デュークの工房 | Scenario #134 |
籠の鳥 |
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ディックリッター家 中庭 |
応接室から出た一行。長い廊下を抜け、先程男性陣が外に出た出口より中庭へと降 り立った。
中庭より続く小道を進むと、どうやら屋敷の裏の庭へと繋がっていたようだ。
裏の庭の片隅に、一軒の家が見えた。
■リック To:ALL |
あの小屋です。 |
小屋、という表現には似つかわしくない普通の家である。
多分1家4人家族とかなら、楽に生活できそうな大きさである。
外観から見ると二階建てか?
正面にある入口には、大きな錠が見える。
■ザンセール To:リック |
いってえ、これのどこが小屋だってんだ。おい。 |
■アルテナ |
金持ちの基準は分からんな… |
そんなザンセール・アルテナの発言に、「?」顔のリック。
彼らにとって「小屋」はこのサイズなのか?
などと言いいつつも早速調べ始める。
ザンセール達にはおかしいところは何もなさそうだが…
■マーキュリー |
うらにわにわにわ、にわにわにわにわとりが・・・ 僕にも『小屋』をサクッと建ててくれたり・・・しないよなぁ さて、なんかあるかな♪ |
■マーキュリー |
何か怪しげなところはっと・・・・ いやぁ♪それにしても街中にいるとはとても思えない♪ 小屋もその周りも田舎風でとってもいいなぁ♪ 将来はこういう小屋でのんびり過ごすのもいいなぁ〜〜♪(´∇`* |
ほんわかと将来設計。
■ヴィタリ To:リック |
それではすまないがこのバカでかい鍵を開けてくれないかな? 鍵はもちろん持っているよね? |
だからこれは「からくり錠」だっつーの。
■リック To:ヴィタリ |
ああ、失礼。 では父上、お願いしてもよろしいですか? |
■デューク To:ALL |
ああ、すまんな。 これは最新作の錠前だからなぁ…… |
あっちの穴にピンさしたり、こっちの突起物を斜め37度に持ち上げたりすること数分。やっと錠前が開きました。
■デューク To:ALL |
どうだ、この錠前のフォルム。斬新な中にも鉄の温かみがあ… |
と、いきなり語りだした父を差し置き、
■リック To:ALL |
どうぞ、皆さん中へ。 |
すたすたと案内するリック。
デュークの顔に、すこし苛立ちの色が見えたとか見えないとか。
ディックリッター家 デュークの工房 |
玄関を抜けた先は一部吹き抜けになっている工房でした。
吹き抜け部分には数本の梁が見え、そこから物体が落ちてきたのでしょうか。
■アルテナ |
人間にはちょっと隠れにくいか…? |
梁を見上げてつぶやく。
■マーキュリー To:デューク |
ここで起こったことを教えていただけますか? |
■デューク To:マーキュリー |
私は趣味で鍵弄りをしているのだけどね。その時は誰もこの小屋に入れないようにしているのだよ。 作業を見られたくない、というのが理由かな? ほら。からくり錠だから、制作過程を見られたら、どのようにして開けるかも判ってしまうからね。 あの日も、一人でこの小屋に来た。とうぜん、入口には私が作った鍵をかけてあった。 そうして一人、小屋に入って作業をしようとして……そう、あそこに座ったときに、 |
そう言い、ちょうど梁の下にある作業台を指さした。
■デューク To:マーキュリー |
上から何やら音がするな…と思って顔を上げた瞬間! 小さな木ぎれがばらばらばらと降ってきてね。あやうく、木ぎれに埋まるところだったよ。 |
■マーキュリー |
中はちゃんと工房していますね。 特に怪しいところはなさそうですね・・ お!暖炉だ♪ やっぱお家に暖炉ってきほ・・・・・うわっっ!ネズミ!?!? |
・・・・びっくりして手をついたところには炭が。
手が真っ黒になりました。
■ザンセール To:デューク |
なるほどな…鍵の複雑さとかを考えるとそんじょそこらの奴らにできるようなことじゃねえってことだな。 |
■デューク To:ザンセール |
ああ、あの鍵は制作者たる私でさえ開けるのに苦労するモノだからな。 |
何故か胸をはるデューク。難しい錠前を作れて、自画自賛しているのだろうか?
