ディックリッター家にて | Scenario #134 |
籠の鳥 |
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オラン ディックリッター家 |
銀の網亭を出てしばらく歩く。周囲に並ぶのは、いわゆる「高級住宅」と呼ばれる家々だ。
年代を感じる家もあれば、新たに建てられたと思われる家もある中、ひときわ立派な家へとリックは歩く。
■リック |
ここが、私の家です。さあ、どうぞ。 |
■ルフナ To:リック |
立派なお家ですね〜。 |
■アルテナ |
あるところには、金はあるものだな…… |
玄関のドアには、ライオンのノッカーが。
リックが無造作に扉を開けると、中から執事と思しき初老の男性が顔を出した。
■執事 To:リック |
ぼっちゃま。お帰りなさいませ。 ……こちらが、例の方々でしょうか? |
■リック To:執事 |
うん、そう。 父様と母様は?事件の事を話して欲しいんだけど? |
■執事 To:リック |
旦那様はただいま商談にて外出しております。 奥様は…応接室にご案内いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか? |
■リック To:執事 |
うん。ありがとう。 |
■リック To:冒険者 |
父はどうやら外出をしているようです。 母のほうは大丈夫そうですので、申し訳ありませんが、応接室にてお待ち願えませんでしょうか? |
■ザンセール To:リック |
問題ねぇ。ついでだから茶もいっぱいおくれ。 |
アルテナ。無言でザンセールを小突こうとする。
■アルテナ To:リック |
あ、おかまいなく(にっこり |
そして、とてもさわやかに営業スマイル(笑)。
■ヴィタリ To:独り言 |
ふふふ。金持ちの家の茶か。どんな旨い茶を煎れるか、楽しみだな。 |
お茶というキーワードに反応するヴィタリ。
さて。どのようなものがでてくるのだろうか。
■リック To:ザンセール |
お茶ですね。 マジェラン。 |
■執事 To:リック |
は。少々お待ち下さいませ。 |
一礼をした執事は、手にもつベルを1度鳴らした。
■アルテナ |
おお、本当にベルで呼ぶんだ。金持ちっぽいぞ( ̄○ ̄;) |
物の本に書いてありそうな、「お金持ちの家」行動!
果たして、いつまで続くやら。
■リック To:ALL |
お茶が来るまで、くつろいでいてください。 あと……大きな荷物とか有りましたら、あちらの隅のほうに置いておいてもらえますか? |
と、応接室の片隅を指さす。
■マーキュリー |
すごいなぁ♪ |
マーキュリーは室内の家具などを眺めつつうろちょろしている。
■ケット To:リック |
はーい。 じゃあ、僕のギターはちょっと置いておくね。 でも、歌が聞きたくなったらすぐにでも唄うから、遠慮せずに言ってよ! |
ザンセールは即座に答えた。その間わずか0.5秒。
■ザンセール To:ケット |
いい。もういい。 勘弁してくれってんでえ。 |
■アルテナ To:ケット |
いや、もういいから。 |
その声は、キレイにハモった。
■マーキュリー To:ケット |
ぜひ、もう一度(-_☆)・・・ |
メンバーから少し離れた場所から囁いているが、その眼孔はなぜか鋭い。
ケットとザンセール、アルテナが、そんな暢気なやりとりをしていると…廊下の奥より、絹を切り裂くようなご婦人の叫び声が聞こえた!
