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SW-PBM Scenario#142
6ガメルのルーシア

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小さな決意


 試練の部屋

ぬりかべのたき火を前に、しばしの休息をとる一行。
■リールォン To:カルロ
さっきの戦闘は怖くなかったですか?
冒険者をしているとさっきのような危険は日常茶飯事です。
おじいさんもきっとなんどもああいった危険を経験していると思います。
子供の頃はよく冒険者にあこがれるものですケド、自分ができること、したいことをきっちり見極めておかないと、後々自分が大変な苦労を背負い込むことになると思うんですよね。
……っと、ずいぶんお説教くさくなっちゃいましたね(^-^;

■カルロ To:リールォン
ううん。よくわかります。
おじいちゃんも、いつも同じこと言ってた…でも、すごく楽しそうに話すから、怪物と戦うことはかっこ良くって、気持ちいいことだって思ってたの…

ちょっぴり反省した様子で、下を向く。
膝がまだ震えてたりして。
■カルロ To:ALL
ぼく…その、チャイルド・ソードっていうのを握っても、うまく使えるのかな…

■マーキュリー To:カルロ
きっと大丈夫ですよ♪
実際の戦いを見て、昔おじいさんに話してもらったことが今まで以上に実感出来るようになったんですから♪(^^)
それに何と言ってもカルロは英雄ルシオールさんの孫なんですから、自信を持って良いと思いますよ♪

■カルロ To:マーキュリー
うん…

マーキュリーの言葉に聞き入りつつも、いまいち自信が持てない様子。
自分の細い腕と、小さな手のひらをじっと見つめている。
■カルロ To:ALL
あの、ぼく…何か武器を借りてもいい?
あんまり重いのは、持てないけど…
いくらおじいちゃんが強くて、立派で、かっこ良くても、ぼくが…ぼく自身が、強くならなきゃ…おじいちゃんを助けられない気がする…
次に敵が出て来たら、ぼくも戦っていいですか?

決意を込めた、真剣な瞳で訴えてくる。
■セイルディア To:カルロ
…それはとても、勇気のある決断ですわね。
実際の戦いを見てなお、そんな決意が出来るなんてなかなか出来ることではありませんもの。
でも……見誤っては、ダメですわ。
貴方の強さを、勇気を示すべきところは、この遺跡の怪物たちと戦うことではない、と思いますの。
貴方が何よりもその手で、強さで守らなければならないのは、「貴方自身」なのではないかしら?

■カルロ To:セイルディア
ぼく自身…

カルロの頭の中には、皆に終始守られ、庇われていた自分の姿が浮かんだ。
手のひらを自分の胸に当てる。
■マーキュリー To:カルロ、ALL
僕はカルロの直感と決断を信じて賛成するよ。
ルシオールさんを助け出す鍵はカルロが握っていると思うし、どんな形になるかわからないけどさっきのおじいさんがカルロだけに問いかけてくるなんてことも有り得そうですし、その時武器が必要になるかもしれないし。

■カルロ To:マーキュリー
うん…

■リールォン To:カルロ、ALL
カルロくん、マーキュリーさんとセイルディアさんの言うことはどちらも正しいと僕は思います。
セイルディアさんは僕が先にちょっと言っていた、いま出来ることを見極めることを行いなさいと言っているんだと思います。
そして、マーキュリーさんはカルロくんの素質を信頼して、経験を積ませてあげようと思っているんだと思います。

■カルロ To:リールォン、ALL
はい。

カルロは良く理解した様子で、うなずく。しゃがみ込んで、視線をカルロに合わせてから再び口を開くリールォン。
■リールォン To:カルロ
カルロくんは先ほど、チャイルド・ソードをうまく扱えるかなと言っていましたね。
正直なところ、それは今は誰にもわからないことだと思います。
カルロくんの行動力と勇気は大人でもなかなか出来ないことです。
そういう意味で、すばらしい可能性を君は秘めています。
ただ、チャイルド・ソードをうまく扱えるかどうかは君次第なんです。
「うまく使えるか」ではなくて「うまく使えるようになる」んです。
何度も言いますケド、いま出来ることをしっかりと見極めて努力してください、そうすれば幸運は君の元に降り注いでくれますよ。

