応接室で情報収集 | Scenario #134 |
籠の鳥 |
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ディックリッター家 応接室 |
マーキュリーを伴い、ディナは中庭へと向かっていった。
部屋にはマーキュリー以外の冒険者とリック、家政婦のアデーレ、それと給仕のためのハウスメイドが数名いるのみ。
■リック To:ザンセール |
では、先程質問がありましたね。そちらにお答えします。 父が命を狙われている…という件でしたよね? どの様に狙われているかといいますと、一番最初に起こった事は、馬車がいきなり暴走して、危うく惨事を引き起こしそうになった事。 どうやら、馬に細工をして、暴走を始めるように仕組まれていたそうです。もちろん、当家の馬車でしたので、担当の者を詳しく調べましたが、当家の者達に怪しい所はありませんでした。 次は、取引先との打ち合わせのためにとあるレストランを訪れた時に、頭上より物が落ちてきた事。 こちらは、レストランの上の階の窓より落とされたと思われたので、衛視に頼んで調査はしていただいたのですが…「ただの事故」で済まされてしまいまして、犯人などの目処は立ちませんでした。 あと、父趣味で鍵弄りをやっているのですが、その為の工房は庭に小屋として建てているんです。その工房で作業を、と思い工房に行ったら……やはり頭上からばらばらと、木材やらなにやらが落ちてきたそうです。 危うく生き埋めになりかけたとかで、最近はその工房には行っておりません。 |
■ケット To:ALL |
なんか、命を狙うって言うより、幽霊騒ぎみたいな事件だねぇ |
■ザンセール To:リック |
なるほどな。 じゃぁ、こまけえ事聞いていくからよく考えて答えてくれや。 まず馬の細工についてでえ。いつ、どこに向かおうとしてたときに、どんな細工で、どんな風な事故になりかかったんでえ?道具じゃねえんだからそうそう細工できるもんじゃねえだろう。 担当のヤツを調べたって言ってたけど、担当以外は調べたのかぃ? |
■リック To:ザンセール |
馬にされた細工については、その時に御者をしていた者に直接聞いたほうがより詳しい情報を得られると思いますよ。 私は、ただ結果を聴いただけですので……申し訳ありません。 馬車に細工が可能と思われる者全てを調べましたが、怪しい所はありませんでした。 |
■ザンセール To:リック |
その調査が確実に信頼できるってのを前提にして聞くけどよ、「可能と思われる」って〜のと「可能」って〜のは、えれえ違いだぞ? |
■リック To:ザンセール |
そうなのですか? |
■ザンセール To:リック |
外から入ってくるヤツに対して、屋敷の警備には自信はあるか?他にも古くからの雇われ人も含めて念のため、身内も疑う必要はあるからな。「可能」なヤツも全員調べたのか?可能なヤツでまだ調べてないヤツはまだいるか? |
■リック To:ザンセール |
馬車回りについての警備は、一応自信はあります。使用人を信頼しておりますし。 一応、「可能」と思われる者は全て調べております。 |
■ザンセール To:リック |
ついでわりいけど、その御者も呼んできてくれるかい? |
■リック To:ザンセール |
はい…と言いたいところですが、御者はいま父と共に出かけております。 父が戻ってきてからで宜しいですか? |
■ザンセール To:リック |
かまわねえよ。じゃぁ、レストランでの事件だ。 上の窓からっていってたけど、レストランに入ろうとしてたときだよな?どれくらいの大きさのどういったものを落とされたんでえ?落下地点はおとっつぁんからみてどこら辺だ? |
■リック To:ザンセール |
ええとあれは……上の出窓に飾ってあった植木鉢が落ちてきた…のだっけっかな?確か。 ほぼ、父の頭上に落ちてくる所でしたが、父に付いていた近侍が父の身体毎引っ張って…それでギリギリ助かったと聞いています。 |
■ザンセール To:リック |
ふむふむ。ちなみに、だ。取引先のヤツ以外でおとっつぁんがそこ(レストラン)に向かうって知ってたのは誰だ? |
■リック To:ザンセール |
父のスケジュールを把握しているのは執事と近侍ですね。 彼ら以外は、その日初めて聞かされる者ばかりだと思います。 御者も含めて、ですが。 |
