#149 月夜に吠える

4-1a オラン衛視隊詰め所・夕方

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オラン衛視隊詰め所
マーファ神殿を後にした一行は再び衛視隊詰め所に戻ってきた。
詰め所に入る前、夕日を見つつ呟いた。
■カロン To:夕日
そろそろ日が沈むか・・・。

時刻は既に夕刻、18時くらいだ。
詰め所は夜勤の準備をする衛視達があわただしく行き来している。

一行が戻ると、昼間に通された奥の会議室に案内された。
部屋の中には、一人のエルフが待っていた。
おそらく彼が「銀の網」亭から派遣された冒険者らしい。
ウリディケは、軽い気持ちでアールをからかってみる。
■ウリディケ To:アール
あら、『眠りのマイクロフト』の後任はエルフの方みたい。
これで、全種族そろったわね♪

目の前のウリディケも気付かないほどの一瞬、目の色を変えたが…
何事なく、胸を張ってにこやかに返す。
■アール To:ウリディケ
ふっふっふっ、これで私の野望に一歩近づきました。

アールの言葉を聞いて苦笑しつつ。
■カロン To:アール
野望ってまだ先があるの?

■メイシアス To:カロン&アール
きっと『友達100人!』ですよ♪ ね?

自信満々に言い切ったメイシアスは、良い笑顔をアールへと向けた。
■アール To:メイシアス
いや…

反論する間もなく、横やりが入る。
■ウリディケ To:アール
『友達100人!』ですか……。
言い換えれば『コネクション100ヶ所!』ってことでしょ?
基本的かつ、立派な野望だわ。

■アール To:ALL
そう、そのコネクションのスタートはこのPTさ。
いいかい?ただ集まっただけじゃない。皆の将来の可能性を見据えた上でのことだったのだよ。
っと、この辺でいいだろう…。
こんなやりとりで待たせちゃ失礼だ。

そんな期待に膨らむ会話(?)をしながら、パーティは会議室に入っていった。
会議室には一人のエルフの男がソファーに座っていた。
会議室に入ってきた一行を見たエルフは立ち上がり、軽くそれぞれの顔を見る。
ドワーフとハーフエルフの姿を認識した時、かすかに眉毛を動かしたが…
それ以外の表情の変化は見てとれるものはなかった。
■エルステッド To:ALL
初めてお目にかかる。私の名前はエルステッド・レムガウス。精霊の声を聞き、古代の知識を探求している者だ。
銀の網の店主殿からの紹介で、欠員が出たとの連絡を受け合流をすべくこちらまで来たのだが…リーダー殿はどちらかな?

■ウリディケ To:エルステッド
こちらこそ、初めまして
私、ラーダ神殿付属図書館の司書補佐職を務めるウリディケ・フェニールと申します。
一応、盗賊と戦士の心得もあります。
リーダーかどうかは微妙ですが、まとめ役ぐらいとは言えるでしょう。
実力ある賢者様を迎える事ができて、嬉しく思います。共に事件を解決しましょう♪

■エルステッド To:ウリディケ
まとめ役はウリディケ殿か。途中合流という珍しいケースとなってしまったが、これから宜しく頼む。
無事依頼を達成できるよう、力を尽くしましょう。

■ウリディケ To:ALL
確かに珍しいわね。
あのマイクロフトの推理を散々引き出しておいて、いざ聞き込みとなったら銀製装備が充実したより高位のルーン使いを投入するなんて……。衛視隊は始めから狼人間の可能性を疑ってましたし、今回の手配も手際が良くて、とてもサービスが行き届いてますわ。
そもそも、
「生まれながらの盗賊」グラスランナー以外全員ルーン使いのこのパーティを指名してきた所から、衛視隊の不退転の決意を感じるわね。
衛視隊もなりふり構わず絶対に「獣」事件を解決させる気でいるということだと思うわ。

■エルステッド To:ウリディケ
鉄は精霊が嫌がるから。親しき友の嫌いな装備は、なるべく持ちたくないだけさ。
「獣」がオランの首都を自由に闊歩していたら住民が安心して生活できないし。必ず解決させなければねな。

■カロン To:エルステッド>ALL
へぇ、じゃあ腰に下げてる(のか?)ダガーやクォレルは銀製なんだ。
俺も一応精霊使いとして武器を銀製にするのも考えておこうかな?
問題は持ち金だな〜(汗

■エルステッド To:カロン
ダガーやクォレルは銀のものだな。通常のクォレルも1組まだ余っているが…。
私も最初からすべて銀で揃えられたわけではない。あせらずゆっくり揃えていくのが良いさ。

