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SW-PBM Scenario#150 Three? materials |
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トールクーベ図書館 |
アリエラ、ミリィ、キュラスの三人は、改めて本棚を物色。
背の高いキュラスの手伝いもあって、ざっとすべての本の内容を確かめることができたが、結局役に立ちそうなものは最初にミリィが見つけだした2冊だけだった。
『トールクーベ 古き町並みの記録』、そして、遺跡の本『トールクーベ 埋もれた歴史』。
最近書かれた本のようで、両方とも共通語で書いてある。
調査結果をまとめたものらしい。
■キュラス To:アリエラ&ミリィ |
ずいぶん渋い本を調べてるんだね…… いったい何の調査なの? |
興味深そうに尋ねるキュラス。
■ミリスレスカ To:キュラス |
えっと……何を調べてるように見えますか、キュラスさん? お教えしてもいいですけど……「ギルド」がなんて言うかなぁ? あ、でも、キュラスさんが気付いちゃったっていうんなら、話は別……ですけどね♪ |
小さく舌を出して、ほくそえんでみせる。
■キュラス To:ミリィ |
ギルド……って、魔術師ギルドのこと? 俺には無縁の世界だなぁ…… 部外者が詮索しちゃまずいことなら、おとなしく席を外しておくけど…… 本のタイトルから察するに、トールクーベの遺跡に隠された「宝探し」かな? なんて思ったけどね。 |
後半は、冗談めかして言ってくる。
冒険者と言えば、遺跡で宝探し、という発想。
■アリエラ To:キュラス |
宝っていうか…、イェズニカ薬補のセルフィドさんから薬の材料探しを頼まれたんです。 |
正直に答える。
■ミリスレスカ To:アリエラ |
ちょ、ちょっとリエラさんいいんですか!? 大丈夫なのかなぁ……見た目どおりの「いいひと」ならいいんですケド……? |
■キュラス To:アリエラ |
へ〜、イェズニカ薬舗からの依頼なんだ。材料が遺跡に関係してるの? また変な薬でも作るのかなぁ。(苦笑) |
ミリィの心配には気付いてない様子で、肩をすくめた。
■アリエラ To:キュラス |
また…? もしかして…イェズニカ薬舗って変な薬を作るところで有名なのですか? |
■キュラス To:アリエラ |
変な薬だけを作ってるってわけじゃないけど、新しい薬の研究もしょっちゅうしているから、試行錯誤の過程で妙な失敗作ができちゃったりするんだって。 この間なんて…… |
思い出してぷっと吹き出す。
■キュラス To:アリエラ&ミリィ |
助手のホェルン君が、お尻からふさふさのしっぽを生やしてたよ(笑) |
■アリエラ To:キュラス |
しっぽ!! しかもふさふさ〜 見てみたかったです。 …じゃなくて、そんな薬も作ってたりするんですね〜。 |
ふさふさの尻尾にかなり惹かれたようだが、はっと我に返った。
■キュラス To:アリエラ&ミリィ |
うん。まぁ、それは失敗作だけど、かなり違和感無く似合ってたよ(笑) ご近所さんや診療所からも評判が良かったみたいだし。 本人はすごく嫌そうだったけど。よく胃がもつよね。 俺なら3日で逃げ出すよ。 |
おかしそうに笑いをこらえてる。
■ミリスレスカ To:キュラス>アリエラ |
え〜、そうですかぁ? 尻尾なんて、かわいいのに……。 そんな実験だったら、飲んでみてもいいですよね? |
耳とか尻尾とか、羽とかが生えている自分とアリエラの姿を想像してみたり……それはそれで、やたらと似合いそうな気もするが。
■キュラス To:ミリィ |
君になら似合うと思うけど、俺じゃなぁ。(苦笑) |
■アリエラ To:ミリィ |
う〜ん、味によるかな〜? なんかこの街でなら、尻尾が生えていてもほのぼのというか笑って受け入れてもらえそうな気がするね。 オランだと怪しい人ってことで官警につかまっちゃいそうだけど…。 いいなぁ、トールクーベ。 なんか引退したら住みたい町No1に思えてきたよ〜。 |
■キュラス To:アリエラ&ミリィ |
うん、ごちゃごちゃした感じが嫌じゃなければ、居心地のいい町だよ。 なんだかんだいって、俺も長く居座っちゃってるしね。 |
■ミリスレスカ To:アリエラ&キュラス |