■声 |
きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! |
■ザンセール |
何が起きたんでえ! |
聞こえるが早いかザンセールはすでに部屋をでていた。
■アルテナ To:声 |
! なんだなんだ。賊の侵入か? |
緊迫した声とは裏腹に、なんだかうれしそうな表情のアルテナ。そのまま勢いよく廊下に飛び出していく。
■リック |
母様!? |
リックも、慌てて廊下に飛び出します。
あたふたしているメイドと思しき女性達を避けながら、リックは、真っ直ぐ廊下を走っていきました。
■マーキュリー To:メイドと思しき女性達 |
賊はどこ!? メイドさん達は全員無事? |
リックを追いかけて走り始めたが、メイドらしき人達を見つけ立ち止まる。
■メイドさんその1 To:マーキュリー |
い、いえ、賊ではなく…… |
■声 |
いやっ!!!ち、近寄らないでっ!!! |
どうやら、賊ではないようですが…
■マーキュリー To:メイドさんその1 |
え!?賊じゃないんですか!? 何か見ましたか? |
■ルフナ To:ヴィタリ |
ヴィタリ、何か変な事やったんじゃないでしょうねぇ。 |
ヴィタリ(はずっと一緒にいたはずなの)に疑いの目を向ける。
■ヴィタリ To:ルフナ |
なにぃっ?! と言う事は犯人はわたし・・・の訳ないだろうっっっっ! |
ハイテンション・シーフ。ここに健在。
■ザンセール To:声 |
人質にとられてんのかあ! 俺に任せろい! |
と、声がした部屋に扉を破らんばかりの勢いで突っ込んでいった。
部屋には。賊のような者はいなかった。
豪奢な、多分衣装部屋なのであろう部屋には、リックの母親と思しき女性と、他女性が数名ほどいた。
リックの母親と思しき女性はペチコート姿のまま、部屋の片隅で震えていた。
震えながら指さす先には、ぐしゃぐしゃになった肉塊が……
■リック To:母親と思しき女性 |
母様!だ、大丈夫ですか!? |
■ザンセール To:母親らしい人 |
なんだなんだ、こいつあ? 何が起きたんでえ。 |
言いつつ、ザンセールは先ほどより少々テンションを落とし、指された肉塊の方にすたすた向かう。
肉塊は…元は猫か?と思われるが、今は見る影もない。
肉塊の横には、なにやら丸い筒が転がっており、どうやらその中に入っていたようだ。
部屋の中に何か怪しいところはないか…と思ってはみたものの。こんな豪華な部屋に入るのも初めてで。右も左もサッパリさん。
まぁ、とにかく。窓は割れている様子もないし。カーテン裏も多分誰もいないだろう。
■ケット To:ALL |
ふみ〜〜 猫さん可哀想です。 酷い事する人いるんですねぇ。 |
いつの間にか、とことこと付いてきたケット君であるが、母親より猫に同情中。
■ヴィタリ To:リックママ&他女性 |
ムム? 何かのイヤガラセか・・・? これはあなた方がこの部屋に入って来た時すでに転がっていたのかね? それとも部屋に入った途端投げ入れられたのか? |
ざっと周囲を見て調査開始を試みるヴィタリ。
汚名返上か?
ここで。一人冷静に状況を把握したアルテナ。
急いでリックの母親に近づいていく。
■アルテナ To:ALL |
……男ども、回れ右! 即刻部屋を出ろ! |
マントをすばやくはずして、リックママ(と思われる人)に着せる。
■リックの母親と思われる女性 To:ALL |
な……なんです!貴方達は!!! リック!貴方ですか!この者達を部屋に入れたのは…… |
心なしか、その声は震えている。
■アルテナ To:リックママ |
私たちは護衛に雇われた冒険者だ。 いきなり踏み込んできて悪かったな。とりあえず服を着て、詳しい話を聞かせてもらえないか? |
■リック To:男性陣 |
す、すいませんが……一旦部屋から出ていただけませんか? |
慌てていたとはいえ、リックも少しばつが悪そうな顔をしている。
■ザンセール To:リック |
おっと、悪いな。失礼失礼。 |
と、手をひらひらさせながら出ていく。
■マーキュリー |
あれ?みんな出てきて・・・ とりあえず、命に関わることではなかったみたいですね(^^;) |
遅れて部屋に入ろうとしたが押し返されるように廊下へ逆戻り。
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