SW-PBM #128 おやじたちの挽歌 第十二章 三幕 遥かなる的当て |
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■ 【遺跡内部・その2】 |
パーティは更に奥へと進む。と、その足を止めるべくまたしても重々しい扉が現れた。
が、今度はその扉までの道が……ない。
途中でふっつりと通路が途切れ、足元には先の見えない暗闇が口を開けている。扉までの距離は20m程もあるだろうか。
眼を凝らすと扉には的のような印が描かれており、途切れた通路のすぐ脇に拳大の丸い玉が積まれていた。
■ミリスレスカ To:ALL |
えっとこれは……、これ ● を……。 |
玉を指差して、その指を的に向ける。
■ミリスレスカ To:ALL |
あれ ◎ に当てろ、と……そういうコトですよ、ね? |
■オルフェ To:ミリィ |
さっきの仕掛けから考えても、それしか無いだろうね。早速やってみよう。 ……失敗すると、またなにか起こるんだろうなあ。 |
■アリエ To:オルフェ |
わーい、リーダーがんばってね〜! |
■ミァ To:オルフェ |
ひゅうひゅう☆ リィダァ、折角ですから女の子に良いとこを見せやがりなサーーイ! |
周囲を気にしながらも玉を手に取り、さっそく的に向けて投げてみる。
ひゅーん……と、放物線を描いて舞う玉は『ぼこっ』とここまで聞こえる音を立て、見事に的に命中した。
……が、何も起こらない。
■ミリスレスカ To:ALL |
やったぁ☆ あれ……? 何もおきない……??? |
■クレア To:オルフェ |
え、ええ? アレ、ちゃんと当たりましたよ……ねぇ? ……壊れてるのかな? |
■アリエ To:ALL |
うっ。メチャメチャ古いですからねぇ〜・・・(-_-) でも参ったな、どうしよう? |
■キルリック To:ALL |
とりあえず、指示らしきものを探しませんか? 今までも何かしらの指示がありましたし、今回もその辺に何か書いてあるんじゃないですか? |
そう言ってキルリックが辺りを探ると、玉の積まれている部分の床に何かが書かれていた。
山を崩すと、確かに説明書きらしきものがそこにある。
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---|
■ミァ To:ALL |
Σ をを!! これは、つまりッ! ――れっつ的当てゲェムと、そおいうことでスネー(>x<)9 くううううぅぅぅ、腕が鳴るのでスー♪ |
さっきのトリモチの一件程度では、まったく懲りてなさそうだ。
■クレア To:ミァ |
3つ……って事はぁ、一人じゃ無理ですよねぇ。 誰かと一緒に投げないと〜。 |
にこにこしながら、自分に指を向けている。
……やりたいらしい。
■ミァ To:クレア |
――んに? ミーと。リィダァと。キーちゃん(=▽=) |
にこにこと、指を1本ずつ折って数える。
■クレア To:ミァ |
ぷぅっ。 |
ふくれっ面。さっきから仲間外れにされてるのが面白くないらしい。
■キルリック To:ミァ&ALL |
厳選するのも良いですが、5、6人で投げてみるのはどうですか? 誰か外れても他の人のが当たって3つくらいになるんじゃないでしょうか。 |
■オルフェ To:キルリック&ALL |
それもそうだけど……外れた時に、またトリモチでも降ってきそうでね。 三人は確定として、あとは投げたい人が投げてみればいいよ。 |
一応賛成してはいるが、消極的である。
■アリエ To:ALL |
だいじょぶ、だいじょぶ! うちはレンジャー多いし!みんなで投げてみようよ、ねっ、ねっ?(*^-')/ |
リーダーの様子などどこ吹く風。
実はとっても参加したかったらしく、嬉しそうに玉を選んでいる。
■オルフェ To:アリエ |
……なんだか、やけに嬉しそうだね? |
■リエラ To:アリエ&ALL |
そうですね。みんなでやってみましょう。 |
こちらも参加したかったらしく、玉を選びに余念がない。
■オルフェ To:リエラ |
リエラもか。 なんだか、本当に遊びに来たみたいな雰囲気になってきたね……。 |
さらにやる気が下降中。こういう時は楽しまないと損だよ〜?