■ザンセール To:リック |
家族、身内、親戚、皆含めて、かい? |
■リック To:ザンセール |
少なくとも私は知らされておりませんでしたので…ただ、外で取引先の人と食事をする、とだけ…。 他の家族が知っていたかどうかは、私には判りかねます。 ただ、父は母や妹と一緒に食事をしているので、もしかしたらその時に話していたかもしれませんね。 |
■ヴィタリ To:リック |
まぁ確かに父親の仕事なんぞちくいち毎日聞くものでもないからな。 わたしの実家も商売をしているが、父親が毎日何をしているか、わたしは全然知らなかったぞ。 |
■アルテナ To:ヴィタリ |
かわいそうな子供だったんだな(ぼそ |
いや、お手伝いをしてなかったに1票。
■ザンセール To:リック |
ところで鍵弄りってのはようは錠前を開けるってことか?それとも錠前を作るって事か? んで、木材ってのはその工房の中に入ったら落ちてきたのか?入ろうとしたら屋根から落ちてきたのか? そもそもその木材ってのは工房に普段からおいてあるもんがそのときに限って落ちてきたってことか? |
■リック To:ザンセール |
錠前を作る方ですね。なにやら、鍵のいらないからくり錠等を好んで作っているようです。 木材は、作業をしているその最中に落ちてきたそうです。 梁から落ちてきた…と父から聞いていますが、私自身その工房に入った事がないので…… |
■ザンセール To:リック |
つまりそれに関してはおとっつぁんに聞いた方がはええってことだな? |
■リック To:ザンセール |
そうなりますね。 |
■ザンセール To:リック |
わかった。じゃぁ、あとで直接調べてみるか。 |
■ヴィタリ To:リック |
その工房には鍵などは付いているのかい? それとも、誰でも入れるようになっているのかな? |
■リック To:ヴィタリ |
鍵はもちろん付いていたと思いますよ?父お手製のからくり錠が。 |
■ザンセール To:リック |
ほぅ?ちょいとそのときの鍵を見せてくれるかい? |
■リック To:ザンセール |
同じ物ではありませんが……ええと、確か父が作ったのが… |
■リック To:家政婦(アデーレ) |
アデーレ。確かあった…よな?鍵。持ってきてもらえるか? |
■家政婦(アデーレ) To:リック |
畏まりました。 …ターシャ。鍵を持ってきておくれ。 |
部屋にいたハウスメイドが一礼し、応接室を出て行った。
しばらくして、銀の盆に鍵を乗せて戻ってきた。
■リック To:ハウスメイド(ターシャ) |
ありがとう。 |
リックは、手にした鍵をそのままザンセールへと見せる。
■リック To:ザンセール |
まったく同じ物ではありませんが…父はこのようなからくり錠を好んで作っていましたよ。 |
目の前に差し出されたからくり錠。
鍵穴などは一切見当たらない。
■ルフナ To:リック |
鍵穴がない…。これってどうやって開けるの? あ、でも鍵穴がないって事は、こう言うの得意で開け方のコツさえ知ってれば、鍵開けなどの技能無しで誰でも開けられるって事だよね? お父様は開け方のコツとか誰かに教えたりしてませんでしたか? |
■リック To:ルフナ |
ええと……これは……… |
と、取り組むも。なかなか鍵は開かない。
■リック |
……すいません。私は…これの開け方を教わっていないもので… |
■アルテナ To:リック |
いままでに、その小屋に入った者はいるのか? 招き入れられたのではなく、自分で入っていった者だ。 それと、素朴な疑問だが、なぜ、そんな鍵づくりをされているのだ? |
■リック To:アルテナ |
いえ、あの小屋に…父の許可なく入ったものはいないと思います。 あと鍵については、小さな頃からの趣味らしいので…どうして作っているのはさっぱり…… |
■ヴィタリ To:リック |
すまないがちょっと貸してくれるかな? |
リックから鍵を借りたヴィタリは、おもむろに鍵をいじり始めた。
どうやら、からくり錠についている細工などを動かして開けていくタイプのようだが……
ええと、この細工……あ、やっぱ横にずらせた。うん。流石わたしだ。幸先良いな。
で、次が………ここに小さな穴があるな……ええと、何か針みたいなのは……ああ、ツールにたしかあったからー……ええと、穴に針さして……あれ?変化がない…?
