッシェレ。
■リュント To:ナッシェレ&子どものような声
普通はな。
しかも建物がここまで崩れているんだから狂ってもいいもんなんだがな。
狂わないところを見ても、主人を待っているところをみても、
何か強い思いを持った奴が住んでいたんだろうな。

(精霊語)
お前の主人はどこへ行っちまったんだ?
なんで待っているんだ??

■子どものような声 To:リュント&ALL
(精霊語)
ご主人様…ごしゅじ…
ぐすん。
どこに行っちゃったの〜〜。

ブラウニーは、突然とても悲しそうな涙声になった。
■子どものような声 To:ALL
(精霊語)
砂時計回して、時間知らせるの、ご主人様のお仕事〜。
なのに、なのに、いなくなった。
ぼく、代わりにやってあげてるの…。

■リュント To:子どものような声
(精霊語)
参考までにお前はいつから主人の代わりをしているんだ?

■子どものような声 To:ALL
(精霊語)
ずっと、ずーーーっと、むかしから。
この、ぐらぐらゆれて、壊れてから…。
もう砂時計、回しすぎて、忘れちゃった。

■リュント To:子どものような声
(精霊語)
そかそか。
ちなみにこの塔もむか〜しからあるんだろう?

リュントは精霊に時間の概念が無いと見切った!
■子どものような声 To:ALL
(精霊語)
そうだよ。
ずっと、ずっと。むかーーーしから。

■リュント To:子どものような声
(精霊語)
ずいぶんと長い間頑張っていたんだな〜〜(泣)

■ミリスレスカ To:ALL
なんだか、かわいそうですね……。
この子の「ご主人様」って、きっともう……あ、今のは訳さないでくださいね……。

■アリエラ To:子どものような声
(精霊語)
あの、ごめんね。
にんげんの中には、…ううん、ほとんどの人にはあなた達の言葉がわからないの。
だから、ここがあなたの大切なご主人様の家で、入っちゃダメってことがわからなかったの。
だから、お願い、許してあげて。

申し訳無さそうに話しかける。
■子どものような声 To:ALL
(精霊語)
ぐすっ。
会いたい。会いたい。
それなら…、ご主人様探してきて。
約束してくれたら、許してあげる。お仕置きやめて、出してあげる。

ブラウニーの泣き声に合わせるように、建物が小刻みに震えて、さっきよりももっとたくさんの砂ぼこりが落ちた。どんどん不安定になっているのがわかる。
■アリエラ To:子どものような声
(精霊語)
…わかったわ。
わかったから、もうお仕置きしないでおいてね。
でないと、中にいるキュラスさんが心配でご主人様を探すどころじゃなくなっちゃうから…。
それで…ご主人様のお名前とか、性別とか、年齢とか、見た目とか教えてくれる?

やさしく慰めるような声音で話しかける。
■子どものような声 To:アリエラ&ALL
(精霊語)
ほんと? ほんと? おまえ、やさしいね!
それに、あの歌みたいに、きれいな声!

一転して嬉しそうな、明るい声が響いた。
■リュント To:子どものような声
(精霊語)
人に物を頼むのならちゃんと人前に姿を現すのが精霊でも礼儀だろう?

礼儀を知らない人間が精霊を諭す図(笑)
こう言うのが一番似合わない人間No.1!
■子どものような声 To:リュント&ALL
(精霊語)
レーギ? レーギってなーに?
しらないことば! へんなにんげん!

しかし要求されていることはわかったのか、気がつくと砂時計の前にぼんやりと男の子の姿が現れた。
■ブラウニー To:リュント&ALL
(精霊語)
アーヴィー・トゥルエノ、にんげんのおとこ、おとなだよ!
明るい茶色の髪、してた!

両手を振り回して、元気よく説明する。
■リュント To:ブラウニー
(精霊語)
そうそう(笑)
独り言じゃないんだったら、ちゃんと話す人の前に姿を現そうな(笑)
アーヴィー・トゥルエノ?人の名前か?

■ブラウニー To:リュント&ALL
(精霊語)
ご主人様、そう名乗って、そう呼ばれてた!

■リュント To:ALL
俺は全然思い当たらないが、みんな聞いた事あるか?

■ナッシェレ To:リュント>ミリィ&アリエラ
ええ、依頼人と良く似た名前ね。
ねね、覚えてる? 私が見せた依頼書。

こっそりナッシェレがつぶやいた。
■ミリスレスカ To:ナッシェレ
……?
ああ! トゥルエノさん……でしたっけ? そういえば……。

■ナッシェレ To:ALL
そう。私とキュラスは、昼間にその依頼人に会って来たけど、ウラヴィー・トゥルエノって名前の若い青年だったわよ。
南の門にある見張りの塔の衛視で、今もそこにいると思うわ。
髪の色は、確かに明るい茶色だったけどね〜。

■アリエラ To:ナッシェレ
そうなんですか?
じゃあ、もしかすると血縁の方かもしれませんね。
その衛視さんにここにきてもらうことってできそうですか?

■ナッシェレ To:アリエラ&ALL
どうかしら?
夜は、見張りの塔にかがり火をつける仕事があるって言ってたし、今すぐは無理かしらね?

