SW-PBM #128 おやじたちの挽歌
第十三章 執事のお持ち帰りは出来ません

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■ 【遺跡内部・最奥】

扉が開いた先でまず目に付いたのは、ピシッとした服を着こなした……ホネ。
恐らくこの遺跡を作った者が管理のために残したのだろう、いかにも〜な感じの執事さん(でもホネ)が立っていた。
そして、その足元……壁際に這いずっているのは。
■イルノス To:ホネ
く、来るなあっ!
ひいっ、助けてくれぇっ!

壁際にへたり込んで喚いているオヤジが一名。
もう一名はイルノスの陰に隠れるようにして震えており、更に残りの一名は向こうの方で気絶していた。
別にホネ執事が何かしようとしているとかそういった雰囲気はないのだが、外見的な恐怖に負けて逃げ惑っているようだ。
■キルリック To:ALL
とりあえず間に合ったみたいですね。

■ミァ To:ホネ執事
Σ やっぱり居ましたネー、セバスちゃん!!
ミーの眼力は正しかったのでスー(>x<)9

■アリエ To:ホネ&おじさま3人
(°Д°;)・・・ 
あー、私達は純粋無垢な勇者ですが・・・

あまりにホネが大人しそうなので、とりあえず呼びかけてみる。
アリエの声に反応してホネ執事がこちらに向き直った。
かく、と首を傾げたかと思うと、恭しく礼をする。
そして手に持っていた丸いメダルのような物をアリエに差出した。
■アリエ To:ホネ
ぉ?これ、くれるのかな??

手が届くギリギリのところまで近寄って、メダルを受取った。
金ぴかに輝くメダルの表面には、下位古代語で『ゆうしゃのめだる』と彫り込まれている。
■ミァ To:アリエ
あーあーあー!
メダルなのでスー♪ きらきらなのでスー♪

メダルを指差しながら、アリエの周りをくるくる回る。
■ミリスレスカ To:アリエ
い〜な〜アリエさん、ずる〜い……ボクもほしいですぅ。

光物には弱いようだ。ちょっとむくれてたりもする。
■クレア To:アリエ
ホント、綺麗ですねー。
……私たちの分もあるのかな?

もらう気満々。
そんな事を言ってると、部屋の奥から更にもう一体のホネ(同じく執事っぽい服装)が現れ、人数分のメダルを手に乗せて差し出してきた。
■リエラ To:ホネ
わぁ、人数分あるんですね。
オヤジさん達はもう、もらったのでしょうか?

自分の分を受け取りながら、オヤジさん達の方を見る。
■オルフェ To:リエラ
この調子じゃ、まだなんじゃないかな。

同じく受け取り、オヤジ達の方を見る。
■ミァ To:ホネほねーず
Σ セバスちゃんがいっぱいでスー!(>x<)ノシ
そしてキラキラー♪ めだめだるー♪

きゃきゃきゃ。騒ぎまくるグララン1匹。
■キルリック To:ALL
・・・何体出てくるんでしょうか?

■オルフェ To:旦那方
もう大丈夫ですよ。
我々は、貴方達を迎えに来た冒険者です。
この骨は、この迷宮をくぐりぬけた勇者にその証を渡す為の存在のようですから、何も心配する事は有りません。

そして普通に説明をする。
■イルノス To:オルフェ
は、え? 勇者?
あ、いや、それより、あんた達は?

パニック状態ながらも、必死で状況を把握しようとする。
■ミリスレスカ To:ホネ
えっとぉ…。すみません、この方たち、ちょっと驚きすぎてるみたいですから、少し離れていていただけませんか…?
あ、共通語じゃあダメですよね?

下位古代語で、再びホネ執事に語りかける。こんな時でも丁寧に。
ミリィの言う事を理解したのか、恭しく礼をしてからすっと下がる。
■ミァ To:ホネ執事
紳士でスネー、セバスちゃんず。
おやじーずよか、よっぽどしっかりしたオトナっぽい気がしまスー。

■キルリック To:ALL
言葉は通じるんですね。
おまけに、お願いも聞いてくれる。

■ミァ To:キルリック&ALL
やっぱ凄いですヨネー。
・・・・・・・お土産に、セバスちゃんをひとつ持ち帰っちゃ駄目でしょうカー(=x=)

じーーー。
なんだかアブナイ目つきでホネ執事を眺めるグラスランナーが1匹。
■キルリック To:ミァ
ミァ、余計なことはしないで下さいよ。
変なスイッチが入って、セバスちゃんが狂戦士にならないとも限らないんですから。

■ミァ To:キルリック
セバスちゃんの反乱ッ。
んに、それもアリですネー(ぐっ)
その時には、もっちろん! キーちゃんに期待してますカラー(=▽=) 

えぇもう、色々と。
■キルリック To:ミァ
・・・ですから、それを止めてくださいと・・・(ToT)

若干、あきらめモード(笑)
■アリエ To:ALL
あはははははっ。漫才みたーい。
それにしてもセバスチャンたち、すごいよね〜。魔法で動いてるから、アンデッドじゃないんでしょ^^。