ええと……針を刺したまま動かして…あ、こっちの細工が動くようになっているな!
…と、苦労しつつ時が過ぎ、何とか開ける事ができました。
■ヴィタリ To:− |
ふぅ。なかなか素晴らしい鍵だな。このわたしをこんなにも苦戦させるなど。 |
確かに、ぱっと見た感じで直ぐに開けられるような鍵じゃないようです。
小さい穴を押す道具がなかったら、多分ヴィタリの腕を持ってしてでも開けられたかどうか…。
■ルフナ To:ヴィタリ |
そんなに難しい鍵なのね。これじゃぁ、コツ教えてもらっても開けられないかな。 …自信満々のさわやか笑顔になったり、焦った顔になったり、見てる分には面白かったけど。 |
確かに。表情豊かなヴィタリならでは、でもあったが。
■ザンセール To:リック |
ヴィタリで時間がかかるってこたあ結構しっかりした造りなんだな。 この鍵を開けられるのはおとっつぁん以外に誰かいるのかい? |
■リック To:ザンセール |
父がこれを屋敷に持ってきていたので……多分妹や母あたりには開け方を教えていても不思議じゃないですね。 ただ、妹はまだ小さいから。開けられるとは思えませんけど。 使用人達には、あまり触らぬよう言っていますので。開けられる者はいないと思います。 |
■ザンセール To:リック |
なるほどな。 ところでおとっつぁんと仲が悪かったヤツっていねえか? |
■リック To:ザンセール |
ん〜…… 父の商売は、ちょっと強引なところもありましたからね… 同業者とは、あまり仲は良くありませんね。 |
■ヴィタリ To:リック |
まぁ、商売をやっていれば良くも悪くもライバルは出るものさ。 しかしそんなにイヤガラセを受ける程仲が悪い、と言う訳でもないのかな? |
■リック To:ヴィタリ |
万が一イヤガラセをしていたというのが世間に知れたら。そちらのほうがダメージが大きそうですしね…多分そこまで恨まれてはいないと思いますが……思いたいですが……むしろ願いたいですが…… |
「大丈夫!」という確証はないようだ。
■ルフナ To:リック |
世の中何でもないちょっとした事でも怖いぐらい恨む人もいますし。 お父様の商売が上手く行っているのを見て、妬んでいる人の犯行かもしれませんし…。 お父様が悪くて…と言う事ではないかも知れませんよ(^-^; |
自信がなくなって行くリックを慌ててフォロー。
■ザンセール To:リック |
よし、質問はこんなところでえ。 御者とおとっつぁんはいつ帰ってくるんでえ?いろいろとききてえ事があるんだが。 |
■リック To:ザンセール |
そうですね……多分そろそろ帰宅するとは思うのですが… |
■ヴィタリ To:リック&ALL |
そうだな・・・。確か奥方は女性にしか話せないような事があるようだから、お父上が帰ってくるまで待つとしようか? |
しばらくお茶をすすっていると、メイドから何やら伝えられた家政婦がリックに耳打ちをした。
■リック To:冒険者 |
父が帰ってきたようです。 着替えた後、こちらに来るとのことですので今しばらくお待ちください。 |
さらに待たされる一行。
やっと一人の壮年の男性が応接室へと入ってきた。
■壮年の男性 To:ALL |
例の冒険者がやっと見つかったというのは本当か? |
多分リックの父親であろう。
■ザンセール To:リックの父 |
おぅ、見ての通りでえ。俺はザンセールってんだ。よろしくなぁ。 で、早速でわりいが命を狙われかけたときの話ってのをしてもらえるかい? さっき一度聞いたけど本人の口からももう一回聞いてみてえんだ。 |
■リックの父親 To:ザンセール |
私はデューク・ディックリッターという。そこにいるリックの父だ。 狙われたというのは…あまり言われたくない言葉ではあるな。 3度ほどあるが、どれを話せばよい? |
■ヴィタリ To:リックの父 |
長くなって申し訳ないが全て話して貰えないだろうか。 そのどれもが同一犯人とも限らないし、ケースによって我々の対応も変わって来ると思うからな。 |
■デューク To:ヴィタリ |
ふむ、そういうものなのか… |
