SW-PBMトップへ Scenario Indexへ |
SW-PBM Scenario#142 6ガメルのルーシア |
---|
このシナリオのトップへ | ←前のページ 次のページ→ |
---|
賢者の学院・マシュー導師の部屋 |
ウォルフは勝手知ったる学院の中を進み、マシュー導師の部屋へやってきた。シジリカもきちんと?ついてきている。
扉を開けると、導師は壁に掛けられた仰々しい剣を眺めていた。
その数、数十本。
あやしげな文様が刻まれたもの、見たことも無い形をしたものなど様々だ。
導師はそれらを眺めては、後ろ歩きしてみたり、その場で一回転してみたりと、怪しい動きを繰り返している。
どうやら集中を高めるウォームアップのようなものらしい…
そんな、いつもと変わらぬ様子のマシューに苦笑しつつ、
■ウォルフ To:マシュー導師 |
集中を高めようとしているところ、申し訳ありませんが‥‥。 先週の試飲会以来ですね、マシューさん☆ |
と、朗らかにマシューに話しかけるウォルフ。
■マシュー To:ウォルフ |
ぬう。その声は…ウォルフじゃな? そして、もうひとりちびっこいのがおる… |
そう言ってくるりと振り向く。
妙なポーズをとったまま、ふたりを見てにんまり。
■マシュー To:ウォルフ |
うむ、先週はお互いよく飲んだのぅ。 で、新しい酒豪仲間を連れてきたんじゃな? よしよし。 |
いきなり誤解。
■ウォルフ To:マシュー |
ん〜、まだまだ酒豪見習い、といったところですかねぇ。 |
誤解を訂正しようともせず、更なる誤解を生み出すウォルフ(爆)
■ウォルフ To:マシュー |
それにしても‥‥今回の試飲会は逸品揃いでしたねぇ☆ 桜姫に霧風、紅の瞳に‥暁の雫でしたか。どれもい〜いお酒でしたねぇ☆ |
■マシュー To:ウォルフ |
うむ、錚々たる品揃えじゃったな。 おかげでますます長生きしてしまうわい。ひょっひょ。 |
■シジリカ To:マシュー |
まだまだ未熟者ですが、よろしくお願いします(^^ カンナヴァーロはちょっと遠慮したいけど(汗 |
その誤解に付き合うシジリカ(爆)
■マシュー To:シジリカ |
ひょっひょっひょ。カンナヴァーロは選ばれし者のみが嗜むことのできる最高級品だからのぅ〜 あせらずがんばることじゃ。うむ。 おっと、ワシの名前はマシューじゃ。よろしくのぅ。 気軽にマシューちゃん☆と呼んでくれてええぞ。 |
酒豪仲間として認定してしまったようだ…
■ウォルフ To:マシュー |
で。明日の定例会なんですけど。 今、仕事を請け負っていまして、行けそうにないんですよ。 |
と、心底残念そうに話すウォルフ。
そこで、ふと思い出したかのように、
■ウォルフ To:マシュー |
あ。そうそう。今日こちらに伺ったのはその仕事の件でした。 実はですねぇ‥‥ |
と、やっと本題について話し始めるウォルフ。
カルロの夢の話からギルドで得た情報まで、要点を簡潔にまとめて洗いざらい話し、
■ウォルフ To:マシュー |
‥‥という訳でして。 マシューさんでしたら、その『子供』がキーワードとなる剣について、 何か知っていらっしゃるんじゃないかなぁ、と思って伺った訳なんですけど。 |
と、壁に掛けられた数十本の剣を眺めながら、のんびりと話すウォルフ。
■シジリカ To:マシュー |
30000ガメルで買い取るような情報だから、剣としても名を馳せた部類なんじゃないかと思うんですけど・・・ |
■マシュー To:ウォルフ、シジリカ |
なるほどのぅ〜。ふむふむ。 |
マシューはおもむろに扇子を取り出し、自分の頭をぺちんぺちんと叩きながら、ゆ〜っくりと部屋の中を歩き回る。
頭の中の情報を検索中らしい…