ナッシェレは西南の方を指さした。

グレーとオレンジに染まる夕焼けをバックに、高くそびえる見張りの塔。
その最上階の窓から……もくもくと黒い煙が立ち上っていた。
■リュント To:ナッシェレ
普段からあんなに煙が出ているのか?
あそこは異常が有った時煙で知らせる、のろし台も兼ねているのか?

■ミリスレスカ To:リュント
あ、あのあの、リュントさん……毎回あんなに煙が出るほど火をくべてたら塔が保たなそうというか……どう見ても、異常事態というか……???

■ナッシェレ To:ミリィ&ALL
そうね、明らかに火事ね。

険しい表情になって言う。
■リュント To:ALL
やっぱ、普通に考えて火事か・・・
おりゃウンディーネを操るのはあんまり上手くないんだけどな・・・

精霊使いとしてあるまじき言動
■アリエラ To:ALL
まさか…あそこにウラヴィー・トゥルエノさんがいるとか…?

嫌な予感に顔色が青ざめる。
■ブラウニー To:ALL
(精霊語)
やくそくだからね。出してあげる!

砂時計の足元の床が、ゴリッと音を立てて内側に外れた。
と同時に、茶色の毛並みの子犬が、口に透明な筒状の何かをくわえて飛び出してきた。
続いて、砂ぼこりまみれになったキュラスが顔を出す。
■キュラス To:子犬>ALL
こら待て、ストロガノフ! 逃げるなってば!
…あっ! リエラ! ミリィ! あの子が例の子犬なんだよ!

■ミリスレスカ To:キュラス>子犬
え? ストロガノフって……あっ、ちょっと待って〜!

子犬は塀のすき間をくぐり抜け、一目散に見張りの塔に向かって駆けてゆく。
──そして、リュントの持っている「W」の石も、犬を追おうとして動いていた。
■リュント To:ALL
この好青年っぽいのが例のあれか?
んな事言っている場合じゃなさそうだな!

敏捷度18のダッシュ!
子犬ごとき捕まえられるでしょう!?
リュントとキュラスが子犬を追い、走り出そうとして身構えたその瞬間に、ミリィはすでにフェロニエールに指をかけていた。
額から振りほどくように素早く外すと同時に、精神を集中しながら、駆けて行こうとする子犬の背中を見据える。
■ミリスレスカ To:チャイロン
チャイロンお願い、力を貸してねっ!

冒険者としての鍛錬の成果か、ほとんど反射的に、唱えるべき呪文が自然と口から出て来はじめていた。
■ミリスレスカ To:
(上位古代語)
――我が示す先の大気よ、偽りの安らぎもたらす神秘の霧となれ!

子犬の姿が人ごみに紛れそうだったその瞬間。
眠りの雲が茶色いちいさな体を包んだ。
子犬はふらりと足をよろめかせ、ぱったりと路上に倒れ込む。
からんころん、と音がして、くわえられていた透明の筒状のものが落ちた。
その直ぐ傍に、子犬を追いかけていたリュントも立っていた!
……しかし、強運さすがの抵抗力が彼を守ったようだ。
■ナッシェレ To:ミリィ
お見事ね、ミリィちゃん♪

にっこり微笑んで感心。
■リュント To:ミリィ
何か魔法を唱えたのか?

■ブラウニー To:ALL
(精霊語)
あー! ぼくの地下室から、宝筒、消えてる!
あの犬、持って行った! だめ! 返して! ご主人様のたからもの〜!

■アリエラ To:ぶらうにーくん
(精霊語)
そんなこと言ってる場合じゃないわっ!
ほら、あの塔から煙が出て、火事になっているところ。
あそこに、ご主人様のことを知ってるかもしれない人がいるかもしれないの!
早く助けに行かないと…。
また、後でね。

切羽つまった口調で説明しながらも、すでに駆け出している。
後ろから、ブラウニーの慌てた声と、砂ぼこりが落ちる音が聞こえた。
■キュラス To:アリエラ
いてて……。
リエラ! 俺も行くよ。

おでこを押さえながら、アリエラを追いかけるキュラス。
■ナッシェレ To:ミリィ
走るのは嫌いだけど、依頼人がピンチじゃ仕方ないわね〜。
ミリィちゃん、私たちも行きましょ。

■リエラ To:すとろがのふ
よかった…怪我はしてないみたいね。
でも、危ないからしばらく寝ていてね。

リエラは子犬に駆け寄り、すやすや眠るその体を抱き上げた。
そして、一番近くにいたリュントが筒を回収。
「W」の石は、間違いなくこの筒に引きつけられているようだ。
■リュント To:ALL>ぶらうに〜くん
取り敢えず俺が筒を預っておくからな!

地理がいまいち分かっていないので、みんなの後に続きます。
■ブラウニー To:リュント
(精霊語)
ありがと! あとでちゃんと返してね!

■リュント To:ブラウニー
(精霊語)
おう、大事に預かっておくぞ!!

返すとは言わない(笑)
あたりが騒がしくなってきた。今や大半の通行人の目は、見張りの塔に釘付けだ。
塔の最上階の煙はますます勢いを増し、窓からは燃え上がる炎がちらちらと見えた。

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