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SW-PBM Scenario#150
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不機嫌なブラウニー


 砂時計

アリエラ、ミリスレスカ、リュントの3人は、キュラスたちと交わした約束を果たすべく、町の南にある「砂時計」を目指すことにした。
地図を頼りに、西日に照らされた市場を抜ける。
しばらく歩くと、スラムとの境目の場所に、半ば崩れかけた古めかしい石造りの建物が目に入った。小さな物置小屋ていどの大きさだったが、崩れた屋根の形から連想するに、かつては塔の土台部分だったようにも見えた。
建物は石の塀にぐるりと囲まれており、小さな門にはロープが渡されていた。
「立ち入り禁止」と共通語で書かれた立て看板が立っている。
門の奥には建物の入口(ドアはない)が見え、その奥に人の背の高さほどの砂時計が見えた。今は動いていないようだ。
リュントは、胸元に押し込んでいる「w」の石が、もぞもぞと動いているのがわかった。
■リュント To:ALL
キルリックから預かった石が反応し始めているぞ。
この辺に何か有るかもな。

「w」の石が入っている水袋を慎重に出しながら、持っていたロープをぐるぐる巻きにして待機。
■ミリスレスカ To:ALL>ナッシェレ
あっ、ナッシェレさんですよ♪
ナッシェレさ〜んっ、おまたせしました〜!

門のそばに、ナッシェレが気だるい様子で立っていた。
ミリィたち一行を見つけると、ぱっと笑顔になり「おいでおいで」と手招きする。
■ナッシェレ To:ミリィ
ミリィちゃん♪ 会いたかったわ〜〜♪

身をかがめて、がばちょと抱きしめる(笑)
■ナッシェレ To:ミリィ&アリエラ>リュント
それに、リエラちゃんも。
よかったわ、ちゃんと会えて♪
こちらの方は? お仲間かしら?

リュントに優雅に微笑みかける。
■アリエラ To:ナッシェレ>リュント
あ、そうです。
精霊使いのリュントさんです。

リュントさん、こちらはナッシェレさん。
ミリィみたいな可愛いものが大好きなんだそうですよ。

適当に紹介する。
■ミリスレスカ To:リュント
え? リュントさんも可愛いもの、好きだったんですか?
なんだか、ちょっと意外……あ、でも……?

ミァとの『濃厚な』やりとりを思い出して、ちょっと納得したようだ。
■リュント To:ミリスレスカ&ナッシェレ
待て〜〜い!
俺は可愛いもの好きじゃなくて、むっちりむちむち好きです。では改めて、精霊使いのリュントさんです。
以後、お見知りおきを〜

優雅にお辞儀なんてしてみる。
■ナッシェレ To:リュント
ふふふ、面白い人ね♪
ナッシェレよ、よろしく♪

笑顔で挨拶を返すナッシェレ。
身長がほとんど変わらないふたりであった。
■ミリスレスカ To:ナッシェレ
……あれ? キュラスさんは?
もしかして、すっぽかされちゃったりとか、したんですか〜?

■ナッシェレ To:ミリィ&ALL
あ、そうそう。
キュラスってばねぇ、子犬を追って落とし穴に落ちちゃったのよ。

肩をすくめて苦笑。
■ミリスレスカ To:ナッシェレ
……え? 落ちたって……落とし穴、ですか?!

■ナッシェレ To:ミリィ&ALL
そうよ、見事な落ちっぷりだったわ〜。

■アリエラ To:ナッシェレ
え? だ、大丈夫なんですか!?
ば、場所は…?

あわててあたりを見回す。
■リュント To:アリエラ
早速、愛人の心配をしているのか?
大丈夫じゃなければこの人が落ち着いて突っ立ってないだろう?