『私も最初からすべて銀で揃えられたわけではない。』
ウリディケは、ふと…これまでの冒険の事に思いを馳せた。
これまでの装備にかかった苦労により、人生感を随分変えさせられた気がする。
■カロン To:エルステッド
そういえば挨拶がまだだった、初めましてカロン・ラウリって言います。
エルステッドさんと同じで精霊の声が聞けて、あとはシーフの技術を少し習ってるくらいかな。
これからよろしくお願いしますね。

■メイシアス To:エルステッド
えと。初めまして、メイシアス・メイズと言います。
見た目子供かもですがちゃんと大人です。
静かな夜を守るためにも、これからよろしくお願いします。

■ノーブ To:エルステッド
お初にお目にかかる儂の名はノーブ・グオンと申す。見ての通り一介のブラキの神官戦士兼武器職人じゃ貴殿の合流を心から歓迎する。

ノーブはにこやかな顔をしていてエルステッドに向けて握手して手を差し出す。
その差し出された手に一瞬躊躇するエルステッド。触れるか触れないかの握手を交わそうとする。
すると横から、目を輝かせたメイシアスが加わる。
■メイシアス To:エルステッド
熱烈歓迎です!!
いろいろお話聞かせて下さい♪

エルステッドの胸中を察しないメイシアスは、2人の手をまとめて両手で掴み、凄く嬉しそうに上下に激しく揺さぶった。
身長の近いノーブはともかく、エルステッドには辛そうだ。
■エルステッド To:メイシアス
あ…うん。よ、よろしく。

種族確認。グラスランナーならしょうがない。
■アール To:メイシアス
そのくらいにしておきなさい。

ふたりの歓迎に戸惑っているのを見て、引き剥がす。
■アール To:エルステッド
はじめまして、アールと申します。
あなたと同じ、古代の知識を探求するものです。
精霊使いとしても、魔法使いとしても高位とお見受けします。
ぜひ、そのお力を存分にふるってください。

深々と礼をして顔を上げると、なにげなく目が合った。

アールは目の奥をうかがおうとするも、エルステッドのほうは目を逸らせてしまった。(苦笑)
■アール To:ALL
さて、これで自己紹介は終わりだね。

■カロン To:エルステッド
そういえば、依頼についての内容はここでもう聞いてるんですか?
聞いてないなら一通り話しておかないといけないし。

■エルステッド To:カロン
聞き違いがあると今後の動きにも支障をきたすやもしれぬしな。
できたら一通り聞かせていただけるとありがたい。

■カロン To:ALL>エルステッド
これからの行動についても話し合わないといけないから先に話しておこうか。

みんなを見渡しながらそう言い、これまでの事件の概要や被害者の証言等をエルステッドへ説明をした。
■カロン To:エルステッド>ALL
大体こんなところかな。
他には何か話し忘れたことあったかな?

■アール To:エルステッド
エルステッドさん…いいにくいな。あ、失礼。そういう意味じゃないですよ。
エル…さんでいいかな?

■エルステッド To:アール
他の方との区別さえ付くのならば、エルと呼ばれても構わぬ。
妙な装飾語さえつかなければ自由に呼んでくれて構わぬよ。

「エルっち」とかじゃなきゃ良いらしい。
もっとも、そう呼ばれていたときも、強く異論は言わなかったが。
■アール To:エルステッド
わかりました。

■アール To:ALLでは
他でもない、相談なんだが、前に出られるように装備がほしいと思ってね。
エルさんが入ったからには、中盤での戦闘も視野に入れようかと。
装備といっても、特別なものではないけど…盾と武器がね。
私の扱える程度の普通の武器でいいのだが、もし銀のダガーとか借りられれば、いうことないのだけれど…。
ちらりと、エルステッドの腰元(武器)を見やる。
■カロン To:ALL
ファラハさんかエルスさんから貸してもらうしかないんじゃない?盾は余ってるかどうかわからないけど。

■ウリディケ To:アール
でも、盾を持たずに前に出るというのは、技量が心許無いわ。
敵が狼人間なら、当てられる可能性が1割くらい変わるわよ。

■カロン To:ALL
あるとないとじゃ大分違うからね。

■アール To:all
飛び道具とかの方が良いのかな?

