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SW-PBM Scenario#144
白夜の島

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甲板での戦闘


 ラウンド1

ケットはきびすを返し、カーガッドを呼びに厨房へ走った。
セイルディアはその場で防御専念。
レヴィンはウィスプを召喚。「黒いもの」に向かって投げつける。
■黒いもの
グッ……ゥゥゥル。

ウィスプの光が黒い空気を吹き飛ばしながら炸裂した。
「黒いもの」の胴体から、ツッと紫色の液体が滴り落ちる。しかしまだ傷は浅いようだ。
■マーキュリー To:黒いもの
不浄のモノ、異界へ帰れっ!

マーキュリーは素早く「黒いもの」に近づき、モールを首に向かって叩き付けた。
■黒いもの
ギャゥウウウアァァァア!

弓のようにしなった首から耳をつんざく叫び声が漏れた。
苦しげに身をよじり、ウロコに包まれた尻尾を甲板に叩き付ける。
■シッフ
ひいぃ……

シッフは恐怖に顔をひきつらせながら、船尾側へと走った。
■ナーヴェ
う、うわあぁぁっ!!

空の傷口から滲み出した黒い空気が、ナーヴェのいる見張り台をすっぽりと包み込んだ。空気はメインマストに絡み付きながら、船尾側へと徐々に移動していく。
 ラウンド2

■セイルディア To:黒いもの
…ふ、船酔いくらいで…腕が鈍ってなるものですか!

セイルディアは船酔いの気持ち悪さに耐えながらも、素早くスタッフを翻すと、上位古代語を紡ぎ出す。
白いエネルギーの矢が一直線に「黒いもの」に向かって走った。
■黒いもの
ギイィィィア…ァ…

それは寸分違わず敵を貫く。致命傷を受けた「黒いもの」は、
ぶすぶすと音を立て、甲板にぐったりと崩れ落ちた。
■マーキュリー To:黒いもの
さっきは帰れって言ったけどあれは冗談だ。

崩れ落ちた「黒いもの」に容赦なくモールを振り下ろす。
敵は叫び声もあげず、完全に絶命したようだ。
 船上・甲板

■ナーヴェ To:ALL
うっ…、うわわ…!!

ナーヴェが半ば転げ落ちるようにしながら、見張り台から下りてきた。
甲板に四つん這いの格好になり、しきりに胸を押さえている。
■ナーヴェ To:ALL
うぐっ…気持ちわりぃ…。
なんなんだ、これは…。

空を覆い尽くす黒い空気は、船全体を包み込むほどに広がっていたが、急にその勢いを無くし、徐々に溶けるように消えていく。
よく見ると、周りの空気が淡い優しい光を帯びているように見える。
やがて空の傷口も静かに閉じていった。
■マーキュリー To:ナーヴェ
ナーヴェさん、大丈夫ですか?
どこかケガしたんですか?

素速く駆け寄りながら声をかけるマーキュリー。
■ナーヴェ To:マーキュリー
い、いや、ケガはしてねぇが…
あの黒いもやに包まれたら、なんだかとても気分が悪くなって…
…ふぅっ、でも、もう大丈夫みたいだ。

大きくため息をつくと、何とか立ち上がった。
顔色も良くなってきているようだ。
■セイルディア To:ナーヴェ、ALL
ご無事で何よりですわ。
それにしても…どうして急にあんなものが空間から…
この島の周りでは、こんなことは良くあるのでしょうか。

よろよろと倒れた黒いものに近づき、監察するように眺める。
■ナーヴェ To:セイルディア
いやぁ…島じゃでっかいクモや植物の化け物なんかはたまに出るが、俺たちでも太刀打ちできるような可愛いもんだったぜ。
こんな…訳のわからねぇデタラメみたいな生き物は、見たことがないよ。
それに…さっきの空気もなぁ…うぇっ。

感覚を思い出したのか、口に手を当てて不快さに耐えるナーヴェ。
■マーキュリー To:ナーヴェ、独り言
あの黒いもやですか・・・
もやだけとはいってもナーヴェさんが唯一の被害者ってところですね。
得体の知れない相手だったし何が起こるか解らないから、しばらく注意が必要かもしれませんね。

それにしてももやが晴れたと思ったら・・・光ってる?

マーキュリーは周囲を不思議そうに眺める。

キラキラと潮風の中を漂う光の粒も、やがてさらりと溶けるように消えていった。
あたりは平穏さを取り戻し、さわやかな青い空と白い雲が頭上に広がっている。
■マーキュリー To:独り言
・・・“島は「護りの光」に包まれ、永遠の平和を手に入れた。”
護りの光が弱くなってきてるのかな?闇が強くなってきているのかな?

■シッフ To:ALL
おお〜い! 大丈夫か!?
…さっきの、やっつけてくれたんだな。ありがとうよ。

ホッとした様子でシッフが戻ってきた。操舵室ではバトーが手を振っている。ふたりとも無事のようだ。
■マーキュリー To:シッフ、ALL
そちらも無事なようで良かった♪(^^)
一応カーガット達に状況を知らせに行ってきますね。

■セイルディア To:マーキュリー
よろしく、お願いしますわ。
…私は…このままここにいますわ。

■シッフ To:マーキュリー
うん、頼むよ。
マケリさんの容態も気になるしな。

船は予定通り、このまま島にゆっくりと進んでいくようだ。
もたもたしていると渦潮が発生してしまうからだろう。
■セイルディア To:シッフ
…こんなことでは、島に居る皆さんも心配ですわ…。
……あと、どれくらいで、島につきますの?

■シッフ To:セイルディア
あと1時間ちょい、てところかな。
船首側に行けば、もう島の姿が見えるよ。
…確かに、島であんな化け物が出てしまったら、誰も太刀打ちできないな…。
俺たちゃ、森の中で弓を扱うくらいしか戦う術がないし…。
村で唯一戦えるのはマケリさんだけだからね。

不安そうにひとつ、ため息をつく。

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白夜の島

GM:ともまり