■マシュー To:ウォルフ、シジリカ |
むむぅ〜。来よったぞ来よったぞ。 「子ども」に関わる魔剣と言えば、アレじゃな。 「チャイルド・ソード」じゃ。 そのまんまじゃがのぅ。ひょっひょ。 |
■ウォルフ To:マシュー |
「チャイルド・ソード」‥‥ですか。 どんなお酒‥‥じゃない、魔剣なんですか? |
■マシュー To:ウォルフ、シジリカ |
うむ。それは「子どもの成長と共に成長する剣」じゃ。 例えばのう、身長が伸びれば刀身が伸びる。 精神が成長すれば、切れ味が鋭くなる。 …といった具合にのぅ。子どもにしか扱えず、かつ子どもが大人になったら成長が止まるという不思議な剣じゃ。 つまり、心と体が正しく成長すればするほど強い剣になっていくのじゃな。 子どもの資質によってはとんでもない剣に化ける可能性を秘めておるので、大昔には全国津々浦々、いたるところの騎士やら剣豪やらが自分の子どもへのプレゼントとして探し回ったらしいのぅ〜。 |
■ウォルフ To:マシュー |
マスターと成長を共にする魔剣ですか‥‥。 ‥‥う〜ん、奥が深い。(しみじみ) それにしても‥‥、ルシオールさんにはカルロ君というお孫さんが いるからその魔剣を手に入れようとしていた、というのはわかるんですが‥‥。 わからないのはマヨカカ嬢なんですよね‥‥。 なぜ3万ガメルもの大金を払ってまでその魔剣を欲していたのか‥‥。 知的好奇心、というためだけに3万ガメルもの大金を注ぎ込んだとは ちょっと考えにくいんですよね‥‥。 ひょっとするとその魔剣には、未だ知られていない、 重要な秘密が隠されているのかもしれませんね‥‥。 |
■マシュー To:ウォルフ |
ふむ、転売を狙っておったのかのぅ。 未だに求めている輩も少なくないじゃろうからの。 ちなみに、ワシじゃったら5万ガメルで買ってもええのぅ〜。ひょっひょ。 |
■シジリカ To:ウォルフ、マシュー |
その話からすると、チャイルド・ソードは何本も存在していたんですね? 大昔は・・・ってことだから、今はほとんど無くて価値もよりいっそう高くなっているんでしょうか・・・ そのチャイルド・ソードがあるかもしれない遺跡とかには心あたりはないですか? |
■マシュー To:シジリカ、ウォルフ |
いんや、1本だけじゃったと伝えられておる。 魔力付与者は“家族思いの”イェヴォという魔導師での。 彼が生前に剣が安置されている遺跡についての情報をほとんど残さなかったために、さまざまなデマも流れ、正規の情報はその過程で高騰していったのじゃ。 そして未だに手に入れた人物はいないらしいのぅ〜。 遺跡の場所はもちろん知っておる。オランからほど近い場所の森の中じゃ。 これはデマではないぞ。ひょっひょ。 |
■ウォルフ To:マシュー |
本当ですか!! ぜひとも教えてください!! |
■マシュー To:ウォルフ、シジリカ |
うむ、では地図を書いてやろうかの。 |
マシューは華麗に羊皮紙を取り出し、さらさらとペンを走らせる。
オランからエレミア方面へ矢印を引き、さらに街道の途中で北へ。
森の中で矢印を止め、×印を書く。
そこに「大木。オランから徒歩で1日半」と書き加える。
最後に「マシューちゃん☆画」とサインを入れると、それをウォルフに渡した。
■ウォルフ To:マシュー |
本当に‥‥ありがとうございます。 |
この方に知己として認めて戴いて本当に良かった、との思いを新たにし、
深々と一礼するウォルフ。
■マシュー To:ウォルフ、シジリカ |
ひょっひょ。礼はカンナヴァーロ1年分で良いぞ。 |
いたずらっぽい笑み(笑)
■ウォルフ To:マシュー |