■ファラハ To:アール&ALL
済みません、装備はお貸しできないのです。
そう言った支度も含めて前金という形で報酬の一部をお渡ししていたのですが……。

■カロン To:ファラハ
いや、もし犯人がワーウルフだった時に依頼人のファラハさんに前に出ていただくより俺達が前に出たほうがいいかなと思いましてね。

■エルステッド To:カロン&アール
…そもそも装備は”コモンルーンのみ貸与”と説明されていたのではないか?
気持ちはわかるが、あまり無理は言わぬほうが良いと思うぞ。

■カロン To:エルステッド
衛視隊から装備の貸し出しは無理ってのは聞いてたからさ、ファラハさんのサブウエポンなら貸してもらえるかなと思ったんだよ。

■アール To:エルステッド>カロン
まあ、ハッキリいえば、エルさんのダガーを借りようかな?ってね
さすがに、ぶしつけかと思い、遠まわしに言ったのさ。
これでも、熟練の冒険者を前にして、緊張してるんだからね。

少し笑ったように言うさまが、取り様によってはひどく挑発的にみえる。
■エルステッド To:アール&カロン
遠まわしに言うのは別に嫌いではないが、依頼人をだしに使う言い方はあまり好ましくはないな。
別に熟練とか、そのような事で萎縮する事はなかろう?
依頼を受けている以上、「冒険者」である事に変わりはないのだからな。

■カロン To:エルステッド
まあ、一応言っておくけどだしにしたつもりはまったくないから。

■エルステッド To:アール&カロン
合流した直後に「武器を貸せ」というのは。確かに言いにくい事だろうな。
状況を把握し、調査の時に言うのがスマートだと私は思うな。

■アール To:エルステッド
なるほど、確かにスマートだ。(笑)
では、また改めてお願いするかもしれないということで。

■ウリディケ To:ファラハ
それでは、今日「事件現場周辺」を巡回する予定の衛視さんに会わせていただけないでしょうか?

■ファラハ To:ウリディケ&ALL
分かりました。
いまおそらく食事中だと思うので、そこで一緒に食事を取りながら話しますか?
それで宜しければ食堂に案内しますが。

■メイシアス To:ファラハ
にょ?!夕飯ご一緒させて頂けるのですか?
わ〜い♪ありがとうございます。よろしくお願いします。

■カロン To:ファラハ>ALL
そういえばもう18時過ぎだしね、これから行動することを考えると食事とっておかないときついしお願いできますか。
それにしても明日になったら保存食とか少し買っておいたほうがいいかな?

■アール To:カロン>ファラハ
食事がいただけるのはありがたいね。
そうだね、夜のことを考えても、いくらかの保存食やたいまつなどの準備は必要そうだけど…。
たいまつなんかは揃えてもらえるのかな?

■エルステッド To:アール

依頼を受ける際、「前金」を受け取っているのではないか?
保存食やたいまつなど依頼に必要と思しき物品は…そこから捻出するのではないのか?

■アール To:エルステッド
すまない。
言葉が足りないのは悪い癖だね。
実費でかまわないから分けてもらえば、という含みもあったんだ。
そろえる分の時間をけちろうってことさ。

隣へ移動して、ファラハに聞こえないように小声で続ける。
■アール To:エルステッド
まわりくどく話すのは僕の癖なんでね。
もちろん、「ただ」にこしたことはないから、あんな言い方をしたけどさ。

■エルステッド To:アール
あまり手持ちがなさすぎるのを依頼人に話すのは得策ではないと思うぞ。

■カロン To:エルステッド>ALL
前金は装備品に変わってるからね(泣
俺とエルスさん、ノーブさんなら灯りはなくても何とかなるけどね。
でも、夜の見回りしてる衛視さんもいるから詰め所にたいまつぐらいないかな?

■エルステッド To:カロン
松明……私の分の前金で揃えればよいのではないかな?

■アール To:エルステッド
金額ではなく、準備する時間だけ省略しようってことさ。
あとから報酬から引いてもらってもいいしね。
って、なんかマイクロフトさんがいなくなってから、私がケチな役回りみたいだね(笑)

■ウリディケ To:エルステッド>ALL
有り難い申し出です、感謝します。
でも、食事をいただくのに、いきなり代金の話はどうかと思うわ。
経費と認めていただけるなら有り難いことですし、請求されれば払えば済む事よ。

後、街にいるのに「保存食」は不思議すぎますわ。
どこの食べ物屋に入っても、普通のお弁当よりは安くできますわ。……もちろん例外はありますが。夜食にしても、普通のお弁当で充分よ。

■カロン To:ウリディケ>ALL
ふむ、そういうものなんだ。あまり遅くに外に出たことなかったから知らなかった(苦笑
あと一応たいまつなら俺少し持ってるから使うなら貸すけど、数が少ないから詰め所にあるなら借りた方がいいと思ってね。

苦笑しながら背負い袋を見せていた。
目をつぶって考えながら、アールが腰を上げる。
■アール To:エルステッド>ファラハ
私の装備の件は、あとで相談しますね。
それではファラハさん、食堂へ案内してもらえますか。