■ミリスレスカ To:ALL
そうですよねぇ…。
やっぱり、凄い技術ですよねぇ…。
『ついて来い』とか言ったら、やっぱりついて来ちゃったりするんでしょうか…? 試してみようかなぁ……。

キルリックに相槌を打っているのかと思いきや、何やら危険なコトをぼそぼそと。
■キルリック To:ミリスレスカ
ミリィ、考えるだけで、実行しないで下さいね・・・お願いしますから。

ミァの種が、他の人で芽吹いていそうで不安な今日この頃。
■ミァ To:ミリスレスカ>ホネ執事
(手ぽむ)
をを、さぁすがミリィっち! あったまイーのでスー♪
いーこと教えてもらったのでスー。早速試してみるのでスヨー(>x<)ノシ

セーーーーバーーースーーーーちゃん!!
ミーたちについて来なサーーーーイ♪

言った。言ってしまった。
キルリックの心配など何処吹く風だ。
■ホネ執事 To:ミァ
…………。

ホネ執事(仮称セバスちゃん)はさすがにそれは拒否したいらしく、深く頭を下げてミァと距離をとる。
そして何故かその代わりに、鎧を着込んだホネ(要はスケルトンウォリアー)が出てきてホネ執事の前に立った。
……この遺跡のガードマンらしい。
キルリックが慌てて後ろからミァの口を塞ぎ取り繕う。
■キルリック To:ホネ執事
無し、無し、今の無しです。
あなた方は、ここの管理を全うしてください。

かなり焦り気味……。
■ミァ To:キルリック
(>∩<)・・・・も、もがもが!
もーまぐ、もぐぐがもごがー!!(訳:キーちゃん何するでスカー!)

■キルリック To:ミァ
はい、はい、そんなに暴れないで下さい。
ミァが、変な事を言うからいけないんですよ。

■ミァ To:キルリック
・・・・・・・・・・むぎゅー。
べっつに、ミーは変なこと言ってないと思うのですけドネー。

んにに、まぁ、この場はキーちゃんに従ってあげまショー。
その代わぁり! 後からデザァト奢ってくださいネー?

■キルリック To:ミァ
・・・デザート?・・・ですか?
まぁ、それで静かに従ってくれるならそれくらい飲みましょう。

甘い。
ミァが言ったのは「デザート」だけであって、その量にまで言及していない。
きっと財布が空になるまで奢らされる事であろう(笑)
■イルノス To:ALL
君たちは私たちを捜しに来たのか?
……あ。ひょっとして、妻の……?

言いながら、顔色が青ざめていく。
帰った後の事を想像しているようだ。
■ミァ To:イルノス
・・・・・・・くっくっく。(=▽=)

そう! ミーたちはザマスおばちゃんたちから命を受けた、おやじーず捕獲隊!なのでスヨー。
神妙にしやがれー、なのでスー!!

あのー……。
なんか趣旨が違ってきているような気がしないでもないんですが(笑)
■イルノス To:ミァ
やれやれ、こんな所まで追って来られるとは思ってなかったよ。
……ま、仕方がない。冒険もここまでだ。
そろそろ帰って、普段の生活に戻るとするか。

■ミァ To:イルノス
・・・・・意外に諦めが良いでスネー、あんたさんたち。
ちょっと物足りない気もしまスーゥ。

■キルリック To:ミァ
・・・たきつけないで下さい。

まったくだ。
■リエラ To:イルノス&ALL
よかった。そう言ってもらえると助かります。

ところで、ここ、出口はどこにあるんでしょうか?

ぐるりと部屋を見回す。
それに気付いたのか、ホネ執事が背にしていた方向を指差す。
そこには、ここまで潜り抜けてきたのと同じ作りの扉があった。
もう一体のホネが扉に手を触れると、音もなく開いてその先へと続く通路が見える。
■ミァ To:ALL
んに。此処から出ろってコトでしょうカー?

■リエラ To:ミァ
そうみたいですね。

言いながら、エイムズとリーベルに近寄る。
■リエラ To:エイムズ&リーベル
あの、立てますか?
もう、出発しちゃいますよ。

■ミァ To:エイムズ&リーベル
うちのリィダァは、男性には厳しいですからネー。
腰が抜けてても手助けはしてくれませんヨー。

■キルリック To:エイムズ&リーベル
それに、腰を抜かすほどの驚きがあったなら、いい冒険になったんじゃないですか?

■エイムズ&リーベル To:ALL
そ、そうかもな……いや、そうだな。
帰ろう、もう帰ろう。

まだショックから抜け切らない様子。
やっとの思いで立ち上がった。
■ミリスレスカ To:エイムズ&リーベル
大丈夫ですか? 手を、お貸ししましょうか?

ふらつく二人に駆け寄って、心配そうに顔を覗き込む。
■リーベル To:ミリィ
いや、大丈夫だ。
よっこら……せ。

■アリエ To:おじさま方
ここのホネさんと、おば様方と、どっちが怖いですかねw

■エイムズ To:アリエ
……微妙だな。

本気で考え込んでる。

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GM:倉沢真琴