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SW-PBM Scenario#144 白夜の島 |
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港湾区域・船着き場 |
一行は市場で合流し、ヒュレスの案内で船着き場までやってきた。
あたりに人気はほとんどなく、静まり返っている。停泊中の船が何隻かあるが、その中でひときわ明るくかがり火で照らされた帆船があった。
甲板で男性が3人ほど、忙しく働いているのが見える。積み荷を片付けているようだ。
空を見上げると、すでに一面の星空。宝石のような光が今にも降ってきそうだった。
■ヒュレス To:村人たち |
すいません、遅くなって。 えーっと、この方たちが、僕が仕事をお願いした冒険者のみなさんです。 |
ヒュレスは手短に一行を紹介した。
■村人A To:ヒュレス>ALL |
おー、じゃあ、目的は叶ったんだな、ヒュレス。 どうもどうも、長旅になりますが、どうぞよろしく。 |
■村人B To:ALL |
この人数だとちょっとせまいけどな、まぁ辛抱してくれや。 |
■村人C To:ALL |
冒険者ってのは、力があるんだろ? いろいろ手伝ってもらうからなー。 |
人の良さそうな笑みを浮かべつつ、作業する手を止めない村人たち。積み荷が終わったら、すぐにでも出発するという雰囲気だ。
■カーガッド To:村人たち |
どうぞ宜しくお願いします。 それじゃあ、何か手伝って欲しいことがあったらいつでも言ってくださいね。 |
■村人C To:カーガッド |
おぅ、よろしくな。 とりあえず今は大丈夫さ。 |
■マーキュリー To:村人達 |
よろしくお願いしま〜す♪(^^) あと、僕の相棒(フレディ)も一緒に乗せてってください♪ 荷物運びをやらせたら天下一品ですよ♪ |
■村人A To:マーキュリー |
はっはっは、天下一品ですか。頼もしいですなぁ。 もちろん構いませんとも。 |
■マーキュリー To:フレディ |
ね?フレディ♪ |
フレディに積んだ荷をほどきながらガシガシと撫でる。
フレディは嬉しそうに目を細めた。初めて見る船にも、動じる様子はないようだ。
■マーキュリー To:フレディ |
よしよし♪お前は良い子だなぁ♪(^^) |
■ヒュレス To:村人たち |
あのー、ところで、マケリさんは…? |
■村人A To:ヒュレス&ALL |
あぁ、あそこにいるよ。 今日、戻ってきてからずっとあんな感じだけど、2年ぶりの故郷だろう、感傷に浸るのも無理ないよなぁ。 |
村人が指を指したのは船尾側のマスト。
その根元に寄りかかって、夜空を見上げている青年がいた。
年の頃は20歳くらいだろうか。燃えるような赤毛が、かがり火の光に照らされていっそう明るく闇に浮き上がっている。
服装は旅装で、マントを身につけており、腰からは剣が下げられていた。
■ヒュレス To:マケリ |
あ、あのー…マケリさん、この人たちが冒険者のみなさんです。 |
ヒュレスが一行を紹介すると、マケリはようやくこちらを見た。
端正な顔立ちで、学院のローブが似合いそうな聡明な印象を受けるが、その瞳は目の前の一行ではなくどこか遠くを見ているようでもある。
■マケリ To:ALL |
…よろしく。 |
■カーガッド To:マケリ |
一応、私が取りまとめをさせてもらってますカーガッドと申します。 暫くの間、宜しくお願いします。 |
■ケット To:マケリ |
僕は、ケット。よろしくー。 |
■マケリ To:カーガッド&ケット |
……。 |
マケリは目線だけで会釈をすると、無表情のまま、再び夜空に目線を戻した。
■セイルディア To:マケリ |
はじめまして…ですわよね? 学院で学んでおりますセイルディアと申します。 どうぞよろしく。 |
にこりと笑って挨拶してから、すっと脇にどいて後ろにいたコキリアを促すように軽く背中を押した。
■セイルディア To:マケリ&コキリア |
それからこちらは私の友人のコキリアですけど…覚えて、いらっしゃるかしら? 今回同行するわけではないのですけど、貴方と会うことになると話をしたら、ぜひ話したいことがあるらしくて一緒に参りましたの。 …さ、コキリア。 |