■ミァ To:ALL |
んに、だったら皆で的当て合戦でスネー(>x<)9 アタリ玉〜。ハズレ玉〜・・・・は、さっぱり解らないので適当にー、っと。 |
じーっと観察してみたものの、玉に差はまったく無かった。
古代のあとらくしょんは手強い。
■キルリック To:ALL |
投げてから当たるまでのタイミングの目安は、先ほどオルフェがやった時の時間を目安にしましょう。 |
■オルフェ To:ALL |
よし、じゃあ投げてみよう。 ミリィ、合図を頼めるかな? |
もう1つ玉を手に取る。
■ミリスレスカ To:ALL |
はい、わかりました! じゃあカウント5から初めますから、ゼロで投げてくださいね。 準備はいいですか…? |
準備が終わるのを待つと、カウントを始める。
■ミリスレスカ To:ALL |
いきますよ〜! 5… 4… |
杖でリズムを刻みながら、カウントダウンが進む。
通路に澄んだ声が響き渡る。
■ミリスレスカ To:ALL |
3… 2… 1… |
そして、一拍の間。
■ミリスレスカ To:ALL |
ゼロっ! |
ミリィの合図と共に、投げられた3つの玉。……3つである。
ミァとアリエの掴んだ玉はどうやらハズレだったらしく、いざ投げようとして構えた瞬間、持っていた玉が破裂した。
中から白い粉が飛び散り、あっという間に二人の身体は真っ白に染められる。
おまけに粉を吸い込んだせいか、くしゃみが止まらない。
■ミァ |
Σ ふ、ふぁっっくしゅッ!!!(>0<) は、ハズれ・・・・・ふわああああっくしゅん!!! |
■アリエ To:ALL |
ひっくしゅっ、くしゅっ!・・くしゅっ。 あ゛〜、くしゅっ。せっかくの、くしゅっ。私の華麗な的当てが〜、くしゅっ! |
残りのメンバーの投げた玉も、オルフェ以外は惜しいところで的を逸れてしまった。
そして、3つの玉が扉へ吸い込まれ―――うち2つが外れて的の外を叩いた瞬間。
パーティの立っていた床が突然動き出し、目の前の暗闇へと徐々にその傾きを大きくしていく。
■クレア To:ALL |
わっ、わっわっ! こ、これって外れたせいですかぁっ? |
■ミリスレスカ To:ALL |
それはやっぱりそうでしょうケド! とっ、とまりませんよコレっ!? |
必死になって体制を保とうとする。
が、努力の甲斐なく、傾きに合わせて、ずるずると体が滑っていく……。
■キルリック To:ALL |
今までに無く厳しい対応ですね。 |
■ミァ To:キルリック |
キーちゃん、意外に冷静でス・・・・・・ひゃっくしょんッ!!!(>0<) |
■キルリック To:ミァ |
鎧のおかげで、冷静に受身に成功しないと洒落になりませんからね。 それに、この状況を打開するアイデアが私にはありませんから(苦笑) |
■ミァ To:キルリック |
――ふっ! まァっかせなサーーー・・・・ふあくしゅっ。 ミーにもそんなアイデアはありまセンっ(>x<)9 |
身体をずるずる滑らせながら、無駄に胸を張る。
■キルリック To:ミァ |
・・・・・ミァ・・・さん。 |
力無くミァに手を伸ばす。
■ミァ To:キルリック |
んに? こんな状況でも握手を求められるとは、人気者は辛いでスネー(=▽=) |
■アリエ To:ALL |
やだやだやだやだ、くしゅっ。アンラック〜。 |
粉を浴びた2人もくしゃみをしながら落ちてゆく。
■リエラ To:ALL |
ご、ごめんなさい。 はずれたらこんな事になるとは…思わなかったんです。 |
■クレア |
ひゃああぁぁ〜っ。 |
言ってる間に落っこちた。
幸い、見た目ほどその暗闇は深くはなかったようだ。なのに、そう見えた理由は……。
どっぷん。
派手な音を立てて、黒々とした泥水のたっぷり溜まった水槽へ落とされた。
■ミァ |
・・・・・・・・・・・・・・・・・。。。(ぶくぶくぶく) |
■オルフェ To:ALL |
うわっ、ミァが水没してる!? |
なんとか立ち上がり、ひょいとミァを水の中から摘み上げる。
■ミァ To:オルフェ |
――――(ぷはっ!) リィダァのおかげで、溺れ死なないですんだのでスー(>x<)ノ そしてミーは、この調子でミーを泥水の魔の手から救ってくれることを希望しまスー♪ |
言いながら、オルフェの背中によじよじ登ろうとする。
■リエラ To:ALL |
み、水!? す、すべっ、すべるぅ。 |
うまく立てないらしい。
■ミリスレスカ To:ALL |
うわあっ、つめたいっ!? あっ、あ、え、うそっ、きゃあぁっ!? (ぶくぶくぶく……) ぷはぁっ! や、やだっちょっと、すっすべるっ!? |
