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SW-PBM Scenario#150
Three? materials

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名物店の床の謎


 市場・表通り

キルリック、ラルカ、そしてシトラの3人は、やや遅い昼食をとるために市場へとやってきた。
町並みは相変わらず曲がりくねって歩きづらかったが、ラルカが無駄のない正確な最短通路を知っていたので、人込みに惑わされることなく進むことができた。
あちこちでいい匂いを漂わせている屋台は、やはり遅い昼食をとる人々でいっぱい。
旅人や行商人も多いが、家族連れもかなり目立っていた。
■シトラ
♪ごーはーんー、ごーはーんー

キルリックに抱っこされた状態で、足をばたばた。
■キルリック To:シトラ
はい、好きなだけ食べて良いですよ。

■シトラ To:キルリック
ぱぱも、すきなだけたべてよいですよ〜

さっそく移りつつある口調。
■キルリック To:シトラ
はい、いっぱい頂きますよ(微笑)

まんざらでもない様子。
■ラルカ To:キルリック
そういえば、さっき「猛る熊の鼻先亭」とおっしゃってましたけど――

キルリックと並んで歩くラルカが思い出したように口を開く。
■キルリック To:ラルカ
はい。

■ラルカ To:キルリック
もしかして今夜の宿泊先はそこですか?

■キルリック To:ラルカ
ええ、依頼人の方に用意して頂いたのが「猛る熊の鼻先亭」だと言っていました。
ただ・・・可能であれば、これも何かの縁ですし、「天の絹糸亭」に変えて貰えないか相談してみるつもりですけどね。
(・・・歌の事も気になりますし。)

■ラルカ To:キルリック
優しいんですね。

……でも、今日の予約なら、たぶんキャンセル料は100%ですよ。

■キルリック To:ラルカ
そうですね(苦笑)

まぁ、全員で移るのは無理でも、私だけ個人的に「天の絹糸亭」に泊まる事はできるでしょうし。
幸い、護衛任務とかでは無く、目下のところ襲撃を受ける予定もありませんので、仲間と要相談で考えます。

■ラルカ To:キルリック
なるほど。
「猛る熊の鼻先亭」も、良い宿ですけどね。
──シトラちゃん、喜びそうです。

当のシトラは、町のにぎやかな眺めに心を奪われて、歓声をあげっぱなしである。
■キルリック To:ラルカ
ここまで懐かれるのも、稀ですし。
ラルカ共々、良い出会いだと思っています。

■ラルカ To:キルリック
光栄です。

■キルリック To:ラルカ
ん?

しっかり聞き取れなった様だ。
■キルリック To:ラルカ
ちなみに、『良い宿です』って事は、泊まった事があるんですね?
何かこう、名物的なものはありました?

■ラルカ To:キルリック
──はい、一度だけ泊まりました。
名物のようなものは……あることはありますけど、秘密です。

人さし指を口に当てた。
■ラルカ To:キルリック
知らずに出会った方が楽しいこともありますから。

■キルリック To:ラルカ
うぅ、それじゃあ泊まらないといけないじゃないですか(苦笑)

聞きたくもあり、知らずに出会ってみたい気持ちも有り、の複雑な表情。
■ラルカ To:キルリック
そうですね。

あさっての方を向いてそう言ったが、声がちょっと笑っていた。
■キルリック To:ラルカ
困りましたねぇ(苦笑)

いけずぅ、って感じで(笑)
 市場・ココナベーカリー

しばらく歩くと、「ココナベーカリー」と書かれた看板が目に入った。
白くて丸いパンのレリーフが描かれている。
店は2階建ての石造りで、煙突からは黒い煙がもくもくと。
入口の前にはいくつかのテーブルも並んでいて、外で食べることもできるようだ。
■女性店員 To:道行く人々
いらっしゃいませ〜♪ トールクーベ名物、トーベルクーベルはこちらですよ〜

三つ編みの店員が、元気よく客引きをしていた。
■キルリック To:ラルカ&シトラ
ここでも食べられるんですね。
ここで人波と街並みを眺めながら食べるのと、公園でのんびりと食べるのと、どっちが美味しく頂けますかねぇ?

■シトラ To:キルリック
シトラ、すぐたべる〜。

即座に主張。
■ラルカ To:キルリック
待ちきれないみたいですね。

目元に笑みが浮かんでいた。
■キルリック To:ラルカ&シトラ
はい、そうみたいですね。
シトラの意見を尊重しましょう(微笑)

つられて笑顔。
見た目親子連れ(?)の3人は、店内に入る。
食欲をそそる香ばしい香りで満たされていた。
■キルリック To:ラルカ&シトラ
さぁ、注文しましょうか。
トーベルクーベルは、いろいろ種類があるんですか?

■ラルカ To:キルリック
パン自体は、白くてもちもちしたものですが、
間にいろいろ具を挟んで食べるんです。そのままでも美味しいですけどね。

パンがどっさり並べられたカゴの隣には、様々な食材が皿に盛られている。
焼いた肉や、ハム、サーモン、細かく刻まれた野菜、生クリームやチーズなどなど。
■ラルカ To:キルリック
私はローストチキンと根野菜にします。

■シトラ To:キルリック
シトラ、いちごジャムとクリーム〜

■キルリック To:ラルカ&シトラ
ラルカが、ローストチキンと根野菜。
シトラが、いちごジャムとクリーム、ですね?

