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SW-PBM Scenario#133 純恋花 |
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| モンターナ山・中腹の洞窟 |
ますます霧は濃く、あたりを乳白色に包み込んでいる。
視界の悪い中を(電車ごっこ状態で)1時間ほど歩いただろうか。
岩肌しかなかった足元に、草の感触。
霧の中を進むにつれ、丈の短い草が地面を覆うようになり、やがて小さな白い花がぽつぽつと咲いているのが目に留まるようになった。
草木の一本も生えていなかったこの山に、突然現れた草花の絨毯だった。
ふくよかな花の香りがわずかに漂ってくるが、エスターテの言っていたような「イチゴのような甘い香り」ではない。
| ■花おばば To:ALL |
| 花を踏んではいかんぞえ…ヒェッヒェ… |
花おばばは、白い花を愛しげに眺めながら言う。
| ■アリエ To:花おばば |
| うん、すごいですね!この山にもこーんな所があるなんて^^。 |
屈み込んで花に触れながらつぶやく。
| ■アリエ To:白い花 |
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うんうん、ペンダントにいいかな、いやいや腕飾りかな。 いや、やっぱり・・・ベルトのバックル!キミお持ち帰り決定!! |
屈み込んでいるアリエの肩に、ぽん、と手を置き。
| ■キルリック To:アリエ |
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アリエ、目が違います。 お願いですから、厄介な事が起きそうな事や、機嫌を損ねるような事はしないで下さいね。 |
手折る前に手が止まった。
| ■花おばば To:キルリック |
| しつけが行き届いておるのう…ヒェッヒェッヒェ… |
| ■キルリック To:花おばば |
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はっはっは(苦笑) 花を一本折ってから、躾けられるのも何ですしね。 |
| ■アリエ To:キーちゃん&白い花 |
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むぅ〜?おぉぅ。一瞬ナイコス先生の事を忘れてました。 今度写生しに来るからね〜 ノシ |
おばばは満足そうに頷いている。
| ■ミァ To:白い花&キルリック |
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んに。 香りが薄くて美味しくなさそうだから、ミーも摘んだりはしないのでスヨー(=▽=) |
| ■キルリック To:ミァ |
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・・・興味が無くてよかったです。 今、一瞬ノーマークでしたよ。 |
白い花が咲き乱れる中をしばらく歩くと、岩壁に天然の洞窟が口を開けていた。
中に入ると、草を敷き詰めた簡素な寝床があり、人間の男が横たわっていた。
衣服はあちこち破れ、土と血がこびりついてひどく汚れている。
顔を見ると、20代前半くらいの端正な顔立ちをしている。
目を閉じて、浅い呼吸をしている。
眠っていると言うより、意識が混濁しているといった様子だ。
| ■エスターテ(幽霊) To:男 |
| …先生っ!! ナイコス先生!!! |
エスターテは男に飛び付き、揺り起こそうとする。
が、その腕は当然、空気のように透けて突き抜けてしまう。
| ■アリエ To:ALL |
| わあ、大丈夫ですか?ワタシの声、聞こえます?? |
応急手当てをしようと駆け寄る。
| ■ナイコス |
| ……エ…ス……。 |
苦しそうな呼吸の隙間からうわごとが漏れている。
アリエの声に反応している様子はない。
| ■オルフェ To:エスターテ |
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彼が、目的の人物……ナイコス先生で間違いないんだね? とりあえずは、見つかってよかった。 |
| ■エスターテ(幽霊) To:オルフェ |
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は、はいっ…間違いないですぅ。 先生…。 |
泣き顔でナイコスにすがりついているエスターテ。
| ■ミァ To:エスターテ |
| (泣き顔じぃー)・・・よっぽど嬉しかったんですかネー。 |
| ■キルリック To:花おばば |
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しばらくここに居ても良いですか? ナイコスさんの応急処置とか、エスターテさんの事もありますので。 |
| ■花おばば To:キルリック |
| 構わんぞえ……ヒェッヒェ…… |
花おばばは皆から離れて洞窟の奥へ行き、壁に寄りかかって座った。
| ■オルフェ To:キルリック |
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応急処置もいいけど、ここは魔法で傷を癒してあげてくれないかな。 出来ればすぐにでも話を聞いた方がいい。 それに、彼女も待ちきれない様子だしね。 |
エスターテに視線をやりつつ。
| ■キルリック To:オルフェ&エスターテ&ALL |
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分かりました、では、すぐに癒しを施しましょう。 エスターテさんは、少し離れていて下さいね。 |
| ■エスターテ(幽霊) To:キルリック |
| は、はいっ。 |
すっと身をナイコスから離す。
| ■キルリック |
| 知識の神、ラーダよ、今ここに傷つき倒れる真実に最も近き者の傷を癒したまえ、キュア・・・ |
キルリックのことばに呼応してあたたかい光がナイコスを包んだ。
破れた衣服の間から覗く傷口がみるみる塞がっていく。
エスターテはふたりの後ろで思わず目を覆っている。
| ■キルリック To:ALL |
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もう大丈夫でしょう。 神の御力は働きました、すぐに意識も戻るはずです。 |
キルリックがそう言い終わるのと同時に、ナイコスの目が静かに開いた。
苦しそうな呼吸も落ち着き、今の状況を理解しようとするかのように視線が弱々しく宙を泳いでいる。
| ■アリエ To:ナイコス |
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気が付きました? ナイコス先生、ですよね。私達、あなたを探しに来たんです。身体は起こせますか? |
| ■ナイコス To:アリエ |
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私を…捜しに? 君たちは…? わ…、私は…… |
ナイコスは辛そうに上半身を起こすと、ふとエスターテのほうを見た。
| ■ナイコス To:?? |
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エ…エリス? 私は…目をどうにかしてしまったのか? 君の身体が…透けて… |
| ■エスターテ(幽霊) To:ナイコス |
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ちがいます、先生…私、エスターテです。 お姉ちゃんじゃないです、よく見てください… |
エスターテは傷ついた表情でナイコスを見ている。
| ■ナイコス To:エスターテ? |
| エスターテ? その姿は……? 不死の精霊の気配が…… |
エスターテは悲しそうな顔で、これまでのいきさつを話し始めた──。
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SW-PBM Scenario#133 純恋花 |
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GM:ともまり | |