#149 月夜に吠える

3-2a マーファ神殿・証人喚問2

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マーファ神殿
ネルドが戻った後、カロンはいい忘れていたことをみんなに話していた。
■カロン To:ALL
そういえば、被害者の人達に会った時に精霊力を見ておいたんだけど特に異常は見あたらなかったよ。

■アール To:ALL
そうか…感染してないのか発病してないのか、わからないけど少なくとも3人の中に「狼さん」はいないみたいだね。

■ウリディケ To:アール
えっ?、
ライカンスロープって、精霊力の異常は現れないんじゃなかったかしら?

■アール To:ウリディケ
それなら発熱が治まっている理由が、つかないってことみたいだね。
傷による発熱だったという意味じゃないかな。

■カロン To:ウリディケ>ALL
たしかに精霊力の異常は現れないけどね(笑
調べておいて損はないから一応ね。

■ノーブ To:マイクロフト
ふ〜む精霊力の異常を感じていないことには、魔術師が変化の魔法(シェイプチェンジ)を使う事も魔術師には何もメリットもなさそうじゃし
確か何処かで獣に変化する薬を耳にした覚えもあるのじゃが…
ええとどんな名前の薬だったかのぅ?薬を取り扱っている専門のマイクロフト殿になら必ず分かるやもしれんかのぅ?

■マイクロフト To:ノーブ
いやいや、わたしは『普通』の薬専門ですから。
魔法の薬なんて、全っ然、心当たりが無いですよ。

そう言ったのは、学院の皆さんのほうがくわしいですよ。

その時、ドアがノックされた。
ニアリースがドアを開けると、そこには神官見習いと衛視隊の制服を着た男が立っていた。
しばらくなにやら話していたかと思うと、衛視が部屋に入ってきた。
■衛視 To:マイクロフト>ファラハ
突然お邪魔して申し訳ない。
マイクロフト殿。あなたを『眠りのマイクロフト』と見込んで協力をお願いしたい案件があります。
どうか私と一緒に衛視隊本部まで同行願えないでしょうか?

ソーダック衛視、今回は突然の話で申し訳ない。「緊急」の案件なのです。
こちらの件については、「銀の網」亭に代わりの冒険者を手配するように依頼しておきました。
衛視隊詰め所に来るようにお願いしていますので、この後詰め所に戻れば合流できると思います。

急な話で済みません。急ぎ同行願いたいのですが、マイクロフト殿。

■マイクロフト To:衛視>ファラハ
え、私ですか?
まったく人気者は辛いですね。
仕方ありません。こっちの事件も気になりますが、衛視殿が私の力を借りたいというのであれば無碍に断るわけにもいきますまい。

ファラちゃん、済みませんがみんなのことを頼みますね。
お互い事件が片づいたらまた「銀の網」亭であいましょう〜。

そう言うと、借りていた長槍をウリディケに返し、冒険者達に手を振りつつ衛視と共に部屋を出て行った。
■ウリディケ To:独り言
う〜ん、やっぱり引き抜かれたわね。
楽できると思ったのに……。

■ファラハ To:独り言>ALL
私を愛称で呼ばないでと言ってるのにあの人は……全く。

行ってしまったのは仕方ありませんね。
聞き込みが一段落したら、一旦「銀の網」亭に戻りましょう。

■ウリディケ To:ファラハ、ALL
一応、予想外ですが、その必要があるみたいね……。

ウリディケは、今後の予定と時間の無さを思い、溜息混じりに話す。
返してもらった長槍『スピア・オブ・ディステニー』を所在無く左手で玩んだ。
■カロン TO:ALL
そうだね、代わりの人を手配しておいて待たせるのも悪いしね。
詰め所ついてまだ来てなかったら泣けるけど(笑