コキリアは小さく頷くと、促されるがままに前に出て、おずおずと顔を上げた。
■コキリア To:マケリ |
マケリさん…。 |
マケリは無表情のままセイルを見、それからコキリアを見た。
多少の驚きの感情が顔に浮かぶ。
■カーガッド To:ALL |
……私はお邪魔なようですね。 では、村の方たちに挨拶をしてきます。 |
そういって、船首側に向かって歩き始めた。
■ヒュレス To:カーガッド&ALL |
あ、ぼ、僕も。 |
ぺこりとおじぎした後、カーガッドの後についていく。
セイルディアとマーキュリーは、少し下がってふたりを見守る。
■コキリア To:マケリ |
…あ、あの、また島に戻られるそうですね。その… 気をつけて… 無事にまた帰ってきてくださいね。 わ、私、迷惑だってわかってるけど、ずっと待って… |
■マケリ To:コキリア |
待たなくていい。もう帰って来ない者を待っていたって仕方ないよ。 |
コキリアは驚いてマケリの目を見つめた。
■マケリ To:コキリア |
さようなら。 |
■コキリア To:マケリ |
そ… |
コキリアは何か言おうとしたが、言葉を飲み込んでうつむいた。
長い沈黙が流れたあと、コキリアは首から提げていたペンダントを外し、ゆっくりとマケリに差し出した。
■コキリア To:マケリ |
これ、お守りです…わたしがエルフの村を出るとき、母がくれた… せめて、無事に島にたどり着けるように…島に着いたら、捨てて、いいですから… |
マケリは一瞬だけ辛そうな表情をすると、黙ってそれを受け取り、ポケットに押し込んだ。
コキリアは早足にセイルの側へ行く。
■コキリア To:セイルディア |
ありがと、セイル…もういいわ…。 もう、いいの…。 |
■セイルディア To:コキリア |
…あれが…貴女の好きになったマケリさん、ですの? |
近寄ってきたコキリアの手をそっととり、視線はマケリのほうを向いたまま、小さくつぶやく。
■セイルディア To:コキリア |
表情に乏しくて、口数が少なくて、他人を一切拒絶するような態度をとって。 物や想いをもらっても、お礼の言葉も口にしない。 それが貴女の思いつづけたマケリさんの性格なのかと、聞いているのですわ。 |
コキリアは、涙をいっぱいに溜めながら目を閉じると、小さく首を振った。
■コキリア To:セイルディア |
……。 わからないっ…でも、私の知ってるマケリさんは…。 確かに感情を表に出す人じゃなかったし、口数も少なかったけど…優しかったわ…。 影があって、いつも寂しそうで、何かに耐えるような目をして…けど、私は…そんな彼が時折見せる優しさが好きだったの。 |
コキリアはすがるように、セイルの手を両手で包んだ。
気持ちを落ち着かせるように、ひとつ息を吐くと、顔を上げる。
■コキリア To:セイルディア |
でもいいの、セイル…私が悪いの。一度断られたのに、未練がましく追いかけちゃったから…。嫌われて当然だわ。 それに、好きな人の瞳の色を間違って覚えているようじゃ、ダメね…。 |
■セイルディア To:コキリア |
…瞳の色? 私に話してくださった時は、『炎みたいな赤毛と、琥珀色の瞳』って言ってましたわよね? もしそれが、貴女の記憶違いじゃなかったら… |
■コキリア To:セイルディア |
え……? |
しばらく難しい顔で悩んでいたセイルだが、ふっとやさしい笑みを浮かべてコキリアを見つめる。
■セイルディア To:コキリア |
…コキリア。どうか今は、自分を責めないで。 マケリさんの事を綺麗さっぱり忘れるのは、私がザリィ島から帰ってきてから、ということにしません? 私には、あの様子がどうしても不自然に思えてなりませんの。 何か原因があるのかもしれませんわ。 この旅で、私がきっちりと見極めてきて差し上げます。 どうかそれまで…泣くのは待っていてくださいな。 本当にどうしようもない男だったら、私が一晩中貴女の涙と愚痴に付き合って差し上げますから…ね? |
■コキリア To:セイルディア |
セイル…。 |
コキリアは泣くまいと精一杯の笑顔を浮かべて、セイルの肩に顔を埋めた。
■コキリア To:セイルディア |