■ヴィタリ To:デューク |
その木ぎれは元々どこかに保管されていたものではないのですかな? それとも見知らぬ木ぎれが降って来たと言う事ですかな? |
■リック To:ALL |
その時の木ぎれは、小屋の裏に置いてあります。 多分まだ処理はされてないかと思います。 |
■ヴィタリ To:リック |
おぉ、そうか。しかしその前にちょっと部屋の中を調べさせてもらえないかな? |
■リック To:ヴィタリ |
ええ、構いませんよ。ねぇ?父上。 |
■デューク To:リック |
うむ。頼む。 |
家人の許可を得て、ヴィタリは小屋の中を調べ初めました。
工房を含めて、見える範囲での小屋の中はとても開放感に溢れており、それ故に身を隠すのは難しそうに思えました。
いわゆる「頭隠して尻隠さず」状態になるといいましょうか。
上手くかくれたつもりでも、別の方向から見れば丸見えになりそうなぐらいの空間っぷりで……これだから金持ちの道楽は侮れません。
木ぎれが降ってきた場所。上にあるのは梁だけです。
その梁にしたっても、吹き抜けの空間にマッチした梁であり、無骨そうな物ではありません。ですから、子供であってもその梁の影に身を隠す…というのは難しそうです。ただ、木ぎれの大きさにもよりますが、木ぎれ程度なら隠す事は可能かもしれません。
そして工房内に何かしら仕掛けを付けようと思っても。
逆に開放感があるところにつけるのは、難しそうと思えました。
■ヴィタリ To:ALL |
どうもここで悪さをしようとしても無理なようだね。 もし人間でない何かであれば可能かもしれないが。 |
■ザンセール |
う〜む、こりゃ様子をうかがって何かを落とすってのは難しそうだなぁ。 |
■マーキュリー To:ALL |
鍵を開けられなくても小さな生き物なら入ってこられそうですね 例えば暖炉から入ってきて、木切れを梁にセットして・・ 精霊の仕業なら、精霊使いでもないと見たり感じたりできないでしょうし・・ |
■ザンセール To:アルテナ |
だとよ。 ってわけでなにか感じねえかい?精霊に関してはお前が頼りなんだから頼まあ。 |
■アルテナ To:ザンセール |
む? そ、そうか…(まんざらでもないらしい) |
アルテナは周囲の精霊の気配を探りましたが、別段おかしいところは感じませんでした。
■アルテナ To:ALL |
……普通だ。変なところはない。 |
■ザンセール To:アルテナ |
そっか。もう収まったのかねえ。なかなか手がかりはみつからねえもんだ。 |
■マーキュリー To:ALL |
ここで推理していても確証が持てないから・・ 誰かがデュークさんに変装して犯人をおびき出してみたらどうかな? いつも通りお出かけして、僕等は堂々とデュークさんを護衛するんです。 犯人にしてもこれだけ色々やったから、護衛が増えても不思議に思わないでしょう。 僕等の中の誰かが御者をして偽デュークさんにその隣りに座ってもらって、馬車に荷台と幌を付けて残りはその中で。 で、本物のデュークさんには僕等の誰かに変装してもらって幌の中にいてもらう・・って感じで。 |
■ザンセール To:マーキュリー、ヴィタリ |
犯人がでるまでどんだけ時間がかかるかわからねえが、試す価値はねえこともねえな。 変装…とくりゃヴィタリか? |
■ヴィタリ To:ザンセール&マーキュリー |
わたしが変装と言うのもいいが、他人を変装させるのは難しいな。 特に相手が我々よりもデューク殿の事を良く知っていれば、なおさらバレる確率がある。 かなりデメリットがあるが、それでもいいならやってみようか。 |
■マーキュリー To:ALL、デューク |