シトラ、お肉とか野菜は良いのですか?
お肉とか野菜のトーベルクーベルの後に、甘〜いデザートを食べても良いですよ。
それから、一つ、良い事を教えてあげましょう。
野菜とかお肉とかを食べた後の、甘〜いデザートは、特別に美味しいんですよ。

いつの間にか、『お肉と野菜』が『野菜とお肉』に変わり、誘導中。
■シトラ To:キルリック
シトラ、おやさいきらい。

とても嫌そうな顔をして、首を振る。
■キルリック To:シトラ
では、私が食べて美味しかったら、私のを少し分けてあげます。
それなら、食べてくれますか?

■シトラ To:キルリック
ん〜…。うん。

微妙な表情をしてから、「おいしいならいいや」という表情になって、頷く。
■キルリック To:シトラ
はい、シトラは素直で良い子ですね。

満面の微笑みで、シトラの頭をなでなで。
■シトラ To:キルリック
うん♪

ちょっぴり得意げな笑顔を浮かべた。
店内では店長とおぼしきかなり年配の男性が、ひとつひとつ丁寧に客に応対している。白い帽子から覗く髪の毛は真っ白で、口ひげも真っ白である。
■白ひげ店長 To:ALL
どうも、いらっしゃいませ。

■キルリック To:白ひげ店長
はい、では・・・

ローストチキンと根野菜で、一つ。
いちごジャムとクリームで、一つ。
ポークビーンズと、チーズで一つ。
ベーコン、レタス、トマトで一つ。

とりあえず、以上の4つでお願いします。

■白ひげ店長 To:キルリック
はいはい、少々お待ちを。

店長はにこやかに応え、手際よく準備を始めた。
トーベルクーベルを待つ間、キルリックは開け放たれた入口から外の様子を観察してみた。
ココナベーカリーの周辺は飲食店の多い通りらしい。特に怪しいところや変わったところはないようだ。
テラスでのんびり昼食をとる人々にも、不審な点はないように思った。
■キルリック To:独り言
特に、気になるところは、ありませんね。

次に店内の様子に視線を移す。
ずらりと並べられた様々なパンにも不審な点はなし。
ただひとつ、気になるものを発見した。
足元。一辺が8メートルほどの店内の石造りの床をじっと眺めていると、微妙に色が違う石が一定の規則で並び、図形を象っているように見えた。
床いっぱいに大きく広がる円、その中に「w」に似た線が入った図形だ。
■キルリック To:白ひげ店長
ん!?
主人、ここの床はかわった模様ですね。
主人の趣味ですか?

■白ひげ店長 To:キルリック
おや、よく気付かれましたな。その石の床はかなり昔から残っているものらしいんですよ。私の趣味とは違いますな、ほっほ。
何でもこの場所は、大昔には塔が立っていた場所だそうで。

てきぱきとトーベルクーベルに具を挟みながら答える店長。
■キルリック
(暗号に符合しそうですね・・・後から、ミァかリュントに見てもらう必要がありますかね。)

床の文様を見つめながら、なにやら思案中。
■キルリック To:白ひげ店長
そうすると、この店は、特別な場所に建っている、と言えるんですね。
他に、塔だった時の名残り見たいなものはあるんですか?

■白ひげ店長 To:キルリック
いや〜。残念ながら、石床だけのようですな。
それ以外の部分は、私が生まれる前に崩れてしまったそうで。
さ、まずはひとつめです。

出来上がったトーベルクーベルを、ラルカが受け取る。
■白ひげ店長 To:キルリック
以前、その床の一部がめくれ上がった時に、変な石が出てきたことはありましたがね。
床と同じ模様が刻まれている石で、珍しいのでしばらくとっておいたんですが。
いつでしたかな、孫のココナにあげてしまいましたわ。ほっほ。
……さ、これで全部ですな。12ガメルになります。

■キルリック To:白ひげ店長
あ・・・、ちょっと待ってください。
飲み物は、扱ってますか?

■白ひげ店長 To:キルリック
ええ、こちらに。

壁に掛けられているメニューを示す。
フルーツジュースから紅茶まで、ひととおり揃っているようだ。
■キルリック To:ラルカ&シトラ
飲み物は何にしますか?

■シトラ To:キルリック
シトラ、おれんじじゅーす〜

■ラルカ To:キルリック
私はシナモンティーにします。

■キルリック To:白ひげ店長
私は・・・(薬茶はなさそうなので)・・・アイスティーで。

■白ひげ店長 To:キルリック
はい、では追加で3ガメルと……全部で15ガメルですな。

シトラを床に下ろし・・・
■キルリック To:ラルカ&シトラ
それでは、ラルカとシトラで食べる場所を確保して下さい。
飲み物を受け取って、お金を払ったら、私もすぐに行きます。

■ラルカ To:キルリック>シトラ
わかりました。

行きましょう、シトラちゃん。

■シトラ To:キルリック
ぱぱ、ばいば〜い。

無邪気に手を振るシトラ。
笑顔で手を振り返すキルリック。

ラルカとシトラは、手をつないで、店を出ていった。
■キルリック To:白ひげ店長
お待たせしてすいません、代金です。

ちなみに、先程の話に出ていた、床と同じ模様の石なのですが、お孫さんにお願いして、見せて頂く事はできませんか?

■白ひげ店長 To:キルリック
ん? ココナなら、ほれ、店の外で客引きをしているのがそうですよ。
興味を持たれましたかな? ほっほ。まぁ、孫に直接頼んでみてください。

店長は代金を受け取り、飲み物を差し出しつつ、入口から見える先ほどの三つ編みの女性を示した。
■キルリック To:白ひげ店長
分かりました、ありがとうございます。
では、頼んでみます。

飲み物を持って、ラルカとシトラの元に向かった。

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GM:ともまり