きっと、きっと帰ってきてね…。私、希望を捨てないで待ってるから…。 本当に、本当にありがとう…セイル…。 |
■セイルディア To:コキリア |
ええ。良い知らせを待っていて下さいな。 …きっと、大丈夫ですから… |
穏やかな口調でそういうと、コキリアの肩をやさしくぽんぽんと叩いた。
一方マーキュリーは、マケリの方へと歩み寄る。
■マーキュリー To:マケリ |
えと・・・ちょっとお邪魔します。 マケリさんはザリィ島に定住なさるんですか? 学院の方だからやっぱり研究か何かで? |
■マケリ To:マーキュリー |
研究…? 二度とごめんだ。 |
「定住」についての質問には答えずに、吐き捨てるようにそう言うと、大儀そうに右手で額を押さえた。
疲れているのか、顔色があまり良くないようにも見える。
■マーキュリー To:マケリ |
そうですか、よほど嫌だったんですねぇ・・でもどんなことを研究していたんですか? 僕達の仕事に役立つかもしれないので、良ければ教えてもらえませんか? それに・・具合が悪そうですけど大丈夫ですか? 熱でもあるかもしれませんよ? |
そう言って患者を注意深く診るように、額の熱を計るため手をかざしながら近づく。
■マケリ To:マーキュリー |
お前たちの仕事がどうなろうと、俺には関係ない。 触るな! ……くっ… |
マーキュリーの手を制すると、頭をかきむしるように押さえてふらつく。
そこへ、マケリの声を聞きつけてか、村人が心配そうに様子を見に来た。
■村人B(ナーヴェ) To:マケリ |
マケリさん、大丈夫ですかい? 顔が真っ青ですよ。 今日はもう、船室で休んだほうがいいんじゃないですか? |
■マケリ To:ナーヴェ |
ああ…。悪いな、ナーヴェ。 |
マケリはおぼつかない足取りで、甲板の入り口から地下の船室へ向かった。
■マーキュリー To:マケリ |
一人で大丈夫ですか? |
■セイルディア To:マケリ |
なんだか、途中で倒れられてしまいそうですわね。 私、船室までお送りしましょうか? |
そういいながら、瞳の色を確かめるために少し近づいて表情を覗き込む。
マケリはセイルのほうをゆっくりと振り返った。
苦痛に歪められたその瞳は、「琥珀色」などではない――まるで夜の闇を思わせるような、深い「黒」だった。
■マケリ To:マーキュリー&セイルディア |
…平気だ…。 |
マケリは壁に寄りかかるようにしながら甲板の階段を下りていく。
やがて足音は船室のドアが閉まる音とともに聞こえなくなった。
■マーキュリー To:セイルディア |
人の心っていうのは解らないものですね。 マケリさんが何を考えているのかさっぱりだったし、セイルはてっきり遺失魔法でも唱えて暴れまくるかと思ってたのにそんなこともなかったし♪(^^)(ぇ コキリアさんは大丈夫そうですか?何か言ってましたか? |
■セイルディア To:マーキュリー |
あら、私だって「時と場所」くらいは選びますわ。 あの態度には正直腹が立ちましたし、本気で魔法をぶつけてやろうかと思いましたけど。 …でも、まだ叩きのめす時ではないようです。 コキリアのことは、皆さんそろってからお話いたしますわ。 個人的な話で、終わらない気がいたしますから。 |
一行は村人たちが作業をしている船首側に集まった。
■マーキュリー To:村人A |
すいません、船長さんはどなたですか?(^^) ぁ、僕はヒュレスさんに雇われたうちの一人でマーキュリーと言います。 |
■村人A(バトー) To:マーキュリー |
船長? はっはっは。ヒュレスとマケリさん以外はみんな船長ですな。 交替で船を動かしていますからなぁ。 私はバトーと言いますよ。どうぞよろしく。 |
■カーガッド To:バトー |
私はカーガッドと言います。 一応このメンバーの取りまとめをさせてもらってます。 道中、お手伝いが必要であれば言ってくださいね。 |
■バトー To:カーガッド |
そうですなぁ。まぁ、航海中にすることと言えば見張りと掃除、食事の支度くらいですよ。 あとは、退屈さを紛らわす多少の工夫ですな。ははは。 |
■カーガッド To:バトー |
