SW-PBM #128 おやじたちの挽歌 第十一章 いざ、遺跡へ! |
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■ 【遺跡前】 |
翌日。
クレアの案内で、パーティはおやじーずが入って行ったという遺跡の前に辿り着いた。
内部を覗いて見ても特に崩れたりしている様子はない。
■クレア To:ALL |
ここです。 一昨日のお昼過ぎにここに着いて、おじさまたちは入って行っちゃったんです。 私、「危険だから止めましょう」って言ったんですけど、聞いてくれなくって。 そのまま夕方まで待ってたんですけど、出てくる気配がなくて。 それで、助けを呼びに戻ろうとしたんですけど……。 |
その途中で野党に襲われて、荷物を取られてしまったとの事である。
■アリエ To:ALL |
盗賊が見ぐるみ剥がされるってどう・・・ 相手が野党じゃ仕方ないかもしれないけど、ギルドに戻ったら当分笑われちゃうよね。ヽ(´ー`)ノ まぁ親方は笑って無かったか・・・ |
どうやら自分の過去の失敗とダブらせているらしい。銀細工ギルドで何をやらかしたのやら。
■オルフェ To:アリエ |
街でも裏通りに入ったら、珍しく無い事じゃないかな? 数の暴力ってのは、怖いものだよ。 |
■アリエ To:オルフェ |
そうですかー・・・じゃ、今度は私達7人だから仕留める番ですね! |
ちょっと違う。
■ミリスレスカ To:クレア |
あの〜、クレアさん……? 止めたけど聞いてくれなかったからって、自分は中に入らなかったんですよね……? |
頬をふくらませて、クレアをにらむ。
■ミリスレスカ To:クレア |
なんのための盗賊なんですか? ここ、遺跡ですよね? いくら駆け出しだからって、せっかく修練を積ませていただいた師匠に対して、失礼なんじゃありませんか? |
普段は温厚なミリィちゃん、かなりご立腹。せっかく持っている特技を活かそうとしない人が、許せない性格らしい。
■クレア To:ミリィ |
そ、そんな事言われたってぇ〜。私はまだ新米のぺーぺーなんですよぅ。 ギルドのお仕事だって失敗続きだったのに、こんな古代遺跡、手に負えません〜。 自信がないから止めたのに、聞いてくれなかったんだから仕方ないじゃないですかぁ。 それに、止めようとしたら「だったら留守番してて、万一の時には助けを呼んで来てくれ」って言われたんですもん。 |
わたわたと手を振りながら必死で弁明。
■ミァ To:クレア |
そんなこと言ったら、ミーたちだって立派☆な新米ぺーぺーなのでスヨー? あんたさんは「新米」とゆー言葉に甘えてるだけなのだと、ミーは思いマーーース!(=x=)ノ |
■クレア To:ミァ&ミリィ |
う、う、う〜。だって〜。 第一、ミリィさんはそう言いますけど〜。 あなたが同じ立場に立ったら、3人の安全を保障しながら知らない遺跡に潜るなんて真似、出来るんですか〜? |
恨みがましい目つきでじっと見返してくる。
■ミリスレスカ To:クレア |
あたりまえです! ボクなら、みんなが無事に帰れるように、身を挺してでも全力を尽くします! その覚悟もできないような相手なら、パーティを組むべきじゃないんです! |
迷わず即答。
■ミリスレスカ To:ALL&クレア |
……それでも、全力を尽くしても、みんなの為にどれだけ役に立てるかなんて、ボクには自身がありません。でも、それは新米でも、英雄でも同じだと思います。 努力する心と、今までに積んだ修練がないと、よい結果は生まれないでしょ? |
■リエラ To:クレア |
それにクレアさんは雇われたにしろ、冒険に誘われたにしろ一応は盗賊としてパーティーを組んだ形になりますよね。 だったら何もクレアさんが3人の命の保証をする必要は無いと思いますよ。 共に力を合わせて困難を乗り越えていくのが冒険者だと思いますから。 サーガに歌われる英雄達だって初めは新米だったんです。 でも、『新米』ではなく『冒険者』として生きようとしていくうちに、立派な『冒険者』になれたんだと思いますよ。 これは『冒険者』でも『盗賊』でも同じ事だと思います。 |
■オルフェ To:ALL |
まあまあ2人とも、あんまり責めちゃかわいそうだよ。 それに、私はクレアの判断は悪くなかったと思うよ。 無理そうだと判断したなら、引く事も勇気。挑戦するのは大切だけど、死んだらそれで終わりだからね 結果的には、彼女が残ってくれたおかげで、ここに保護対象が入っていった事も確認できたわけだし。 それに、お嬢さんが親父3人を引き止める事が無理って事くらいは、考えなくても分かるよ。 |
少しフォロー。
■ミァ To:独り言 |