■アール TO:ALL
やれやれ、騒がしくても、いなくなるとさみしいな。
手配といっても、あれだけ知恵を出してくれる人に代わられると、こっちも困るが仕方ないか。
しかし…薬というセンは見逃してたな。
マイクロフトとはいかないが、とりあえず、私は自分の手帳を調べてみます。
覚え書きくらいあるかも知れない

うーん、みつかりませんね。
その件は、後から文献で調べるとします。

■カロン To:アール
俺もそういう薬には心当たりはないけど、事件と関連性があるかどうかわからないから調べるにしてもついでぐらいでいいと思うけどな。

■ウリディケ To:ALL
まぁ、薬かも知れないし、そうでないかも知れないわ。
可能性を見落とさなければ、根を詰めるほどのことでもないわよ……今のところ。

もちろん、学院で調べ物となれば話は別ですから、今のうちに可能性を探るのは良い事ですけど。
推理に酔いしれて他が思いつかなくなる……なんてことにはならないでね♪

話しをしていると再びニアリースが次の被害者‐‐マークを連れてきた。マークは見た目がっしりとした背が高い男である。
朴訥そうな表情で、茶色の短く刈り込んだ髪をしている。
■ニアリース To:ALL
彼が二番目の被害者、マークさんです。
ご質問をどうぞ。

■カロン To:マーク
マークさん、これから質問させていただきますのでよろしくお願いします。まず、被害にあった時の状況と経緯を一通り詳しく話してもらえますか?

■マーク To:カロン&ALL
あれは一昨日の晩でした……。
仕事が終わって飲み屋で相当飲んでから家に帰っていたのですが、近くですごい悲鳴が上がりました。
気になってそっちの路地を見に行ってしまったのが不運でした。
そこには街中には絶対にいないとても大きな狼が人間を襲っていました。
そう、さっきこちらに呼ばれていたネルドさんです。
俺の姿を見た狼はものすごい勢いでこっちに向かってきました。
酔っていた俺は、全力で逃げ出そうとしましたが追いつかれて背中を引っ掻かれてしまいました。
あまりの痛さに悲鳴を上げ、そのまま倒れてしまいました。
あとは気付いたら、この神殿に運び込まれていました。
俺が話せるのはこれくらいです。

■カロン To:マーク
そうですか、次に路地から見た狼の背格好を見たまま、教えてもらえますか?

■マーク To:カロン&ALL
えっと、俺は田舎から出てきたので野生の狼を見たことはあるのですが、とても大きくて……そう160cmくらい体長があったかな?
とにかく人間並の大きさでした。
あとは、大きさをのぞけば普通の狼でしたね。

■カロン To:マーク
その時に声など聞きましたか?

■マーク To:カロン&ALL
いえ、低い唸り声というか……ほら、犬が威嚇するときに唸ってるじゃないですか。
あんな感じの声しか聞いてないです。

■カロン To:マーク
唸り声ですか・・・。
少し質問が変わりますが、マークさんは被害者の他の2人と面識とかはありましたか?

■マーク To:カロン&ALL
ソーニさんは割と近所に住んでるので、たまに通りがかったら挨拶するくらいの感じですね。
ネルドさんは全く知りません。

■カロン To:マーク
あと傷跡を見せて頂きたいのですが、いいでしょうか?

■マーク To:カロン&ALL
ええ、構いませんよ。

マークは背中の包帯をほどいた。
ほぼ傷口は塞がっているが、ネルドの傷と全く同じ傷跡がのこっている。
部屋の隅からでも、十分に確認できるものだった。
■ウリディケ To:ALL
ネルドさんと、同じ傷ね。

■カロン To:ALL
そうだね、見た限り同じみたいだ。

みんなが傷を確認したところで、それぞれ顔を見合わせる。
■ノーブ To:ALL
ふ〜むどうやら儂の武器職人としての見立てでは剣や刃物の武器の類に切りつけた傷では無さそうじゃよ。