それでしたら、私たちの中には歌なんかが得意なものもいますので、十分退屈しのぎのお役には立てると思いますよ。 あとで、ご披露させてもらいますね。 |
■バトー To:カーガッド |
それは楽しみですなぁ。ぜひお願いしますよ。 大海原にのせる歌は、きっと格別でしょうな。 |
■ケット To:バトー |
歌は楽しいよ! あ、僕はケットです。 船の上で、みんなで歌おうね! |
カーガットの後ろからひょこりケットが出てくる。
■バトー To:ケット |
ええ、よろしくお願いしますね。 |
小柄なケットを見てにっこり。
■セイルディア To:バトー |
よろしく、バトーさん。セイルディアですわ。 私、船旅は初めてなのですけど…島までの航路で心配される危険などはあるのでしょうか? 難破した船の話を聞いたものですから、少し不安になってしまって。 |
■バトー To:セイルディア |
まぁ、天候の乱れはどうにもなりませんが、島の近くの渦潮にさえ気をつけていれば大丈夫でしょう。 この時期はそれもおさまっているはずですから、心配はいりませんよ。 |
■マーキュリー To:バトー |
そうそう、渦潮の時期を占いで調べるそうですね。 島の人達はどんな風に占いをするんですか?(^^) |
■バトー To:マーキュリー |
おや、よくご存知で。 占ってくれるのは村の“星読みババ様”ですよ。 私らにはよくわかりませんが、なんでもニエブラの実をよく見ていれば星の配置がわかるとか何とか。 星の様子が分かれば、未来を予測できるんだそうですよ。 「占星術」ってやつらしいですけどね。 |
■セイルディア To:バトー |
「占星術」ですか?それは興味深いですわね。ぜひお会いしたいですわ。 星の位置を知るといっても、実際の空には星がないのでしょう? どうしてニエブラの実から星の様子がわかるのか、不思議ですわ。 その占いって、いつ頃からはじめられましたの? 未来を予測できなければ、海はかなり危険なものだったのでしょうね。 |
■バトー To:セイルディア |
はじめたのは10年くらい前からでしたかな? それまでは、渦潮がいつ発生するかわかりませんでしたからな。 それはそれは危険でしたよ。マケリさんの船もそれで…かわいそうに。 なぜニエブラの実から知ることができるのかは、私らにもわかりませんなぁ。 ババ様に言わせると“自然はすべて繋がっている”ということだそうで。 いやはや、長く生きていると見えないものも見えてくるんですかねぇ。 |
■マーキュリー To:バトー |
なるほどぉ、星の配置と運行がわかれば実際には星が出ていなくても占いはできそうですね。 |
■バトー To:マーキュリー |
そういうことらしいですな。ありがたいことですよ。 しかし問題は、ババ様以外、誰も「星読み」ができないことですな。 ババ様ももうお年ですからなぁ。 |
トントンと腰を叩いて、ため息ひとつ。
■マーキュリー To:バトー |
そうですか♪着いたら星読みババ様にも会ってみたいですね♪(^^)その占いは他のことも占えるんですか? |
■バトー To:マーキュリー |
まぁ、自然現象ですな。天気や作物の育ち具合や、森の様子とかです。 あとは、森のモンスターがどの辺りに現れるか、そんなことも予言してくださいますよ。おかげで危険もなく狩りが行えるんですな。 |
■マーキュリー To:バトー |
なるほど♪それはババ様しか星読みが出来ないのはさぞ問題でしょうね。 星の配置さえ解るようになれば、他にも占える人がいたりするんですか? |
■バトー To:マーキュリー |
それが皆さっぱりでして。 なにしろ星を見たことのない者がほとんどですからなぁ… 私らみたいに島から出れば別ですが、あの光の粒から何がわかるのか… いやはや不思議ですよ。 |
そう言ってバトーは、頭の上に広がる星空を見上げた。
■マーキュリー To:バトー |
あと・・マケリさんの船が難破した時のことは何か聞いたり覚えていたりしませんか? |
■バトー To:マーキュリー |
ああ、村の者はみんな知っとりますよ。 2年前でしたか、海岸に打ち上げられていたのをリーアが…ああ、ババ様のひ孫ですがね、その娘がたまたま見つけたんですよ。 詳しいことなら、リーアが知っているはずですよ。 |