万一変装がばれてデュークさん本人が狙われたとしても、僕等が傍にいた方がいいですよね? ということで、みんな、やってみましょう♪ デュークさん、今日はもうお出かけしないですよね? 明日お出かけする前までに幌付きの荷馬車を用意できませんか? |
■デューク To:マーキュリー |
幌付きの馬車……はて。うちにそのようなものが…? |
■リック To:マーキュリー |
幌付きですか…?普通の扉付きのものでは都合が悪いのでしょうか? 幌付きでしたら、使用人が使っているもので…あったかとは思いますが……? |
どうやらここの家の「普通の馬車」とは。扉付きの立派なものらしい。
■ヴィタリ To:リック |
い、いや。それが普通ならばそれでいいよ・・・。 |
金持ちの感覚に未だついて行けず。
■マーキュリー To:ALL |
( ̄∇ ̄;・・・じ、じゃぁ、明日の朝から変装するってことで・・「普通の馬車」でお願いします・・ |
ふと何気なくアルテナが、
■アルテナ To:デューク |
そうそう、さっきのを見て気になったんだがな。 ディナ殿はどこか悪いのか? いや、デューク殿の態度を見ていたら普通じゃなかったからな。 |
■デューク To:アルテナ |
ああ。あの子は母親似でな。生まれつき体が悪いのだよ。 普段はおとなしいよい子なのだが……今日はちょっとはしゃいでしまっててイカンな。熱を出してなければよいが… |
■リック To:デューク&ALL |
先ほど応接室を出るときに、部屋でよく休んでいると聞きましたが… |
■デューク To:リック |
まったく。お前がディナを甘やかせるから熱を出させてしまうんじゃないか!もう少ししっかりとせんか! |
■リック To:デューク |
……すみません。父上… |
■アルテナ To:デューク |
まあまあ、はしゃぎたがる年頃なんだよ。そういう歳に好奇心を満たしてやることで将来、立派な大人になるというものだ。 さしでがましいことを言うようだが、少しは多めにみてやったらどうだ、デューク殿? |
■デューク To:アルテナ |
そうは言ってもだな。あの子の親は私だ。 親が子供を監督するのは当たり前のことだろう? それにあの子も、まだ幼い。 |
どうやら、あまり聞く耳を持ってないようです。
■アルテナ To:デューク |
それでな、さっき会ったときに感じたんだが、ディナ殿は精霊に対する感性が強いようだ。 後で少し話をしてみたいのだが。 |
■デューク To:アルテナ |
精霊?? …うちの子に限ってそんな事はないと思うが……ま、まあいい。話してみてくれたまえ。 |
どうやら精霊について、勘違いをしているようです。
■マーキュリー To:デューク |
そうだ、さっきディナさんと庭でお話ししてたときに、妖精族のアルテナやケットやザンセールに会わせるって約束したんですよ。 後でぜひディナさんのところへ行かせてください。 まだお母さんに事件のことを聞いていませんし、ディナさんが興奮して体調崩しても良くないから、ごく短い時間でいいんですが。 それから、今後の護衛は泊まり込みと考えて良いんでしょうか? |
■デューク To:マーキュリー |
ああ、それは構わんが…熱が下がってからにしてくれよ? 泊まるのは構わんが…狭い屋敷だからな。不便をかけるかもしれぬが、勘弁してくれたまえ。 |
いたって素の回答です。
■ヴィタリ To:デューク |
あ、あぁ。これだけ広ければ十分だよ。 |
■ヴィタリ To:ALL |
ではこちらは一度作戦でも練ろうか。 |
■マーキュリー To:ALL |
作戦立てる前に、お母さんからも今までの事件のことを聞いておきたいです。 もしかすると僕の考えも変わるかも・・あ、なんでもないです・・ |
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