ふとここで、とかる事に気がつく。
■デューク To:リック |
そういえば、私が帰宅したというのにディナの姿が見えないな。 あの子はいま寝ているのか? |
■リック To:デューク |
いえ、ディナは他の方に花畑を…… |
そう言いかけたとき、デュークは火がついたように怒りだした。
■デューク To:リック |
何をしている!! あの子はお前とちがって、病弱だと言ってるだろう! 外にいて、また熱を出したらどうするつもりだ!! |
■デューク To:家政婦(アデーレ) |
アデーレ!お前がいるというのに……何をやっている! ディナを部屋で寝かしつけろ! |
命令された家政婦は、一礼して応接室を出ていった。
■ヴィタリ To:リックの父 |
お嬢さんは御病気なのかい? 先程見た時はずいぶん元気なように見えたが・・・。 |
■デューク To:ヴィタリ |
珍しい来客にはしゃいでいただけだ! お前たちの中にドワーフやらグラスランナーやらエルフやらがいるだろう。 初めてみる者がいれば、はしゃぎもしよう。 |
■ザンセール To:デューク |
おぉ、なるほどな。病気がちってなら心配するのも当然ってヤツだな。 ところで依頼の話し続けて良いかい?それとも嬢ちゃんが部屋に戻るのを確認してくるかい? |
■デューク To:ザンセール |
あの子はまだ子供だ。子供には監督が必要であろう? …そうだな。娘が部屋に戻ってからのほうが、こちらもゆっくりと話ができるだろうから…そうしていただけるか? |
■ザンセール To:デューク |
じゃぁ、そうしよう。 代わりと言っちゃあなんだが、御者を呼んでくれや。 |
■デューク To:ザンセール |
御者か? アデーレ。呼んできてくれ。 |
■家政婦(アデーレ) To:デューク |
畏まりました。 |
■デューク To:ALL |
では私は娘の様子を見にいってくる。 すぐに戻る。 |
暫くして、メイドに呼ばれ御者が応接室へと現れました。
その後すぐ、デュークも戻ってきました。本当に見てきただけのようです。
■ヴィタリ To:デューク |
お嬢さんの具合はどうでしたかな? 我々が来てはしゃいでしまって熱でも上がってしまったらこちらももう訳がないからね。 |
■ケット To:デューク |
ちなみにお嬢さんの病気というのは、どういった病気なんですか? |
■ザンセール To:御者 |
忙しいところ呼び出して悪いな。 ちょいと答えて欲しいんだけどよ。馬に仕掛けがあって依頼人におとっつぁんがえらい目にあったって聞いたけど、どんな仕掛けがあったんだ? |
■御者 To:ザンセール |
馬車を走らせる前に私どもは点検を行います。 万が一がありましたら、私どもだけでなく周囲の方々にもご迷惑をおかけいたしますので。 その日も、点検を終え旦那様をお乗せして出発していったのですが……門から出て目的地へと向かっていたら、突然馬が暴走しはじめまして…… 慌てて止めようとしても馬は暴れる一方でした。 そういう時に鞭を振るっても逆効果だと思いまして、あわてて御者台から飛び降りて、馬に飛びかかろうとしたのですが…私が馬の前に立ちますと、不思議と馬が大人しくなりまして…… 馬を繋いで調べてみましても、特に不思議なところはありませんでした。 ただ、馬の尻のところにですね。なにか小さな針で刺されたような跡があったのですが……あの時ハチもいなかったし、あれは一体何だったのでしょうかねぇ…… |
■ザンセール To:御者 |
ほほぅ、ちなみにそんときゃお前さんとおとっつぁん以外に誰が乗っていたんでえ? |
■御者 To:ザンセール |
近侍の方が一人ですね。 基本的にご主人様は、外での用事のときにお一人で行動される事はありませんので。 |
■ザンセール To:御者 |
なるほどな。そんときはおとっつぁんと近侍はどうしてたか、覚えてるか? |
■御者 To:ザンセール |
馬車自体も大変揺れましたので、大変ご立腹の様子でした… |
ちらっちらっとデュークの方を見ながら答える。
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