■マーキュリー To:バトー |
なるほど、リーアさんが見つけたんですか。 では島に着いたらリーアさんにくわしく聞いてみますね♪ |
■セイルディア To:バトー |
島でのマケリさんの様子は、どんな風でしたの? 先ほど、なにやら具合が悪そうでしたけど…島でも、ずっとあんなふさいだ調子だったのですか? |
■バトー To:セイルディア |
いやいや、いつもはしゃんとした方ですよ。 村の周辺を常に警備してくださってましてね。たまにオオカミや熊なんかも出ますから、助かっとります。 まぁ、ふだんのマケリさんについては、いろいろ教わっている子どもたちのほうが詳しいかと思いますよ。 |
■マーキュリー To:カーガット |
みんなそれぞれどんな収穫があったかまとめておいた方が良いかと思うんですけど、どうでしょう? |
■カーガッド To:ALL |
そうですね。 それじゃあ、ここで調べてきた情報を公開しましょうか。 共有しておいた方が、この後の調査も楽になるでしょうし。 まずは私から。 (羊皮紙にメモした内容を見せながら) ・古代王国時代、現在のオランの南の海域に、異界との“扉”が開きやすい島があった。 ・島の民は異界の生物との戦いを長年にわたって繰り広げた。 ・島の民は、星を捨てて「護り」を選んだ。 ・島は「護りの光」に包まれ、永遠の平和を手に入れた。 この島、っていうのがザリィ島のことではないかと。 位置的にもあってるようですし。 |
■マーキュリー To:ALL |
僕の方は神殿で夢のお告げを聞いてきました。 それによると、南方に出掛けた先のどこまでも広く深い闇の中に、恐ろしい悪魔の気配が感じられるというものでした。 その悪魔はぼんやりとしか見えなかったそうですが人間の女性の姿をしているそうです。 僕達はその悪魔と対峙するらしいと推測できます。 そこで僕は図書館に行って『人間の姿をした悪魔』とか『人間に化けられる悪魔』を探してみたんですが、結局解りませんでした・・・ しかしお告げでは、その悪魔は恐ろしい程の邪悪な意志を除いてごく普通の人だったので、よく注意して邪悪な気配に気を付けよとのことでした。 |
■セイルディア To:ALL |
私は……コキリアの話をさせていただきますわ。 デリケートな内容もありますので、少々取り扱いには注意してくださいね。 …彼女、航海に出る前のマケリさんに交際を申し込んで、振られているのですわ。 その時にはやさしい態度で接してくれて、それからずっと彼女は思いを断ち切れなかったそうです。 そして今回、2年ぶりに帰ってきたという知らせを受けて、そして私とマケリさんが会うことを知った彼女は、マケリさんに会いに行くことを決心しましたの。 ですが、彼女にあったマケリさんは冷たく突き放しました。 大事なお守りを渡して旅の無事を祈る彼女にも、お礼の言葉もありませんでしたわ。 それから、彼女によると以前の彼は「琥珀色の瞳」だったそうですが、現在の彼は「黒い瞳」をしています。 変わってしまった性格、私たちへのそっけない態度、具合の悪そうな様子、瞳の色の変化… これらが何を意味するかは、まだわかりませんわ。 けれど、島の秘密に何らかの係わり合いがあるような気がして、なりませんの。 彼の行動には注意を払う必要があると思いますわ。 |
■カーガッド To:ALL |
まさか……とは思いますけどね。 とりあえず、マケリさんの動向には要注意ですね。 出来れば道中もそれとなく様子を見ていた方が良いかもしれません。 手の空いた人がそれなりにチェックするくらいでよいでしょうか。 あからさまにすると、警戒されそうなのでなるべく自然に。 と、まあこんなところでしょうかね。 |
一行が情報交換をすませると、ちょうど出港準備が整ったようだ。
バトーの威勢のいい出港の合図とともに、船はハザード河へ滑り出していく。
桟橋に佇んだコキリアが、皆をいつまでも見送っていた。
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SW-PBM Scenario#144 白夜の島 |
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GM:ともまり |