カンナヴァーロ1年分ですか‥‥。 マシューさんが飲むのは最低でも10年もの以上でしたよね‥‥。 そうすると、最低でも1本500ガメルですから1年分で‥‥、 ええと‥‥、じゅ、18万ガメルじゃないですか!? あぅ〜‥‥。 |
冷や汗たら〜りのウォルフ。
■ウォルフ To:マシュー |
‥‥仕方ありませんね。 10年もの以上のカンナヴァーロ1年分には及ばないかも知れませんが‥‥。 481年製のファビオ翁のカンナヴァーロではいかがですか? エルミタージュに預けてあるんですが‥‥。 |
481年製のファビオ翁のカンナヴァーロ。
それはファビオ翁の最後で最高の出来と言われ、
今後、そのカンナヴァーロを超えるものが作られることはないだろう、
そう言われている逸品なのである。
そしてその数は10本のみなのである。
■ウォルフ To:マシュー |
ある方から戴いたものなのですが‥‥いかがでしょうか? |
■マシュー To:ウォルフ>シジリカ |
な、なんと…481年製…(じゅるり) な〜んつってのぅ。ひょっひょっひょ。冗談じゃよ。 そこまでの逸品、並々ならぬ事情で譲り受けたものに違いあるまい。このおいぼれの胃袋のみに収まるにはちと重すぎるのぅ。 それよりも、おぬしがこの依頼をきちんと全うしたうえで元気な姿をまた試飲会で見せてくれればええよ。 そこなシジリカものぉ。ひょっひょ。 |
ウォルフとシジリカを交互に見て、にんまり。
■ウォルフ To:マシュー |
そうですね。次の試飲会もしくは定例会で存分に飲み、語り明かしましょう。 尤も私たちに言葉は不要かもしれませんが。 |
そう言ってにっこりと満面の笑みを浮かべるウォルフ。
■シジリカ To:マシュー、ウォルフ |
は、はい。僕もそれまでにもっと飲めるようになっておきます(汗 |
■マシュー To:ウォルフ、シジリカ |
うむ。漢は黙ってカンナヴァーロ、じゃな。ひょっひょ。 さて、もう聞きたいことはないかのぅ? …何か大事なことを言いそびれておるような気がするがの、はて。 |
■ウォルフ To:マシュー |
そうですね‥‥。 なぜこれまで“チャイルド・ソード”の在り処がわからなかったのか、 という謎が一点。 チャイルド・ソード”が封じられている遺跡の構造,トラップに関する情報、 そして“黒猫”が何らかの鍵になってはいないのか? 今、思いつくことはそういったところでしょうか‥‥。 |
■マシュー To:ウォルフ、シジリカ |
ふむ。そうじゃな。(扇子ぺしぺし) 最初の質問じゃが、剣が納められておる遺跡の場所の情報は、高額とはいえ確かにあった。 それなのになぜ誰も剣を手にできなかったか? それは遺跡が魔法で隠匿されておったからじゃ。 (地図の“大木”のところをトントンと扇子で指し)…この場所には大木がしか生えておらぬ、一見な。 合い言葉を下位古代語で唱えることで、魔法が解けて遺跡が姿を現すのじゃ。 次の質問じゃが、遺跡についての具体的な情報はワシぁ〜よく知らん。 ひょっひょ、すまんのぅ。魔剣自身についてなら多少詳しいんじゃがの。 “黒猫”についてじゃが…ふむ。 そういえば、魔力付与者のイェヴォは、黒猫が大嫌いじゃったと伝えられておるな。…そして…うむむ、何じゃったかのぅ? チャイルド・ソードは子どもが使う剣…主人たる子どもを待ち続ける剣じゃ。 主人を持たない剣を大人が持ち出そうとすると、何らかのペナルティ──つまり呪いのようなものが発動したかと思ったのじゃが。 |
■シジリカ To:ウォルフ、マシュー |
僕はぁ・・・その魔術師さん・・・えっと、“家族思いの”イェヴォさんでしたっけ? その人が残したほかの武器とかについて知りたいです。 同じようにどこかの遺跡に安置されるような品物があったら、参考になるかもしれないし・・・ |