リエラさん……それにキュラスさんも。なんだか田舎好き? 気が合うんですね……? |
■アリエラ To:ミリィ&キュラス |
え? そ、そうかな? |
てれてれ。
■キュラス To:アリエラ&ミリィ |
ん、確かに田舎は好きだけどね(苦笑) |
ちらっとアリエラを見て、こっちも照れ笑い。
『トールクーベ 古き町並みの記録』には、今から100年ほど前の町の俯瞰図が載せられていた。現存する最古の地図らしい。
町は今よりも面積が狭く、北側の農耕地帯が半分以上を占めていた。
今の町並みと明らかに違う点がふたつ。
ひとつは、町を東西に二分している川があること。
川は途中で二手に分かれており、その分岐点は、現在の地図で言うとちょうど公園のある辺りに位置しているように見えた。
■ミリスレスカ To:アリエラ&キュラス |
やっぱり、だいぶ変化がありますね……ここが、例の場所のひとつでしょうか? |
■アリエラ To:ミリィ>キュラス |
多分、そうなんじゃないかな? キュラスさん、ペンダント見つけた古井戸って、このあたりにありませんでしたか? |
■キュラス To:アリエラ |
いや、井戸は下町にあったんだ。 でも、この地図を見ると、川は現在の下町のあたりを通っていたみたいだね。 |
キュラスはふたつに別れた川の、西側の流れを指差した。
確かに現在の下町付近を横切るように流れている。
■ミリスレスカ To:キュラス>ひとりごと |
下町、ですか……。井戸があるということは、まだ地下に水脈が……? だとすると、もしかすると……? |
■アリエラ To:ミリィ |
う〜ん、古井戸は昔の川だった水脈に通じているのかな? 私たちも底まで下りてみる必要があるのかもしれないね。 |
■ミリスレスカ To:アリエラ |
水中呼吸の魔法が使える精霊使いがいるって、こんなときに助かりますね……いいなぁ、すごいなぁ……。 |
■キュラス To:アリエラ&ミリィ |
魔法の助けがあれば、けっこう安全に調べられそうだけど…… あんまり無茶はしない方がいいよ。 |
ちょっと心配そう。
■アリエラ To:キュラス |
あ、心配かけてしまってごめんなさい。 もちろん、調べるときには気をつけます。 |
■キュラス To:アリエラ |
あ、うん。なるべく、ね。 |
ちょっと照れたように鼻先を掻いた。
■ミリスレスカ To:キュラス&アリエラ |
な、なんか疎外感をひしひしと感じる……? |
春の訪れは遠そうだ…。
ふたつめは、現在の「見張りの塔」が無いこと。
かわりに別の場所に3箇所ほど塔らしき背の高い建物が建っている。
帽子と服の店「リスリス」付近、トーベルクーベルの店付近、そして「砂時計」付近。
■ミリスレスカ To:アリエラ&キュラス |
あれ……? じゃあ、こっちを基準に考えないとダメってことなのかなぁ……? |
■アリエラ To:ミリィ |
きっとそうだよね。 3箇所のうちのどれか、ってことだよね? |
「風の宿り木」はこの頃からあったようだ。同じ場所に木の絵が描かれている。
■ミリスレスカ To:アリエラ&キュラス |
このころから、もうあったんだ……大きさとかって、変わりはないのかなぁ? 最悪、埋まっちゃってるかもしれないし……根とかで……。 |
■アリエラ To:ミリィ |
う〜ん、その場合は、「トンネル」とかで掘ってみるしかないのかなぁ? |
■ミリスレスカ To:アリエラ |
そうですね……もしかすると頻繁に使う必要が出てくるかもしれないですね、「トンネル」……。 |
■アリエラ To:ミリィ |
そうだね。その時には、リュントさんと手分けして掘ってみるしかないよね〜。 |
■ミリスレスカ To:アリエラ |
一日で掘りきれるくらいには、場所を絞り込んでおきたいですよね……。 |
次に『トールクーベ 埋もれた歴史』をめくる。
現在のトールクーベの地図が大きく描かれ、その上に発見された数々の遺跡の記録が細かく書いてあった。
そのほとんどがセルフィドの言葉通り、誰彼の庭から出てきた皿の欠片とか、畑から出てきた欠けた像の頭とかいった程度のものだった。
一カ所だけ大きく“○”印が付いている。貧民街入り口の「砂時計」だ。
注釈付き。曰く、
『砂時計を抱く家の地下、要再調査。』
奥付けを見ると、この本が書かれたのは1年ほど前のようだ。