■ファラハ To:ALL
分かりました。こちらです。

ファラハは先頭に立って移動を始めた。
しかし、テーブルに張り付いたままのノーブは調書を食い入るように見るばかりで、何も耳に届かないようだ。
ファラハはそれに気付かず先に行ってしまった。
■ノーブ To:ファラハ>ALL
ところで重要な事が聞き忘れているのじゃが、今回の依頼は退治と生捕りのどっちを選ぶのかのぅ?。
それによって戦術と対応もだいぶ変わるのじゃが、衛視隊としてどの方針を選ぶのじゃ?
もし生け捕りなら、衛視がよく犯罪者を押さえ込む道具を宜しければ貸して欲しいのじゃが宜しいかのぅ?さて儂は犯人は必ず現れると思うのじゃが、そこで現場100回と言う言葉もあるのじゃし、とりあえずまずは現場に行ってみようと思うのじゃが、行っても宜しいかのぅ?

■エルステッド To:ノーブ
急いで解決せねばならぬ事件の時は、よりじっくりと行動をしたほうが良いぞ、ドワーフの御仁。
質問の回答を得ぬままに行動をしても、結果として遠回りになる事が多々あろう?

■ノーブ To:エルステッド
御助言かたじけないが、儂が思うに現場に行って、あわよくば獣に会えるかもしれんのじゃが、仮に逃がしても手傷を負わせるとめっけもんじゃ(笑)

ところで、貴殿は高位の精霊使いと見てとれるのじゃがどんな精霊を友達とするのじゃ?

儂はあいにくと精霊の声と姿を見聞き出来ないのじゃが、宜しければどんな精霊と友達になるのか、今後の戦いの戦術を組み立てる参考の為にも教えてくれんかのぅ?

■カロン To:ノーブ
う〜ん、装備の貸し出しは無理とファラハさん言ってたし無理じゃない。
それにしても、お友達ってコントロール・スピリットで支配してる精霊のこと?

■ノーブ To:カロン
うむそういう事なのじゃ。

■アール To:ノーブ
友達といいながら、戦いの道具みたいに言われるのは精霊使いでない私でも感心しませんね。

文句を言いながら、さっさと部屋の外へ向かう。
■ノーブ To:カロン>エルステッド
気を悪くしてすまんのぅ。
でも、儂等古代語魔法と精霊魔法を使えないドワーフ族とすれば、精霊と交信する技術は立派な戦闘技術の一つと思えるのじゃよ。
その辺は分かって欲しいのじゃよ。

■カロン To:ノーブ
街中だと使える精霊魔法に制限があるしね。
まあ、俺だとあまり使えないけどエルスさんなら魔法も色々使えそうだしね。

■エルステッド To:ノーブ
オランは石畳の街だからな。地の精霊を使役しているよ。
生け捕りにしろ攻撃にしろ、かの精霊は働き者だ。

カロンはため息をつきつつ、愚痴をこぼしている。
■カロン To:ALL
そうだね〜、石畳だと地の精霊魔法が使えないからな〜。

■アール To:メイシアス
おーいメイシアスさん?先にいっちゃうよ〜。

部屋の外からアールがメイシアスを呼ぶ声が聞こえる…
もっとも、声がだいぶ離れているところからすると、呼びに戻る気はないようだ。
■メイシアス To:アール>ALL
あ〜、アールさん待って下さい!私も行きます!!えと、細かい話とかは食事と一緒にするとして…先に移動しちゃいましょう!
せっかくの夕食が冷めちゃいますし、何より…ファラハさん達、先行っちゃいましたよ?

■カロン To:ALL
あっ!!そういえば「事件現場周辺」の巡回する衛視さんに話しを聞きに行こうって言ってたのに話し込んでたね(汗
ひとまず話を聞いてから相談しない?このままじゃ入れ違いになりそうだ。

急に声を上げ、焦った様子で提案し始めた。
■エルステッド To:ALL
事態が事態ゆえ優雅な夕食を取っているとは思いにくいしな。
話を聞くのならば、急いで行ったほうが良いと思う。

■ウリディケ To:エルステッド>ALL
そうね♪
皆さん行きますわよ、相手は待ってくれませんから。

先行していたファラハは、冒険者達がついてきていない事に気付いて引き返してきた。
■ファラハ To:ALL
皆さん、まだそちらにいたんですか?
食堂はこちらですから、早くしないとみんな出払ってしまいますよ。

■カロン To:ファラハ>ALL
すいません今行きます。
じゃあ、みんな行こうか。

戻ってきたファラハに詫びながらカロンはみんなを促した。

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GM:teshima