SW-PBM #128 おやじたちの挽歌 第九章 二幕 最強の子守唄 |
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■ 【石の魚亭】 |
イベリアに紹介された石の魚亭は、防壁の外にあった。
外敵の危険はあるが、その分安くなっているという意味である。
■主人 To:ALL |
おう、らっしゃい。 石の魚亭へようこそ。 |
扉を開けると、男の陽気な笑い声が向けられた。
どうやらこの宿の主人らしい。
■オルフェ To:主人 |
こんにちは。 馬車組合のイベリアさんに紹介されたんだけど、宜しく頼むよ。 それで、幾つか聞きたい事があるんだけど……疲れてるんでね。 先に、なにか疲れが取れるような飲み物でももらえないかな。 |
■ミァ To:主人 |
はいはいはーーーい!!! ミーはお腹に溜まるよーなモノの方を希望なのでスー♪ |
しゅたっ、と手を上げて自己主張。
■主人 To:ALL |
イベリア……はっはっは、あんたらアイツの馬車に乗ってきたのか。そりゃ疲れたろう。 すぐに用意をしてやるから、座って待ってな。 |
■アリエ To:主人 |
ありがとうございます〜 TT(ちょっと涙目) |
■リエラ To:ALL |
イベリアさんって…実は有名人? |
■ミリスレスカ To:ALL |
どんな有名人…なんでしょうね…ふふ… TT |
目がうつろだ。
■キルリック To:ALL |
まぁ、あれですから、武勇伝の一つや二つ不思議じゃなさそうですね。(苦笑) |
■ミァ To:ALL |
いつかミーたちも、こんな風に名が売れるといーでスネー(=▽=) |
……いいのか?
■オルフェ To:ミァ |
そんな風に売れるのは……遠慮したい所だけどなぁ。 |
多分それが普通……。
しばらく待っていると、温かな紅茶とリンゴの砂糖漬けが並べられた。
更にミァの前には2人前はありそうなサンドイッチと、塊と表現するのが最も適当だろうサイズの燻製肉が置かれる。
■ミァ |
Σ(○▽○)♪ ここのご主人は豪快でスネーッ!!!! |
■ミリスレスカ To:ミァ |
うわっ…ミァさん、これちょっと多すぎじゃありませんか? 食べる分だけ先に分けちゃって、残りは包んでもらったほうがいいんじゃ……? |
■ミァ To:ミリスレスカ |
んに? ああ、ミリィっちも食べたかったのでスカー? それならそうと言ってくれれば。 |
ざっくり。
燻製肉をナイフで分厚く切り取って、ミリィの前にドンッ☆と置く。
■ミリスレスカ To:ミァ |
え゛。
あ、ああああの、こ、これはちょっと……おおすぎ……(○x●) |
どっさりと盛られた肉に、目を白黒している。
■ミァ To:ミリスレスカ |
その程度も食べられないのでスカー? いつか紙のよーにペラペラになっても知りませんヨー。 |
■オルフェ To:ミリスレスカ |
よし、じゃあ半分もらおう。 |
■ミァ To:キルリック |
うみゃ? そーなると男連で肉が無いのはキーちゃんだけでスカー? んにんに。仕方ないでスネー。 ミーは優しいですから、一切れあげまショー(=x=)ノ |
ぺらぁり。
今度はめちゃくちゃ薄〜〜〜い一枚を切り取って白皿に載せ、キルリックへとまわした。
■キルリック To:ミァ |
・・・ありがとうございます。 じゃあ、私も、お返しに。 |
回された白皿の肉を口に運ぶと、その皿に豆を一粒のせてミァに返した。
■ミァ To:キルリック |
・・・・・・・・・・・ほっほーーーーーうっ! キーちゃんもたくましくなってきたじゃないでスカー。 んじゃー、きっちりしっかり味わってあげまショー! (・□・)゜ゝ・・・・・・もぐもぐもぐ・・・(−〜−)×50回 ・・・・・・ぷっはーあ〜〜(=▽=)ノ たくさん噛むと、豆の味がいー感じで広がるのでスー。 |
■キルリック To:ミァ |
そう、それです。 それこそ、豆の旨みです、ミァは、大飯喰らいの大味嗜好かと思っていました。 |
ちょっと感動している。
が、馬鹿にしているんだか、誉めているんだか……。
■ミァ To:キルリック |
ちちちちちッ!!!(人差し指をふりふり) ミーはレンヂャーですヨー? 獲物が採れなかったら、3日間食事抜きとかはザラだったのでスー。 そんな時の御飯は、豆ひとつぶでも至福・・・(=▽=) |
意外に苦労もしているらしい。
■オルフェ To:ミァ&ALL |
そういう事も、冒険中にあるかも知れないね。だからこそ、食べられる時に食べておかないと。 |
何か遠い目をしている。こちらも意外と苦労人なのかも知れない。
■主人 To:ALL |
で? 聞きたい事ってのは何だい? |
パイプをくゆらしながら尋ねてくる。
■アリエ To:主人 |
はい、実は人探しをしているんです。 おじさま3人と女の子1人の組み合わせなんですが・・・ |
そう言ってリンゴの砂糖漬けが乗ったお皿をリエラに回す。
