常闇通り・裏路地 |
ソロンはアールを引き連れて、常闇通りの奥へと向かっている。
暫く歩き、誰もいない裏通り迄来たところでソロンは脚を止めた。
■ソロン To:アール |
……ここだ。 ここから俺たちのアジトに繋がってる。 お前も付いて来い。 |
■アール To:ソロン |
ああ、判ったよ。しかし、これはまた、ずいぶんと寂しいところだな。 ついていくのはいいが…怖い事は無いだろうな? 仲間になるのに痛い思いをするってのもナシだぜ。 |
とりあえず軽口を叩きながらマントの下では、右手で発動体である杖を握りしめ、左手では胸元の「呼び笛」を確認する。
ちょっと怖がった風にあたりを見回す。
そして、メイシアスが尾行しているのを確認すると、ソロンといっしょに路地の奥へと消えていった…
メイシアスはその様子を見送り、後方の皆へ合図を送った。
それを確認した後方部隊は路地の前で合流を果たした。
それからソロンは路地が詰まっているところまで歩いていった。
奥まで言ったところで、おもむろに地面にしゃがむと、石畳を持ち上げた。
ソロンはアールに向かって「こちらに来い」と言うかのように手招きをしている。
頷きながら…心中ではなにか目印になるものを探し…「呼笛」のひもを引きちぎりながら入り口へ近づくと、ソロンに先導するように頼み後について地下通路に入る。
石畳を戻すときに気づかれないように、「呼笛」を置いていく。
■アール To:ソロン |
へぇ、こんなに大掛かりな隠れ家なのか…。 さすがに「こんなところ」まで通っていくなんて、モグリの俺には判らないけど、「盗賊ギルド」とか関係してるのかい? |
■ソロン To:アール |
まあ、奴らに見つからない為の用心、って奴さ。 見つかるとまずいからさっさと行け。 |
そう言うと、アールを先導して歩き始めた。
一方その頃、残されたメンバーは……。
■カロン To:ALL |
さて、あの先が隠れ家かな。 裏通りだと色々ありそうだけど今までと同じようにメイシアスさん先行で行ってもらう? |
カロンは辺りを見渡しながらこれからの行動について皆へ確認する。
ウリディケは、同様に忍び足の出来ない状態のノーブを見て、強行突入か忍び込むかで少し悩んだ末、一つの提案を切り出した。
■ウリディケ To:ALL |
ここまで来て、何も得るもの無く終わるのは癪ですわ。 全員で突入したらアールの苦労が無駄になりますから、忍び込むのは賛成ですが、見つかったときメイシアスさん独りでは少し心配ですね。 …… エルステッドさんに、魔法で消えてもらうのはどうでしょう? |
■エルステッド To:ALL |
多少時間がかかるが、それでもよければ構わぬよ。 |
懐に仕舞っているメイジスタッフをちらり、と振ってみせる。
得意の精霊魔法ほどではないが、古代の力を借りても姿を消せるのがエルステッドの強みだ。
■ウリディケ To:エルステッド、ALL |
期待しています。 誰も反対が無ければ、それで構いません。 |
■カロン To:ウリディケ>ALL |
それか、俺もメイシアスさんと一緒に前に出ようか? その後ろに姿を消したエルスさんに来てもらえば不測の事態でも対応しやすいかもしれないし・・・でも、そうなると後衛が3人になるか。 |
■ウリディケ To:カロン、ALL |
ええ、そうしてもらえると安心ですわ、誰も尾行してきてませんので後衛は3人で充分です。 ……って、『その後ろ』にエルステッドさん? 折角魔法で消えてるのですから、むしろエルステッドさんに先行してもらって、その後を二人で追った方が、敵に気付かれ難く味方の支援もしやすいと思うわ。 |
■カロン To:ALL |
う〜ん、エルスさんが先頭だと相手に気付かれる可能性が増えないかな? |
■ウリディケ To:カロン、ALL |
う〜ん、そうかもね。 取り敢えず、任せるわ。 |
■ノーブ To:ALL |
ふうっ……。 なれない事はきついのぅ……「敵」は一体どんな奴なんじゃろうか? |
ノーブはなれない追跡行動で額に汗を浮かべて、まだ見ぬ「敵」との戦いを期待してきらきら輝くような目をしていた。
自然と背中に隠し持っていた戦槌の柄をそっと強く握っていた。
■ウリディケ To:ノーブ |
きっと『骸骨戦士』ですわ、導師級の人が竜の牙で作ってる。 |
■カロン To:ALL |
『骸骨戦士』はしらないけど竜の牙か〜あれって高価なんだよね。 |
そう相談している中、先行していたメイシアスが二人の消えた路地を見ると、二人が丁度地下に消えるところだった。
噂に聞く、オランの地下水道……に消えたのだろう。
■メイシアス To:ALL |
二人とも地下水道に降りたみたいです。 |
■ウリディケ To:ALL |
あら、まだ道は長そうね。 今まで通り、メイシアスさん先行の方が良かったかしら?。 |
■カロン To:ウリディケ>ALL |
でも、目的地は近そうだから念のため俺も前に出るよ。 エルスさんには隠れ家近辺に着いたら頼もうか。 |
■ウリディケ To:カロン、ALL |
そうしましょう。 後、敵に気付かれないよう私達は更に距離をとって追いかけることにします。符丁でも構いませんので、目印を付けていって下さい。 |
■カロン To:ALL>メイシアス |
了解、尾行の方はメイシアスさんに任せて目印は俺がやるよ。 じゃあ、逝こうかwノ |
■メイシアス To:ALL |
いきますよ〜♪ |
そういうと二人が消えた路地の奥へと向かった。メイシアスは目印の「呼笛」を回収し、カロンは念のため辺りを調べてから石畳を持ち上げた。それを確認し後方に合図を送ったあと地下水路へと二人は姿を消した。