そりゃそうか?
■アリエラ To:リュント
だ、だから愛人なんかじゃありませんって…。
いや、そんなこと言ってる場合じゃなくて…。

キュラスのことを心配してか、かなり焦っている。
■ナッシェレ To:アリエラ&ALL
場所はあそこよ。

ナッシェレは砂時計の足元の床を指さした。
■ナッシェレ To:ALL
ここは立ち入り禁止なんだけど、市場で見つけた子犬が中に逃げ込んじゃって。
キュラスも追って中に入ったら、突然床に穴が空いたの。
で、キュラスと子犬がいっしょに落ちて、そのあと自然に閉じたのよ。
不思議よね〜♪

さほど心配していない様子。
■リュント To:ナッシェレ
突然穴が空いた?落とし穴じゃなくてか??

穴が空いた辺りをセンスオーラ〜〜
■ナッシェレ To:リュント&ALL
私は落とし穴みたいに見えたけど、実際のところは良くわかんないわ♪

■アリエラ To:ナッシェレ
しかも穴が自然に閉じちゃったんですか?
あの、穴が空いてから閉じるまでってどのくらいの時間だったんですか?

アリエラも穴の周辺をセンスオーラ〜。
■ナッシェレ To:アリエラ&ALL
そうね〜。
ばたん、ひゅーっ、ばたんっ、って感じで、一瞬ね♪

リュントとアリエラは、建物からなにやら不安定なブラウニーの気配を感じた。
■アリエラ To:リュント
……なんか、この辺のブラウニーさん、変じゃないですか?

■リュント To:アリエラ
なんかおかしいな。
狂っている訳ではないだろうけど、不安定な存在だな。
建物が壊れかけている事にも影響しているのかな?
試しにロープを俺の腰に付けた状態で近くまで近づいてみるか?

今シナリオはロープを頻繁に使うな(笑)
■ナッシェレ To:ALL
ブラウニーがいるの? この建物。
へぇ〜。それならいきなり床が空いて閉じたのも頷けるわね♪

ナッシェレは「ブラウニー」を知っているようだった。
■アリエラ To:ナッシェレ
…ブラウニーって、開け閉め簡単な落とし穴作るものなんですか?

精霊使いなのに物知らず…。
■ナッシェレ To:アリエラ&ALL
ううん、自分で何かを作ることはできないけど、家のなかにあるものなら自由に動かすことができるでしょ?
もともとあそこの床に、扉つきの入口か何かがあったんじゃないかしら。
地下室とか、床下収納口とかかしらね?

穴が空いたらしい床を、指先で指し示しながら。
一行が相談していると、建物の中から突然石のかけらがヒュッと飛んで来た。
リュントの足元にころころんと転がる。
■ミリスレスカ
えっ?! な、なにっ!?

■リュント
俺を狙ったのか!?

■子どものような声 To:ALL
(精霊語)
うるさいぞ、にんげん!
あっちいけ!

■ミリスレスカ To:ALL
これは……子どもの声? でも……何語?

小さな男の子のような声が建物の中から聞こえた。
しかし、中に人の気配はない。ナッシェレは肩をすくめている。精霊語はわからないらしい。
■アリエラ To:ALL
精霊語…ぶらうにー君でしょうか?
通訳しますね。

同時通訳開始〜。
■ナッシェレ To:アリエラ
ありがと♪

■アリエラ To:子どものような声
(精霊語)
こんにちは、騒がしくてごめんなさい。
私はアリエラといいます。
大切な人と子犬がこちらに迷い込んで、穴に落ちちゃったみたいなんです。
探しにいく許可をもらえませんか?

ぶらうにーのいそうな方向にやさしい口調で話しかける。
■子どものような声 To:ALL
(精霊語)
やだ!
そいつら、かってにぼくんちに入ったから、おしおき中っ!
ここに入っていいの、ご主人様だけ!
ほかのにんげん、かってに入って、かってに調べたりするからキライ!

床の下から、ドカッ! バタン! という何かがぶつかったような声が聞こえた。
建物が震えて、パラパラと砂埃が落ちる。
■ナッシェレ To:ALL
あらあら。
キュラス、大丈夫かしらね?
まぁ、あいつは避けるのは得意だったけど、子犬が一緒じゃあねぇ。

信頼しているのか、はたまた面倒なのか、自分から助けに行くつもりはないらしい(笑)

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GM:ともまり