■リエラ To:アリエ&主人 |
ありがとー、アリエさん。 えっと、名前はエイムズ、イルノス、リーベル、あと女の子の名前はクレアっていうんですけど…。 |
リンゴの砂糖漬けをひとつ摘まんで、お皿はミリィに回す。
■主人 To:リエラ |
ふむ。 そいつらなら昨日出かけたぞ。遺跡の方に行って来るとか言っていたが。 |
■ミリスレスカ To:リエラ |
あ、ありがとうございます♪ すみません、ついでにお砂糖も… |
リンゴの砂糖漬けをどっちゃりつまんで、お皿をオルフェにまわそうとして止まる。
■ミリスレスカ To:主人 |
って、ええっ!? やっぱり、もう出発しちゃってたんですね!? |
■主人 To:ミリィ |
おう。「これが初めての冒険なんだ」とか言って、嬉しそうな顔してたがな。 あの歳で冒険者始めるたぁ、なかなか真似できるもんじゃない。 |
■リエラ To:主人 |
えっと、その遺跡ってどの辺にあるかわかりますか? |
顔は主人に向いているが、手は砂糖壷をミリィに回している。
■主人 To:リエラ |
ああ、レックスの一番端の方だ。 ここからなら歩いて半日くらいの場所だな。 あの辺りなら魔物も大して出ないし、出てもそんなに手強いのじゃない。 |
■キルリック To:おやじ |
あと、何をする(目的)とか言ってませんでしたか? |
紅茶を片手に、まったり。……してていいのか?
■主人 To:キルリック |
あの辺りはとっくに荒らされ尽くして、出るものなんか何も無いと言ったんだがね。 「雰囲気を感じたいだけだから別にいい」とか言ってたよ。 遠足に行くみたいな気楽さだったし、物見遊山くらいのつもりなんじゃないかね。 |
■ミァ To:主人 |
甘い甘いあまーーーーーーいッ!!! 遺跡を冒険する以上は、それなりの覚悟を持ってくれないと困るのでスヨーおぢちゃんずっ。 にしても、最近レックスで物騒な噂とかは無いのでスカー? 新人さんばかりが狙われちゃう殺人事件ッ☆…とか。 |
■主人 To:ミァ |
そりゃ確かに物騒だな。 だが幸い、そういった派手な話はあまり聞かないな。 場所が場所だからね、同じ人間に襲われるより魔物や罠にやられて命を落とす者の方が遥かに多いんだよ。 倒れた冒険者の荷物を漁る連中なんかはいるかも知れんがね。 |
■オルフェ To:主人 |
周辺の地図とか、出没する魔物についての情報とかがあれば教えてもらえない? |
■主人 To:オルフェ |
おう、地図ならあるぜ。広域のモンだから詳しくは描いてないけどな。 魔物の情報もサービスして100ガメル……でどうだい? 悪いがこっちも商売なんでね、タダって訳にはいかないんだ。 |
■リエラ To:主人 |
ひゃ、100ガメル……。 まあ、それで魔物の情報付きなら……。 |
せちがらい世の中です(涙)
■アリエ To: リエラ |
ほんと、高い・・・。 帰りにでも、パダに着いたばかりの人を捕まえて半額で売りましょうw。 |
■ミァ To:アリエ |
をを! あんたさんも、なかなかに商魂たくましーでスネー(親指ぐっ) |
■主人 To:リエラ |
ほらよ、こいつがその地図だ。 連中が向かったのはその地図だと下にある遺跡だ。 魔物は出てきてもホブゴブリン程度かな。 特別な道具じゃないと傷付かないような厄介な奴はいないはずだ。 |
■キルリック To:主人 |
保存食とかは、何日分くらい用意していったか分かりますか? |
■主人 To:キルリック |
2日……いや、3日分くらいかな。 元から持ってる分もあるだろうし、実際はもう少し用意してたかもな。 |
■キルリック To:主人 |
彼らは、帰りの馬車の予約とかってしていきました? |
■主人 To:キルリック |
いや、予約は入れてない。 帰ってきてからのつもりだったんだろ。 |
■ミリスレスカ To:主人 |
遺跡探索でモンスターや罠で命を落とすのは、自業自得のようなものでしょうケド……。 でも、ちゃんとその覚悟があったとは思えないんです。クレアさんはともかく……。 |
砂糖をもっさりと入れた紅茶をかきまぜながら、目を伏せてつぶやく。
■主人 To:ミリィ |
そうは言われても、本人達が行きたがってるのを止める権利はないからねぇ。 お前さんらは連中を捜しに来たのか? そんなに心配なら、なるべく早く追いかけたほうがいいぞ。 いくら危険が少ないとはいえ、まるっきりのゼロって訳じゃないからな。 |
■オルフェ To:ALL |
みんな疲れているだろうけど、ここは出来るだけ急いだ方がいいみたいだ。 一時間だけ休憩したら、すぐ追いかけよう。 ……さて、その間に少しでも疲労が取れるといいんだけど。 |
■オルフェ To:主人 |
一曲弾かせてもらうよ。 |
リラを取り出して『ヒーリング』を歌いはじめる。
■リエラ To:オルフェ |
わぁ〜、良い声〜。 気分が安らぎます。 |
オルフェって癒し系?
