SW-PBM #131 キューソ人を噛む 銀の網亭・翌朝 |
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■ 【銀の網亭】 |
どんちゃん騒ぎの夜は過ぎ、明けて翌日。
まだ昨日の喧騒の余韻が残るカウンターで、おやじが起き出して来た連中の朝食の支度をしている。
■おやじ To:ALL |
おう、起きたか。 騒ぐのも結構だが、そろそろ仕事を決めんと良いのを持ってかれるぞ。 しっかり目を覚まして吟味する事だな。 |
■アビィ To:おやじ |
おはよう、あるじ殿。 それでは助言にしたがって、依頼を見せてもらうとするか。 |
まっすぐ掲示板にあるいていき、つま先だって依頼をのぞき込むアビィ。
■アビィ To:ALL |
なになに……危険な蛮族との対決、代理決闘、凄腕の盗賊との腕比べ…… 昨晩きかされた数々の武勇伝に匹敵しそうな勇ましい依頼も多そうだが、どうする? |
■シャイアン To:アビィ>おやじ |
おろ?結構仕事が残っているでござるな? ふむ。おやじ殿、ここにある張り紙は、まだ担い手が決まっていないのでござるか? |
■おやじ To:シャイアン |
そうだな、そこに張り出してあるのはまだ請ける奴が決まってない物だ。 結構リスクの高そうな仕事もあるからな、逆に敬遠されちまったみたいだが。 |
■ヘキサ To:ALL |
ふーん、けっこうめずらしいよね……そう、危険な仕事か……。 あ、この護衛の依頼はどう? ペンが大事っていうの、ぼくなんとなくわかる気がするし。 |
■キャス To:ALL |
自分も、それでいいと思います。大事なものを守るために戦うのは人間にとって一番大事なことですし。この依頼人にとっては、このペンがそうなのでしょう。 |
■スカンピン To:ALL |
いろんな依頼があるんだのぉ。 |
■おやじ To:ヘキサ&キャス |
あん? ペン? |
はて、といった顔をしておやじがカウンターから出てきて掲示板を覗く。
■おやじ To:ALL |
……いかん。すまん、そいつは他の奴らが先に請けてる。 剥がすのを忘れてた。 |
恥ずかしそうに頬を掻きながら、その依頼書を引っぺがす。
そして空いたスペースに新たな依頼書を張り出した。
内容は「ネズミ退治」。リスクの高そうな依頼書に囲まれ、一際異彩を放っている。
■シャイアン To:ALL |
ほお、ねずみを退治するだけで報酬が出るとは?これは楽勝ではござらんか? 確かに報酬は期待できないが・・・パパッと片付けて、次の仕事をやれば一石二鳥でござるよ〜♪ |
ねずみの大群が相手になろうとは、露ほども考えていないシャイアンであった(笑)
■ヘキサ To:シャイアン |
いや、まあ……他の依頼に比べたら、楽っていえば楽だろうけど…… |
■おやじ To:シャイアン |
ただのネズミ退治だったらわざわざ冒険者に依頼するかって気もするんだがなぁ。 ま、もしもそうだったら一日で片付くかも知れんし、確かにすぐ次の仕事を請けられるだろうがな。 |
■シャイアン To:おやじ |
ふむ。確かにネズミ退治で、少ないとはいえ報酬を払うというのもおかしな話でござるか・・・ |
■アビィ To:ALL |
まあ、甘い話には裏がつきものとも言う。 報酬が良い話も、簡単そうな依頼も、その意味ではリスクは5分5分だろうな。 ただ、わたしとしては、今、目の前に張り出されたというその一点でこの依頼に興味がわいたのだが。 なんとなく我々を待っていたようにも思えないか?(笑) |
■キャス To:ALL |
まあ、ここに依頼を出すぐらいなのですから、結構困っているのでしょうし、 自分は別にこれでもいいです。 困った人を助けるのに上下はないですし。 |
■シャイアン To:アビィ、キャス>ALL |
お、乗り気でござるな〜? なるほど、人助けと思えばこれも立派な仕事。 拙者達がやらねば、誰もやらぬかもしれぬでござるからな・・・ ようし、拙者も乗ったでござるっ! |
■ヘキサ To:ALL |
ぼくもいいよ。 にしても、ネズミ……ねずみ、ねぇ…… |
■タナトス To:ALL |
僕もこれで良いよ。 |
■スカンピン To:アビィ |
路銀も心ともないし丁度よさそうだわい。ワシもこの依頼でかまわんとおもう。身の丈2mもある大ねずみでもないことを祈ろう。 |
■おやじ To:ALL |
それじゃ、こいつでいいんだな? 地図を描いてやるから早速行ってみるといい。 ま、あまりナメてかかって痛い目を見ないように気をつけろよ。 |
■ヘキサ To:おやじ |
大丈夫だよ。ネコにかなうネズミがいるわけないんだから。 |
なにやら思い出したのか、よくわからないことを言いながら笑みを浮かべる。
クスクスと楽しそうに笑いながら、ヘキサはおやじから地図を受けとった。
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