クレア口説き大作戦☆の下準備なのか… それとも本気でフォローしているのか。 ……いったいどっちなんでショーネー(=x=) |
オルフェの名誉のためにも、後者であると期待したい。
■クレア To:ミリィ、リエラ |
いや、あの、私別に英雄になりたいなんて大それた気持ちは……。 ご飯が食べられるだけのお金が得られればそれでいいんですけど。 留守番してろって言われたからその通りにしたのに、なんでこんなに怒られなくちゃいけないんですかぁ〜。 |
泣き出した。
■リエラ To:クレア |
あ、そうなんですか。 冒険者をするよりも、普通の職業についてまじめにこつこつ働いた方が危険もなく安定してご飯が食べられると思うんだけど…… まあ、考え方は人それぞれだしね。 ごめんなさい、言い過ぎましたね。 |
おろおろ。
■アリエ To:クレア |
依頼者に言われたとおりにするばかりが、依頼者の未来の幸せとは限らないってことだね〜。 遺跡はシーフじゃないと解けない罠も多いって聞くし、ね? |
■ミリスレスカ To:ALL |
はぁ……(溜息)。同じ『新米の盗賊』のはずなのに、どうしてここまでミァさんと意識の差があるんでしょう? |
まあ、人の数だけ性格の違いがありますから。
というより、お気楽極楽が信条(?)のぐららんと一緒にされても。
■キルリック To:ALL |
泣いても怒っても結果は変わりません。 変わる可能性があるのは、今からの自分ですし。 |
ミリィは、髪をもてあそびながら、深々と溜息をつきつつ、泣きじゃくるクレアから視線を移して辺りを見回す。
■ミリスレスカ To:ALL |
どうします? クレアさんは武器もないですから、ちょっと離れてついてきてもらって、後ろを警戒してもらうとか……。 |
と、遺跡に眼を向けたアリエとミリィが何かに気付く。
入り口脇の壁面に、下位古代語で何か記されていた。
大部分は掠れて消えてしまっているが、何とか読める部分もありそうだ。
■ミリスレスカ To:アリエ |
これって……アリエさん、どう思われます? もしかしたら……。 |
■アリエ To:ミリィ |
うん、いかにも「入る前に読め」って感じよね〜。 で、なんて書いてあるのかなっと。 |
アリエが顔を近づけて文字を読み取る。
ところどころ掠れているが、なんとか、
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---|
といった部分が読めた。
■オルフェ TO:アリエ |
なんて書いてあるんだい? でも……読めないのに、なんとなく脱力してしまうのは何故だろう? |
■ミァ To:オルフェ |
リィダァってば、想像力が豊富でスネー(=▽=)ノ" ミーは、古代さんの落書きに、フツーに興味ざっくざくなのでスー! |
■アリエ To:ミァ |
んふふふ、残念でしたーw。 |
ミァに軽くデコピン。
■アリエ To:ALL |
見た目はなんだかポップでキュートだけど、落書きじゃないですよ〜。 消えててよく読めないんだけど、注意書き・・・かな。 |
読める部分の文字を共通語で読み上げる。
■キルリック To:ALL |
んん・・・私達の社会で言えば、 【規則を守って正しく使いましょう】 【小さなお子さんは保護者の人と一緒に入りましょう】 って、ところでしょうか? |
■ミリスレスカ To:ALL |
あ、やっぱりそんな感じですよね、これ? ボクもそうじゃないかとは思うんですケド……。 【小さなお子さんを守護者の獣と一緒に捧げましょう】 とかだったら、まずいですもんね、やっぱりヽ(´ー`)ノ |
くすくす笑っている。
いや、それ笑い事じゃないから。
■リエラ To:ALL |
ていうことは……そんなに危険な遺跡では無いのでしょうか? 小さなお子さんでも入れる様だし。 |
■ミリスレスカ To:ALL |
ええ、たとえば遊技場とか、訓練施設みたいなものではないでしょうか? 古代の人たちも、休日には家族でおでかけしたりとか、恋人とデートしたりとかって、してたんだと思いますしね。 |
果たしてそんな気楽なものなのだろうか?
それは入ってみなければ分からない。
■ミァ To:ALL |
小さなお子さん・・・・・。 保護者・・・・・・。 |
まず自分を見て。次にオルフェを見上げる。
■ミァ To:ALL |
んに! ばっちり揃ってるし、だいじょおぶでショー(>x<)ノ おもしろ施設だったら、それこそ覗いてみなきゃでスシー。 とゆー訳で、れっつらごー、ごー、ごー♪ なのでスヨー♪ |
……オルフェって、りーだーじゃなくて保護者だったのか。
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