カルロにそう優しく諭し、ほほえみを浮かべながらカルロの頭をなでるリールォン。
■カルロ To:リールォン
…「うまく使えるようになる」…。
うん。わかった。
今、ぼくができることを精一杯やります。

リールォンの言葉を繰り返して、しっかりと胸に刻み込んだ。
そして、リールォンは仲間たちに向かい声をかける。
■リールォン To:ALL
だれか、ショート・ソードやダガーのような小さい武器は余ってないですか?
あいにく、僕はこのロング・スピアしか持ち合わせていないので、カルロくんに貸せる武器がないんです。

■カーガッド To:リールォン
私のダガーを貸しましょう。これなら丁度良いでしょうし。

■カーガッド To:カルロ
カルロ君、これで自分の身は自分で守るんだ。
まずは、どんな戦士でも自分の身を自分で守る事から始めるからね。
他の人を守れる様になるのは、それが出来るようになってからで遅くはないよ。

そう言って、ダガーをカルロに手渡した。
■カルロ To:カーガッド
うん。ありがとう、お兄ちゃん。
お兄ちゃんたちに迷惑かけないようにがんばるね。

カルロは初めて手にする「武器」の重さを両手で確かめるようにしてから、腰のベルトにそれを刺した。
■マーキュリー To:ウォルフ
そだ、さっきの宝石はどうなりました?まだ持ってますか?
どんな仕掛けになっていたんでしょうね?

マーキュリーが見た感じでは、どこにでもあるごく普通の石ころにしか見えなかった。
もちろん、仕掛けについては見当もつかない。
■マーキュリー
ん〜〜、やっぱり勉強をちょっとかじっただけじゃぜんぜんわからないや(^^;

■ウォルフ To:マーキュリー
私にもただの石としか思えませんけど‥‥

■カーガッド To:ALL
その石は持っていきましょう。何かの役に立つかもしれませんし。
そろそろ次の扉を調べましょうか。
ウォルフさん、シジリカさん、奥の扉を調べて貰えますか?

■ウォルフ To:カーガッド
そうですね。とりあえず持ち帰ってマシューさんに鑑定してもらうこととしましょうか。

■シジリカ To:カーガット
は〜い
今度はちゃんと見つけなくっちゃ(><)

シジリカは扉へ近づき、自分の背丈よりも遙かに大きいそれを、ときおり背伸びをしながら罠がないか調べる。
どうやら罠は無いのは確実のようだ。
■マヨカカ To:ALL
じゃ、扉に触れてみよっか。

マヨカカは歩み出て冷たい石の扉に手のひらを置いた。
■カルロ To:??
…え? …なに?
………お……おじいちゃん!?

カルロは突然耳に手をあて、叫んだ。
天井を見上げ、まるで何かにすがりつくような表情で空を見回す。
■カルロ To:ALL
今…おじいちゃんの声が聞こえた…
「帰りなさい」って…

おじいちゃん! もうダメだって…どういう事!?
答えて!!

カルロの震える声を打ち消すように、先ほどの老人の声が響いた。
■老人の声 To:ALL
(下位古代後)
求めし者よ。進むが良い。

南北の石の扉が音もなく消えた。
■マーキュリー To:カルロ
どうしたの!?帰りなさい?ルシオールさんが??

・・・カルロ、扉の先はいつもそうだけど、この先が本当の正念場ですよ。
今までの君じゃないことを見せてあげましょう。
君の想いが強ければきっと負けないしおじいさんも救えるって、そう信じるんだよ♪(^^)
さぁ、準備はいい?

カルロの肩をポンと叩く。
■カルロ To:マーキュリー
…はいっ。

不安を押し殺しながら、腰のダガーの柄を握りしめて扉の奥を見つめる。
■カーガッド To:ALL
さあ、先を急ぎましょうか。
またさっきみたいな仕掛けがあるかもしれませんから、注意しながら行きましょう。


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GM:ともまり