■マシュー To:ウォルフ、シジリカ |
ふむ。ワシの知る限り、チャイルド・ソードだけじゃったと思ったがの。 まぁワシの研究不足かもしれぬ。まだまだ調べれば出てくるかもしれんのう。 |
■ウォルフ To:マシュー |
呪い‥‥ですか‥‥。 ひょっとしたら‥‥その呪いとは黒猫と化すもの、という可能性がありますね。 |
■マシュー To:ウォルフ |
ふむ、その可能性は大いにあるのぅ。 だとすると、呪いとはいえ子どもっぽい嫌がらせに近いのぅ〜。ひょっひょ。 …ふむ。しかし一生そのままなら笑ってもおれぬか。 |
■ウォルフ To:マシュー |
それから‥‥、チャイルド・ソードなんですが‥‥。 剣の保有者が大人となり、成長を停止した後、別の子供が新たな保有者になった、 という場合はどうなるんでしょうか? |
■マシュー To:ウォルフ |
それはまだ誰にもわからんよ。何しろ手にした者がおらんからのぅ。 資料にも残されておらんのじゃ。 誰かがそれを手にし、成人したときのお楽しみというわけじゃな。 |
■ウォルフ To:マシュー |
最後に‥‥、遺跡に入るためのキーワードを教えて戴けますか? |
■マシュー To:ウォルフ |
ふむ。ん〜… はて。 何じゃったかのぅ? 剣にまつわる言葉だというのは間違いないんじゃがのぅ。 |
マシューの頭の上に「?」マークが飛び交う。どうやら本気で忘れてしまったらしい…
■ウォルフ To:マシュー |
は!?え〜とマシューさん!? それがわからないと意味がないんですけど!? ‥‥あ。そ〜ゆ〜ときにはカンナヴァーロをボトルで一気飲みすればいい、 と以前おっしゃってましたよね。 さあ、1本いっちゃってください!! |
■マシュー To:ウォルフ |
おお〜、そうじゃな。こんなときは景気づけが一番じゃ。 |
ぽむと手のひらを打つと、棚からそれらしき瓶を取り出し一気飲み。(素人には危険)
■マシュー To:ウォルフ |
むふぅ〜。来よったぞ来よったぞ。 そうじゃ。剣の名前じゃ。すなわち「チャイルド・ソード」。 下位古代語で言うのがポイントじゃの。ひょっひょ。 しかし、イェヴォには捻りのセンスが皆無じゃのぅ。 |
そんなマシューの発言に苦笑しつつ、
■ウォルフ To:マシュー |
確かにそうですね。 やはり男子たる者、言葉のセンスに磨きをかけないといけませんね。 |
何か違うような気がするんだが‥‥。
そこへコンコンとノックする音。続いてドアが開く。
■リーヴル To:おじいさま>ウォルフ、シジリカ |
失礼します〜。(ぺこり) あの、ウォルフさんとシジリカさんのお仲間のセイルディアさんという方が、お二人をお迎えにいらっしゃってるんですが〜。 受付でお待ちいただいてます〜。 |
■シジリカ To:リーヴル |
え、セイルおねぇちゃんが!? |
■マシュー To:ウォルフ、シジリカ |
ではな。無事に仕事を全うすることを祈っておるぞ。 |
■ウォルフ To:マシュー |
はい。数々の貴重な情報のご提供ありがとうございました。 仕事が終わりましたら、シズさんと一緒にご自宅へ伺わせて戴きますね。 |
そう言って深々と一礼するウォルフ。
■シジリカ To:マシュー |
この仕事、きっと成功させてきます! 呪われて本当に猫になっちゃったら困るし(汗 有難うございました〜 |
ウォルフとシジリカは、受付でセイルと合流し、皆が待つ雑貨屋へと急いだ。
このシナリオのトップへ | ←前のページ 次のページ→ |
---|
SW-PBMトップへ Scenario Indexへ |
SW-PBM Scenario#142 6ガメルのルーシア |
---|---|
GM:ともまり |