■アリエラ To:ミリィ |
なんか気になる記述だよね。 なんで「再調査」が必要なんだろう? |
■ミリスレスカ To:アリエラ |
でも、これより新しい資料がないっていうことは……再調査そのものは、まだ行われてないのかもしれませんね? あ、そうだ! この本を書いた人、探してみるのはどうでしょう? 再調査の理由も聞けますし、もしかしたら、実際の調査に参加した人を紹介してくれるかもしれませんし。 あとで、司書の人に著者さんのことについて質問してみましょうよ? |
■アリエラ To:ミリィ |
そうだね。聞いてみようか。 |
■ミリスレスカ To:アリエラ |
ええ、そうしましょう♪じゃあ他には、調べとかないといけなさそうな資料は、と……? … …… ………… …… … う〜ん、他にはちょっともう、なさそう……かなぁ? それじゃあ後は、あっちでこの本の著者さんについて、聞いてみましょうか? |
■司書 |
木箱、1個発注…っと。ふぁ〜。 |
司書は羊皮紙にペンを走らせながら、暇そうに大あくび。
■ミリスレスカ To:司書 |
すみませ〜ん、ちょっとこの本のことで、質問が……。 |
本を顔の前にかざすようにして、ぽそぽそと話しかけるミリィ。
■司書 To:ミリスレスカ |
あ、はい? なんでしょう? |
あくびの後半をかみ殺してあわてて向き直る。
■ミリスレスカ To:司書 |
この本の著者さんについて、知りたいんですけど…? |
■司書 To:ミリスレスカ |
この本ですか? え〜と、『トールクーベ 埋もれた歴史』…… あ、これは公式の調査記録ですね。著者というか……領主様が組織した遺跡調査団の共同執筆になってます。 調査団は貴族の方や識者、有志を募ってその度ごとに組織されるので、調査が終わったら解散するんですよ。 |
■アリエラ To:司書 |
そうなんですか〜。 どんな方が調査団に加わっていたのかなんてわかりませんよね〜? |
■ミリスレスカ To:司書 |
あとは、このときの調査団の団長さん、とか……。どうでしょう? |
■司書 To:アリエラ&ミリィ |
うーん、そこまでは。 そこに書かれている以上の情報は、一般には公開されませんしね〜。 |
ぽりぽりと頭を掻く。
■アリエラ To:司書 |
そうですか。 ありがとうございました〜。 |
■ミリスレスカ To:アリエラ |
う〜ん。著者さんに関しては、諦めるしかないみたいですね…? |
■アリエラ To:ミリィ |
どうしても必要になりそうだったら、セルフィドさんにお願いして調べてもらうしかないかもね。 |
■アリエラ To:ミリィ>キュラス |
今、調べられるのは、このくらいかな? そろそろお昼ごはんにしませんか? |
■キュラス To:アリエラ&ミリィ |
俺はいつでも。だいぶ腹も減ったしね(笑) 何か食べたいものある? 無ければ俺が良く行く食堂に案内するけど。 |
■ミリスレスカ To:キュラス |
食堂、ですか? え〜っと……そこって「この街ならでは」なメニューって、ありますか? せっかくオランから来たんですし、ちょっとは風変わりなものが食べてみたいんですけど…。 |
■アリエラ To:キュラス |
私もトールクーベの名物料理が食べてみたいです。 |
■キュラス To:アリエラ&ミリィ |
名物……ならトーベルクーベルだと思うけど、あれだと俺が物足りないんだよね(苦笑)。 温泉たまごをのせたパスタとかチキンライスとかならあるけど、それでどう? トーベルクーベルなら、小腹が空いた時にでも食べられるし。 |
墓穴を掘っているかもしれない。
■ミリスレスカ To:アリエラ |
う〜ん……じゃあ、それにしましょうか? たしか温泉タマゴが名物だったって聞きましたし。 |
■アリエラ To:ミリィ>キュラス |
うん、いいよ。 温泉タマゴって食べてみたかったし。 じゃあ、お勧めのお店に案内してもらえますか? |
■キュラス To:アリエラ&ミリィ |
うん、じゃあ行こうか。 今の時間ならそんなに混んでないと思うよ。 |
キュラスはペンダントをズボンのポケットに突っ込むと、ふたりを促した。
時刻はややお昼過ぎ。3人は図書館を後にした。
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GM:ともまり |