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SW-PBM #131 キューソ人を噛む キュミーの店 |
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| ■ 【キュミーの店】 |
おやじに描いてもらった地図を頼りにパーティは依頼人の店を探して商店街を歩く。
と、その中に一軒だけ妙な雰囲気を放つ店があるのに気付いた。
お昼時という事もあって混雑する通りの中にあって、その店だけが寂れたようにぽつんと佇んでいる。
| ■ヘキサ To:ALL>店の中 |
| 地図によると……ここだね。すいませーん、銀の網から来たんですけどー。 |
店の扉を少し強めにノックしながら、中に向かって声をかける。
| ■アビィ To:ヘキサ |
| あ……ちょっと状況を確……って、遅かったか。 |
苦笑いを浮かべつつ、一応周囲に気を配るアビィ。が、周囲で特に気になるところはない。
しいて言えば、両隣の商店主が胡散臭げな視線をパーティに向けているくらいか。
| ■シャイアン To:アビィ |
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アビィ殿は心配性でござるな〜♪ 身の丈2mの大ネズミが、虎視眈々と拙者達を狙っているわけもないでござるよ〜♪ |
完全にただのネズミ駆除だと思い込んでいるシャイアン(^^
| ■キャス To:アビィ&シャイアン |
| まあ、用心に越したことはないから・・・。でも、ほんと寂れていますね。他の理由も無く、これがねずみだけが原因だとしたら、それこそ、2mもあるようなすごいねずみがいるかもしれませんよ。 |
| ■ヘキサ To:アビィ&キャス |
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用心って言ったって、まだ詳しい依頼内容も聞いてないんだよ? それに2mもあるようなネズミなら、気を配るまでもなく…… |
| ■シャイアン To:アビィ&キャス、ヘキサ |
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ははは、身の丈2mは冗談でござるよ〜(^^; 古代遺跡の中ならばいざ知らず、そんな熊のようなネズミなぞに街中をうろつかれてはたまらないでござるからな〜 |
| ■スカンピン To:ALL |
| 街中にそんなものがでたなら、ワシら以前に衛兵が動きそうなものじゃしノォ。 |
| ■キャス To:ALL |
| まぁ、確かにそうですね。 |
| ■女性の声 |
| まぁ〜てぇ〜っ! |
と、店内からそんな声と共に、物凄い勢いで賭けて来る足音が。
| ■ヘキサ |
| え? |
| ■? |
| チュ、チューッ! |
| ■女性の声 |
| あたしのお昼ご飯返せーっ、このっ! |
どうやら何かを追いかけているらしい。
なんてノン気に解説してる間に、扉が壊れんばかりの勢いで開け放たれた。
| ■ヘキサ |
| わっ、わわっ! |
突然の事にヘキサの反応が遅れる。
慌てて避けようとしたが間に合わず、開かれた扉に顔をしたたかに打ち付けてしまった。
ゴ―――ン!
| ■ヘキサ |
| あ、ううぅぅぅぅ…… |
イイ音鳴った。
思わず鼻をおさえてうずくまるヘキサ。
| ■タナトス |
| 痛そぉ〜〜。イヤ、いた〜〜い(>_<) |
| ■ネズミ |
| キキキッ。 |
そんなヘキサの足元を何匹かのネズミが通り過ぎていく。
みな、その口々に食べ物を咥えていた。
| ■アビィ To: |
| ………なるほど、鼠か……。 |
そのまま、ネズミ達の動きを目で追いかける。
するとネズミたちは散り散りになって、店と店の間の路地に逃げ込んでいった。
| ■アビィ To:ALL |
| この店の回りが行動範囲になっているような気がするな。きちんと調べてみないとわからんが。 |
| ■女性 To:ALL |
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ああぁ、逃げられたぁ。あたしのお昼ぅ〜。 ……ん? なに、あんたら。悪いけどお店なら休業中よ。 |
20代半ばくらいかと思われるその女性はしばらくガックリとした表情で地面を見つめていたが。
ふと顔を上げてパーティの存在に気付くと、はきはきとした調子でそう言う。
| ■ヘキサ To:女性 |
| ……ふぉ、ふぉーも。ふぃんふぉふぁみふぁらひたふぉーふぇんひゃへふ…… |
対して、うずくまったまま鼻をおさえたヘキサは、何を言っているのかわからない。
| ■女性 To:ヘキサ |
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……えーと。 ゴメン、あたしずっとオラン育ちで、西方語はちょっと。 |
何か勘違いしてるっぽい。
| ■ヘキサ To:女性 |
| へいほーふぉひゃなふへ、はな…… |
| ■シャイアン To:ヘキサ |
| だ、大丈夫でござるか!?・・・もろでござるな(^^; |
| ■キャス To:ヘキサ |
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大丈夫ですか? もし、ひどいようなら癒しの魔法を使うけど・・・。 |
| ■ヘキサ To:シャイアン&キャス |
| ひゃ、ひゃいひょーふひゃいひょーふ……たふん。 |
立ちあがりつつ応急処置。鼻をおさえたまま上を向くヘキサは、なんというか滑稽だ。
| ■シャイアン To:女性 |
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あー、すまぬがこの店にキュミー殿はおられるでござるかな? 拙者達は銀の綱亭の張り紙を見て、ネズミ退治に来たのでござるよ〜♪ |
| ■キュミー To:シャイアン |
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あ、そうなの? キュミーはあたしよ。 へ〜、そう。あんたたちが冒険者……ふぅん。 |
| ■スカンピン To:女性 |
| そういうことじゃ。ネズミに相当こまってるようじゃノ。詳しい話を聞かせてくれんか。 |
| ■キュミー To:スカンピン |
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ん。じゃあ……中、入る? ちょっと、今……アレだけど。 |
| ■シャイアン To:キュミー |
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アレ・・・でござるか? まさか部屋中ネズミで一杯ってことはないでござろう?ははは |
若干、心配になってきたシャイアン(笑)
| ■キュミー To:シャイアン |
| ん〜、まぁ……見てみれば分かるわよ。 |
その視線が。あさっての方向を見ている気がした。
| ■アビィ To:ALL |
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ここで立っていてもはじまらん。 それでは、おじゃまさせてもらうぞ。 |
| ■タナトス To:キュミー |
| じゃ〜〜、僕も遠慮なく見せてもらうね |
そういって店内に入っていく。
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