わたわたとうろたえて……こけた。なんとか体を起こしつつ、また滑りそうになるのを必死にこらえる。
■キルリック To:ALL |
怪我はしなかったみたいですが・・・かなり嫌な罰ゲームですね。 |
■アリエ To:キルリック |
あー、でも水のおかげでくしゃみも止まって・・・複雑な気分ですよ〜(´・ω・`) |
■キルリック To:アリエ |
ん〜、そこまで考えられていたとしたら、これはこれで親切なんですかね。 |
こちらも、微妙な表情。
■ミリスレスカ To:ALL |
うわ〜ん、服も髪もぐちゃぐちゃにぃ(><) |
しばらく水底で泥水相手にばちゃばちゃとやっていると、やがて上の方から縄バシゴが降ってきた。
いつの間にか扉が開いており、そこへと繋がっている。
■オルフェ To:ALL |
開いたようだね。 とりあえず……先へ進もうか。 |
まずミァを縄梯子に捕まらせてから、女性陣(ミリィ含む)を助け起こして登らせる。
最後にキルリックが登ったのを確認してから、自分も登りはじめた。
■ミァ To:ALL |
次は何が待ってるのか、ドキドキワクワクしちゃいまスネー♪ |
■キルリック To:ミァ |
命に関わりそうな罠だけは、何とかお願いしますね。 |
切実である。
■ミァ To:キルリック |
にはは! まあ、世の中なんとかなるモノでスヨー♪ |
……対照的なまでにお気楽だった。
ハシゴを登りきった扉の先。
少し前に先を通った者がいたのだろうか。点々と続く泥の跡が残っていた。
■ミリスレスカ To:ALL |
えっと……おやじさん達には負けなかったみたいですね……ふふ……。 |
泥の跡に暗い視線を注ぎつつ、力なく微笑む。
■アリエ To:ミリィ |
う、うんー。でも、とりもちの罠もひっかかったから・・・負けてるかも? それに・・・、一度は勝たないとおじ様達に追いつけないんじゃないかなーって、ヤな予感がするのよね。 |
■キルリック To:ミァ |
ミァ、どれくらい前のものか分かりますか? |
■ミァ To:キルリック |
んーーーにーーー。 しばし待つのでスー。 |
じぃぃぃぃぃいいい。
床にしゃがみこんで観察。
■ミァ To:キルリック&ALL |
・・・・・どうやらコレは、おやじーずたちの足跡みたいでスネー。 まだしっとりと湿ってますかラー。 どんなに誤魔化そうと、ミーの眼力は誤魔化せまセーーーン☆ ――んに、あとは。 お掃除セバスちゃんの忘れ物があるくらいですカネー。 |
言いながら、通路の脇の人骨ちっくな落し物を指差す。
■アリエ To:ミァ |
セバスチャン? ・・・・・・・・・・・・・ぁ。Σ(´Д`lll) |
引きつった顔でゆっくりとミァの指先から視線を戻す
■アリエ To:ALL |
葬儀で見た人の骨より、ずっと少ないです・・・
ん〜、えっと〜 |
■リエラ To:アリエ |
ほ、骨ですか。 個人的には3番の演出だと思いたいですね。 |
なるべく通路の端を見ないようにしている。
どうやらすっごく苦手らしい。
■ミァ To:アリエ |
ミーはやっぱり、1番がいいでスネー。 セバスちゃん、愛嬌があってグーなのでスー♪ |
■キルリック |
失礼しますね。 |
落ちている骨を手にとって見た。
■キルリック |
当然ですが・・・・・やっぱり何も分かりませんね。 |
■ミァ To:キルリック |
残念でしたネー。 もし解ってたら、キーちゃんのことを『骨ほね物知りキング☆』と呼んであげたですノニー。 |
■キルリック To:ミァ |
分かってたら、『キング』ですか(^^; |
■オルフェ To:ALL |
少し気になるけど、ここでこうしていても仕方ない。 旦那方が先へ進んだのは間違いなさそうだし、先へ進もうか。 一応、各自注意だけは怠らないように。 もう一度気を引き締めていこう。 |
■リエラ To:オルフェ&ALL |
そ、そうですね。 何が出てくるか分かりませんし、次はモンスターかもしれないですしね。 |
手に持った弓を握りしめ、念のため、背中にしょった矢も確認する。
■キルリック To:ALL |
ええ、それに目的に確実に近づいているみたいですから、早く追いついて確保しないといけませんしね。 |
■ミァ To:ALL |
そおそお! さっさとおやじーずを連行して、オランで美味しい料理にありつくのでスヨー♪ザマスおばさまとの約束ぅ〜〜〜〜っ(>x<)ノシ |
きらきらきら。
脳裏には早くも、豪華パーティーのご馳走たちが登場している。
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