■アール To:ALL
そのようだね。鋭利な刃物よりは、獣の爪あと…大きめのってとこだね。

■アール To:マーク
マークさん、背中をしまっていただいてけっこうです。ありがとうございました。
質問したいことを、少し相談したいのですが、お待ちいただいてよろしいでしょうか。

■マーク To:アール
いえいえ、何でも聞いてください。
早く何とかしてくれないと、おちおち出歩けませんし。
少しでも参考になればいいのですが。

マークから少し離れて、相談をはじめる。
■ウリディケ To:ALL
取り敢えず、証言に矛盾は無いわね。
ソーニさんが別の日に襲われてるのが気になるけど、ネルドさんやマークさんと同じような証言が得られる可能性がすっと高くなったわ。

この推測が正しければ、もう…1〜2名残して、他の方は別行動しても良いかも知れないわね。
……ノーブさんも行きたい所があるみたいですし。もっとも、別行動を始めるなら、それ程重要ではないのですが、私は「結果を受けて」挨拶したい所がありますので、神殿に残るつもりです。

■アール To:ALL
そうだね、情報をまとめれば、マイクロフトさんの言ってた「仮説」と合わせてもだいぶ現場での情報収集の行動範囲が絞れそうだね。
とはいえ、日にちがずれて襲われた「3人目」ってとこは、なにか意味があるかもしれないので、注意が必要だね。

私の方は、マークさんへの質問は終わりでいいです。

■カロン To:ALL
うーん、俺は一応ソーニさんの話は聞いておきたいんだけど。
あと別行動を始めるのはいいけど、どうやって分かれる?
少なくとも2人ずつで行動しないと危ないような気がするけど。

ウリディケは、全員の顔を見渡すと、カロンに声をかけた。
■ウリディケ To:カロン、ALL
別に別行動したい方はいないみたいね♪みんなで、次の被害者さんにも会いましょう。

■カロン To:ALL>メイシアス
じゃあ、そうしよう。
それでマークさんへの質問のほうはどうしようか?
他になければソーニさんを呼んでもらわないといけないけど、メイシアスさんは何か質問とかあるかな?

■メイシアス To:カロン
ほへ?! ん〜〜〜いえ、大丈夫です。

■ノーブ To:マーク
あのう事件とは何も関係ない話なんじゃモノはついでにちょっとお尋ねしたいことがあるのじゃが宜しいかのぅ?。
実は儂はエレミアから来た一介のブラキの神官戦士兼武器職人なのじゃが工房を探しているのじゃが出来れば適当な御心当たりの物件(工房)でも教えてくれんかのぅ?。
あと出来れば貴殿がこんな目にあって犯人を捕まえて懲らしめるのじゃ!。
でモノは相談なのじゃが、犯人を捕まえて懲らしめるので、ちぃと鍛冶師ギルドの入会料の便宜を図ってもらえんかのぅ?

アールが肘でつついて、小声で話す。
■アール To:ノーブ
ギルドへの便宜は余分ですよ。
そういうのは、解決してから恩着せがましく言うものです。
もし犯人を取り逃がしたら、コネまで逃がしちゃいますよ。

ノーブとアールが小声で話しているところにカロンも加わり。
■カロン To:ノーブ
鍛冶屋の場所を聞いておいたら?
依頼完了後に頼みに行けばいいと思うけど。

■マーク To:ノーブ
はあ。俺の勤めてる工房に案内することは出来ますけど……。
親方に気に入られるかどうかの保証は出来ませんよ?
それで良かったら、傷が治れば案内できますけど。

■ノーブ To:マーク
ではこの件が一段落ついたら貴殿の勤めている工房と親方への案内を宜しく頼むかのぅ?

■マーク To:ノーブ
まあ、それぐらいなら。
見ても面白いものはありませんがねぇ。

■アール To:マーク
では、マークさんありがとうございました。
傷の方、お大事にしてください。

■カロン To:マーク
ご協力ありがとうございました。

■メイシアス To:マーク
ありがとうございました。


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GM:teshima