■アリエ To: ・・・ |
すぴ〜。すぴ〜。(_ _)Zzz~~ |
■ミァ To:・・・ |
・・・・・・・・・・・・・・・・ぐぅぐぅ。(−−).。o○ |
■オルフェ |
(2人も寝てる……せっかくのヒーリングなのに。たしか寝てたら効果ないよなぁ。まあ、怪我をしているわけじゃないから、いいとするか) |
自信があるだけに2人に寝られて少し傷ついたオルフェだった。
■キルリック To:主人 |
もし、私達よりも先に彼らが帰って来たら引き止めておいてもらえませんか? |
■主人 To:キルリック |
そのくらいは構わんが……縛り付けとくわけにもいかんからな。 ちゃんと待ってるかは知らんぞ? |
■ミァ To:主人 |
なら、オイシイ冒険話があるから待ってて欲しいのでスー☆…とでも、言っておいてくだサーーイっ。 嘘も方便ッ♪ それでも帰るよーだったら、まあ仕方ないでショー。 |
■キルリック To:主人 |
とりあえず、伝えて頂く事に意義があるので。 |
■ 【石の魚亭・店先】 |
一刻も早くおやじーずの後を追うため、パーティは身体を休める間もなく遺跡へと出発した。
時刻は既に昼を回っている。
強行軍で進んでも、目的の遺跡に着く頃には深夜になってしまうだろう。
■主人 To:ALL |
今から出るとどこかで夜明かしになるな。 妙なのに襲われないように気を付けろよ? |
■ミァ To:主人 |
なあに、こっちにはリィダァの無敵子守唄☆がありますしネー。 きっと妙なのもイチコロでぐーすかぴー、なのでスー♪ |
さっきの歌は「すりーぴんぐぅ」だと信じて疑ってない者が1名。
■主人 To:ミァ |
お前さんらが寝ちまわないように気をつけろよ(笑) |
■アリエ To:主人 |
はいっ。仮眠でバッチリ元気です。 あっとその前に、念のためラックを掛けようっと。 |
幸先良く、無事に発動。
■リエラ To:主人 |
大丈夫ですよ。気をしっかり持ってれば呪歌は効きませんから。 |
こう言っている人に限ってよく効くという話もあるが……。
■オルフェ |
いや、ララバイじゃなくてヒーリングだったんだけどなぁ……。 |
勘違いさんが多くて困っている模様。
■主人 To:リエラ |
ま、日が落ちるといろいろ出てくるからな。 言うまでもないだろうが、危なくなったら素直に戻るんだぞ? |
■アリエ To:ALL |
でも、私達より素人っぽいおじさま達の方がさらに心配です〜。じゃあ、急いで行ってきまっす。 |
■オルフェ To:ALL |
じゃあみんな、出発だ! |
改めて号令をかけ、気合を入れる。
■ミリスレスカ To:ALL |
はいっ! 忘れ物もないみたいですし、行ってまいりますっ! |
■ミァ To:ALL |
んに! 頑張っておやじーずを捕縛☆するのでスー(>x<)9 |
■リエラ To:ALL |
はい!張り切っていきましょう! |
■キルリック To:おやじ |
では、私達よりも先に彼らが帰ってくることがあったら伝言だけお願いしますね。 |
■主人 To:キルリック |
ああ、それは引き受けた。 |
■オルフェ To:キルリック |
……せっかく気合いれたのに。 いや、確認は大切だけどね。うん。 |
ちょっと気が抜けた人。あんまり気負い過ぎても良くないので、丁度いいのかも。
■リエラ To:主人 |
では、改めて、行ってきま〜す。 |
■主人 To:ALL |
気を付けるんだぞ。 |
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